テキトー日記03年8月(2)

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8月16日(土)

 大谷がうちの寝室で麻雀を終えて朝方眠っていると「トントン」とやたら枕をたたかれて寝られなかったという。
 この間この家の大家のお婆さんが亡くなったので、お盆に帰ってきていて、
 「こらっ、いつまで寝てるんだいっ!」
 されたな。馬鹿だな~。住人の俺達夫婦はやられてないのに。お盆に来るからこんなことになるんじゃ~。

 中村優子「アジアの迷宮・奇妙奇天烈雑貨づくし」読む。

8月17日(日)

 ナンダコトシノナツハ、サムイデワナイカ。カキゴヲリウリワ、ジブンノカラダヲトカシテナイテイル。ナイテイルヨ。

 山川健一「マッキントッシュ・ハイ」読む。

8月18日(月)

 昼からテラスでビール。冷夏だったので今年初めての家庭内リゾート。つまみは「おっ、今日は暑いぞっ!」と慌ててスーパーで買ってきたギョーザ丼(単に丼飯の上にギョーザ載せて醤油かけただけね)、ウインナー、サラダ。でも至福。
 お手軽に至福になるように頭の中を変えたのさ~。幸せ度基準を下げるといつでもニコニコしていられるよ~ん。お得。

 灰谷健次郎「とんぼがえりで日がくれて」読む。

8月19日(火)

 朝、近くのファミリーレストランに行くと、常連客らしい俺と同い年ぐらいのオッサンがひとりで来て、ひとりで虚空を見つめて何事かブツブツ喋りながら楽しそうに笑っている。楽しそうに笑っているよ。幸せそうだ。幸せそうだよ。俺も嬉しくなる。

 南伸坊「顔」読む。

8月20日(水)

 秋葉原うろつく。素敵な味わいをかもし出していた「アキハバラデパート」も変わってしまうらしい。寂しい。でも昔は秋葉原は漢字のごとく、アキバハラだったことも知る。大谷が良く言う「アキバナナ」は絶対違うけどな!
 後、山中奈緒子と亜子ヤンの合同誕生会、西荻の古本屋レストランにて。駅前で花を買っていく。俺が花を買うだなんて。

 嶽本野ばら「カフェ小品集」読む。

8月21日(木)

 クーラーのない二階には暑くて到底いられないので、下のクーラーのある部屋へ。しかししばらくしても汗がダラダラ止まらない。
 よく見たら冬に使ったままの状態、即ち「暖房」のままで、熱気がブワーッとあがっていた。ハハ、こりゃサウナだね。

 山田詠美「セイフティ・ボックス」読む。

8月22日(金)

 「おとなのなぞなぞ」の出版が決まったので、かつてからの念願のiBook買いにまた秋葉原に行く。インターネットで調べたのだが、倉庫のような店。だけど普通のパソコンショップと3万も違うからなー。アフターサービスは店自体にはないが、思いきって清水寺の舞台からピヨヨヨヨーンとキャット空中三回転で飛び降りて買ったんじゃー。ワハハハハハ。

 エドワード・ゴーリー「うろんな客」読む。

8月23日(土)

 沖縄やタイに長期滞在して生活してみることをボーッと考えて一日終える。

 室井滋「オンジン」読む。

8月24日(日)

 自宅でCDの為のメリィさんの作ってくれたオケに合わせてキー合わせ。比較的歌をうたっても音が洩れない部屋にはクーラーはない。暑い。Tシャツ透けて乳首丸見えイヤーン。イヤヨー! ・・・誰もいない。

 「町田康詩集」読む。

8月25日(月)

 朝、いきつけの「ジョナサン」に行くとモーニングサービスぎりぎりの時間だったので、モーニングのメニューが片付けられている。「ヤベーッ!」と内心思ったら、
 「ホットサンドでよろしかったですね」
 とすっかりいつものメニューを覚えられている。馴染みの店を作るのは苦手なのだが、朝から何時間も粘れる店はここしかない。
 「はい・・・そのとおりでございます・・・」
 と静かにうなずく俺であった。
 夜、突然段ボールの蔦木栄一氏死去の知らせを聞く。肝硬変。享年49歳。

 吉本ばなな「夢について」読む。

8月26日(火)

 葬式には行かない。行けない。ひとりで焼酎でお通夜。

 池波正太郎「よい匂いのする一夜」読む。

8月27日(水)

 体がショックでしびれている。自分にとって蔦木栄一氏がどんなに大きな存在か改めて知る。
 思えば、小泉今日子や松田聖子らトップ・アイドルとテレビ局とかで会っても別に緊張しなかった俺が唯一、もう何度も会っているのにある種の緊張が最期まで取れなかった人だった。
 といってもそんなに人を緊張させるキャラではないのだから、いかに自分に取って「尊敬」に当たる大人物だったかということを感じる。
 まさに俺への影響度は洋楽のビートルズ、邦楽の突然段ボールだったのだから。
 つまり俺にとってはジョン・レノンが死んだのと同じなのだ。いや一緒にアルバムも作ったしライブツアーにまで行っていたんだから、それ以上なのだ・・・。

 「つげ義春漫画術 上」読む。

8月28日(木)

 パスカルズ、横浜でライブ。俺はピアニカを顔で弾く。ガリゴリ鼻で。

 ジャン・フランソワゲリー「旅の虫」読む。

8月29日(金)

 ライブで何が嫌って、楽器運びが嫌。昨日もパーカッションセットをえっちらおっちら運んで帰ったら、見事に腰痛までギリギレガールズ。あわてて整体へ。
 つい先週買ったパソコンがいきなり8800円値が下がっていてショック。

 「つげ義春漫画術 下」読む。

8月30日(土)

 「サイゼリア」にいつものごとく長逗留していて、トイレから帰って来るといきなりR君が座っていてビックリ。どーやら店の外から俺がいるのを発見し、店に入ろうとしたらちょうど俺がトイレに立ったところで、ウエイトレスに俺の方を指差し「連れ、連れ。席はどこ?」と聞いてこっそり俺を驚かそうと座ったとのこと。ムムーッ、確かに驚いた。してやられたりっ!

 夜、ひとりでなんでもないテレビを見ていたら、突如親方(突然段ボール兄)の事を思いだし、号泣してしまった。親方の死ぬ間際の言葉、
 「肉体の死は死ではない」
 を繰り返しつぶやいていた。

 岡田斗司夫「オタクの迷い道」読む。

8月31日(日)

 群馬から来た1000ポイント獲得の素敵なお嬢様と晩ご飯。
 帰りの電車で梅津さんに偶然会ったので突然段ボール兄死去の話しをすると、それほど付き合いがあったわけではないはずなのに、やはり同世代でデビューしたからか、思った以上に、
 「えっ!? 本当にっ!?」
 と驚き、
 「実はこれから知り合いのところでもう一杯飲もうと思ったんだけど、やめるわ・・・」
 と言って帰って行った。

 狗飼恭子「好き」読む。


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