(22)

ここは自分のまわりのおバカな奴の行動・言動などを紹介するコーナーだ。
なるべく本人を直接見たり本人から直接聞いたものが良いが、信憑性が高ければその友人ぐらいまではOK。もちろん人間じゃなくてもかまわないぞっ。
さぁ、まだ世間に埋もれている貴重なとっておきのバカを紹介してくれいっ!
メールにて投稿は題名「おバカ」で、末尾に自分の名前を入れてね。
ポイントは3ポイント以上〜ーだっ! ダ〜〜〜ッ!!

ちょっとしたパーティー

世の中には「お金」がすべてで「お金持ちがエライ」と思っている人種がいます。
例えば友達を紹介するのに「こちら、超高層マンションの最上階にお住いの○○さん」とか「ご両親が○○のエライさんで、△△に別荘をお持ちの○○君」とか本気で言う人。

それを聞くたびに心の中で「それがどうした。で、アナタ自身は何者なの?」と思いながらも適当に会釈を返していました。

ある日、そのメンバーの一人からパーティーに誘われました。
大阪ではフォーマルウェア売り場なんかで「ちょっとしたパーティーにも最適」とか書いてあるのを見ると 「ちょっとしたパーティーって何やねん(笑)そんなん見たことないわw」とツッコんだりするのですが、その「ちょっとしたパーティー」をしょっちゅう開いているタイプの人種が本当にいるとは。。。

行っても絶対に楽しめない事は分かっていたのですが、社会見学がてら行ってみるかと思い直し初めての「ちょっとしたパーティー」に行ってきました。

まず困ったのが着ていくものです。
そうか、こういう時にあの「ちょっとしたパーティーに最適」の所から選べば間違いないのねと思いつつも一度きりの為に買うのも勿体ないので、舞台衣装の中からチョイスして会場へ。
宝石も何も持っていないので、ニセモノパールのネックレスと中国人の友達からもらった腕時計をしていきました。

会場の入り口で受付の女がまず新顔の私を値踏みします。
誰の紹介でいらしたのでしょうか?と聞かれ、誘ってくれた人の名前を言って中へ。
30名程の男女がすでに中にいました。
何かもうすでに帰りたい感じの人達の集合体です( ;∀;)

これはもう適当に食べてお腹いっぱいにしてさっさとずらかろうとしていたら一人の女性が私の腕を掴んで叫びました。 女「あらっこれひょっとしてフランクミューラーじゃないの!?」
中国人の友達からもらった例の腕時計に反応したようです。
私「え、ええ、まあ。」
女「スゴイ・・・。どうなさったの?」
私「いや、ちょっと戴き物で。」
女「えーっこんな高い物くれる人ってどういう関係の方?お医者様か何か!?」

ちっ。また肩書きかよ。と思いながら、なんかどうせバレないだろうと適当に返す事にしました。

私「そうなんです。私、楽器の演奏をしている者でファンの方からの頂き物なんですぅ。
一度くださって次お会いした時に、あの時計とても気に入りましたって言ったらそれからコンサートにお見えになるたびにこのブランド(何だっけ?フランクなんちゃら?)の時計を1つずつ持ってきてくださって。もう10種類くらいあるんですけど腕は2本しかありませんしねぇ。(右手と左手で待ちあわせて遊ぶくらいしか)」

女「すごいわぁ。ちょっと皆さん注目ーっ!!この方、今回初めてお見えになった方です」
とやらなくてもいいのに周りの人に私を紹介し始めました。

わらわらと私の周りに人が集まり始めました。あー。面倒くさいぞ。。。

女B「楽器ってお高いんでしょー?」
男C「やっぱり何千万とかそういう単位?」
男D「ギャラっていくらくらいが相場なの?」

あのさぁ。まず何の楽器なのか気にならんのかなー。どういう音楽やってるのかとかも。
すべての基準がお金なんだなぁ・・・この人たち。

私「いや、何千万もしませんけど、まあそれなりに。」
一同「「「やっぱり〜〜っっ!!!」」」

100円の笛だって「何千万もしていない」から嘘は言っていないんですよぉ。

ひとしきり騒がれた後は、海外の話、ボランティアの話、会社の話、車の話、イタリアのスーツがどうのこうの、エステとジムと加圧トレーニングの話。
うぉ〜ん!!誰かもっと楽しい話してくれーっ
もうバカばっかっ!!

最後までいないと主催者の人に失礼だからっ!!という女どもを振り切って帰ろうとしたら、キングカズもしくはナカータ的な「それ長すぎるやろ」なストールを巻いた主催者様が「タクシー呼びましょうか?」と声を掛けてくださった。
「いえ、大丈夫です。」
電車で帰りますと言おうとしたら「どなたかお迎えが?」
「あの下に停まってる車ね?スゴーイッ」
タイミングよくパーティー会場の斜め前辺りに黒塗りのなんか高級車っぽいのが停まっていて勝手に勘違いする人たち。

何なんだろうか。この人たち。本当に馬鹿なんだろうか。それとも、全部偽物って分かってて私をバカにしてるんだろうか。
帰りに主催者の方と名刺交換をして、会場の外に出るなりハイヒールを脱いで運動靴に履き替えて駅に向かって走りました。

やっぱり居心地悪かったです(´・ω・`)。
なんか空気が悪かったんです。
お金の話しかしない人達の表情のギラギラ感で胸やけしました。

やっぱり行った私がバカなんでしょうかねぇ??(でゅおめいぷるようこ)

(寸評)いやいや、なかなか貴重な体験が出来て良かったじゃない。
下品で(地方の人という意味では無い)田舎者はこんなところに集まってたんだ、というのが確認出来て(笑)。
しかし本当にこんなテレビドラマかドッキリ番組みたいなパーティってあるんだねぇ・・・。8ポイント。

これが今は市会議員ですよ

「昔々、大阪は北河内に、TYという男がありました。

TYは、髪を切りに鹿児島に、靴を買いに広島に行きました。」

実は自身でこのように話していたのが、ドキドキドキリコ初体験の長距離ドライブの話に出てくるT。

あのような無計画旅を、中心になってやっていたのがこのTだ。

今回はそのTの言動を紹介しよう。

こいつね。すごいなあと思ったところは、地域の中学よりも家に近いからという理由で中学受験をして受かったというのと、

最初に入った全国規模の職場での営業成績が、最初から辞めるまで全国五位以内を維持していたという事。

でも、やつが中学の時はまだ知り合ってないので実際は?

まあすごいなあと思ったのはこんなもんです。

まあ彼が働いている所をみた事はないので、本人証言でしか書けないのだが、

就職してすぐにあまりにも営業用バイクで事故るので、三輪バイクを買い与えられたのがこのT。これ初めての事らしい。全国五位の営業成績の裏側にはこんな珍プレーが。

次に、就職して暫くして買おうとしてた車が軽トラ。

「俺、サンバートラックが欲しいんや!」

サンバーと言われても、その時通じたのは大の軽四好きの俺だけ。しかも、基本的に商用車であるサンバーを知るやつは、同世代で言えば農家や酒屋などの自営業の家に生まれたやつぐらいよ。またサンバー以外の軽トラ、ハイゼット・キャリイ・ミニキャブなど他にもあるしね。

「サンバーを買うのは俺も賛成。でも何でおまえはトラックにしたいんや?」と言うと、

「お客さんの乗ってはるのがサンバー多いんや!」

確かにやつの就職先から言えば、サンバートラックにしたいのは納得した。

「おまえの言うのはようわかった。でもな、せめて4人乗りのサンバーディアスにしようや。いずれ結婚したら、子供乗せられへんて嫁さんから文句でるで。その前に俺らが乗られへんやないか。5ナンバーか4ナンバーかはどっちゃでもええ。とりあえずワゴン買え!」

という事で、4ナンバー使用ではあるものの、4人乗りのサンバーをやつは買ったのだ。

ところがそのサンバー、半年後にビッツに横っ腹つっこまれて廃車に。この事故、半回転した上横転。引っかかった柵がつぶれなかったためほぼTは無傷ですんだらしいのだが、その時思った事を聞くと、

「アユのCD大丈夫か?今までの言動に罰があたったわ!」

はっきり言ってどうしようもないよこいつ。しかも、「大丈夫やったか?よくそれですんだよなあ!」というやつが誰一人として居ないという状況。

でもこいつ、こんな時は弱かったのだ。と言うのは、後ろからぶつけられた事故ではないから、10対0にできないというのだ。

それを保険屋に言うと、

「Tさん何いうてはりますのん。そんな弱い事ではあきまへんで。どう見ても被害者はこちらなんですから強く出ないと!」

そう言われて10対0にしてもらったと言うのだ。そして、130万円で買った車の額より多い140万円が返ってきたと言うのだ。

ここで強く出る事を覚えたT、方向を風俗に向けたのだ。正式に言えば、行く回数を増やしたのだ。140万の大半がこれに消えたというのだ。

俺には全くわからない世界なのだが、さすがT。もし俺がTと同じ立場だったとしたら、サンバーにオプションつけて買ってたね。

それから数ヶ月後今度は中古で軽四を買い、こんな事言い出す。

「この前一人で新潟に墓参り行ってな。めちゃめちゃでかい墓やったわ。道もめちゃめちゃええで!」

「あー、西山ICか長岡ICで下りて行ったんやろ?」

「そうそう。さすが先生の墓はすごい!」

これを読まれてピンときた方は多いでしょうな。やつは大学の頃から政治家になる事を夢見ていたようだ。いや、この墓参りの時点でも夢見ていたのだ。

友人はこんなんでも、俺が応援している政党はありませんのでご了承を。

勿論、先生と思う人の墓参りは素晴らしい事だ。ところが問題なのはその車。

買ってすぐにボンネットをぶつけて閉まらなくなったので、ガムテープで張り付けた状態で高速道路を走ってたと言うのだ。

どこまでバカやねんこいつ。先生泣きはりまっせ。

まあこんなやつなので、一番上に書いた昔話風の事、よくわかるでしょ?

鹿児島は伊丹空港から日帰り、広島は新幹線で日帰り、いずれも一人で思いつきで行ったようだ! (西大路)

(寸評)俺の友達でもひとり車の壊れたところをでっかくガムテープ貼って走っていた人がいたが、他にも居たとか。
でも行動力はありそうだね!
もっとも最近は議員さんでもいろいろ問題を起こす人がいて注目されてるので要注意、と伝えておいてくださいな。 7ポイント。

先生もう何も言わん

高校2年か3年の時の事。

美術の授業で使う教室が職員用の駐車場のすぐ側にあったので、それは言えたのだ。

出張先から帰ってきたであろう先生の車。ディーゼルエンジン搭載の89年式のデリカだったのだが、何かエンジン音が変。キュルキュルいうような音が入ってるんだわ。

で、俺らは授業中だったのだが、「あの車F先生?エンジン音変やからこっち呼んで下さい!」と、美術担当の先生にお願いして呼んでもらった。

「F先生、エンジン音変ですよ!」と俺が言うと、

「いや、普通に走ってるからどうもない」と返してきよるんだわ。

「そらそうでしょうけど明らかに音変ですって」と言うと今度は、

「運転席で聴いてる限りそんな音はしとらん。そやから大丈夫や!」

「運転席ではわからないかもしれませんよ!」と言うと、

「そやから大丈夫や言うてるやろ!」

もう話にならないのでその時点で止めたのだが、何週間かして聞いてみたらね、

「確かに外で聴いたら変な音してたし車屋持っていったら、ターボチャージャーの何処かがおかしい言われて直してもうたわ」と。

「そやから変や言ったでしょう。ひょっとしてあれも先生?」

「何?」

「この前、落合橋と保津峡駅の間の道。亀岡向きのデリカの運転手がクラクションならしまくって、京都市内向きの車に喧嘩売ってたん!」

「いやそれは俺やない」

「いや、そんな事しそうな人でディーゼルのデリカ乗ってるんは先生しか居らん。「デリカのおっちゃん運転うまいわ。左側にタイや乗り上げた状態で止めてるし!」と友人ほめてたけど、反対側の車に早くせえとビービーならしたら運転技術半減、いやそれ以下や!」

「いやそやから俺はその日その道通ってへんし、俺の車のすぐ後ろを歩いてるおまえも見とらんて!」

「まあそういう事にしときますわ!」

確かにその喧嘩売ってたのは先生ではなかったようだが、後で別の先生が言ってた事。

「盲導犬の訓練センターにF先生と出張で行ったらなあ、あの先生犬苦手なんよ。盲導犬でも恐がってはって、それ見てたらおもろいおもろい(笑)」 (西大路)

(寸評)先生っていうのも因果な商売だよね。
生徒には「ちゃんとした大人」を演じなければならないからね。
きっとストレスたまりまくりかもね。 5ポイント。

富士山麓オウム第7サ〇ィアン窮屈だ

今でも数字の足し引き掛け割りがおっそろしく遅い、超ロースペック人間の私。思えば小1の時2ケタの引き算からつまづいたのが始まりの算数ちゃらんぽらん馬鹿であります。

そんな馬鹿たれが算数から数学にランクアップするともうさながら異次元葬、わけのわからんことを覚えさせられるけどわけがわからんまま覚えるもんだから基本はどうにか捌けても応用がまるで効かず、国語と音楽はだいたい5なのに数学は赤点三昧、クラスでたった1人だけの赤点(19点)を叩き出すという野比のびティックなありさまでした。

だが悲しいかな、そんなあほにも受験はやって来ます。
私は中3の頃塾のおっさんに言われるまで、けっこうな数の人が大学に行ってから就職してる、という事実をまるで知りませんでした。学校なんかあと3年とばっかり思ってたのに!!!
こんな奴が上のクラスの学校(高校や大学)へ行ってももはや手遅れですが、逆にこんなすかぽんたんに社会へ出られては関わった会社は確実に評判を落とします。
なんとかこのあほを社会へ送り込むのを先回し、先回しにしようという親や教師の社会的配慮によって、私はどうにか引っかかる高校・大学を見つけて潜り込んだという訳です。まぁ結局社会へ出てしまった私が今会社でどういうポジションに位置するかはもはや言わぬが花ですね。アハッ。

それはさておき受験の話。
数学には確率・統計というジャンルがあります。
「〇〇と△△が◆◆するのは何通りか」
あぁもう思い出すのも忌々しいですがなんかそんな問題が出されます。
当然導き出す仕組みや公式はあるはずですが私にはそんなもん一切理解できません。国語は得意なくせに、数学の理屈が文章になるとまるで脳味噌に入ってこないのです。
そこでセンター試験の際、私はその組み合わせが起こるパターンを公式で導くことを諦め、ひたすら枝分かれした図を問題用紙余白に書きまくり、力技で組合せの数を調べ上げようと戦いました。負けました。はい、国公立断念。

次は別の私立学校の試験。
三平方の定理などを使って、円と直線の角度や長さを求める問題が出ました。
例によって私は公式がよく理解できておらず、どういった場合に使用するかなんて知ったこっちゃありません。
だが問題の文脈から、どうも答えは√(ルート)の数字になりそうです。
私は賭けに出ました。
問題の図はどうも原寸大、持ち込みを許された定規で測ると図の1cmはズバリ定規でも1cmでした。
私は√のつく数字の近似値を2から8まで語呂で暗記していました。(√1、√4、√9はそれぞれ1、2、3なので省きます。当たり前じゃ。)

√2 = 1.414213562… = いよいよ兄さんゴロついた
√3 = 1.7320508… = 稲造には困るや
√5 = 2.2360679… = 富士山麓オウム第7サ〇ィアン窮屈だ
√6 = 2.4494897… = 西、よくしばくな
√7 = 2.64575… = プロ失効、泣こ
√8 = 2.828427… = じわじわ死にな

・・・てな具合に。
解を求めんかい、と命じられた直線aを定規で測ると2.2cmちょい超え。サティ〇ンだ!!

答え.√5。 ・・・正解してしまいました。こんな邪道で答えを出してしまう私もあほですがこれは問題の図を原寸で載せちゃった学校側もあほですね。こうして私はまんまと合格、晴れてまったく講義に出て来ないあほ学生と成り果て、親の出した学費をドブに捨てたのでした。いつか罰が当たるでしょう。 (オポムチャン)

(寸評)俺も算数は得意だったけど数学は努力が必要だったので完全に落ちこぼれたな。
ちなみに未だに引き算が出来ない。
948円の物を買って1000円出したらお釣りは・・・の時は足し算でやる。
まず950円にして50円、948円に2円足して合わせて52円というように。
もっとも欧米はこういう計算の仕方をするらしく、特に計算が遅いということはないので要は慣れなんだけどね。
ああ、もう学校に行かなくてもよくなって本当に良かった〜。 7ポイント。

次死ぬんはおまえか!

短大の時の同級生の話。

実家が岡山県だったため、京都で一人で住んでいたのだが、こいつよく岡山に帰ってたんだわ。

で、戻ってきて理由を聞くと、

「友達がバイクで峠走ってて死んで葬式や!」

「また友達がバイクで走ってて車と当たって死んだんや!」

「友達が車でぶつかって死んでな!」

まあいつもこんな説明。そのうち、

「また周りで誰か死んだんか?おまえの周り何人死ぬねん」

理由聞く前にこんなこと言うと、またこれが当たってるので恐ろしい話だわ。

で、短大2年の夏休みが終わってそいつが話し始めたんよ。

「この前軽四つぶしてねえ。100キロぐらいまでスピード出して、キンコーンカンコーンキンコンカンコンキコカコキコカコ。軽いカーブであ、片側のタイや浮いたと思った瞬間、そのまま木にぶつかってね!。思いっきり顔面打ったけどそれぐらいですんだわ!」

ようこれで生きてたなあて、みんな感心してたというか、呆れかえってたよ。

同じ夏休みの間での話か、

「先輩のレビンを岡山市内で運転してたらねえ、車高下げすぎで捕まってねえ。その時、大学の名前を書けと言われたんやけど、最初の漢字書けなくてね。俺書いたよ、京都大学って!」

京都大学?一斉につっこんだね。

しかし、こんなやつに実習指導した方、どんなつもりでオーケー出したか聞いてみたい。

そしてこの同級生、今どうしてるかわかりまへん。

それにしても今は、100キロ越えた時の車内警告ベル知らん人増えてるんよなあ! (西大路)

(寸評)怖っ!
俺の友達では車やバイクの事故で死んだ人は多分ひとりもいない。
西大路の友達は無謀な奴ばかりなんだな・・・。
これはおバカの範疇を超えてるよー。 7ポイント。

Smash!!!

今日。土曜日は基本的にお休みのうちのお店ですが、支社から「あまりにも営業成績が悪いのでこの土曜は出勤して架電・チラシポスティング等の営業活動を行い、実績を上げること」との命令が下され、しぶしぶ小一時間かけて職場へ重い足を引きずりました。

・・・とはいえ、扱っている商品の特性上、またお店の売上システム上、今日お金を預かることが出来ないため、下手にセールスを掛けて買う気になってもらったところでモノが売れないのでは逆効果です。我々の店舗は支社からの架電の命令を完全に無視し、ポスティングと来週からのキャンペーンチラシの準備に専念し、なにも起こらない勤務時間を無為に過ごしました。

・・・何のための休日出勤かわけがわかりません。以上、おバカな会社でした。ってそんな弱いオチがあるかい、たしかに会社は馬鹿ですが勤める私は輪をかけてあほだから余計に始末に負えません。

ところで今日の勤務はさすがに一日フルだと暴動が起こるとでも察したのか、1人3時間のみの勤務を命じられていました。
したがって、店長含む4人店舗の当店は、午前組(9〜12時)と午後組(1〜4時)に分けて出勤することにしました。 私は店長と2人、午後組を担当しました。
店長は特段何をするでもなく、控室で阪神戦を観たりいびきをかくなどフリーダムに過ごしています。
私も近所にチラシを配りきったあとはなーんにもすることがなく、ひとり事務室で研修のまとめや店舗カウンターの掃除をしていました。
やれやれ、折角の休日出勤もなんの実りもなく終わりそうだ。支社からまたお目玉を喰らうんだろな・・・ とパソコンの電源を落とした刹那、私の眼前にひらり、と蚊が舞いました。

ぱちん。

抹殺。抹殺。抹殺。私の脳味噌は瞬時に蚊殺モードに切り替わりました。
元来アトピー持ちの私は痒いのが大嫌いで、痒みを齎す蚊も大っ嫌いです。
よっていちど蚊を見つけると、叩きのめすまで追跡しないと気が済まないという狂人で、見失ってからも2〜3分は壁際を中心に標的を探して徘徊し、仕事がまるで手に付かなくなるのです。
完全にキ〇ガイの眼つきになって、さきほど私を挑発した黒々とした1匹の小さな飛行物を捜します。
ハッ!!
黒い奴は、私の黒い制服のズボンにまとわりついているではありませんか!!
私は後先考えず、奴のたかっている場所を高速で打ち据えました。

Smash!!!

ギャグ漫画か、と思いました。
そう、小さな黒い奴は私の陰部周辺を飛来していたのです。

指先に戦利品をへばり付けながら、私は誰もいない事務室で2分ほどひとり股間を押さえつつうずくまり、声を殺して泣きました。(オポムチャン)

(寸評)デング熱よりはマシかも。
でもこんなとこでエッセイになってポイントも貰えて。
蚊に感謝! 7ポイント。

殺し回す

今から3〜4年くらい前でしょうか、小学生低学年の息子と私がバスに乗った時のことです。
私達は後ろから1列前の2人掛けのシートに座り、最後部の5人掛けのシートには、学校帰りの男子高校生3人位が座っていて、何やらしゃべっていました。
すると話の流れで、相手の友達に何か気に入らないことを言われたらしく、一人の男子生徒が突然、「何言うとんねん、お前ら殺し回すぞ・・・!!」と言いました。

『殺し回す』なんていう言葉はありませんが、誰が聞いてもあまり良い響きではありません。
男子生徒の周囲のお客さんは一瞬、シーンとなりました。

ところが、直後にうちの息子が笑い出しま した。
「殺し・・・回す・・・??クックックッ・・・」
息子には『殺し回す』という響きが、何ともこっけいに思えたのです。
私は後ろの男子生徒に聞こえたらまずいと思ったのですが、息子は「どツボ」にハマったようでそんなことも気にせず、 「殺し回すやて!イーヒッヒッヒッ、ワーッハハハハ・・・!!」とあまりに面白そうに声を立てて笑うので、 私もクスクスとつられ笑いしてしまいました。

するとたちまち男子生徒達のほうが、気まずい雰囲気になりました。
「ほらもう、そんな教育上よろしくない言葉を・・・!」と友達。
「だ、だってお前があんなこと言うからやんか・・・!」
『殺し回す』と言った男子生徒 は、とてもバツが悪そうでした。
おそらく彼は、もう二度とそんなおバカ言葉を遣うことはないだろう、と私は思いました(笑)(ハーブティー)

(寸評)どつき回すならあるけど、殺した後にまわすって、メリーゴーランドみたいなものか。
本当にやったらすごいグロいが・・・。 7ポイント。

ソープ嬢のとった意外な行動

先日ソープランドに行ったときのことです。
不愉快に思う方もいると思うので詳細な内容は省き、いちばん重要なポイントのみ書きます。
すっぽんぽんの状態でエアマットに仰向けで横になっていると、ソープ嬢がおもむろに歯磨きチューブを取り出したんです。
私は「あれ、こんな体勢で歯磨きするのか、珍しいな」と思いました。ふだんですと、もっと別のタイミング、たとえば身体を洗っている時などに歯磨きとリステリンで口腔洗浄することが多いので、変だなとは感じていたんです。すると、ソープ嬢はその歯磨きチューブの中身を私の陰茎と陰毛に塗って、マッサージしだしたんです!私は内心びっくりしました。「うひゃー!!」と声が出たかもしれません。しかし、それが性的マッサージではなく、病原菌を追っ払うためにしたことはすぐにわかりました。すぐにお湯で流したからです。だったら何故、石鹸やボディーソープで洗わないんだ?という疑問は残りましたが、黙っていました。もしかしたら、歯磨きの主成分である研磨剤や薬効成分に入っているフッ素化合物などが、毛じらみなど(私は断じて持ってませんが)を追っ払ってくれるのかな、と想像していると、妙に可笑しくなって、ニヤニヤしてしまいました。答えは聞かないでおこう、楽しみはあとにとっておくことに決めました。さて、ソープ嬢はおバカだったのか、それとも理にかなう行動をしたのか、それはいまだ定かではありません。(リン10キー)

(寸評)「楽しみはあとにとっておくことに決めました」って楽しみなの?
なんでしょうね。その人の性癖かも。
例えば歯磨きのミントの匂いを舐めるのが好きとか・・・。 9ポイント。

マルダさんより

あるお昼前。買い物から帰ってきた私が郵便受けを開けると、大きめのメモ用紙のようなものが入っていました。

  なんじゃろか、と読んでみると、裏隣のマルダさん(仮名)からの手書きのお知らせでした。

  『オポム様  

 ネコ(チョビ)が逃げて
 しまいました。 もし見かけたら
 ご一報下さい。

          マルダ
        (Tel. 0000-0000)』

  マルダさん家のネコ・チョビちゃんはうちの嫁はん、ぼうずもよく遊んでいた(らしい)子で、これは2人にとっても一大事です。我々は引っ越してきたばかりの新参者であるにも関わらず、マルダさんはお隣のよしみで頼ってくださったようです。

  オポ「母さんや、マルダさんから緊急告知や」
狸子「あららえらいこっちゃ、朝は見かけたのに。そういえばついさっきお隣から『チョぉービぃー、チョビちゃぁーーん』て呼んでる声がしたで」
ぼうず「ちょびちゃぁーん」
オポ「ひとつ昼飯食うた後で、捜索してこまそか」

  そう意気込みかけたところで、はらり、と紙片が舞いました。
おやおや、どうやら先ほどのマルダさんのメモに、もう1枚同じ大きさのものがくっ付いていたようです。
なんじゃろか、と読んでみると、

  『オポム様

   チョビは無事にひとりで
 帰ってきました。おさわがせ
 してすみません。
 また、遊んでやって下さいネ。

                 マルダ』

  私はその場で思い切りこけました。

  さっきやん! さっき居なくなって探し始めたとこやん! 嫁はんが『チョぉービぃー、チョビちゃぁーーん』を聞いてから今まで約30分。その間にマルダさんは大切なチョビちゃんを慮るあまりにあわてて我が家に協力要請の手紙を投入、そしてあっさりチョビ帰還、そしてまたあわてて我が家に捜査終了の告知をほりこんだのでしょう。  

展開、はやっ(笑)! この短時間に2度の投函!  

さっきまでのえらいこっちゃ感は何処へやら、1枚目に気づく前に2枚目を投函されてしまい何ら「おさわがせ」にもならず事件は解決しましたが、このお手紙の「(ネコなのに)ひとり」とか「下さいネ」とか細かなご年配らしい部分が妙にキュートで、私と嫁はじみじみと笑い、なんだか不思議と癒されてしまった休日のお昼時でした。(オポムチャン)

(寸評)そのうちこんなものが入ってたりしたら怖いな。

『オポム様  

 ネコ(チョビ)を殺して
 しまいました。 もし霊を見かけたら
 ご一報下さい。

          マルダ
        (Tel. 0000-0000)』

恐怖の隣人になりませんように・・・。7ポイント。

スペシャルミックスドリンク

私の中学校以来の友人、筋肉獣・K山の話です。

  K山はとにかく無茶なチャレンジをするのが大好きな無謀漢で、幼少の頃岡山の山中を縦横無尽に駆け巡ったことで培われた頑丈なボディを誇っているのをいいことに、朝礼台からのムーンサルトプレス(自爆し気絶)、高所からのダイブ(眼鏡を紛失)、体操マットに嫌がるクラスメートをジャーマンスープレックスで投げつける(顎を派手に擦り剥き半年間真っ赤だった)、などなど様々な無茶苦茶を敢行し周りを爆笑の渦に巻き込んできた男です。  

しかし奴が行う無茶は、肉体派なものだけではありません。  

高校2年のある日。K山は私の家に自転車で遊びに来ました。
2人の弟と共に外遊びの好きなK山に付き合い、運動音痴の私はふらふらです。家の中に戻り、冷たいものを摂ろう、ということになりました。

  冷蔵庫にはよく冷えた麦茶、おかんが市場から買ってきたコーヒー牛乳・ふつう牛乳・オレンジジュース、コンビニで買ったポカリスエット・午後の紅茶ミルクティーが揃っていました。私の家は男4人兄弟なので、こういった飲み物はいくら買っても決して買い過ぎることはないのです。  

喉がカラッカラに渇いた私はポカリをグビグビ、弟達もめいめい好きな物をコップに注いで汗を沢山かいた身体を潤しています。
K山にも冷えた飲み物を薦めますが、奴は神妙な顔で顎に手を添えて黙っています。  

どないしてん、どれでも飲みや? と話しかけると、K山はどうもまたあほな事を考えているようなのです。  

K山「オポム、このお宅で“飲む”ことができるモノ、全部混ぜて飲んでみたらどんな味になるやろな・・・」  

弟2人の顔が、パァァと明るくなりました。
また、K山君があほなチャレンジをしてくれる・・・!
それを見て私もバカ負けしました。早速、酒精を除いた飲み込むことが可能なモノをかき集めます。  

1.水 2.麦茶 3.コーヒー牛乳 4.牛乳 5.オレンジジュース 6.ポカリ 7.ミルクティー 8.醤油 9.ポン酢 10.ヴァニラエッセンス 11.マヨネーズ 12.わさび 13.練りからし 14.ケチャップ 15.ルルA錠 16.正露丸 17.新ビオフェルミンS・・・ and more. 私が憶えているのはそこまで、確か実際は合計32種類のなにかをぶちこんでかき混ぜたという記憶があります。    

とんでもないことになってきました。  

オポム「おいおいK山、調子に乗りすぎちゃうか? やめとけて」
K山「いや、やると言ったら絶対にやるのが漢の道」

  K山はこのおぞましい液体を前に、もうワクワクを我慢できないような輝いた瞳をしていました。
横を見ると、弟2人もまったく同じ瞳をしていました。
もう同化しちゃえ、この際。と私も瞳を輝かせ、K山がそのダークマターを飲み干す瞬間を待ちました。  

台所が、噴き上げられた見たこともない色の液体で染められましたとさ。おしまい。(オポムチャン)

(寸評)おしっこは基本無害なはずだから原因はそれじゃないな・・・。 8ポイント。

後で天下一品のラーメン食べ直しや

  短大卒業から4年ぐらいたった頃の事。 

よく喋っていた同級生5人(女は一人)で、久しぶりに集まって土曜の夜から飲んでいたのだが、遠くのやつも居たため全員でホテルへ。 

そこへ、「ドキドキドキリコ初体験」の長距離ドライブで書いているサークル員TとWが乱入。 

で、あろう事か、TがWを残して帰って行ったのだ。 

しかし、Mは同級生でありサークル員でもあったため、残されたWともみんな友人感覚で、日曜になってイタリアンの店に昼飯を食べに行く事に。 

テーブルは3人3人に別れた。 

俺のテーブルは、サークル員Wと同級生で相撲部所属のY。後ろ側のテーブルにMを含む3人が座ったのだ。 

で、後ろ側の3人は静かに注文し、静かに食べていたのだが、俺のテーブルは、 

「こんな店めったに来えへんから何頼んだらええんやわからんやん!」 

「書いてあるのが何やさっぱりわからん!」 

とまあ、頼む前からこんな会話。 

で、実際に何頼んだか忘れた。でも鶏の何かやったという事だけは覚えている。 

で、実際きたらね。さあ大変。 

まず俺の場合、ナイフを使う物しかわからなかったため、仕方なしに頼んだのだ。で、全員俺が見かけ通り不器用なやつだと理解してくれてたため、ファミレスでハンバーグなどを頼んだ時は横からナイフで切ってくれてたんだわ。 

ところが今回は隣のW、 

「これ俺も何処から切って行ったらええんやわからん!」 

「なかなか難しそうやな」と、向かい側に座ってるY。 

そして隣のW。 

「でもとりあえず切って行くで。よっしゃー、ウ、ウッ、ウッ、コリャ、フッ、ヨッ、なかなかきつい、ウッ、よっしゃ!」 

まあこんなかけ声つきで切ってくれてたらね。それ聞いてるだけで腹どんどん減ってくるんだわ。おまけに切るおとも、ガサガサ、グスグス、ズルズル。 

「テーブルマナーなんてあったもんやないなあ」とY。 

「そんなん気にしてたらいつまでたっても食べられませんよYさん!」とW。 

「ほんまや、W君は自身のもんもあるもんなあ」とY。 

まあ、苦労して切ってくれたやつを食べて行くんやけどねえ。 

「俺らのんもなかなか大変やなあ!」と、WとYが口をそろえて。 

そして、 

「上品なグループとそうでないグループに分かれたやん。まあ、俺らは後で天一のコッテリ食べ直しや!」とY。 

「ほんまですわ」とW。 

そして、本当にラーメン食べて満腹になったのであった。 

そして俺に限って言えば、今も全く状況変わっておりませぬ。ラーメン屋、定食屋、居酒屋が中心でございます。 

まあこれじゃあもてへんわい! (西大路)

(寸評)俺も天一のコッテリ大好き!
同年代の友達は「最近キツいわぁ」と言い出してるけど全然平気!
もちろん定食屋、居酒屋も大好き!
元々自分は結婚など出来ないと思っていたので、モテないけど妻がいるだけでもう充分っす。 6ポイント。

 

あ、傘か。見っけ!

私の職場の課長はカサの所持が苦手です。

職場の傘置き場には課長の置き傘が3本、以前勤めていた支店にも未だに1本、お家には4本の傘を持っているそうです。

なんでそんなことになるのか? と問うと、すぐに失くしちゃうから、との単純明快な理由が返ってきました。
まぁ私も雨降りに出かけて帰り際に雨が止んでいると、ほぼ100%の確率で出掛けたさきに傘を忘れてくるので人のことを偉そうに言えないのですが、私と違い課長は道中が駄目なのだそうです。
電車ではドア横の手すり、コンビニでは傘置き場に放置してきてしまうので、いくら買っても無くなってしまうのです。

折り畳み傘も一応持っているのですが、使うと失くすのでずぅっと鞄に入ったままになっており、本末さんが見事に転倒して救急車を呼ばれています。それに課長は大柄で、ちっさい折り畳み傘ではあまりその身体を覆い切れません。

ゆえに買っては失くし、勝手は失くしを繰り返し、職場の傘置き場は今カサタカカサカタ状態、嵩高傘過多状態になっているというわけです。

邪魔なのでいくらか減らしてほしいと要望を出すのですが、どうもいずれの傘も本人には必須のものだそうで頑として聞きません。仕事の効率に関してはこの人に並ぶものなし、という先読みに長けたコンピュータ頭脳を発揮されるのですが、どうも傘に関してはさっぱりくん、のようです。

そんなある日のこと。課長が凹んで職場に出勤してきました。

オポ「どないしはったんですか?」
課長「最悪や・・・電車で傘、2本失くしたわ」
オポ「ワォ」

どうもその前の土曜日、新居から実家に帰る際にJRでまず1本座席に引っかけたまま下車、天王寺駅で泣く泣く新しい傘を購入したのにすぐ地下鉄で置き去り・・・ と瞬く間に2本の傘を消失させたというのです。
奥様(新妻)に事情を話すとおもいきり爆笑されていよいよ凹みまくったそうです。

オポ「伝説が生まれましたね。私と一緒にどっかで脳味噌診てもらいましょうか」
課長「オポさんと一緒にせんとって」

たはは、充分私クラスのおバカですよ、課長。ちなみに私も折り畳み傘を3回行方不明にしていますが何故か見つかるという運の良い間抜けです。おバカ同士、なかよく仕事します。(オポムチャン)

(寸評)まぁ最近は100円ショップの傘なんてほぼ使い捨てになったよね。
雨が止んだら誰かが持っていきやすそうなところに放置。
とにかく100円傘以外は買わないようにするこってすな! 7ポイント。

全速力

私の家は中学1年の冬に地主の都合で引っ越しを余儀なくされ、大阪市内から北隣の市である豊中市へと転居しました。

はじめての転校でもともと自分の殻に閉じこもりがちな私はしばらくの間クラスで完全に孤立、いわゆる「ハミ子(はみ出しっ子)」状態でした。
しかし動きや喋り方・考えてる事が異様であることを(不本意にも)面白がられ、次第に友達のような存在も増えてきました。

そのなかでファミコン遊び繋がりで放課後にも遊ぶようになった友人のひとりに、O田がいました。
ただ周りの人間はO田の名で呼ぶものはなく、下の名前を音読みから訓読みに変換して「ゼンユウ」と呼ばれていました。もはやどんな漢字かは憶えていませんが・・・。

さて豊中の片隅に住んでいる私達オポム家、周りにはほとんど人が住んでいないという工業地帯に居を構えている関係上、だいたい帰り道はひとりでした。
そんななか、いちおう途中までは同じ西向きに帰るという大まかな共通点のあるゼンユウがちょくちょく一緒に帰ってくれました。ある時はお家にお邪魔したり、大幅に帰路を逸脱したり、バッティングセンターに2人で繰り出したりと愉快に遊びました。

そんなゼンユウとのある日の帰路。彼の家の近くの公園で、遊具をハシゴしながら我々は他愛もない話に興じておったのですが、悪いものをゼンユウが見つけました。

生成後3日程度であろう、ドッグのシットです。

「おはっ!!」とか厭に嬉しそうな声を上げ、ゼンユウはそこらの小枝を拾い、そのものに近づいていきます。 まずい。

そう、奴は中学生になったにもかかわらず小学生的な悪戯が大好きなヤンチャボーイだったのです。私はまさか中2になってそんなことは、せぇへんよな、まさかね・・・ と一瞬躊躇したのがまずかった。

ゼンユウは満面の笑みを湛えつつ、枝に刺したドッグのシットを片手に掲げて全速力でこちらへ向かってきます。

ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

断末魔のような叫びを上げながら公園内や周辺を逃げ惑う私(50m走クラスでぶっちぎり最下位)。
それを四方八方から時には柵の上から、己の身に返りシットを浴びることさえ辞さない勢いでゼンユウは私にその切っ先を向けてきます。
おそらく本当に付着させてしまえばそれはそれであんまりな仕打ちなので、寸でのところで当たらないように奴はコントロールしていたのでしょう。しかし鈍足の象徴たる私はそんなこと考えている余裕はありません、おぞましい攻撃をかわすのに必死も必死で涙目です。

「はぁ、はぁ・・・ おんまえ、ええ加減にせえや!!」

私は半泣きで、こんなあほみたいな仕打ちで本気で泣きかけている自分が屈辱的でいたたまれず、またおちょくるにしてはあまりに衝動的でしつこすぎるゼンユウの攻撃に耐えかねて叫びました。

それでもゼンユウはへらへら笑うばかりで、詫びる気配もありません。ただスティックwithシットはようやく草叢へほうりました。
以後私は心を凍らせ、帰り道でゼンユウがどれだけ誘っても公園には決して近寄らないようになったのでした。
まぁ今から考えると、足の遅い奴をおちょくるのは子供心にとびきりの娯楽でしょうからね。とびきり足の遅い私には適わぬ娯楽ではありますが、なんとなく、気持ちは分かります。

弱い自分のせいでいろんな目に遭ってきましたが、そのぶんだけちょっぴり優しい人間になれたんじゃないかな、なんて思います。大したメリットもないですけどねっ! (オポムチャン)

(寸評)君の子供の顔、よく見てご覧。
ゼンユウにそっくりじゃないか。
彼は君にそれは付けなかったが、奥さんに・・・。 8ポイント。

シモネタサークル

「ドキドキドキリコ初体験」でも何回か書いているが、俺が短大の時に所属したサークルは点訳サークル。つまり、全盲が使う文字である点字のサークルだ。本来はそのはずであった。いや、実際そうなのだ。

では、どのような活動をしているかと言うと、以前は点字使用学生のテキストの点訳が主な活動内容だったようだ。

でこれ本当はあまり好きな言い方ではないのだが、「全盲初の何々士」てよく言われるでしょ?

そんな風に言われている人が四大のある学部が排出しているらしく(中学の時にお会いした事あり)、その方が居た頃のサークルはかなり忙しかったようだ。

俺が入学した時は、視覚障害者への理解が進んでおり、点字専門の職員が居られたため、サークルの活動内容としては、自動販売機やエレベーターのボタンの所などに点字表示をつけさせて欲しいと、学生課に交渉に行くのと、ヘルパー講習会と言って、学祭の時に全盲が単独やグループで来た時などの誘導方法を学生に教えるというのが中心だった。

ちなみにこの講習会、階段を二階まで何十往復二セットとかあったけど、全く痩せへんかったよにゃー!

じゃあ、そんな活動がない期間に何をしてたかと言うと、紙飛行機を飛ばす(俺は紙飛行機作れまへん)、ボックスの外で野球をする(人数足らんぞ)、取り壊しの決まっている教室の蛍光灯にボールをぶつけて壊す。

そしてメインの活動が、チンコについて語り合う、マンコについて語り合う、オッパイについて語り合う。

いや、語り合うと言うよりはひたすら連呼すると言った方が良いか?はっきり言って小学生レベルやな。

しかも、隣のボックスが手話サークルで、ここは真面目にやってて女子も多い。ところが、漏れ聞こえる俺らのねたに女子が辞めて行くので止めてくれと言われたり。いや当然止めまへん。

俺は以前も書いたけど、一回授業さぼると後で影響が大きいのでできるだけ出るようにはしてたのだが、学科の同級生でサークル員Mは、俺を教室まで送ってくれた後ボックスに戻ってどんだけ寝て食うねん!

いやこれ、ボックスの前に自販があったり、コンビニの縮小版みたいな店があったので、飲み食いには大変便利だったんだわ。てまあ、短大二年間、四大のやつは四年間こんな事ばっかりやってたんだわ。

残念ながら7年前に亡くなってしまった、電動車いす使用の同級生(四大)も、しっかり仲間に入っていたのだ。そいつとは学祭の時、模擬店のドーナツとジュースを車いすについているテーブルに乗せて、学内売り歩いた、懐かしい。

で、そんなバカな話してる、してないに関わらず、夜8時になったらボックスを強制的に追い出されるんだわ。その後は、車いすのやつがご両親のどちらかに迎えに来てもらっていたため待つ。そして見送った後は最寄りのJRの駅に場所を移して話の続き。とは言ってもこれは俺をみんなで送ってくれてたので、必然的にここになってたのだ。みんな毎日ありがとうm(_ _)m

実はこの駅のすぐ側には、日本で何番目かというぐらいに初詣客が訪れる神社があるのだが、平日の夜はひっそりしたものだ。

で、俺が9時前とか9時過ぎの電車で帰った次の日に、「おまえら何時まで喋ってたんや?」と聞くと答えよるんだわ。
「11時すぎてた!」

どこまでおまえらバカやねん?

でもこのサークル、学祭の時の点字の展示はハデハデのポスター作ってやってましたわい。そして少ないながらも女子部員も居た。

そして、やつらとは今も時々集まっとります。まあ、話す内容と言えば、どのスーパーで何が安いかと言った、生活感あふれる事ばかりだが(笑) (西大路)

(寸評)もう連呼は卒業したのか?
連呼は俺の生涯の友じゃわい。 6ポイント。

おバカな稟議書

以前勤めていた会社で見つけた稟議書〔りんぎしょ〕。 面白かったのでメモしました。 *稟議書とは、稟議のために作られる文書のこと。稟議とは、会社・官庁などの組織において、会議を開く手数を省くため、担当者が簡易案件を作成して関係者にまわし、それぞれに同意のための捺印と承認を求めるものをいう。官庁では起案書ということが多く、企業では、稟議書のほか、起案書、立案書などということもある。

件名:○○工場事務所エアコンの新設について

    記

毎年この時期エアコン冷却能力不足による暑さのため買い替え・移設を提案してきましたが、工場の各部署の増員、事務所の増設等に伴い事務所内の気温は本年業務に支障を来たすほどの暑さになっており、各自とも暑さによるフラストレーションを抱え、人間関係にも殺伐とした雰囲気が生じており、この夏を乗り切る為の早急な対策が必要となります。是非ともお願い申し上げます。

「殺伐とした雰囲気」というところに、そこはかとないお間抜け感を感じさせますネ。そんなおバカな稟議書の紹介でした。(波照間エロマンガ島)

(寸評)暑過ぎるとねー。
もはや亜熱帯化した日本にも言えることかも。
「殺伐とした雰囲気」は何とも嫌なものだよね。6ポイント。

本来はおまえが電車で行くべきなんじゃバカ

今はもうないのだが(泣)、 JR山陰線(嵯峨野線)馬堀駅から歩いてすぐの所に、豚カツの美味しい店があって、友人や後輩とほぼ月一ぐらいのペースで電車で行ってた。ただ、店周辺は車の方が便利な所なので駐車場もあり、車で行く事もあったのだ。そんな話だ。

その日は5人で出発。メンバーは俺と研修会の後輩3人(いずれも晴眼者)、それに当時つきあってた彼女(全盲)の5人。俺と元カノは研修会が別だったので、時々俺のグループに参加する事が多かったのだ。
でその日は車。しかしその車の乗車人数は4人。さあ誰が電車で行く?
元カノは全盲ではあるものの、俺と違って中途失明という事もあって、俺と比べたら単独歩行が苦手だったのだ。勿論、中途失明の方でも歩くん得意な方は居られますけどね。
で、全員それをわかってくれていたので元カノは車。
「じゃあ僕が電車で行きますわ」と一番言いそうな後輩の一人。勿論その日も言ってきたのだがそいつはナビ役。
残りは俺ともう一人の後輩。
でもこれ経験ある人多いでしょ?車に一人だけ乗れずに電車で帰る事になった経験。俺もよく溢れたのにいつやったかその後輩溢れさせてしまったんだわ。
そいつとはよく一緒に電車で帰ってたので、溢れよった時はぶちぎれて、矛先が俺に向いたんだわ。あの時はすまん。
てなわけで俺が家から電車。
今西大路駅。今京都駅やから何十分後や?馬堀着くし誰か駅まで迎えに着て?
みたいな感じで連絡取り合いながら店到着。で、ワイワイ飲んで食べてしながら帰りはみんなバラバラなルートだったため、途中の嵯峨嵐山駅からは俺と当時の彼女の二人だけになった。そしてここから良かった気分は一転したのだ。
「あのね!私の職場に迎えにきて下さったんは良かったけど、西大路が乗ってなかったのにはびっくりしたわ。見えてるもんばかり乗ってるやんか!」

「はい?」

実は、動けなくてどうしても治療院まで来れない患者の所には、往診する事がある。でもこんな時は本人や家族には伝えるのだ。

「本来は家まで僕一人でたどり着くのが普通。でも知らん所は勿論やけど、うろ覚えのまま行って隣の家の植木鉢ひっくり返したらあかんし、行ける所まで行くしそこまで迎えにきて欲しい!」

一般的には障害者と健常者と分けて言ってるけど、現実はお互いの得意な部分、苦手な部分を認め合って補え合えば良い。
俺は、できない事ややりにくい事を無理にやれとは言わん。でも、やれる事やちょっと補う事でやれそうな事はやって、できない事の多い俺を補ってくれ。現実に俺は家事は全くだめ。でもこれは普通に見えてる女性にも言える。例えば西大路駅北側の線路下を真夜中に歩く時、俺を呼び出してくれたって良いんよ。これが俺の思いだ。
まあ、あんな気分の悪い時間はなかったね。京都駅の乗り替え途中の階段引っ張り回してやったわい、あまりにもはらたったので。
そして暫くしてからその彼女とは自然消滅いたしましたわー(笑) (西大路)

(寸評)出来ないことは出来る者が支え、逆もまた然り。
健常者、障害者関係ない基本的なことだよね。 6ポイント。

スーパーマリオブラザーズ

小学5年ぐらいからやったか、友人たちはファミコンを買い与えられ出した。
買い与えられたとは言うものの、兄弟のいるやつ、弱視のやつに限られていたのだが、一人っ子の俺は学校では完全に浮いてしまったのだ。
「あんなあ、金ない金ないて言うてるもんが何でのんべんだらりと点訳ボランティアしてるんじゃ?その点訳と言ってもそれは点字楽譜で、この家の者誰一人の役にもたってへんやないかい。そんなんしてる時間があるんやったら働きに行って俺の小遣い増やしてくれや。ええ?どういう事やねん!」
ところが、バカな俺はこの思いがなかなか言葉にならず、「ファミコン買ってえや」と母親に毎日のように叫ぶ事しかできなかったのだ。
友人の家に遊びに行くと、そりゃみんな楽しそうにやってるのだわ。上に書いてるように、弱視のやつはスーパーマリオは最後までできるやつも居ましたわい。
兄弟のいる全盲のやつはね、そりゃすぐ終わってしまうよ。でもそんな中俺は、スーパーマリオは始まってすぐ。何かのタイミングで下押したら土管?地下?入れる事を覚えて、1の1は越えてたんだわ。それが楽しくて楽しくてね。
ところが帰ったらね、「あんたな、ファミコンするだけに友達の家行くんやったらこれから行かさへんよ!」と、この寂しさと楽しさのわからない母親に怒られるのだわ。
まあこの寂しさ、このファミコンに始まってね、中学高校といろいろあったよ。
少ない小遣い。まあこれは一般的には平均の額やったようです。
バンドやりたくても俺持ってないので、エレキですよ。まあ周りのやつ持ってたんだわ。
ライブに行くと言って楽しそうなやつらを、頭かきむしりながら見てましたよ、あー見えてへんわ(笑)。
世間のお母様、子供が学校内で浮いてしまったら、こんなバカ男ができる事があるという事覚えておいて下さいまし。 そしてその頃から思ってた。
確かに裕福な家とは言えないが、俺が欲しいと思った物を買えるぐらいの金はあったはず。そして、俺が30歳になるまでにはそれを認めさせてやるて。
一回思ったらなかなか諦めない性格の俺。何日かまでは忘れたけど、30歳になる年に母親しっかり認めよりましたわい! (西大路)

(寸評)ええっ、全盲でスーパーマリオブラザーズをクリア!?
敵が見えないのになんちゅうこっちゃ!
これは西大路を敵に回したら怖いでぇっ! 9ポイント。

最高のご褒美

ファミコン世代バリバリの私。小学校の時は数あまたのゲームソフトを保有していたものですが一体どこへ行ったのか、気が付けばソフトの大半は姿を消していました。

  しかし思い出します。私は小学校の頃は今よりもっと頭が悪く、猪突猛進でやられてやられて運よく敵を倒せたら先へ進む、というプレイスタイルを突き通した学習能力ゼロ人間なので、よく弟から「ポム兄ちゃんは草食動物ばりの脳味噌やな」ともはや草食動物に失礼な罵倒をかまされたりしておったのです。それでもあほな私は根気というか粘着質というか粘り強さだけはあったので、4人兄弟の中でアクションゲームが一番得意な男ではありました。  

さて時は流れて、私もいっちょまえに世帯を構えるようになりましたが、あろうことか嫁はんもファミコン世代、失われた過去を取り戻さん、と2人仲良く大阪の秋葉原・日本橋の電器街へ繰り出し、中古ファミコンソフトをあほほど買いあさりました。
「スーパーマリオブラザーズ」「グーニーズ」「忍者ハットリ君」「ゼルダの伝説」「ゴルフ」「高橋名人の冒険島」「迷宮組曲」「ドラえもん」etc・・・ (なんかよく見たらハドソンのソフト中心ですね) などの比較的メジャーな作品から、「トムとジェリー」「あらいぐまラスカル」「魔鐘」など一体どこのメーカーかもわからない怪しいゲームをニコニコ我が家に招いたのです。
その中でも「高橋名人の冒険島」は嫁が是非買いたい、と推してきた作品です。見た目は楽しいアクションゲームですが難易度は極悪、途中でミスをすると攻撃の手段がないまま進まなければならないというドM仕様なのです。  

嫁はんのプレイスタイルは至ってシンプルで、自分が楽しめる範囲まで遊んで進めなくなったらすっぱり諦めてコンティニューもせずにおしまい、さて飯でも炊こか、てな具合で後腐れがないのです。
一方たわけの私。学習能力の無さはあの頃よりもごくごくわずかながら改善されました。しかしわずかなスペックの向上とともに大幅に増加したのは粘着的気質であったのです。クリアできるまで、やめない。
子供の頃なら親にどやされて泣く泣くコントローラーを手放しましたが、今はもはや誰も止めるものは居ません。いや、嫁はんも「お前ええ加減に寝ろや」と注意してはくれるのですがいかんせん嫁、コントローラーを取り上げて頭に拳骨を落とす、までのことはしてきません。

  よって私はクリアするまで眠りもせずにゲームをプレイし続けることになるのです。  

パスワードが出てきてまた別の日に遊べるようなシステムやバックアップ電池が入ってるソフトなら安心してやめられるのですが、コンティニューはできるけど電源切ったらすべてパー、というゲームがこの頃は大半で、「〜冒険島」もその類のゲームでした。滅茶滅茶に難しいので先のステージへ進めば進むほどやめるのが勿体無くなり、意地でもその日のうちに最後までクリアしてやる、という気にさせられるのです。  

私は金曜の夜から「〜冒険島」をプレイし続け、結果。
最終ステージの8−4でコンティニューを100回した段階で、空は眩し過ぎる色、朝7時を迎えていました。
疲れ果てた私は、この時ばかりは唇を噛み、泣きながら本体の電源を切りました。

  てかなめてんのかい!! 最終ステージでボスの手前まで一切攻撃できるアイテムが出てけぇへんってどんだけMっとんねん!? ぎょうさんおる敵ぜぇんぶジャンプでかわすしかないし、ジャンプした着地点の絶対避けられない場所に体力が残り2目盛りまで減らされるアイテムが設置してあるし・・・ こんなもん子供がクリアできるかーーーーー!!!

  ハァ、ハァ・・・ すみません、思い出して取り乱しました。
おっさんでさえ徹夜してもクリアできなかった残酷なまでの難度。もうこんなことは終わりにしようじゃないか・・・ と私は朝の光眩しい寝床へ潜り込み、不貞寝しました。

  しかし。今回のソフト買い直しの私の裏テーマは、『子供の頃コテンパンにされた奴らへのリベンジ』なのでした。 小6の頃は5−3までしか進めなかったこの「〜冒険島」。
散々な目に遭いながらも、おっさんになったら最終面まで到達だけはできたじゃないか。
人は進歩できるんだ。やめるのか? ボコられたままで、終わるのか?
・・・・・・否。

  同日夜。私は昨夜ぼろかすにされた経験を活かし、昨日の1/4以下の時間で最終面に到着、難関をギリギリで乗り越え、ついに積年のリベンジを果たしたのです!
なんかかわいい娘さんにチュッてされる高橋名人。しょぼいドット絵のエンディングですが、その時の私には最高のご褒美です。成し遂げた・・・ 成し遂げたぞ・・・!!

  てか30超えた社会人がやることではありませんね。この性格、ほんとに疲れます。ま、あほです。(オポムチャン)

(寸評)いや、俺もそうだったよ。なんせ結婚することになって最初に買った電化製品がファミコンだったからね。
夫婦で毎晩眠る寸前まで遊び倒した。子づくりの時間なんてもったいなくて・・・。
そういえば知久君が我が家に遊びに来た時、俺たちが寝る前に将棋ゲームをやっていて朝起きたらまだやっていた・・・。
「俺いったん凝るとキリが無いんだよ」
元たまメンバーで知久君だけが麻雀をやらなかったが、そういう遊びが嫌いなんじゃなくてやり始めたら絶対何もかも捨ててそれにはまる自分が分かっていたから、と言ってたな。
あの頃はゲームソフトも高いのになると一万円近くしたよね。
今パソコンでほとんど無料でゲームが出来るなんて不思議だね。
あの時のあの時間を無駄な時間だったか、充実して有意義な時間だったと思うかは考え方だね。
俺はもちろん後者。青春だったな〜! 10ポイント。

   

力技

ゆうべ。嫁はんが叔父さんの部屋から持ってきた立体ブロックパズルをかる〜い気持ちで遊んでいたら夜中の3時になっていました。
悪い癖が出たぜ、また手淫しそこなったがな。はよ寝よ・・・ と思ったところ、そういえば大学の時ヒマに任せてファミコンでおんなじようなゲームしたな、と思い出しました。

  その名は「バベルの塔」。ナムコのパズルゲームで、L字型のブロックを置き換えて積み上げてゴールを目指す、というオツムが必要なゲームです。表面・裏面合わせて128面もある、遊び応え満載のパズルです。

  ・・・だがしかし。私が得意とするのはアクションゲームであり、こういった頭脳派ゲームはからっきしで、先を読んでプレイするということが一切できない欠陥人間の私にはせいぜい表30面程度が限界でした。

  ただ、このソフトには親切なことにパスワードがあり、ゲームオーバーになったステージからいつでも遊び直せるのです。
パスワードに使う記号はツタ・石・扉・空白。ワクが4つあるので組合わせで256通りあるわけですね。ステージは全128面なので充分に足りています。

  そこで実力ではこれ以上クリアは不可能だと悟った私は、それでも先のステージが見てみたいという欲求にかられ、壮大な作戦を立てました。
自力でクリアできないなら、パスワードを256通り試せば、どれか正解が見つかるじゃないか。

  早速私はパスワードの記号のツタ・石・扉・空白の組合せパターン256通りを紙に羅列しました。
そしてステージごとに正解が出るまで、パスワードの組合わせを上から順番に入力しまくりました。
果てしない作業の末、私は裏表全128ステージのパスワードを自力でクリアすることなく入手することができたのです!

  ・・・・・・・・・・・・
それって、パズルゲームをクリアするやり方で、一番意味のないクリア方法じゃないの?
途方もない時間をかけた割に、残ったものは途方もない無力感でした。
あほゆえの、力技。その行為の間抜けさにあらためて自己嫌悪に陥った、文系のくせに大した文章も書けない文学部国語学科のあほ学生の、夏の人生の無駄遣いでした・・・ っていまあらためて思いましたが、その「パスワードをひたすら解析しまくる」という作業自体に、私は快感を覚えていたのかもしれませんね。ま、あほです。(オポムチャン)

(寸評)中身は何でもいいんだよ。
夢中になれることが大事なんだよ。 8ポイント。

柔道部の顧問

  高校の時、5ヶ月だけ柔道をやっていた。勿論将来は段をとるという目標を立てて入部したのだが、夏休みの練習中に投げられた時に頚がグキっとなり、それからは部活終了近くになると吐き気におそわれるようになった。 

鍼灸師にも診てもらったのだがなかなか改善されず、「これでは何十年か先がやばい」と思って退部した。この退部理由を顧問に言ったところ、「おまえみたいな理由で辞めるやつなんか聞いた事ないわ」と言われたのだが、おもしろくなってきたのは高校卒業後何年もたってからである。 

その顧問には授業も三年間受け持ってもらったのだが、卒業後もなぜか呼び出される事があり、昼飯を食ったりコーヒーを飲んだりと、いろいろ連れて行ってもらったのだ。 

ところが、俺が27歳になろうかという時にこんな事を言ってきたのだ。 

「僕が盲学校(特別支援学校)にきた理由はな、一般校での教師間の競争がいややったんや!」 

これを俺が言い換えれば、「僕は一般校では勤まらんかったんや!」という事になるのだ。 

あーそらそうや。こんな教師にとって盲学校の最大の利点は、生徒数が少ないという事だ。俺のクラスに限って言っても、高校の時のクラス人数は5人。それにしてもなんという情けない理由かと! 

しかもこの教師、社会人はどうやこうやとか、どう見ても世間知らずにしか見えないやつをほめたたえるのだ。鍼の学校の担任(俺をバカにするかい会長)もその一人だった。 

俺が27歳になる年は鍼の学校に通っていた。鍼の学校とは言っても盲学校の中にあるコースだったので、担任と柔道部顧問は同じ職場なのだわ。 

長くなりそうなので話を戻そう。 

とりあえずそんな理由を聞かされた日は何事もなく帰った。そして、働き始めてすぐに顧問から、「詩を作ってメールで送って?」というメールが着た。詩の投稿型ホームページを作ったというのだ。 

「短大の時、自分流の詩は書いてましたけど、そんなんでも良いですか?」と返したらそれでも良いと言うので、そんな詩から送り始めた。 

アハハハハハハハハー、俺にこんなん教えても良いんですかのう? 

そりゃいくつできたかわかりまへんで。鍼の学校の時の思いをやなあ、「2001年の飲み会の時、神様仏様ありがとう。俺はやつを刺さずにすみました」とか、「頭に岩ぶちあてて砕いたら覚醒するぜ」みたいなんばっかり書いて送ってたんだわ。 

でもその顧問ね、誰の事書いてるか気づけへんから全部採用してくれたんだわ。こりゃーおもしろいおもしろい! 

そんな詩を送り始めてから1年ぐらいたってから、「実は頸椎症で頭下げたままになって上げられへん日が続いて、何ヶ月か休職した」というメールが着た。 

「それは、俺が高校一年の時にあんな事言うから、その罰が頚についたんじゃ!」 

ところがそう書いても、「いやそうやない、頸椎や!」と返してきたので、 

「何回も同じ事書かせるな。盲学校にきた理由もどうしようもない理由やないかい!」 

「確かにそうや。反省します!」 

こんな事になるとは思えへんかった。 

まさかこんな落ちが付くとは思えへんかった。 

そしてそれ以来、顧問とのやりとりはなくなり、ホームページはいつの間にか消えていたのであった! (西大路)

(寸評)おおーっ。
俺のホームページは死ぬまで失くさないつもりなのでどんどん投稿してくれ!
もっとも俺も鈍感なので俺の悪口書かれても全然気がつかないかも・・・。7ポイント。

 

カステラサイダー

昨日。関西に台風が接近するってことで私と嫁はんはぼうずを抱えて朝からあわてて近所のスーパーに車を飛ばしました。

ざんざ降りの中、それでもスーパーにはあまたの客が買い物をしていました。やはり本格的に暴風域に入る前に食うものだけは確保しとかないとね。
カートにバカスカ食糧品をぶち込み、さぁLet’s Go to レジ・・・ と思った矢先、目に入ったのがお買い得品コーナーに山積みされた黄色と茶色の箱。一目見た感じではカステラの賞味期限の迫っているもののように見えました。近づいて箱が裏返ったものの期限を見てみると、なるほど来月の初旬が期限のリミットです。

カステラは好きですが小太りが過ぎて現在甘い物を控えている私、でも半額って書いてんじゃん。ここはひとつ禁を破って食べてこましたろかしらん。このサイズで500円? 半額で250円。上等なカステラじゃないの、ひとつカゴに入れたろ・・・ 

おんや?
どうも様子がちょいとおかしい。
カステラの割には、随分と重たいのです。ほんで硬い。
何事かと思い、よくよくパッケージを見ると・・・ 「長崎かすていら」の文字の下に目立たぬサイズで「サイダー」と付け加えていました。

??? カ・・・ カステラサイダーぁぁぁ??

長崎の会社が作った紙箱入りの立派なサイダーは瓶入り、95mlの2本入りです。
おいおいおいおい、計190mlで500円すんのかい。私が普段スポーツもしないくせに愛飲している某スポーツドリンクは2000mlで160円程度。190mlに換算すれば15円ほど、このサイダーはその33倍の値段です。ようこんなもん作ったな。

しかし私は飲料マニア。半額になっても高いけど誰も買わなかった(メーカーの方には失礼ですが)このあほみたいなサイダー、是非試してみたくなってしまったのです。区 嫁はんの白い目をかわしつつ、精算を済まし大雨の中を帰宅しました。

さて3時のおやつ時、私はぼうずの目を避けて箱を開けてみました。
それにしても明らかに普通のカステラと間違えて買うことを狙ったパッケージです。「サイダー」の文字が妙に控えめなのがニクイ。
裏を返すとこれも小さい文字、「長崎名物カステラは1500年代に葡萄牙から伝わり、出島で独自の進化をして欧米人に楽しまれた。新しいカステラの形、長崎新名物『カステラサイダー』をご賞味あれ(要約)」とのこと。これまた文章の2/3が「カステラ」の説明であることがより一層の誤解を招きます。

原材料もシンプルです、砂糖・香料・酸味料・きいろ着色料。おしまい。これを500円で売ろうとするとはなかなか見上げた根性です。なんかもう結果が見え見えですが、私はなんの装飾もないシンプルでちっさな瓶のフタを栓抜きで開け、その合成着色料で真っ黄っ黄の飲料をこきゅこきゅと飲んでみました。

・・・うむ。よくあるサイダーにカステラを溶かした感じの奇妙な味わい。あまぁい。そんで微妙に酸っぱい。これはたしかに95mlで充分です。まずくはないですがこれを500円で買っていたら私は部屋で一人暴れるか嗚咽するかのどちらかだったでしょう。

今後恐らくあの安売りコーナーから山積みの黄色い箱が減ることは無いでしょう。今回これを買った私もおバカですが、この商品を売ろうと取り寄せたスーパー、ならびになかなか挑戦的な値段設定で作った側の長崎のメーカーも私と並んで・・・ いや、皆まで言いませんが・・・ まぁ既存の概念を打ち破ろうとする姿勢は、あらかたのモノが出尽くしたこの時世には大事な要素なのかもしれませんし、ね。それにつけてもしつこいですが半額でほんとによかったです。(オポムチャン)

(寸評)それが缶ならどんなにまずくても俺は飲んだっ!
素晴らしい作品じゃないか。カステラサイダー! 8ポイント。

こんな女にぜったい何もできません

好きになった事のある女性とのやりとりです。
元カノの友人と僕の友人が昨年秋に結婚しました。その事について結婚数ヶ月前に、「元カノの友達と俺の友達が結婚するねん。こんな時、未来カノにはどない言うたらええん?」と、その女性にメールを夜に送りました。次の日の朝8時前に返信がありました。
「朝からきついよ。まずこの質問、まだ彼女が居れへん段階で聞いてきてるよね。そんな事知られたぐらいで彼女との関係が崩れるんやったらその人とはそこまでよ。時々元カノの話してる事に気づいてる?私にここまで言われて反論できますか?」
「元カノの事話してるんはわかってるよ。何も反論できません!」
「あーそれやったら、思ってたよりましやな!」
実は、僕は杖に、平日の朝5時から8時までやっているラジオ番組のステッカーをはっているのですが、その女性もその番組リスナーなため、僕が朝でも大丈夫というのがばれていたのでした。

同じ女性とのやりとりです。
おなじグループの先輩との集まりに出席する事になった僕。結果的には出席して良かったのですが、行くまでは正直気乗りしませんでした。
「JR尼崎駅降りてから改札一人で出た事ないねん!」
「西大路からやったら、後ろの方に乗ったら進行方向に、前に乗ったんやったら降りてバックしたら階段あるし、その階段上がってから西大路の歩くレベルやったら簡単に改札出られると思うよ!」
「そうなんや、ありがとう。もし集合時間に俺が着てなかったらホームから落ちたと思といて(笑)」
「はいはい、あいつわざとやってますと伝えとくしな」
「えー、そんな事言うか。でも、尼やったら新快速まで止まるし、でも特急や貨物は通過するか!」
「特急や貨物の通過時に西大路は下りられへん。無理無理。もうそれ以上言わんとき!」
「はい、そこまで言われたら何も言われへんわ!」
「そやろ(笑)」
わかりにくい書き方になってますが、
以上、どうしようもない僕のバカ披露でした。
しかしこんなやりとり続いたら鬱になるよな! (西大路)

(寸評)ジョークというのもなかなか難しいすなあ。 7ポイント。

校区外

私が幼稚園の年長さんの頃の話です。

小学校に上がった兄貴は、よく「校区外に出てはいけません」と注意されていました。
当時の私の家は大阪市内の梅田にほど近い騒々しいところで、そこいらを寝床にする自由な方々や白昼に銃器を使用される暴力の得意な方々、よく塗料を目的外に使用していて小刀を携帯なさっている若人の方々などが跋扈していらっしゃり、親からすれば目の届かないところへ行かれては気が気でないというステキタウンでした。

まぁー校区ですら迂闊に歩き回るとそのような事件性の高い人々との出逢いに満ち溢れているのですが、遊びたい盛りの小学生らはとかく行動範囲をどんどん広げたがるものです。それを制限するために小学校ごとに「校区」を設定してよその校区のややこしい奴と関わらないよう、また自分の校区のややこしい奴をよそ様に接触させないようにしていたのでしょう。

さて我々あほ兄弟の当時一番アツいスポットは天神橋筋商店街のおもちゃ屋・ますや。
だぁがしかし、ますやは兄貴の小学校の校区外。校区外に出るには、校区なんか関係ない親と一緒でないといけません。

しかしその日、兄貴は私を伴って校区外のますやへ赴きました。
ちいさな私は考えました。なんで兄貴はいつもあれだけ怒られている校区外に今日は来てるんだろう。
親と一緒という訳でもないのになぁ・・・ あっ!!

私は兄貴の袖を引っ張り、じつに偉そうな誇らしげな顔でこう言いました。

オポ「兄ちゃん、今日はオポムを連れて来てよかったな」
兄貴「・・・はぁ? 何でや」
オポ「オポムがおるから、校区外に出れるねんで。オポムのおかげやで」
兄貴「?? アホか、何でやねん!!」

それきり兄貴は口をききませんでしたが、私はひとりにやにやして、こう思っていました。

“オポムは小学校に入ってないから校区なんか関係ないから、オポムと一緒やったら兄ちゃんも校区外に出ていいねん。せやのにわかってないなぁ。あほやなぁ。ぷくく。”

要は校区の設定されていない者と一緒なら校区外に出ても可、という認識だったのです。
私は兄の無知さを小馬鹿にして勝手に優越感に浸っていましたが、根本的に間違っているのは自分であほは私であった、と気付くにはあと6年の月日が必要なのでした。あほほ。(オポムチャン)

(寸評)へー、俺が子供の頃は「校区外」なんて言葉も無くてどこでも好きに行ってたけどな。
時代なのか、地域なのか。どっちでっしゃろな? 6ポイント。

どこ行ってんなもぉ〜〜!!

私の勤務している支店の店長の話です。

店長は32歳の頃若くして今の地位に就き、今年で50になるのですが、どうも最近物忘れが激しいようで、どこかに大事なものを置いてはそれを捜すのにあっちゃこっちゃひっくり返す、なんてことが日常茶飯事になってきました。
それによって捜し物を手伝わされたり、忙しくて手伝えない際はご自身で捜されるのですがイライラしながら「どこ行ってんなもぉ〜〜!!」とお客さんに聞こえる大きな声で叫んだりするのでまことに難儀です。

ゆえに毎日店を出る時なんて大変です、なるべくなら店長を打ち捨ててさっさと帰りたいのですが妙なところで淋しがり屋の店長、「冷たいなあ、ちょっとぐらい待ってえや」と我々を引き留めるのです。ほいでもって鍵締めてセキュリティ掛けてさぁ出よか、という段で「あっ、鍵ないわ」「あっ、携帯ないわ」「ごめん、財布ないわ」「おっかしいな、定期ないわ」「んん? クリーニングの引換券ないわ」「あかんわ、眼鏡忘れた」「おっと、カバン置いたままや」「いかん、ライター置いてきた」「ちょっとタバコ取って来るわ」・・・・・・などなど上記のなにかしらひとつふたつを店内に忘れてきて、掛けた鍵もセキュリティもやり直し、我々は店長のどーでもええ捜し物が見つかるのをアホ面して待つ以外になにも出来なくなるのです。時間の無駄も甚だしい事態です。

こんなあほみたいな騒ぎを毎日繰り返して(まぁー10〜20分程度のことではあるんですが)帰りが遅くなるなんて貴重な人生の無駄遣いです。業を煮やした我々社員3人は店長の誕生日にプレゼントと称して小物入れを贈呈しました。

課長「この中によく使う財布・鍵・タバコとかを入れといてください。場所が決まってたら無くして騒ぐこともないでしょ?」
店長「ありがとう」

1週間後。我々の用意した小物入れは店長の散らかしたスポーツ新聞・書類・Yシャツ・ジャケット・健康黒ニンニク等に覆い隠され、それ自体が行方不明になっていました。

店長「オポやん、こぉんなメモどっかで見てへんか? 大事なお客さんの電話と住所書いたぁったんやけど・・・」

・・・・・・我々は店長の懇願をよそに「お先に失礼しま〜す」と店を後にすることにしました。(オポムチャン)

(寸評)小物入れだから無くなるんだよ。
人間が入るような大物入れを是非プレゼントしてあげて。
出来れば店長の後をペシペシ付いて歩くやつなら尚良し。 7ポイント。

潜入感

私の勤務している支店の部下の話です。

この部下の女性は私よりも長くこの会社に勤めているのですが、アルバイトから正社員登用に54歳で挑戦、見事に合格したわけですがなにぶん業務の内容が正社員とバイトさんではまるで異なるため、勤務年数は長かれど新人同然なのです。

まぁそれはおいおい憶えてもらうしかないし仕方ないとしてこの新人さん、生粋の日本人でいらしゃるのにどうも日本語が覚束ないのです。
書類や荷物の数え方はすべて「1本、2本・・・」で、「こちらの書類の方が小包便の伝票の方になるんですけど・・・」「とんでもございません(←じつは誤用です)」とあたかも最近のコンビニ店員です。元気で明るく愛想が良いのが救いです。

人生の先輩に日本語についてレクチャーするのも気が引けるのですがお客さまに失礼があってはいけません、逐一訂正して差し上げるのですが長年染みついた癖なのでしょう、直るには時間がかかりそうです。

そんな若い子的日本語感の56歳部下、先日新人向け営業研修に参加し、参考になったことをレポートにして我々上司に提出してくれました。どれどれ・・・

『お客様に出すお手紙に添える言葉「どうぞご慈愛ください」』
『お客様に対して潜入感を持たずに接してみる』

・・・・・・

お客様は誰をいつくしみ愛してあげればいいのでしょう。手紙を出した部下を?
あなたはお客様と接するときに敵地にもぐり込むような感じで応対しておったのかい。
自愛、先入観が正解ですね。いや、私もこのHPの投稿文に数えきれない誤字脱字をかましている身、人様のことは言う資格も無いのですがこの場合相手は顧客です。そんな手紙を出される前に注意して訂正してあげました。

元気で明るく愛想が良いのが救いです。(オポムチャン)

(寸評)元気で明るく愛想が良ければしょうがないな。
あと54歳でそれ、絶対に治らないから。
俺も若い時バイトでその年代(って今の俺の年代だっ!)が来たから知ってる。
教師や税理士など元々頭脳労働の人でも結局出来なかったから。
年齢はもうしょうがないね。 7ポイント。

先輩

「先輩、エンジン音に何かキュルキュルいう音入ってますよ!」
「あー、走ってるから大丈夫や」
「先輩、最近オイル交換しはったんいつですか?」
「あー何年前やったかなあ、車検の時は換えてくれてると思うで!」
「その車検からいままで、郡上八幡や和歌山まで何回釣りで行きはりました?」
「まあ月一でどっちかは行ってるし、この前は高知にも行ったな!」
「そう言えばこの前の研修車でしたね。いやいや、先輩の車恐ろしくてよう乗れませんわ!」
「いや実はこの前おまえ送る時ライト消えたままやって、街灯だけで走ってたんや。その前の夜、福知山市内走ってる時にライト消えてな。このままやと帰ってこられへんわ思たんやけど、ガードレールにぶつかったらライトついてな、それで帰ってきたんやけど、おまえ送る時は消えとったわ!」
その車はオイル漏れのために廃車になり、新車購入して三年半。ライトの心配はないものの、オイル交換をいつしたかは常にチェックしております。
「ほんまや、おまえに言われるまで下り坂でエンジンブレーキ使った事ないわ。て、エンブレどうしたらかかるんや?」 て、何で俺がこんな事ばっかり言わなあかんねん、どう考えてもおかしいよな! (西大路)

(寸評)頼られてるんだな〜。
「あかん、ちょっと尿漏れてきたわ。オムツ頼むわ」と言い出したら静かに車を降りるべし。 6ポイント。

アカデミック・おバカ

  高校受験前。ガッチガチの文系人間である私は数学・理科が大の苦手でたいへん苦労しました。

  物事の理屈を考えるのが昔からてんで駄目で、身の回りの出来事は「こうすれば」「こういうわけで」「こうなる」のステップのうち「こういうわけで」が決定的に抜け落ちており、なんでも公式丸暗記的な憶え方をしていたのでそりゃ成績も行き詰まります。しかし今更考え方の根本をいじるのは遅きに余りある状態、こうなりゃ開き直って丸暗記しまくるしかありません。

  そうしていろんな公式を脳味噌に焼き付けていく過程で憶えたのが「球の表面積・体積の求め方」の公式でした。
それまでせいぜい「円周の長さ・円の面積」くらいしかまるっこいものの求め方の公式は知らなかったのですが、へぇぇ、そんなもんまで求められるのかぁ、と妙に感心したのを憶えています。

  すると、今はまだ習ってはいませんがこの世のだいたいの物の面積や体積は求めるための式があり、あらゆる事象は数式で表すことが出来る、ということに気が付きました。
もひとつ苦手の化学の世界だってそうです、この世界を構成するものはすべて元素記号で表すことが出来るのでは?  

なんだか急に理系の勉強が楽しくなってきましたがいかんせん「こういうわけで」が抜けている私、理由理屈は後回しで公式をどんどん憶えていかないと受験に間に合わない・・・  

ところで私の場合、夜遅くまで勉強していると息抜きにとあるものを抜きたくなるのですが、あるものをふっと見下ろした時、急に私の中でおかしな解を導き出したくなってしまいました。
あるもの、の表面積も、求めることができるのではないか。

  正確に言えばある種のゆがみはあるのですが、あるもの、は大まかに表現すると円柱の先端に半球がくっついたもの、と言えそうです。この場合、円筒の身体にくっついている部分の面積は表面積と見做しません。つまり導くべきは円柱の側面の面積と半球の切断面を除く表面積の和です。

  あるもの、の根元から半球(カリ)までの長さをA、半球の始まり(カリ)から先端までの長さをBとします。Bは半球ですから必然あるもの、の半径と(ほぼ)同じになります。

  円柱の側面の表面積=円柱の底面の円周 × 高さ。
底面の円周は直径 × 3.14(π)、つまり2Bπ。高さはAなので、乗じて2ABπ。

  半球の切断面を除く表面積=2π × 半径 × 半径。
半径はBなので2B²πとなります。

  つまりあるもの、の表面積の式は2ABπ+2B²π=2Bπ(A+B)になり、A・Bの値を早速物差しで測り代入すると135.5852cm²となりました。

  そっかぁ、俺のものの表面積は135.5852cm²なのかぁ。
妙な満足感・達成感に嬉しくなった私は勢いで意気込んで、あるもの、の体積を測りたくなってきました。  

この場合は単純に円柱と半球の体積の和を求めれば良いのです。  

円柱の体積=底面積 × 高さ。
底面積はB² × π。高さAを乗じてAB²π。  

半球の体積=2/3π × 半径 × 半径 × 半径。つまり2/3B³πですね。  

したがってあるもの、の体積はAB²π+2/3B³π=B²π(A+2/3B)となり、110.1051cm³という数字が導き出されました。  

・・・・・・・・・一体私は大事な時間を何に使っているのでしょうか。急に我に返りました。
なにが悲しゅうて自分のモノのサイズ・表面積・体積なんぞ測らにゃならんのでしょう。眠気は人をあほにします。夜更かししてのお勉強も、ほどほどにねっ!   

ちなみにAとBの和が私のあるもの、の全長です。上記の連立方程式を解いてAとBの解を導けばわか・・・ だれが計算するかっ!!! (途中2回寝落ちした文系オブ文系・オポムチャン)

(寸評)ちゅうか表面積は伸ばせば一定かもしれんが、体積は状態によって変わるんじゃ?
いつまでも110.1051cm³で頑張れますように・・・。 10ポイント。

ハンバーグ

こないだ私の直近の上司である課長が結婚し、奥様の仕事の都合上やったこともない家事をせねばならなくなったと困っています。

  39まで親元にいらっしゃったので、ご自身の周りのことはおおよそお母様がなさっていたということ、はじめての体験に随分戸惑われている様子です。
なんだか上司なのに初々しい感じがして微笑ましく思っておったのですが当人はもちろん必死です。いつもは叱られる立場なのにこの件に関しては私の方が先輩、妙な優越感をもってへらへら話を聞いていました。  

さてここで困るのが飯の問題です。
もともと舌も身体もしっかり肥えた課長、マズいものは食べない、と豪語しています。
新婚初日のご飯は奥様もお休みだったためゴーヤ炒めを作ってもらったそうですが、お母様の作るものよりゴーヤが苦くて食べ残した、という新妻ブチ切れの暴挙を果たしたとのことです。

  しかし奥様は夜勤もあるご職業に就かれており、毎日飯を用意することはできません。
したがって必然、課長が自ら料理を作ることになるのです。

  課長「オポさん、なんか簡単な晩飯って無い?」
オポ「炒めて塩振りゃ大概のものは食えますよ、カレーか焼きそばか野菜炒めからやってみはったらどうです?」  

課長「・・・無理やな」  

ズコッ。ほな何を作るというねんな。これ以上簡単な料理になると素麺くらいです。そもそもゆがきゃぁオシマイの素麺を料理と呼ぶかも怪しいところです。  

オポ「ええ〜、じゃぁ何か作りたいものがあるんですか??」
課長「ハンバーグ作ろうと思うねん」

  は、ハンバーグ!? 料理初心者なのにちょっとハードル高くない? ちなみに私は作ったことがありませんがこね具合・水加減塩加焼き加減・ミンチの割合など難しそうなイメージがあります。まぁ課長はいかにも肉好きそうな外見だし、志が高いのは佳い事です。

  オポ「マズいものは食べないなら、とびきりウマイの作らなあきませんね。しかしステーキやったら焼くだけですのに、何でまたハンバーグなんですか?」
課長「・・・奥さんに言われてん、『どうせハンバーグとかは作られへんやろから、何でもいいから作って』って。カチンと来てな」

  ・・・・・・
奥さん、ヤリ手!!
なんにも料理をしたことがない、とわかった上で結婚したわけですから、ちょこっとプライドをくすぐって料理を習得させようとしているのですな!!
一方の課長は挑発されてまんまとその気になっています。携帯電話で早速ハンバーグのレシピを検索しだしました。
課長「見とけよ、絶対うまいハンバーグ作ったるからな」

  ・・・わかりやすっ。早速奥様の手の平の上でコントロールされてる模様です。
オポ「付け合わせも用意しないとね」
課長「そんなんどうでもええわ、飯とハンバーグで充分やろ」

  ・・・自分がそれだけを出されたら絶対文句言うやろ、課長。だめだこりゃ。
味噌汁とまでは言わんからせめて切ったトマトと洗ったサニーレタスでも付けときゃ格好付きますよ、と伝え、その日は別れました。

  翌日。一体どんな悲惨な食卓になったかドキドキしながら聴いてみたところ・・・
課長「いや、自転車で20分の奥さんの自宅のお義母さんが心配してメシ持ってきてくれて・・・」

  ズコッ。
オポ「今日は作りはるんですか?」
課長「飲み会入ってるから作らんでええねん」
オポ「明日は?」
課長「週末はお互い実家に帰って飯食うことにしてるねん」

  ぜんぜん作る気配ないやんけーーーーー!!!
・・・この新婚夫婦、大丈夫か。
奥さん、頑張ってまたこのおバカな課長をアオって操ってみて!! (オポムチャン)

(寸評)わっ、マザコン!
俺マザコン気持ち悪い〜。そりゃ「男は全員マザコン」という言葉もある意味では正しいかもしれないけど、人に見せてる人は俺本当に気持ち悪いと思う。
自分で作れないならスーパーの半額弁当でも食ってろ! 6ポイント。

そうだ、道に迷おう

お久しぶりです。
  台風での休校、休みを潰しての引き延ばしと散々だったテストがやっと終わった帰り道、呆然とたたずむ私はふと思いました。
「そうだ、道に迷おう」
  私の家は比較的都会、それも東京のようなおしゃれできれいな都会ではなく、開発途中ですと言わんばかりの汚い埋め立て地に騒音とともに建っているため、もっと風情のある道を帰りたいなあ…と私は常日頃からげんなりしていたのです。  今日は時間も有り余ってるし、道に迷うにはいい機会なんじゃないか?
私の立てたプランとしては、知らない道だけを通り、できるだけ入り組んだ道を選び、地図なしで習志野界隈をのろのろ歩いてやがて駅に着こう。たまを聴きながら。というぐあいです。
少し道をそれるだけなら何度も前科がある私でも、ここまで大規模なものは人生において一度もやったことがありません。
帰巣本能も記憶力もないのに、一体何時間かかるのだろうか?
  これ、方向間違えたら一生帰れないな…。
まあいいや。帰れなくても。
ここからは道中取ったメモを参考に書いているので、文章がぶつ切りぎみになります。

  この日はやたらと暑かったので、最初の曲は「「夏です」と1回言った」にしました。iPodを全曲シャッフルに設定して、よしよしこれで何時間歩いても大丈夫だぞ。
相変わらずおそろしいコード進行だなーとテンションを上げていると、いい感じに辺りが田舎になってきました。
  なんと畑!!!!畑まであります!!!これはポイント高いです!しかもその隣に、なんですかこの狭い道はーー!!!!!この道ともいえないような…いいねいいね。
狭い道は神社につながっていました。神社の入り口のところで、タマムシがアリと戦ってました。タマムシはだいぶ死にかけているようで、あおむけの状態でときどき羽をガッ!!と上げて逆上がりのような格好をしていました。珍しいので15分眺めましたが残念ながら決着はつきませんでした。
更に知らない道を進みます。よくわからない、名前のない公園をいくつも通りました。ちなみにこのときの曲は「方向音痴」。状況がぴったりだったのでニヤニヤしてました。
公園を抜けてしばらく歩くと、青三角に69と書いた看板が。まさかいかがわしい場所じゃ…国道ですね。すいません。
  一気に見晴らしがよくなりました。国道(仮)のわりに車はあまり通っていなかったので、道路に出て二回写真を撮りました。たのしい
このとき、本来の目的地である駅に近いマルエツの看板が遥か遠くに見えることに写真を見て気づきましたが、気にしません。ちなみにこの時の曲は「ふしぎな夜のうた」。大好きな曲なのでテンションが少し上がりました。ただ、真っ昼間に「夜」か…とは思いましたが
さて、今まで飲み物も帽子も無しで歩き続けてきていよいよ熱中症になりそうです。手近な自販機で深層水(最近流行ってるらしいですね)を買いました。
すごい速さで深層水を吸い込みつつ住宅街の中をぐにゃぐにゃ歩くと、また見晴らしのいい所に到達しました。今度は小さい駐車場、行き止まりです。途中綿毛を吹き出している家があってびびりました。
そしてここで意味なしドア発見!月経散歩を思い出してたのしい
余談ですが「たま Best Selection」をPCに取り込んだとき、なぜか「終わりのない顔」が「終わりのないうた」と登録されていて、一年ぐらいあの曲は「終わりのないうた」だと思ってました。
駐車場から来た道を戻ると、道端にGoogleplayの1500円ぶんのカードが落ちています。しかしそんな誘惑には乗らん!乗らんぞ!…あ、こんなところに急な石階段が4つも…
やっとさっきのマルエツ方面に帰れそうだったのに、誘惑に負け下に降りてしまいました。ゴルフ場…いや、パークゴルフ場でした。ここ、入っていいのかなあ…と若干躊躇しながらも、入ってよいかわからないがために探検感がにじみでていて非常に満足です。
もう一時間以上歩き続けています。日頃の運動不足により疲れ、そろそろ帰りたい気持ちが心をかすめます。同じく入ってよいかわからない駐車場に足を踏み入れたところで、iPodが「海にうつる月」を流し始めました。なんだか今回は、昼間なのに夜の曲、というのが多い気がします。
駐車場を抜ける坂道の手前に、動機もなく謎のしまじろう人形が現れました。誰が置いたんだろう…。
  この坂道はけっこう急で、呆然としながら登った記憶があります。登っている途中、ちょうちょと人通りが増えたような気がしました。
また「〇〇公園 きれいに使ってくださいね」という旨の看板を見つけました。ここ、公園だったのか…。
  パークゴルフ駐車場公園を抜けると、急に薬屋やコンビニが立ち並ぶ都会に。そしてどこか見たことのあるような景色…。あ、あれは!
つ、ついたーーーーーーー!
20メートル程先に、いつも通学路で使っている商店街の門が!!!
  ここは駅の目の前じゃないかーーー!!!!!!ついたついたぞヒャッホー
以前「王様」に自分の引きのよさを自慢したことがあったけど、いきなり駅前に出ちゃうなんて、つくづく自分はついているなあ。ふふ

かくして私の習志野小旅行は終わりましたが、投稿が遅すぎてその後の夜近所の住宅街で調子に乗って同じことを実践したら見事に道に迷って母に絞られたという後日談がついてしまいました。まさか近所に墓地が2つもあるとは…。
  長くなりましたが、おしまいでーす。お後がよろし…くもないか。(すこんぶ)

(寸評)これぞ旅!
旅は遠くにお金かけて行かなくてもいくらでも出来る。
俺も子供の頃からしょっちゅうやってた。だって知らない小さな道を曲がっただけで何か大きな発見があるかもしれないもん。そのドキドキこそ旅の醍醐味。
俺が昔出した「すごろく旅行のすすめ」「すごろく旅行日和」の二冊の本もどちらもわざと迷子になってそれを楽しむ旅行術本だったしね。
どんどん迷子旅を楽しもう。
大丈夫。日本ならいくら迷っても山奥とかに入りこまない限り死ぬことは無いから。
また次の迷子レポート待ってるぞいっ! 7ポイント。

“T”抜いたろか!

我が家のおとんとおかんはネタの提供者としてなかなか優れています。
そのうちのおとんは60を過ぎてもブラックなユーモアや高等な下ネタを駆使して我々を笑わせる恐るべき関西人です。

  過去にもディスカウント店で「極太の粒々ボッキー」発言で善良な市民を戦慄させたりといろいろやらかしているのですがそんな親父のさらなる過去。

  親父の級友に、留子(とめこ)さんという名前の女の子がいました。
中学校に上がる頃は急に子供っぽいバカ騒ぎをやめて大人しくなる子が多いというのに、背の低い親父はいつまでたっても(あろうことか今現在も)子供気分全開で女の子をからかうことをやめませんでした。
そのように日々女の子にスカートまくり等の助平なちょっかいを出してはその反応を喜ぶ子供まる出しの親父に、真面目な留子さんがついに怒りを表明しました。

  留子「あんた、ええ加減にしいや!! そんな幼稚園みたいなこと、やめえ!!」

  すると親父は待ってました、とばかりに下ネタで反撃します。

  親父「コラッ留子、おまえ“T”抜いたろか! “T”抜いて呼んだろかっ!!」

  その言葉に留子さんはいよいよ逆上し親父を追い掛け回します。その反応に親父はますます喜んであっちゃこっちゃに逃げ惑うのでした。

  解説を要します、まず留子さんの名前をローマ字で記入してみましょう。いいですか? 書けましたか? ではそこから語頭のTを排除するとなんと読むでしょうか? ハイ石川君! ・・・そうです、その名は関西の方言で放送禁止な男子にはない身体の特定部位を指す言葉なのです。

  親父「ええおちょくり文句やったな、他にそんな名前のやつ、おらんやろ」
と嬉々として私に話す親父。当時のまわりの女子の皆さん、この場を借りて息子からお詫び申し上げます、って絶対誰も見てないっちゅうねん。

  下ネタ失礼しました。64の今なお、こんな感じのおっさんです。最高です。(オポムチャン)

(寸評)「ほれっ、息子も謝ってるで」と言ってペロンと出して、はい、逮捕。 7ポイント。



トップに戻る