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ここは自分のまわりのおバカな奴の行動・言動などを紹介するコーナーだ。
なるべく本人を直接見たり本人から直接聞いたものが良いが、信憑性が高ければその友人ぐらいまではOK。もちろん人間じゃなくてもかまわないぞっ。
さぁ、まだ世間に埋もれている貴重なとっておきのバカを紹介してくれいっ!
メールにて投稿は題名「おバカ」で、末尾に自分の名前を入れてね。
ポイントは3ポイント以上〜ーだっ! ダ〜〜〜ッ!!

秋の風

  高校生・・・3年の時かな? ある台風の晩。
試験勉強に精を出していた私。しかしすぐ隣の(ぺらぺらのカーテンだけで区切られている)部屋では、兄弟3人が楽しそうなテレビゲームで盛り上がっています。
無視して黙々と勉強していたいのですが奴らにとっては私の試験なぞどうでもいいことの極致、しきりにゲームへの参加を要求してきます。
大変な時なのに・・・ と断るのですが誘いの手は止まず、しぶしぶプレイすると元来ゲーム好きの私、あっというまに深夜になってしまいました。  

両親にカミナリを落とされ、兄弟は半ベソでそれぞれの寝床へ就きます。がしかし、私はまだぜ〜んぜん試験対策ができていません。明日やっちゅうねん。あほか。外では私の運命を暗示するかの如く、激しい雨風が吹き荒れています。明日には去るという台風の接近のピークはちょうどその時間帯でした。  

追い詰められた私はそれまで以上に精を出して勉強しましたが、眠気と戦って頑張るうちにどういう訳か異常に別の精をぴゅっと出したくなりました。
轟々と轟く、外の音に何かが揺さぶられたのでしょうか。
私はこれまでに感じたことのない種類の興奮をおぼえ、外へ出てみたくなりました。  

なんだか、全身を強い雨風になぶられたい気持ちになったのです。  

気が付くと私は誰もいない嵐の深夜0時の外、といってもベランダですが、に全裸で立っていました。ナニも勃っていました。
非日常的な強烈な風と雨を身に浴びる興奮と、陰茎を野外で露出しているというインモラルな興奮がごっちゃになり、わけがわからなくなりました。  

5分ほどそのまま立ち尽くしていると我に返り、陰茎もいつしかしぼんでいました。
私は濡れた体を拭い、寝間着を手早く装着するとそのまま気を失い、朝を迎えました。テストは数学、19点。クラスでただひとり赤点でした。アハッ! もうこの際逮捕してください。・・・いやいやいや、今はしてませんよ! この手の性欲がからむ異常行動は頻度は少ないながらも結婚するまで続きました(一応、人様の目に触れないことを入念に確かめたうえで)。途端にピタリとそういうへんな性欲がなくなったのは私としても社会としてもプラスの事でした。しかし本当に我ながらギリギリアウトな人物だと思います。えっ!? ギリギリじゃなくて完全アウト!? ご意見ごもっともで〜す。(オポムチャン)

(寸評)おおっ、まさに俺の「秋の風」の世界じゃのう。
ぼちぼち新婚も落ちついたろうからまた始めてみんか。
両手にモザイクのかかったオポムチャンをブラウン管で眺めたいからさ。9ポイント。

エニウェアオナニー

  小1から20代後半までは常日頃からエロイことばかり考えてた俺。授業中とか仕事中に小僧がキンキンにならない日なんか一日もねぇ、って感じの変態だった(笑)。そんな俺が手を出してしまったのが、家以外の場所でのオナニーだ。最初にヤったのは高校の時、授業中にどーしても小僧が言うこと聞かなくて、先生腹痛いっす、つって手あげて、トイレでさっき休み時間に見たクラスメートの女のコのしゃがパン(しゃがみパンチラ)をオカズにズリズリ、発射!学校なんてオナニーとは対極の場所でヤるオナニーはなんつーの、背徳感?と相まって、興奮したの何の(笑)。それから癖になった俺は大学の図書館のトイレでオナニー、部活動の建物内でオナニー、コンサートホールのトイレでオナニー、深夜の河原でオナニー、と普通ありえない場所でオナニーするのが趣味になった。ただだんだんエスカレートしてきて、近所の無人のボロい植物見本園(野外)で全裸でオナニーしたあと、このままいくと帰ってこれなくなるな、なんて危機感憶えてヤメタ(爆)。最近はそんな度胸無くなったけど、若さ故のセーヨク、コワイね!(ナルセ)

(寸評)ひとり射精大会か。
でも俺も公園で彼女に咥えてもらったことあるけど、近くに居たホームレス達が移動してきたのでやめた。 8ポイント。

あれ? 思ってる以上に地面が遠いねんけど・・・

高校2年の夏、夜。私はいつもの豊中3バカトリオと弟2人の計5人で川沿いの土手で花火に興じていました。

  実家は工業地帯で住人はほぼ我々オポム家のみ、歩いて1分の土手は絶好の狼藉スポットでした。
定番の手持ち花火からヘビ花火・煙玉・ドラゴン・落下傘・・・ 私は花火が手持ちも打ち上げもそれほど楽しいと思わない無感動な小太りなのですが、友人や弟のテンションに合わせて続々と火をつけ続けました。  

やんちゃなK山がロケット花火をこちらに向けて発射します。負けじとS井も連弾で報復します。我々兄弟は笑い叫びながら戦火に巻かれぬよう逃げ惑いました。  

そんな危険かつ愉快なあほ男子の饗宴は、一本の花火の火花で終焉を迎えました。  

誰かが持っていた手持ち花火の火の粉が、ふっと川の方へ飛びました。もはや誰の花火から放たれたものなんてわかりませんが。
川までは結構な落差があり、空中で火花は消えると思われたのに、予想に反して光を減じないまま落下していきます。 そしてその光が向かう先は、川の流れではなく河原の草叢でした。  

不穏な空気が漂います。
草に落ちた火の粉は、周りの草に燃え移り、闇をぽう、っと照らし始めました。  

これマズいんじゃ・・・ と思ったその刹那。  

私はK山の身体が、柵もない土手の縁(ふち)から消えていくのをスローモーションで見ていました。  

あっっ、と誰もが声を上げる間もなく、K山は結構な音とともに河原へ着地し、物凄い勢いで草叢の火を踏み消していきます。
土手の上に残された我々は、ただただ呆気にとられてその様子を見続けるばかりでした。
その場所には真下に降りる階段やはしごが無く、K山は川下へ200mほど下ったところの河原に続いている道から無事生還しました。奴の顔面からはメガネが姿を消していました。  

土手から河原は、少なく見積もっても8mはありました。
普段から全身を鍛えていてモリモリのK山といえども怪我をする確率は充分です。
火がいささか燃えていたとはいえ、電燈もない夜の河原は真っ暗に近い状態です。そこへただ消さなきゃ、と突発的に飛び込んだ野生児、K山。落下中に、「あれ? 思ってる以上に地面が遠いねんけど・・・ もう着地するはずなんやけど・・・」と思ったらしく、それほど高さは相当のものだったのです。よく怪我をしなかったものです。  

そして全員しおたれて花火の後片付けをしていると、あろうことか雨が降り出しました。
これ、なにも命を賭して飛び込まんでも、火、勝手に消えたんちゃう・・・?   

だがメガネまで失くしてダイブに挑んだことに意味がなかったことをK山は悔いていませんでした。あくまでもみんなを守るためにとった行動に、奴は誇りを持っていたのです。(・・・と言っておきますが恐らく自分の花火の火が河原に落ちたから責任感じて飛んだんでしょうね。)翌昼、同じ度数の親父さんから借りていたメガネは無事草の中から発見されました。  

その後も現場の土手の縁を見るたびに、この高さで飛べるか? と自分に問いかけますが、いつまでたっても答えはNoのままです。そう、こんな無謀な高さを飛び下りられるのは・・・火事場の、おバカだけです。(オポムチャン)

  (寸評)俺も野原燃やしたよ。
小学一年生でパトカーに乗ったのは俺と友達だけだぜっ! 7ポイント。

 

しゅっ。ぱこん。

高校3年の学校帰り。
受験を控えた我々は普段のストレス解消に、駅前のゲームセンターのパンチングマシーンでよく遊んでいました。
最近は見かけないこのマシーンはレベルが5段階あり、3発殴った衝撃値の合計が規定値を上回ればクリア、というものでした。だいたいみんな平均的に100kgちょっとのパンチ力でしたが、御想像通り私はへろへろ女の子風パンチでいつも70kg台しか叩けない軟弱小太りでした。ちなみに破天荒な友人・K山はマトにダイビングヘッドバットをかまし60kgをマーク、店員にこっぴどく叱られていました。  

そんな私でも調子のいい時は3回の合計が250kgでクリアになるレベル1を攻略できたことがありました。
それじゃレベル5は何kg叩けばいいの、って? えーとね、たしか380kgだったんじゃないかとおもいます。
腕っぷしに自信のあるK山も、このレベル5クリアは稀なことでした。筋肉質ながら身長は私と同じくらい、というそれほど上背&体重がないK山はどうしてもこういうゲームで壁ができてしまうようです。  

というわけで連れてきました、K山とS井のクラスメート・身長185cm/体重95kgの巨漢、S本。通称デカ丸。
ガタイの割にお茶目なこの男、喜んでこのゲームに挑戦してくれました。  

このゲームにはレベル(ステージ)ごとに設定があり、私がかろうじてクリアできたレベル1は女の子にちょっかいをかけている街のチンピラを殴る、というものでした。ではレベル5は? なんとも宇宙規模なことに、地球に落ちてくる隕石を3発のパンチで破壊せよ、というミッションです。
皆の期待が高まる中、デカ丸がコインを投入します。
K山が体重の少なさをカバーするため助走をつけてマトを打ち抜いていたのに対し、巨漢のデカ丸はその場で大きく振りかぶってド迫力のストレートをぶち込みました。  

ドバォゥン!!   

記録は・・・ 127kg!!
画面の隕石に大きな窪みが出来ました。これは素晴らしい結果です。単純に3を掛けると381、ギリギリクリアーが可能な数値です!
2回目のパンチ。ゆっくりと大きなモーションで放たれた派手な音のストレート。  

ズドゥゥンン!!!  

これまた高得点、128kg!!
あと125kg、今までのペースで行けば夢のレベル5クリアです。大きく上がる歓声。デカ丸コールが狭いゲームセンターに響きます。みんなの心がひとつになりました。行け! 行け! デカ丸!! 地球を守れ!!
さあ最後はガツンと隕石破壊で決めてやれ! 3回目のパンチ!!!  

しゅっ。ぱこん。  

デカ丸は左手でジャブをかましました。30kg。
割れんばかりの大爆笑。そうです。奴は期待されると裏切りたくなる、とってもお茶目な奴だったのです。デカ丸は全員から爆笑しながらボコボコ殴られ、目の前のモニターでは地球が滅亡していましたとさ。おしまい。(オポムチャン)

(寸評)ってか、よくそんな昔のこと覚えてるなー。
オポムチャンの記憶力に隕石破壊! 6ポイント。

低空ドロップキック

6歳下の弟の友人は破天荒な連中が沢山います。
その中でも小学校から高校まで一緒だったSという男が居たのですが、またそいつが痛快な奴でした。  

Sは身体は小柄なのですがすばしっこくて運動神経が優れ、弟とよくサッカーやプロレスごっこに興じていました。
そんな弟らの高校時代。ある体育の時間前、体操服に着替えた弟とS達は体育倉庫からサッカーボールを(勝手に)取り出し、グラウンドで休み時間を目一杯ギリギリまで使って遊んでいました。  

チャイムが鳴ります。いかつい体格の体育教師が、校庭で遊んでいる弟達を大声で呼びます。  

「おーいお前ら授業時間なったぞ! 集合せえ!!」  

弟は比較的先生の近くに居たのですぐに集合したのですが、Sは遠くへ飛んで行ったサッカーボールを取りに行っていました。  

「はよ集まれやー!!」  

ぞろぞろと教師の周りにクラスの連中が駆け寄ります。しかしSは先生の背後遠くから走ってきている最中です。
ありゃりゃ、これはS怒られるな、と思って見ていると、先生の死角からダッシュするSのスピードがにわかに上がりました。  

風の如き疾さで集合場所へと駆けてきたSは、その勢いで先生のヒザ裏に矢のような低空ドロップキックを放ちました。  

ドゴォッ!!!  

あまりのスピードに振り向く隙さえなかった先生はエビ反りになって前方へぶっ倒れました。
あたりはやんやの大爆笑。
まさか教師も呼び集めた生徒が後ろからヒザ裏にドロップキックをかましてくるとは思いもしなかったでしょう。怪我が無くてよかったです。
Sはもちろんぼろくそに怒られましたが、あまりに勢いが付いたので衝動的にやってみたくなったのだそうです。
どうせ集合に遅れて怒られるんだから、せめてみんなが喜ぶ怒られ方をしよう、ということなのです。見上げた根性です。  

伝説を作ったSは卒業後メキシコへ渡り、スピードと技巧の光るインディーズレスラーとして現在も活躍中です。あっぱれ。(オポムチャン)

(寸評)おおっ、それを仕事にしてしまうとはお見事也!
オポムチャンはいつ変態を仕事にするのだ? 6ポイント。

承服しかねる

5年ほど前。私は何だか忘れましたが買い物をしに、大阪梅田の阪神百貨店へ出掛けました。 

あれこれ商品を閲していると、30代とおぼしきともに私と同様小太りのカップルがなにやら口論しています。
  激しい口調ではありませんが、よく通る声で男の方が滔々と語るので、聞きたくもないのですが内容が耳に入ってきました。 

「そういう表現をされたらあたかも俺が鈍臭いみたいなニュアンスが否めんし、そんな言われ方するのは俺としては承服しかねる」 

なんか面倒臭そうな男やな。言葉のセレクトがいちいち小難しい。まるで私自身を見ているようだ。ははは。 

なんて鬱陶しいながらもちょっぴり親近感を覚えつつ私は買い物を続行したのですが、めんどくさ兄さんの攻撃の手は止まりません。 

「そもそも俺が太ってる的な言い回しが感じられてお前の話は俺的には承服しかねる」
  「その発言が俺に対してのアンチなイメージが如実で承服しかねるわ」
「承服しかねる」
「承服・・・」 

・・・・・・ 

もはや鬱陶しいを通り越して、ちょっとおもろなってきました。
  お前、“承服しかねる”って言いたいだけやろ。

内容も大したことなく、ちょっと彼女に否定的なことを言われて拗ねてるだけの話です。それをばこの兄ちゃんは、必要以上に持って回った表現で自尊心を傷つけられたことに対してねちっこく反論しとる、というわけです。たはは。すまんけどこう思いました。ちっさいのぅ。

私はこれ以上この場にいてもしまいに噴き出しそうになるから移動しよう、という己の意見に承服し、いまだ姉ちゃんへの反論を辞めぬ承服亭しかねを尻目に殺して立ち去りました。以降しばらく我が家ではべつに怒ってもないのに「承服しかねる」と言い放つのがブームになりましとさ。(オポムチャン)

(寸評)懾伏しない限りは招福は来ないな。5ポイント。

   

アケルナー

  小5の夏。理科の授業中でした。
夏休みに夜空の星座を観察する際にどの星座かがわかる、回転星座早見盤をハサミやカッターナイフで一生懸命作っていた懐かしい時代。おりしもアニメ『聖闘士星矢』がブームだった80年後半、私も星座に対する興味は深々でした。  

基本不器用なのにその日はなぜかうまいこと完成した星座盤を、私はニコニコしながらグルグル回転させていました。
そこへ見慣れない名前の星座を星座盤の南の空の領域に認めました。
「エリダヌス座」。
やたらと長い線がぐにゃぐにゃ繋がった、よく意味の解らない星座。先生に聞いてもマニアック過ぎて答えられません。
いましがた調べたところによると長ぁ〜い川なんだそうです。テキトーな星座作ったもんやな、おい! 出鱈目に線つなげたら終いやないけ!  

それはともかく当時の私、夜空にひときわ輝く1等星の名前を憶えるのが好きなへんな小太りでした。
今となってはほとんど忘れましたが、ベテルギウス(「夜のどん帳」のペテルシウス、ね)、プロキオン、アルデバラン、アンタレス、リゲル、シリウス、スピカ、ベガ、デネブ、ホマルハウト、アルファ・ケンタウリ・・・ などなど。  

そのエリダヌス座のもはや星座盤からはほとんど見えない場所に、なんと1等星を表す赤い色がわずかに覗いているのです! 私は興奮しました。まだ私の知らない1等星があった! でもこの星座盤じゃあギリギリ見えないや。
私は地平の役割をしている厚紙を無理矢理ぐにっ、と開けて、1等星の名を知ろうとしました。そしてそこに書いてあった名前は。  

「アケルナー」  

開けた途端にアケルナー。  

私は授業中にもかかわらずひとりで大爆笑し、まわりの席の私と同じ頭の悪そうな連中に同じ事をして爆笑の渦を広げ、挙句先生にまで披露して授業はむちゃくちゃになりました。  

アケルナーとはエリダヌス川の果てを意味する言葉だそうですが、小学生がそんなもん知ったこっちゃありません。ぐにっと開けてアケルナー、ぐにっと開けてアケルナー。星座盤がツッ込んできた!! なんども大笑いし、私の星座盤は作って早々南の地平がグニャグニャに成り果てました。以来、私の中でエリダヌス座と1等星アケルナーは忘れがたい存在となったのです。  

ちなみに星座盤からギリギリその端っこしか見えなかったことからもお判りでしょうが、本州からアケルナーを見ることはできません。沖縄以南の南の地平線近くにわずかに確認できる、南天の星です。いつか沖縄に行って夜空に本物を見つけてまた爆笑したいです。(オポムチャン)

(寸評)アケルナーをミツケルナー、アケタナラースグシマール。グギギギギ、死亡。5ポイント。

福は内、鬼は?

小学6年生の家庭科授業でのこと。
その日は「節分」でした。
班に分かれて大豆をフライパンで煎ることに。
煎り終わった大豆を均等に紙皿に分けると、真面目な班長のS君が声を荒げました。
「フライパンに大豆が1個残ってるよ! 食べ物を粗末にしちゃダメだって! アフリカでは飢えで死んでる人だっているんだよ!」
まるで鬼のような形相でした。
「はいはい、ごめんなさい」
と、お多福顔のNさんが紙皿を差し出しました。
「もう。そのくらい常識でしょ・・・カチッカチッ」
班長のS君が、菜箸を使って大豆をフライパンから紙皿に移そうとしています。
「もう。だいたい・・・カチッカチッ・・・はじめに・・・カチッカチッ・・・ちゃんと・・・カチッカチッ・・・もうっ!」
何度やっても、うまく大豆を挟めません。
「班長ー、早しくしてよー」
仏の・・・お多福の顔も三度まで。Nさんもしびれを切らせています。
「してるよっ! ふんっ・・・カチッカチッ」
班長のプライドもあってか、顔も赤くなり明らかに興奮状態のS君。
そこでNさんが、S君の逆鱗に・・・角に触れる一言を言い放ちました。
「フライパンを紙皿の上で返せばいいじゃん。ひょいって」
・・・。
「わぎゃーーーっ! バンッ!」
奇声を発しながらNさんの持つ紙皿を叩き上げるS君と、調理室に舞い散る紙皿の大豆たち・・・。
「食べ物を粗末にしちゃダメなんじゃ・・・」
自分の紙皿を持ち余計な口を挟むデクノボー。
「わぎゃーーーっ! バンッ!」
繰り返される光景・・・。
結局一人で班全員分の大豆を撒いてしまった、バンッ長のS君でした。
福は〜内〜、鬼は〜・・・そっと。(デクノボー)

(寸評)そして今でも彼は菜箸で豆をつかみながらヨダレを垂らし「グヘヘヘ取れた取れた」と誰もいない室内でひとり哄笑し続けているのです・・・。6ポイント。

11,072円

(今回も性懲りもなく下品です。ご容赦ください。)

私の所属していた大学の合唱団では、定期演奏会で昨年卒団した先輩が現役の団員に差し入れをする、という風習がありました。

食べ物・商品券・楽器・猥褻媒体など(いずれも低額ながら)それはそれはさまざまな差し入れがあったのですが、中には現金を団や各声パート宛てに贈ってくださる先輩もいらっしゃいました。

さて私を社会に出る前に立派な変態として送り出してくれたこの合唱団、男声の先輩方は私の素質を見抜いたのか、テノール・バスに拘らずたくさんの性的薫陶を与えてくださいました(べつに挿入とかされたわけではありませんよ)。
その先輩の中でも、周りからある方向へ抜きん出た変態性に一目置かれていたテノールのKM先輩。何を差し入れしてくるのか楽しみにしていましたが、内容はあっさりとテノールパートへの現金の贈呈でした。

ただしかし、一筋縄ではいかないのがこのKMさんです。
金額は11,072円、と中途半端な額面。
察しのいい方はお気づきかもしれませんが、この金額にも下ネタが隠されているのです。
しかもこの金額に至るまでの、さまざまな下ネタ的要素が現金封筒の裏面に詳細に書き込まれていました。

「明細

8,102円  (パイオツ)
482円   (しゃぶる)
459円   (しごく)
1,919円  (イクイク)
59円    (ゴックン)
51円    (強引ね・・・)

計11,072円(いいオナニー)

贈呈 卒団生 テノール KM」

阿呆です。この先輩は阿呆です。
大学を出てから某金融機関に就職した、デキる男・KM先輩。演奏会当日、この差し入れの明細を考えるのに仕事中一生懸命電卓を叩いては違う・・・ この方が・・・ と悩み、上司からは仕事熱心な奴だと感心されたそうです。
男声陣一同が、この封筒を見て大喜びしたのは言うまでもありません。

日本では寒さが一層強まり、KMさんによって開発された爪が疼きます。先輩には長いことお逢いしていませんが、ってかもう逢うこともそうそうないでしょうが、どうか40前となった今でも変わらず変態であれ、と願います。(オポムチャン)

(寸評)もうちょっと奮発して11,694円(いいシックスナインよ)でも良かったね! 7ポイント。

原付大破

大学4回生の夏。私は大学近くに下宿している、所属していた合唱団の後輩に誘われて、彼の家に原動機付自転車いわゆる原チャリで遊びに行きました。泊まりでの飲み会です。

もちろん男ばかりで酒を飲みつつ他愛もないエロトークを深夜まで展開するわけですが、次第にお酒が足りなくなってきます。
私はすでに酔っているので、やや遠くの酒類を販売しているお店には原付を利用できません。利用してもいいのですが大学まわりの下宿周辺ではよく飲酒運転で捕まっている奴がいるなんて噂があり、何かあったら迷惑をかけるので真面目っ子な私は後輩に示しをつけるため飲酒時のバイクブーンを控えました。

すると団内の役職の直属の部下だったM松が買い出しに名乗りを上げました。
歩くの結構距離あるで、というとM松はこう言いました。

「ポムさん、僕自動車の免許は取ったけど原チャリって乗ったことないんすよ。僕まだ酔ってないし、お借りしてもいっすかね?」

今はどうかよく知りませんが、当時原チャリは自動車普通免許があれば原付免許がなくても運転できました。
原付免許しか持っていない先輩の私、なんだか妙な敗北感を無駄に感じつつもええよー、気ぃつけて行っといで、とM松を送り出しました。

ごきげんでエロトークに興じていた私ですが、しばらくして異変に気づきました。
オポ「あれ・・・ M宅は?」
いつもM松と仲の良い、私よりも少しぽっちゃり系のM宅。この飲み会のメンバーとしてさっきまでこの部屋に居たはずなのですが、どうも姿が見えません。
後輩「M宅なら、さっきM松と一緒に買い出しに行きましたよ」

・・・ちょっと待て。
なかなか戻らないM松のことも考えると、嫌な予感がしてきました。
M松は静岡生まれの礼儀正しいスポーツマンでピアノも弾ける良い奴なのですが、少々やんちゃに過ぎるところがあります。
あいつ、一人乗りの原付の後ろに、あろうことか重量級のM宅を無理矢理乗っけたな。

思っていた時間を20分くらい過ぎて、M松とM宅が戻ってきました。開口一番、M松はこう言いました。

「ポムさんすいません・・・ M宅さんが重すぎて・・・ 発進するとき後ろにひっくり返ってヒビいっちゃいました・・・」

私が後ろにひっくり返りました。
初めての原付で、よりによって肥えたやつを後ろに乗っけて走ろうとするあほがおるかーーーい!!!
まぁ素直に謝ってるし見たところ走行に支障はないので適度に罵倒の上、赦してやりました。
弁償します、とのことですが下宿暮らしのM松、全額払わすのは上司としてなんだか気が引けます。それに経験不足を知った上で貸してやる事を承諾した私もあほですから、お人よしな私は修理代の半額だけ払わすことにしました。

さてお話はここで終わりではありません。
クレバーなM松、この事件を利用して親から実損額の2倍の金額をせしめることに成功しやがったのです。
オポ「お、おんまえコラ、ようウマイこと親御さん騙したな! ほしたら全額弁償せえ!!」
M松「す・・・ すいませんポムさん、競馬で失敗しちゃってこの額無いとヤバいんです・・・」
私は呆れてものも言えませんでしたが、学内マネージャー時代に幾度も私の不手際を鮮やかにカバーしてくれたデキる部下・M松にせめてもの恩返しだと思って、まぁ4万程度の事、しぶしぶ見逃してやりました。
M松「あの・・・ ポムさん、12月の定期演奏会に静岡からウチの母親がお詫びに来るってんで・・・ そん時は口裏合わせててくださいね」
オポ「ほいほい、適当にあわせとくがな」

秋をこえ冬が訪れ、大学最後の演奏会は終わり、吹田メイシアターのロビーにM松のお母さんがおいでになりました。
M母「この度はうちの息子が大変なご迷惑をお掛けしまして・・・」
オポ「いやぁあはは、大破しちゃいましたね」
M母「ええっ! 本当に申し訳ありませんでした・・・」
オポ「いやいや、無事直ったのでよかったです」
M松はこのやりとりを蒼い顔で見ていました。

M松「ポムさん大破って! ビックリしましたよもう!」
オポ「お前が親御さんから16万もぼったくるからやないかい! どんだけ話盛らなあかんねん!!」

おっさんになった今でもM松が夏に大阪に遊びに来る際にはお呼びがかかりますが、毎回この時の思い出話で酒を飲みます。あほをやった記憶は当時の必死さと比例して、愉しく懐かしいものです。(オポムチャン)

(寸評)2、30年前は飲酒運転ぶっちゃけ誰でもやってたもんね。
俺もよく酔っぱらって原付乗り回したなー。
今居るタイも「泥酔は駄目だけど、ちょっと飲んでるくらいならお咎め無し」らしい。 6ポイント。

末吉

今年のお正月。3日目にして寝正月モードに突入したオポム家。私は床で野垂れ、嫁は炬燵でくたびれ果て、ぼうずは暇だと泣いています。

せっかくの新年のお休み、あまりに無為に過ごしすぎるのも如何なものかと思い立った私と嫁はんは、ぼうずを担いで表へぶらり、珍しく初詣に行くことにしました。
とはいえ神仏にあまり敬虔でない我々メオト、人々がいやっちゅうほど蝟集する人気のアリガタ神社には行かず、近所の閑散とした地元の氏神様、っていうんでしょうか、を祀ってある神社に赴きました。

お賽銭箱に100円かそこらをぽいっと投げ入れ、みんながちょこっとずつ幸せになりますように。と偽善的なお祈りをかまし、バイトの可愛いJK/JD巫女さんからお御籤を求めました。

すると普段の不信心が祟ったのか、凶とはいかないまでも、もひとつ感が否めない「末吉」。なにやら意味深な短歌っぽいのが書いていますが何を書いてるのかようわからんから無視して運勢の詳細を見てみましょう。

◎願望 初めにきをつけねば中途にしてやぶる
◎失物 出でてもてまどる
◎旅行 よし連れの人注意
◎商法 利益思はしからず
◎転居 さわぐと損
◎病気 長引く医師を選べ
◎縁談 叶うともおそし さわげば破る

・・・・・・・・・

末吉っつあん、ほんまに「吉」のカテゴリか、お前?
はてしなく凶くさいお御籤を引き、拗ねがちに帰路に着いた私ですが、よくよく見るとひとつ項目を見逃していました。

◎方向 西と南の間なら吉

おほっ、南西方向に向かえば今年一年吉兆がおとずれる、っちゅうこっちゃな。・・・・・・南西?
さて皆様、私の住まう大阪府豊中市は大阪市に隣接したベッドタウンですが広域の日本地図の上ではほぼ大阪市と重なります。大阪市の南西には、何がありますか? そう、すぐ海です。
西と南の間、陸、ねぇの。

ははははは。そうかそうか、私のような世間の役に立たぬ屑は大阪湾の藻屑と化したほうが吉っちゅうことか。然り!

とはいえ豊中は海沿いではありません。ある程度海まで距離はあります。いじけきった私はこうなったら暇にまかせて陸上の南西の果てまで辿り着いてやる、俺に吉兆を与えてみやがれ、と車に乗り込み、関西実走道路地図を閲したところ意外と距離がありました。まっすぐ南西に線を引いた果てにあったのは・・・ 阪神タイガース2軍のホーム・鳴尾浜球場でした。ここから50分ほどで到着できそうです。

私はカーナビなど付いていない旧式の車の助手席に地図を広げ、とことん忠実に最短ルートを辿り、50分かけて海の見える鳴尾浜球場に車を止めるでもなく一瞥をくれてUターン、また50分かけて家に戻り途中のミニストップで買ったフライドチキンとポテトをガツガツ喰らい不貞寝しました。それでもこんな出鱈目なドライブを「面白かった」と答える妻の根性に心から感謝し、末吉らしいささやかな幸せを噛みしめたのでした。吉方、あなどりがたし。(オポムチャン)

(寸評)その神社の凶、大凶とは如何なるものか気になる。

◎願望 望む分だけ無駄
◎失物 そもそも盗まれておる
◎旅行 家を出るや否や事故にあう
◎商法 乞食となるのを待つのみ
◎転居 路上
◎病気 気づいた時には諦めろ
◎縁談 動物を探せ

とかだろうか・・・。 6ポイント。

お痛風

去年の12月末、うちにお歳暮が届きました。
並ぶ「お歳暮」ののし紙の中に、「お痛風」と書いた箱が。
送り主は両親の結婚前からの友達Kさん(北海道在住)。
私はKさんの顔はわかりませんが母とはよくけんかしていた、という話を母から聞いていたのでそういう人がいるなというのは知っていました。

肝心の箱の中身はイクラ(多い)やすじこ(やはり多い)、たらこ(これも多い)などプリン体がこれでもかというほど入っていました。
母が「Kくんばかだね〜相変わらず」と言ってました。
私はすばらしい人だな〜と思いました。
しかしあまりにも多いプリン体群、三人家族で必死に食べました。無事賞味期限までに完食できました。来年もあるのだろうか…(すこんぶ)

(寸評)ううう〜っ、好物だけど今は控えているものばかりじゃい。
食いたひ〜。 6ポイント。

お弁当屋さんごっこ

友達が休み中に某ねずみ王国に彼氏とデートしに行ったそうです。
アトラクションに乗るまでの待ち時間、暇なので彼女が考案したゲーム。
「お弁当屋さんごっこ」

なんというか、これから説明するのはおバカ…という範疇ではないです。
ひかないで聞いてください。
ルールを説明すると、
1:まず人をふたり用意する。
2:ひとりが客になり、「ごめんくださ〜い」ともうひとりを呼ぶ。
3:呼ばれたもうひとり(お弁当屋さん)が「は〜い」と返事をすれば客の勝ち。返事がなければお弁当屋さんの勝ち。

はい。
このゲームの面白いところは「お弁当屋さんが勝敗を自由に決められるところ」だそうです。
ついに気がふれたかと思いました。
上記のルール以外の縛りはないです。弁当屋を縛れよ。

本人は、途中で彼氏に「つまんない」と一蹴されてしまい、挙げ句の果てに後ろで並んでいた知らない人に「何が楽しいんですか?(爆)(爆)」と聞かれた!! と怒っていました。

彼氏もいて、知らない人に積極的に話しかけられるぐらいには可愛いのに中身がこうもぶっ飛んでいるとは非常に残念です。
そういう性格になってしまった一因には私も含まれているので、責任を持ってつきあおうと思います。(すこんぶ)

(寸評)でも愛し合ってるカップルは何をやっても楽しいものよっ! 6ポイント。

塩りゃーみぇんひたつ

前述のお弁当屋さんとは別の友達と学校帰りにラーメン屋に行ったときの話。
友達が出てきたお冷やを飲みきってしまい、おかわりの水のポットを探します。
「えーと、水、水…あ、あった。すいません、それいいですか」
隣の席にあったポットを取ってコップに注ごうとした時、
「あのぉ…それ僕のです」
「え?え…あ!? ん?えっ…」(言われている意味がわからず動揺する友達)
「えっと、僕のめんつゆです、それ」
「え!?あ!!す、すいません!ほんとすいません!うわあ恥ずかしい!すいません!」
水は私の目の前にありました。友達はしばらくめんつゆ事件を引きずって「ああ…うわあ…」とうちひしがれていました。
しかしこれだけでは終わらん。
そんな友達を見て(ああ〜ほほえましいなあウフフウフフ)とニヤニヤ調子に乗っていた私にも天誅が。

「塩りゃーみぇんひたつ…ああーすいません!!塩!!ラーメンッ!!2つッ!!」
人生で一番かみました。
お店の人は笑ってました。
お互い満身創痍で食べたりゃーみぇんは心なしかおいしく感じました。
これが戦利品か…(すこんぶ)

(寸評)「何故うちの裏メニューの塩りゃーみぇんを知ってる!?」と睨まれたりして。 5ポイント。

ギョニソ

遠い昔石川さんがこの「おバカ」(6)でマジメなお付き合いをしてた高校生が魚肉ソーセージを小僧の替わりに出し入れしてたって話を載っけてて思い出した。エロ本読んでA感覚に興味持って色々挑戦したけど、22の時尿キレが悪くなるってウワサでいじんの辞めてたんだよね(笑)。
その後はとことんマニアックな俺、自分から人に入れる方に興味が移ってA風俗にチャレンジしちゃったりすんだけど、人に入れるからには自分もどんなもんか試しとかなきゃ、入れられる側の気持ちわかんないじゃん?てか誰かのモノをブチこんでもらうのはさすがに引くし、そうじゃん、ギョニソ売ってんじゃんコンビニに。アレってちょうど俺のと同じくらいだよな?長さはともかく(爆)。ちょっと人様に入れちゃう前に礼儀として自分でも味わってみっかな。俺変なとこ律儀(笑)。色々あるけど一番俺に近い太さの奴はこれ位か?マルハもニッスイもよくもまー人の息子に近い太さで作るよな、ぜってー意図的だよな(笑)。
ひさびさに解禁だからAもよくほぐしてやんなきゃな、時間かけて焦らす。じきに小僧も立派になってきた。俺のA感覚の特徴は小僧の感度が高まってからAに突っ込むと快感が倍増するってこと。小僧をよろこばせつつ丹念にAを広げていく。指3本出入りがスムーズになればOKだ、スキンかぶせてジワジワ入れようとするけど…なかなか入んねえのよ、これが。ちょっと無理してグイッと押し込んでみたら痛いの痛くないの。女のコ、こんなもん入れられてんのか!これキッツいわ!
そりゃお店の女のコは特殊な訓練を受けてきたから出来るんであって、シロートの俺がいきなり実物大ギョニソはハードル高すぎたな。大体、お店では俺入れる方だし(笑)。俺おバカさん!(ナルセ)

(寸評)いやいや相手の気持ちにたてる素晴らしい人だっ!
とりあえずギョニソ30分舐め回してみて。 8ポイント。

あなたたちそれでも社会人ですか!

  今から6年前、還暦を迎え退職した母方の伯父さんがお祝い会を開く、とのことで、伯父さんにまつわるすべての人間が3月の九州天草のホテルに大集合しました。
この母親の兄たる伯父さんが長年船乗りをしていた豪気な方で、約50人分のホテル代はすべて伯父さんが負担して自分の還暦パーティを開催しちゃうほどの人物なのです。
そんな豪快な伯父さんは昔っからのやんちゃ者で、近くの川で鮎を手づかみして(そんなことが可能なのでしょうか)塩焼きにしてくれたり、クラゲを焼いてパウダー状にして目潰しを作ったり、と愉快豪快な人物でした。その人柄はいまなお変わりません。

さてやんちゃなおっさんというと私方にも存在します、親父です。
そもそも母親の若かりし頃の日記を遠い昔に見せてもらった際、親父について「この人、兄貴みたいな性格で面白い!!」との記述があったことからも知れるように、親父もあらゆるジャンルの物事に手を出す好奇心旺盛な人物で、60を超えた今も親戚一同の中で一番のアイドル通という奇特なおっさんです。

そんな豪気なおっちゃん2人、気が合わないわけがありません。
私は10数年ぶりに訪れた母方の田舎とばあちゃんとの再会に感動し、しみじみしていたのですが、宴会が始まりお酒が進むと伯父さんと親父の大きな笑い声であらゆる感傷はぶっ飛んでゆきました。

九州の人はお酒を飲む飲む、親父も負けじと飲む飲む。抱き合い笑いあい、親父はあっという間にほとんど顔も合わせたことのない九州の親戚勢と仲良くなり溶け込んでしまいました。

夜も更け、ホテル会場の大広間もお開きの時間です。しかし意気投合も甚だしい親父と伯父さん率いる九州の親戚の皆さんはバカ話がまだまだし足りないようで、九州勢の部屋で宴会の続きを敢行することと相成ったようです。
愉快な話声が遅くまで響き渡りましたが、私が兄貴たちと離れの温泉から帰ってきた時には何故か廊下は静まり返っていました。
あの勢いならまだこの時間に終わるはずは・・・ と思って、えらいお開き早いやん、と親父に尋ねたところ、

「あのな・・・ 向かいの部屋の30代ぐらいの兄ちゃんに『あなたたちそれでも社会人ですか! いつまでも大声で騒がないで寝てください!』って怒られてん」

親父は心なしかしょんぼりして照れ笑いしながら言いました。
まさか九州の地で60前にもなって若い者から一喝されるなんて思ってもなかったのでしょう。しかも確実に正しいのは相手の言い分です。ちょいと歳の割にはしゃぎすぎましたわな。

翌朝。朝食で九州勢と合流した親父は「昨日はかなわんかったなー!」「わし久し振りに怒られたわ!」などと早速ネタにしている様子。こりゃこのおっさん、長生きするわ。迷惑行為は決していただけませんが、いくつになっても明るく奔放に振る舞える親父と伯父さんを、ちょっぴりうらやましく思う気持ちもあるのでした。 (オポムチャン)

(寸評)中学生の時、通ってた個人学習塾で一泊で千葉の民宿に行った。
そこは本当に一般の家を貸す昔ながらの民宿で隣とは襖一枚。
早い晩飯を終え、食後のひと遊びとトランプを開始した。時刻は夜の7時。
と、隣でもう早寝をしてしまった家族から「いつまで起きてるんだ、うるさいっ!」と一喝された。
あの、7時はまだ起きててもいいと思うんすが・・・。 7ポイント。

ガンディーさん

私にはちょっと変な友達Sちゃんがいます

ある日学校に行くと、朝Sちゃんに声をかけられました

Sちゃん「ねぇ、マジやべーの」
私「はい?」
Sちゃん「ガンディーさんマジやべーの。マーティンルーサーキングJr.ぐらいヤバいよ」
私「ああ、マハなんとかガンディーとかいうひと?」
Sちゃん「あの人ヤバくない?マジ神じゃない?あたしあの人みたいになりたい。僕将来ガンディーさんみたいになりたいんだな」
私「(山下清…?)…そうだね、すごい人だよね」
Sちゃん「超細いよね、でさ、めっちゃ黒いよね」
私「えぇ…うん、まぁ…」
Sちゃん「あたしマジガンディーさんになりたい!…そうだ日焼けサロン行こう」
私「えっ見た目?」

ガンディーさんは確かにすごいけど…見た目には憧れないよな… (city)

(寸評)「ガンディーさん」という友部さんの曲あるよ!
・・・ああ、あれは「ガーディナーさん」か。 6ポイント。

カギを落とし全裸で5分間おろおろの巻

先日タイから日本に一時帰国したときのこと。温泉でゆったりのんびりしたくなり、近所の日帰り温泉に行くことにしました。平日の午前中だったのでお客さんはほとんどいませんでした。入場を済ませ、脱衣所で服を脱いで裸になると、急に便意が催してきたので個室トイレに入り用を足しました。ところが、水を流す段になるとレバーの位置がどこにあるのかわからないので、その場に立ち上がり、体の向きを変えてレバーを探して水を流しました。そのときです。トイレットペーパーのフォルダーのすぐ上にある棚に無造作に置いた脱衣所のロッカーキーを、誤って便座の中に落としてしまい、排泄物やトイレットペーパーと一緒に流してしまったんですね! あちゃー!!
全裸で手ぬぐい一枚で呆然とするわたし。トイレのそばには人は誰もいません。仕方ないので脱衣所から階下の受付に大声を出して係員を呼びました。これはそうとうに恥ずかしかったです。係員が来るまでの全裸姿の約5分間は異常に長く感じました。カギがないこの状態で火事でも起こったらどうなるだろうと考えてしまいました。結局、係員に事情を説明し、マスターキーでロッカーキーを開けてもらい、無事別のロッカーキーを受け取りました。今度はしっかりと肌身離さずしっかりとカギを腕にかけて温泉に入ったのは言うまでもありません。カギ代3000円払ってその温泉をあとにしました。ほとんど温泉を楽しむことはできませんでした。そんなおバカな私の話でした。 (波照間エロマンガ島)

(寸評)ひゃあ、それは起こしたくない事故だなぁ。
まあ今度タイの温泉にでもゆっくり浸かりましょうやー。 7ポイント。

カゴ人間

おそらく私が幼稚園生のとき。
私は洗面所で手を洗ったあと、ふと横にある洗濯物を入れるカゴに目が止まりました。
いつもは全く気にせず洗濯物をぶちこんでいるこのカゴ。
何を思ったのか私はカゴに腰かけました。
もちろん安定して腰かけられるような厚みはありません。
そしてまた何を思ったのか私は後ろに体重をかけました。

当然の結果ですが見事にカゴにはまりました。
体をくの字にして、そのまま垂直にカゴに入った感じですね。
この格好は誰かに見られたらかなり恥ずかしい。
私は迅速にカゴから出ようとしました。

───出られない

しばらくジタバタしたあと、私はことの重大さにやっと気付きました。
まさかこんなにサイズがぴったりだとは…
あきらめの早い私、次の瞬間にはもうカゴ人間として暮らしていくことを考えていました。
両腕が出ているので食べる・書くには困らない、どこでも寝られるタイプなので寝るのも困らない、お金はテレビに出れば稼げるな。
移動…移動はどうしよう。カゴに車輪をつけてもらおうかな。
うちはマンションの5階(当時)なのでエレベーターで登り降りはできる。しかし細かい段差はどうしよう。やっぱりジャンプしなきゃだめかなぁ。練習しないと。
うちで練習すると「下の階に響くからうるさくしない!」とか怒られそうだなぁ。でも外で練習するのも変だし…
と頭の中で試行錯誤しながら足を振り回しておりますと、重心が前に傾いたのかカゴが倒れ、体全体をしたたかに打ちましたが無事脱出することができました。無事じゃない。いてえ!ちくしょう!ぼけ!

幸いこの不毛な時間は誰にも目撃されずにすみました。でも、一人ひっそりとカゴにはまって足を振り回していたというのもみじめなので投稿しました。どうにか笑い話として片付けてください。お願いします(すこんぶ)

(寸評)カゴ人間・・・見てみたかった。
もう一度チャレンジしてみて! 7ポイント。

かえるのうた

私の同級生二人(SちゃんとAちゃん)の話です
ある日の休み時間Sちゃんが「かえるのうたを歌おう」と言いだしました(※中3です)
するとAちゃんは最後のところを「けろけろけろけろくわっくわっくわっ」と歌ったのに
Sちゃんは「けけけけけけけけくわっくわっくわっ」と歌いました

A「何今の〜あはは〜けけけけとかウケる〜」
S「何笑ってんだよ!正しくはけけけけだよ!」
A「何言ってんのかえるの鳴き声はけろけろじゃん」
S「それってうさぎの鳴き声はぴょんぴょんだとか言いだすやつの発想じゃん、実際けろけろには聞こえないし」
A「けけけけの方が聞こえないでしょ」
S「いや、うちにある童謡の本にはけけけけで載ってた!」
A「その本が変なんだよ!」

こんな感じに二人は喧嘩をはじめてしまいました(※中3です)
石川さんはどちらだと思われますか?
そして受験まで一ヵ月をきったこの時期にこんな喧嘩をしている彼女たちをどう思われますか? (city)

(寸評)調べました。
かえるのうたは「ゲロゲロゲロゲロ グワ〜グワ〜グワ〜」です。
なのでふたりとも間違ってます。
受験、大丈夫か!? 7ポイント。

トオサカトゥメダ

私は毎日満員電車に揺られて通勤しています。

そんな虚ろな気分の中聞こえてくる車掌さんの車内アナウンスの声。私の通勤経路の電車はすべて自動音声ではなく肉声です。最近は女性の車掌さんも増え、女性大好きの私には耳に心地よく窮屈な車内のある種の救いと言うか、精神的憩いになっており嬉しい限りです。

どっこい男性車掌さんの中には男の私でも惚れそうな渋いアナウンスをする方も稀にはいますが、朝のラッシュ時などは明らかにお前寝不足やろ、というフヤフヤモヤモヤした声の人、ゆうべ酒呑み過ぎたんかい、という風情の超低音の人などアナウンスの体をなしていないものもよく耳にします。

まあ仕方ないさね、人間だもの。と喋ってる内容を理解することをあきらめるのですが、先日聞いた車掌の声は明らかに気取った口調でかっこいいアナウンスを意識していることが明確であるのに、妙な子音が混ざってわけがわからないことになっていました。

「神戸、京都、タラシヤマ、北千里行きは、トノリカエ下さい。次はー、トオサカ、トゥメダ終点です。トデグチは右側に変わります。トワスレ物の御座いませんよう…。車内に不審な荷物が御座いましたら、テキ係員まで、トシラセ下さい。」

あれぇ、タラシヤマなんて駅いつ出来た? なんと俺は大阪梅田に向かってるつもりがトオサカトゥメダへ行こうとしていたのだなぁ。テキ係員に事情を話してトノリカエの仕方を聞かなくっちゃ。

・・・彼は言葉を区切った後の語頭に、Tの子音が入る男だったのです。
しかし単語の途中なら普通に喋れていることからも、恐らく彼なりのイケてる声を目指した結果、奇態な癖が付いたのでしょう。

まぁ男ですからかっこよさを追求なさるのは結構なことですが、いっぺん自分のアナウンスを客観的に聴いてみて私のような偏屈に投稿されないレベルに達していただきたいものです。頼むで、兄ちゃん。

ティンケイ。トメコ。たはは。(トポムチャン)

(寸評)最近電車の客席でよく耳にするのが車内放送を喋る人。
子供の時は車内が爆笑になったが、大人の時は静寂に包まれた・・・。 7ポイント。

マンコ・カパック

(毎度のことですが閲覧ご注意。下品です。)

お正月の4日、のんびりしたい私は女房子供をシカトして趣味に興じることにしました。早くも典型的ダメオヤジの様相を呈していますね。はは。

とはいえまっぴるまから性的な画像を閲覧するのもなんだか憚られます。てかさすがの私でも家族の前では閲覧を自粛します。
となると金を掛けずに私が遊び倒せる趣味は・・・「地図帳をただひたすら眺めつづけること」。

かつて「王様」の話題161にも投稿しましたが、私は居住地近隣・関西・日本・世界を問わず地図帳が好きで、居間のすぐに手が届くところに常備しているほどの重症者。その日も私はにやにやしつつ黙々とオセアニアの島々を眺めておったのですが、珍しく気まぐれに別冊付録の『851件解説付き! 世界遺産BOOK』なるものに手を出しました。

各大陸別あいうえお順各国のユネスコ登録の世界遺産がアジアを手始めに網羅されており、それぞれ約100字ずつの解説が付記されています。なんと素晴らしいひまつぶしの冊子でしょうか、私は時の経過を忘れて次々と世界遺産の解説文を読み続けていきました。

やたらと数の多いヨーロッパをクリアし、アフリカ、北米ときてページは南米の遺産の紹介に入ります。
アルゼンチン・コロンビア・チリ・ブラジル・・・などを経て、ペルーの項に入った瞬間、私の眼が釘付けになりました。

『クスコ市街:文化遺産登録1983年 インカ王マンコ・カパックによって強大な帝国の首都として発展・・・』

んままままままままま!!??

ま、ま、マン・・・が、カパッ!?

おあつらえに、そのなんだか強烈に卑猥な響きを感じる初代インカ皇帝が建設した首都の名が、あろうことか、えーその、マン・・・ を、あの、カパッ・・・ て、するやつと、おんなじ名前とはこれいかに。

俄然私の知識欲が燃えてきました。
職場の新人研修において酔った勢いでGスポットの名前の由来を皆に得意げに披露して総スカンを食らった経験もある勤勉な変態の私。これは関連性を調べ上げるほかにはありません。
といってもパソコンでちゃちゃっと見るだけなんですけどね。便利な世界になりました。

マンコ・カパックは現地の言葉で「偉大な礎」なるとっても良い意味の御名。インカのいしずえを成した初代王に相応しい権威ある名前です。
問題はクスコ=医療用具(膣鏡)です。もしかして、日本人がこの名前をもじって、えーと、そうだからアレをカパッ、て開くから、故に「マンコ・カパック=クスコ」と関連付けてクスコって名付けたんじゃなかろうか??
・・・どうも違うようです。医療器具としてのクスコは正式に言うと「クスコー氏式膣鏡」なる名称らしく、フランスの外科医クスコー氏が開発したものなのだそうです。
つまるところ、インカ帝国の首都のクスコとマンをカパッてする医療器具のクスコとは、何の関連性もないことが判りました。

いや待てよ、ならば今まで不思議に思っていた、んーと、あのその女性器の俗称の語源は、何処から来たのだろうか? ひょっとするとこれらのキーワードから逆算されて生まれた言葉なのでは・・・

我に返って、調べるのをよしました。新年早々から私は一体何を必死で調べているのでしょうか。
もしかすると有名な話だったかもしれませんが、無知な私はあまりの名前のインパクトに狂喜してまたひとつあほな研鑽を積んだのでした。年の初めからこの有り様、今年一年も目一杯うだつを下げそうです。ははは。(オポムチャン)

(寸評)いやいや探究心多いによろしい。
オマーン国の首都は何故マスカットなのかも調べてくれ給へ。7ポイント。

キャンユーサラブレッド

お正月、親戚らと集う機会が増えるこの時期。
おっちゃんおばちゃん等も沢山集まるのですが、彼ら彼女らの歳になると聞き慣れないカタカナ・英単語は自分の知っているものに勝手にすり替えてしまうことが多々あるようです。

  おっちゃん「あれやろあれ、パソコンやる時は『プロバイター』と契約せなあかんねやろ」

  ・・・バイトのプロですか? でも正社員ではないのね。そんな奴と契約せんでええよ。もしくはプロの売・・・ やめときます。

  おばちゃん「みんなでいっつも遊んでるあのファミコンあるやんか、『ウィル』、今は新しいのん出てるんやろ」  

・・・Wii、ね。据え置きゲーム機はおしなべてファミコン呼ばわり、ほんで「ル」って呼ぶ要素何処にもありませんけど??  

おかん「こないだのクリスマスに飲んだ『スパーリングワイン』、何処で売っとったん?」  

・・・何処のボクシングジムのクリスマスパーティーに行ってきたんや、おかん。スパークル、きらきら弾けるの意。  

おかん「子供らにビデオ借りて来てんから。ほら、『ファイティングニモ』」  

・・・DVDね。ほんで戦いません、見つけ出します。ファインディング、でっせ。  

ねえちゃん「カラオケあれ歌ってーや、アムロちゃんの『キャンユーサラブレッド』」  

・・・アムロちゃんは良血統の競走馬になりたかったのか。知らんかった。  

キリが無いわい! ツッ込み切れんわい! 我々一族の脳味噌は年中正月、いつもおめでたい連中です。(オポムチャン)

(寸評)パソコンやる時はプロダイバーと契約しなくちゃならないのにねえ。
何にしろ笑いの耐えない幸せな家族はええですな。正月ハッピーポイント、10ポイント!

メ・ン・ゴ

私が採用になった大阪梅田の支店にいた、店長代理さんの話です。

  店長代理さんは50代半ば、人は良いけどコンピューターにめっぽう弱い昔気質の人です。
お客さんの名前を端末機に打ち込む作業があるのですが、なにぶんキーボードの打ち方が覚束ないのです。
〇〇コミュニティサービス、という名前の会社が来た日には毎回こうです。

  「オポムくぅん、みゅ、ってどうやって打つんかなァ」

  代理さん、M、Y、Uですよ。ちなみにティはT、H、Iですからね。T、Iじゃコミュニチになっちゃいますからね。私は優しく諭すように自分の倍生きている上司に教えてあげました。

  窓口のほかにも、店長代理には後方での作業があります。
苦手なパソコンを一生懸命こちこち触る代理さん。

  「オポムくぅん、この報告画面どうやって入るんかなァ」

  何で私が後方の報告画面の操作法を知っているのでしょう。そう、お一人ではよう作業できないので私も操作をマスターしておくよう店長から命じられていたのです。私、勤務4年目。代理さん、30年目。たのんますわー。
そんな愚痴は心に秘めて丁寧に教えてあげます。えーとこれはね、青い基本の画面の左の方にある絵を2回カチカチって押してくださいね。

  「そっか、ディスクトップの絵をダブルクイックするんやな」

  惜しい!!! 
何か色々間違ってるけど、ニュアンスは伝わるから、まぁ良し!!

  そんなこんなでどんな状況でもキレずに気長に教える私を頼ってくださるのは有難いのですが、私とて4年目という条件を差し引いても社会不適応者のボンクラです。必然窓口は混雑してきます。
そんな風に私が自分のことでいっぱいいっぱいの状況でも、代理さんは端末の操作がわからないので私に聞くしかありません。一応恐縮して、代理さんは私の耳元でこう囁きました。

  「メ・ン・ゴ」

  私は危うく膝から崩れ落ちそうになるほど脱力しました。
そんなウィスパーヴォイスで言われたかてどないもなりませんてば。しかもメンゴて。

  そんな素敵な上司でしたが、新しい経理システムが導入されると日々のお金がまるで合わなくなり、符合するまで帰れずお店を出たのが夜12時前になる日もあったり、支社の監査課が原因を探りにやってきたりと日常業務が無茶苦茶になりだしたので、定年まで5年を残して職場を去られました。

  もっと、助けてあげられたらよかったなぁ。自分の悲しい未来予想図を見たような気分で、少し切なくなりました。
よーし、実力も伴わないのに上位職に志願するのは止すぞっ! はは、いよいよ私の下積み人生が確定しました。(オポムチャン)

(寸評)そういうことってあるよなあ。入社当時は必要じゃなかった技術が必要になること。
俺も医療事務バイト時代、元教師や元公認会計士など明らかに過去には頭脳明晰なはずの人が定年して入ってきたけど長続きした人はほぼいなかった。覚えられないのだ。大量で煩雑な様々な事務処理の方法が。
年を取るということはこういうことなんだなぁと思ったな。 6ポイント。

ボード書き換え

あれはもう18年前にもなるのですね、高校3年の夏休みの話。

私の父方の親戚に、市営バスの運転手のおじさんがいました。その職場の福利厚生として、姫路の中央公園(和訳済)という大きな遊園地的存在の家族無料入場券、というものをおじさんは毎年もらっていました。
しかしおじさん一家は少人数、しかもそういう場所があまり好きでないおじさんは我々にその家族無料入場券を譲ってくれました。

そんなわけでしれっとおじさん一家になりすましたオポム家。大阪から中国自動車道をかっ飛ばし、姫路の中央公園にやって来ました。
高校3年にもなって家族でプール、しかも見るも無残な三段腹を大衆の前に晒され、私のテンションは下がりっぱなしでした。

そんな中、ひときわ高いテンションを保っていたのが、誰あろう当時46歳の父でした。

プールでも率先してウォータースライダーに乗り込み、あちこちで夏満喫なメニューを買いあさり喰らっています。
どうしてそんなに楽しめるのか? そう、関西人の貧乏性、タダのものは思いきり利用しないと損! 親父のはしゃぎっぷりはその観点から発したものなのでした。

姫路の中央公園はプールだけの施設ではありません、広大な敷地内には私の大嫌いな絶叫マシーンの数々が手招きしながら鎮座しておるのです。
以前に来たときも、親父は身長制限で引っかかる6歳下の弟を係員に「かまへん乗したれ! 死んだら俺が責任取る!」と言いくるめて「フリーフォール」に乗っけたという困ったおっさんで、とにかく恐いものが大好きな中年でした。その年は、ついに嫌がる私も手を無理矢理引かれ、フリーにフォールさせられてしまいました。小便ちびりそうでした。
そして今回、この姫路の中央公園に初登場したアトラクションがありました。

その名も、バンジージャンプ。

とんでもない高さの階段を自らのぼり、安全器具を付けてもらい己の意志で高台から地上のマットへ飛び降りる・・・
あああ、書いてるだけで身の毛もよだつ、疑似飛び降り自殺体験です。誰だ、こんな趣味の悪い遊び考えたのは!
なんて屁垂れの私ははじめから問題外として、親父もさすがにこれはやらんやろう・・・ と思いきや、ある看板を見て親父は目を輝かせています。

《当園のバンジー最高年齢 40歳》

親父、46歳。爛々と目を輝かせたまま、親父はアトラクション入口へ駆けていきました。
階段を小走りで駆け上がり、笑顔さえ見せる親父。お姉さんの指示に従い、手を広げます。

『スリー! ツー! ワン! バンジー!!』

華麗に宙に舞う、46歳おっさん。
私は呆気にとられ、半ば感動しつつこの破天荒なおっさんを下から眺めていました。
「ほんまは後ろ向きに落ちたかったんやけどな、お姉ちゃんの言うとおりにしてしもた。絶対後ろから落ちた方がコワイやろ」
・・・・・・感服です。この父親には一生敵う気がしません。ボードは見事46歳に書き換えられ、それを誇らしげに見つめる親父。おそらく64を迎えるいま連れて行っても、飛ぶのではないでしょうか。生涯怖いもの知らずの、ステキ馬鹿の話でした。

バカもう一人。親父が飛ぶ前に下から他のお客の飛ぶさまを見ていた私。大学生くらいの女性が飛んだ際、安全器具が股間に食い込んで下着がチラチラ垣間見えていました。それを食い入るように凝視しひとりチンコを熱くしていたムッツリ助平の私でしたとさ。(オポムチャン)

(寸評)ブラボーな親父じゃないか!
まぁ俺も高いとこ駄目だから考えられないけど、25過ぎたらもう精神年齢もほとんど進歩しない。
無邪気な人はかわいいからな。
年を取ってもかわいい人はいい。
いいぞ、親父。どんどん行け! 7ポイント。

ほんとにおばさん

くる日もくる日もスタバに通う俺。
なんだこんな中途半端なとこでいいのか?みんな絶対そう思ってるんだ。

今二階のフロアにいてだべってる奴から枝毛探しながらボーッとしてる奴まで女は全員完全一致。そう思ってるはずだ。 それなのにこの恥知らず奴。

そんなことだから俺なんか性犯罪になんか走らねえんだぜ。
くそ、七戦全敗だと言ってるんだ!

ということなのではっきり言いますがこれが俺だ。
性懲りも無くナンパに走るぜこれからも。

そこの化粧してる女!お前なんか暇なんだ。付き合ってやると言ってるんだ。それなのにまたか!お前のような女になんか飽きたりは絶対しないんだ。わかるか?

そしてお前だお前だ。「快楽のシステム」なんて素晴らしき本持ってたお前だ!
あなた私に声掛けなさいだとお?
バカ!!!
そう思うそばから席立ったくせにだったらそんなもん持ってくんな。

そういうわけで勢い余って「あ、おばさんだ」などかましてさっさとナンパなんて若気の至りだと言い切ってやめてしまわなかった俺は、、、俺だ。わん。

だってほんとにおばさんだったんだもん。ぐすん。 (竹内寿樹)

(寸評)おばさんのプニョプニョした体もええもんでっせー。
もうちょっと年取ったらおばさんがパラダイスだって分かるよーん。 6ポイント。

あんた・・・ 一体いくら使ったんや・・・・・・?

大学の合唱団3年目の夏の日のことです。

団内にはパンフレットなどを手掛ける編集という部署があり、団員の中でも細かい作業が好きな奴・写真やイラストが得意な奴・パンフに載せる広告のスポンサー探しの得意な奴などが担当していました。
ただ、演奏会や合宿がない時期、編集の連中は何もしないのも何なので、定期的に内輪の情報誌を作っていました。
内容は学生指揮者からのメッセージから団員の好きな本の紹介・音楽の知識を高めるコーナー・4コマ漫画などバラエティに富んだA4裏表の紙でした。
その情報誌には恒例のコーナーがあり、すでに大学を卒業された女声パートの先輩のややエッチなコラムが毎月寄稿されていました。
ところがエロくて虚弱なこの先輩、夏を迎えると体調を崩してしまいました。コラムは郵送されて来ず、編集チーフはスペースの穴埋めに苦心していました。そこで白羽の矢が立ったのが、ヒマそうにしている渉内マネージャー・私です。

困ったなぁ、エロいコラムなんて性に磊落な女性が書くからこそ良いもので、私のような陰湿な変態が執筆すると不快な卑猥さが文章からがんがん溢れ出してしまうので避けた方が無難だろうなあ。
となると・・・ エロス以外の趣味でいったろかいな。

季節も夏だし、私は大好きなジュース・ドリンクのコラムを書くことにしました。
折角だから、誰もやったことのない、あほな試みをしてみたいなあ。そういえば・・・
学内に設置してある紙コップのドリンク自販機。あの手のタイプに多いのが、砂糖やミルクが入るコーヒー系以外ならボタンを2つ押すと混ざって出てくるという機能です。
キリンの紙コップ自販機で、内容は「シャッセ(リンゴ炭酸)」「きりり(オレンジ)」「キリンレモン」「メロンソーダ」「メッツ(グレープフルーツ炭酸)」「サプリ」あとえーと・・・ とにかく計8種類のドリンクが選べ、組み合わせると28パターンのミックスドリンクを造ることができるのです。

この28パターンを、全部試してレビューしちゃおうじゃないの。

締め切りまでひと月足らず。私は講義の合間・合唱の練習の隙に自販機にダッシュし、小銭と胃腸の許す限り組み合わせを網羅した手帳に◎・〇・△・×などと味の評価と一言コメントをメモしていきました。途中冷たい物の摂りすぎで夏風邪をひき、鼻水を垂らしながらも崇高な調査は続行されました。時に朦朧としてボタンを押すタイミングを誤って普通のドリンクが出てきたり、手帳に書いたメモが汚すぎてどのミックスを試したかわからなくなったり、鼻が詰まって味がさっぱりわからなくなったりと苦難の連続でしたがやると決めたらとことんやる、締め切りは死守してみせる。負けん。無駄に執念を燃やし、レビュー一覧表を載せた私のドリンクコラムが9月の団内情報誌に掲載されました。

キツかったのはメロンソーダでした。
無果汁の濃い甘さが他の飲料のフレーバーを蹂躙し、何と混ぜてもすべてメロンソーダにしてしまうのです。メロンソーダとの組合わせはほとんど×が付きました。
唯一×が付かなかった組合わせには何を付けたか? ドクロマークです。
メロンソーダと、きりり(オレンジ)。これが最悪でした。
緑にオレンジを混ぜた、絵の具の筆を洗ったバケツの水のような沼色。アオミドロ等を含んでいそうな色味です。
そして味もビジュアルに劣らず、エグいっ! 合成メロン味のだだ甘さとオレンジ30%果汁が絶望的に噛み合わず、個別で飲むと美味しいはずなのにどうしてこんな事態になるのか涙目で飲んでいました。一言コメントには「ぐふっ!!!」とだけ書き記しました。

エロコラムの代打の割には好評を博し、その後私のドリンクあほコラムは4回掲載されました。
私のコラムの最後に、編集チーフの一言が添えられていました。

「あんた・・・ 一体いくら使ったんや・・・・・・?」

ひと月でジュースに3,000円以上つぎ込んで得たものは、幾ばくかの評価と不健康な身体でした。
ていうかお前が書け言うたんやろがーーーーい!!! ・・・ってそこまでやるとは思わなかった、よね。エヘヘッ。
そういえば一番美味しかった組合せは、まったく記憶に残っていません。不味いものほど実は記憶によく残り、豊かな語彙で表現(罵倒)できるんですよね〜。(オポムチャン)

(寸評)むむむっ、ジュースコレクターとしてはいい経験だったね。卒業論文とかには出来なかったの?
そうそう。まずいのは覚えてるけどうまいのはまぁ自分の好みに合うというのはたまにあってもかならずしも万人向けじゃなかったりね。
あとは商品として売っているのだから、すんげえまずい物がそうそう出て来るはずは無いものね。
ちなみに俺は今までの缶ジュースコレクションに推定200万ぐらい使ったが、それでコレクターとしてテレビや雑誌の取材のギャラでおそらく半分の100万ぐらいは回収した。
残り100万はこれからの希望として缶ドリンクの本を出したりさらに夢だけど博物館を作って回収するんやっ!
遊びも趣味も頭さえ使えば仕事になって、それで食っていくことも可能だでー。
その為には今後もグイグイと飲んで血糖値上げて早死に・・・したくないなぁ。
今回は俺の趣味とも被ってるのでサービスポイントで10ポイントじゃい!

シェイクハンド

私が英検3級の二次試験を受けたときの話です。

英検は3級から一次試験と二次試験に分かれていて、一次は今までと同じペーパーテスト、そして二次は面接です。
もちろん一次試験に受からないと二次試験に進むことはできません。

緊張感のない私はまず一次の試験中に半分ほど寝てしまい、
何故か受かって二次試験へ。
面接は部屋に試験官と受験者が一対一で入り、カードを渡されてそれを使ったり使わなかったりして質問をされるのですが、私は形式こそ身に付いていますが実用となると話は別で、日本語でも口下手なのに英語なんてもってのほか。
しどろもどろになり挨拶とテニス以外の質問に全く答えられず、おじいちゃん試験官(おそらく外国人)も苦笑いの結果でした。

面接が終わるころには私はもうボロボロになっていて、「ああ…もう死んだ…だから英検なんて受けたくなかったのにィ」と思っていました。
すると、「これで面接はおわりです」というようなことを言っておじいちゃんが右手を差し出してきました。

右手?
なんの手だこれは?
まさか…シェイクハンド!?
なるほど!さすが英検、本格的だな〜!!

と思って私も嬉々として右手を出し、互いの健闘を讃えようとしたところ、

「…カード返してね」
「え!? あ、すいません…」

おじいちゃんはにこにこしてましたが、私は恥ずかしさで爆発しそうでした。
むしろ爆発しました。

この一件でおじいちゃんが点数を上げてくれたのか下げてくれたのかわかりませんが、合格していました。
現在は準2級を持っています。
しかし、もう二度と面接は嫌なのに、まだあと三回も受けなくちゃいけないなんてー!
しかも、1月に2級の一次試験が控えているんですー!
本当にもう嫌です!助けてください!

ちなみに準2級の面接でも何かやらかした気がしましたがよく覚えていません。(すこんぶ)

(寸評)俺もとあるイベントでサーカスの人と一緒にやる機会があって、楽屋的なところにいたらそのサーカスのノッポ人間(ズボンの中に竹馬を仕込んで3mくらいの大きさになってる)が、俺に向かって手を差し伸べて来た。
当時まだたまが人気のあった頃なので、当然の如く握手をしてくれということだと思って笑顔で握手した。
すると「あの・・・楽譜取って下さい」と。
ハッと見ると足元に楽譜の紙が落ちていてそれを拾ってくれということだったのだ。
ノッポ人間は簡単にはしゃがめないので。
あれは俺も顔が完全にボーッと燃え落ちたなぁ・・・・。7ポイント。

知事の仕事は、もうこりごりさん

大学を出た頃。就職に失敗し半ば投げ遣りな気分で日々コンビニのバイトをしながら実家に居座り続けた私を兄貴がけしかけ、8トラックの録音機材を2人で購入しました。フロッピーを使う旧式で6万ちょいでした。

これがあれば自分で作った曲にアレンジやコーラスが付けられるじゃないの。こりゃいいわー。とのめり込みがちな私、早速あれこれオリジナルの楽曲を素人なりに、故にレベルは低いですが次々とこしらえていきました。

そんなある日、機材に向かって黙々と作業をしている私に、作曲はそれほど得意ではない3歳下の弟が2段ベッドの上段から声を掛けてきました。

「ポム兄ちゃん、この歌詞に曲付けて」

10分ほど前から寝っ転がって何かしてるなぁ、と思ったら奴は詩がへたくそな私に歌詞を提供してくれるというのです。良い弟を持ったもんだ。
昨今の大阪を歌った社会派の詩だということです。そんな大層な詩にうまいこと曲付けられるかしらん。
タイトルは「Nothing Knocking」。おっ、なんやカッコええやないか。

・・・歌詞の主役は、当時メディアを騒がせた元芸人・大阪府知事の某Y氏でした。
選挙活動中に選挙カーの中でお手伝いのご婦人に狼藉を働いたか否かで揉めた挙句逮捕、職を辞したという大阪府政の黒歴史に多くのページ数を残した豪傑でした。
現在はすでに鬼籍にお入りなので冒涜は良くないのですが当時はその真っ只中、風刺好きの弟が食らいつかないわけにはいかないネタでした。

タイトルの意味は・・・ タレント時代、Y知事は大阪ローカルで土曜のお昼、『〇ックは無用』という、今週の「自慢屋さん」、「こりごりさん」と称してタレントに四方山話をさせたり、客席の女性一人をデザイナーのおばはんにトータルコーディネートさせる「魅惑の変身」というコーナーがあったりと、まるで整合性のないへんてこな番組を持っていました。それをもじって、か・・・。以下、歌詞の一部。

♪車は動く密室だ それを実証した男
逮捕されても何のその テレビに出ようとする男

(シャウト)魅惑の変身 疑惑の変態 

抵抗しようが構わない 遠慮は無用!!
最終的な答え = 〇ックは無用!!

(セリフ)知事の仕事は、もうこりごりさん。

・・・・・・

この10分間で、この男はなんちゅう物をしずかに書いていたのでしょうか。
比較的ソフトな部分を抜粋して書きましたが、歌詞は2番ともっと過激な間奏部の語りや、一部週刊誌に噂された巨根疑惑にまで言及しているというディープ&マニアックな大作です。この短時間で元府知事をネタにした上ぼろかすにこきおろす鮮やかな筆致に、私は感動すら覚えました。

悪乗りした私はトランペットとドラム・ベース(←以上安物キーボードの効果音)・ダーティーなワウをかけた(フォーク)ギターでアレンジメントをかまし、弟にコーラスと語りをねちっこく担当させたうえ暑苦しいボーカルでこの曲を完成させ、周囲から一部の圧倒的な喝采と大多数の白い目を浴びせられることとなりました。はは。

えー念のためフォロー、悪名高いY知事ですが、在任中はセクハラだけではなく財政再建・行政改革・APEC首脳会議成功などの功績もあったことだけ、故人の名誉のため申し上げておきます。かくも性欲とは身を滅ぼすものか。恐ろしいことです。

・・・あれ、何の話やったかいな。(オポムチャン)

(寸評)もっと過激だという2番も聞いてみたい。
もしくは現知事の最新作・・・。 7ポイント。

B面集

こないだのインディアンでもありましたが、私は石川さんやたまの楽曲・書籍をおおよそすべて揃えています。
そんな私がもう一つほばコンプリートしているアーティスト、それがチャゲ&飛鳥(←現在は英語表記ですが面倒なのでこのままいきます)です。

飛鳥は最近薬物騒ぎで大変ですが、あのねちっこい歌い方と独創的な歌詞が私は大好きです。
しかし偏屈な私はその陰でグラサンの奥しずかに微笑む、チャゲの虜でもあるのです。

誰もが飛鳥のオマケ的な見方をしますが、あのキャラの強い飛鳥の隣に居続けることは並大抵の実力では務まりません。40万枚をセールスした「ふたりの愛ランド」もチャゲの作品です(お若い方へ:昨々夏仲里依紗さんとミスドのCMで歌ってたやつです)。

そんなエーツー2コさんばりにチャゲに入れ込んでいる私、高校時代キチガイのようにお年玉をチャゲアスに費やしていた頃の話。

最新アルバムに、過去の作品のディスコグラフィー、つまり網羅した紙が入っていました。
だいたいのアルバムは揃えたのですが、よくよく見るとあることに気が付いたのです。
シングルの9割以上は飛鳥の曲で、もちろんアルバムにも収録されます。
しかしカップリングのチャゲの曲は、「モーニング ムーン」から「SAY YES」あたりまでほとんどアルバムに収められていないのです!!

こりゃあ、粘着質な私はシングルを全部買うしかないじゃあないですか!!!
私は過去のお年玉を引き出し、シングル集めに没頭しました。
そしてシングルCDを1枚ずつちまちまカセットテープにダビングを繰り返し出来上がった、チャゲアス・裏スーパーベスト。

1.Gently (モーニング ムーンc/w)
2.DIAMOND SAND (黄昏を待たずにc/w)
3.恋人との別れ方 (Count Down c/w)
4.やさしさの向こう側 (指環が泣いたc/w)
5.わき役でほほえんで (SAILOR MAN c/w)
6.あきらめのBlue Day (恋人はワイン色c/w)
7.ソプラノ (Trip c/w)
8.抱いたメモリー 〜as time goes by〜 (WALK c/w)
9.SOMEDAY (太陽と埃の中でc/w)
10.告白 (SAY YES c/w)

・・・すみません、ちょっとマニアック過ぎる投稿になってしまいました。
もともとこの飛鳥がボーカルの大半のシングル曲ですらご存じない方も多数でしょうに、そのカップリングのチャゲの曲なんて一曲でも知ってたらかなりの変態です。大事なお年玉1万円かけて集めたいわゆるB面集、こんなものかけられて興奮するのは私か2コさんくらいのものでしょう。案の定、兄弟の中で求めてこの自作のアルバムカセットを聴いていたのは私一人でした。

それでもめげずにチャゲファンであり続け、ソロのCDも欠かさず買い続けていたら・・・ 梅田のタワーレコードのイベントが当選し、チャゲと握手が出来ました! あほの一念、チャゲをも掴む!? 執拗なほど、聴き続けてきた甲斐を感じた瞬間でした。好きになったらとことんハマる私、たまにはあほもいいことありますね。(オポムチャン)

(寸評)「オポムチャンが動くとそのCDが安価で販売される伝説」よ、再度巻き起これ〜! 7ポイント。

水に沈む犬

うちは犬がいて、彼はシフォンといいます。
今年で10歳の大台にのるシフォンさんなんですが、犬種は最近流行りのトイプードルです。
トイプードルというと、「ミニサイズでかわいいワンちゃんですよ★」などというイメージがあると思います(あってください)が、うちのはそれにしては育ちすぎてしまったようで、伸びると一メートルを越します。
「超小型犬」というカテゴリーなので、甲高い声でキャンキャンうるさい感じかと思いきや吠えません。吠えないというかしゃべりません。声を全く発さないんです。
なにをされても無表情・無抵抗で全く怒らず、しつこくすると「ぷしゅー…」とため息をつくぐらいです。
そしてたまに吠えると野太い声でバウワウと鳴きます。
もしかしたらトイプードルではないのかもしれないです。

長くなりましたが本題はここからです。
要約が下手なのです。バカだから。

家族で伊豆のペットホテルに旅行に行ったときです。
そのホテルにはなんとペット用のプールがありました。

父「お、ペット用プールだって。ちょっとシフォン入れてみる?」
母「えー泳げるの?ライフジャケットつけたほうがいいんじゃない」
係員のお姉さん「ワンちゃんは水に入れば本能的に自然に泳ぐので大丈夫ですよー」
というわけで、
シフォン初プール。
ライフジャケットはなしで。
普段は水嫌いで洗われるときもブルブル震えている感じなので、ちょっと心配でしたが、もしかして泳ぐのかな!?と期待していました。

いざッ!!
入!!水ッ!!

ぶくぶくぶく…

一家「ん!?」
お姉さん「あれっ!?」

雲ひとつない青空の下、水に沈む犬。
犬かきの体勢もとらず、直立(犬)の姿勢のまま沈んでいくではありませんか。
家族につかまれ、端に寄せられる犬。

再び放してみると、四角いプールの四隅のところに両前足の爪を立て、直立(人間)の姿勢でぷるぷるしていました。
体操の吊り輪並みの力の入り方でした。

それからというもの、この話はシフォンの話題をほかの人に話すときに必ずといっていいほど使われるようになりました。
たぶんどっかにチャックがあって、中に人間が入ってるんだと思います。(すこんぶ)

(寸評)人間はさすがに入れない。
きっとふなっしーが入ってふざけてるなっしー! 7ポイント。

母親がポカリスエットを3本

目下、酔っぱらっております。

忘年会の帰りの金曜日、ビールを飲み過ぎて気が付けば「濃厚いちごのラテ」と「板チョコアイスつぶつぶ苺」の入ったコンビニ袋を提げて玄関の前で佇んでいました。

なんでこんなセレクトをしたのかまるで記憶にないまま、どぎつい苺食品を酔った勢いで急激に摂取しながら思い出すのは大学4年生のちょうど今頃の時期。私は所属した合唱団の最後の演奏会を終え、団員全員で大阪北部の箕面温泉スパーガーデンで泊りがけの打ち上げに参加していました。

毎年この打ち上げでは酔っぱらって救急車のお世話になる者が出るという乱痴気な宴で、会場の廊下から便所には床と壁一面にブルーシートが張り巡らされるという用意周到ぶり。大広間にも大きな段ボールにビニール袋を付けた緊急ゲロボックスが多数設置されていました。

それまでの3年間、酔い潰れてぐずぐずになる連中を尻目にマイペースで打ち上げを楽しんでいた私ですが、こんな大人数で遊ぶ機会ももうないな、と少しく淋しい気持ちになり、今まで苦手だったので先輩から勧められても断固拒否してきた日本酒をどぶどぶ飲みまくりました。

大学に入るまでまったくの下戸だった私。それでもこの4年で先輩方に少しずつ鍛えられ、ある程度はアルコールに耐性が付いてきたように思っていました。なのでがぶがぶ飲んだ割には「あれっ、意外と平気やな。もしかして、俺はとってもお酒に強い人間なのかしらん」と思い上がり、さらに一升瓶を開けました。

するとどうなります? そう、酒に強くなったなんてのはまったくの思い違い、恐るべき地獄が待ち構えていました。

何故か差し入れに入っていたスニッカーズを頬張っていると、突然胃の奥底に深い不快感を覚えました。
私は意識だけはハッキリしていたため、素早くゲロボックスの前に移動し、今しがた胃に入ったばかりのスニッカーズもろとも酒精をぶちまけました。
まだ笑ってへらへらしながら大丈夫大丈夫、意識はしっかりしてるから、などと強がっていましたが、どうも様子がちょいとおかしい。
今まで感じたことのない強烈な吐き気が、延々と襲いかかってくるのです。
私は顔面から徐々に余裕を失ってゆき、ゲロボックスの前から一歩も動けなくなりました。
気でも失ってくれた方がまだましだったかもしれませんが、どういう訳か私の意識は非常に鮮明なままで、ただただ気持ち悪さをハッキリ認識し続ける羽目になったのです。

吐くものも吐きつくしましたが吐き気は収まりません。血中のアルコール濃度がまだ高いままなのでしょう。一睡も出来ないまま、朝を迎えました。
えづきっぱなしではあるにせよ意識ははっきりしており、どうにかかろうじて歩ける、ということで私は救急車を呼ばれませんでした。
スパーガーデンを出て、よろよろと駅までの坂道をオエオエ言いながら下ります。まわりの連中が肩を貸してくれます。進んではしゃがみ込んでオエオエ、少し進んではまたオエオエの繰り返し。クソ寒い冬の朝、迷彩柄を着たあほの大学生が他の正気の男らに囲まれながら通勤時間帯の電車に乗り込みます。意識は悲しいくらいにハッキリしているので、周りから飛んでくる冷え冷えとした視線をグサグサ感じました。すでに車内は満席、私はドアの傍にしゃがみこみ、ビニール袋を抱えてオエオエ言い続けましたが、もはや何も出て来ませんでした。

私の家の最寄駅は幸いにして箕面から7駅だけ、這う這うの体でみんなに肩を借りて降り、工場で仕事中の親父に電話をかけ、工場のシャッターを下ろさせて駅まで車で迎えに来させました。親父の到着まで、3名ほど同期の連中が付き添ってくれました。

「みんな御免な、有難う」

そういうのが精一杯、私は助手席に倒れ込み、家までの道中またぞろ袋を抱いてはからゲロを繰り返しました。

家に着くと、吐くものが無いのにオエオエを続ける私を見て母親がポカリスエットを3本買ってきました。
これ全部飲み、と言います。
元看護婦の母に従い、ベッドの上で3缶全部飲み干すと、瞬く間に傍にあるゴミ箱に吐き戻しました。

気が付くと、私はベッドの上で眠りから覚めたところでした。
あれほど私を苛んだ吐き気は何処へやら、すっかり回復していました。
さすが看護婦だなあ。いつもはすっとぼけなおかんを改めて尊敬しました。

というわけでお若い皆さん、酒を飲む際は他の食べ物も一緒に胃袋に入れましょう(スニッカーズみたいな甘くどい物は除きます)。酔い潰れると、しばらくその酒を身体が受け付けなくなりますよ! 私はそれ以降一切日本酒を飲めなくなりました。羽目を外すのもいいことですが、他人に迷惑のかからない程度の節度を保ちましょうね! おおぅ、酔うた勢いでなんだか説教くさいな。(オポムチャン)

(寸評)全く同じだ。
俺も20歳の頃、日本酒一升ひとりで空けてすんげー吐いてそれ以来日本酒が基本的に駄目になった。
たまのツアーなどでは日本国中まわったので「うちの地方のおいしい日本酒です、一杯どうぞ!」と言われても「いや、ビールで・・・」とお茶、いやお酒を濁して来た。
もっともそんでビールガブガブ飲んでたら尿酸値あがって今度は痛風になったけどね!(笑)
なので今は焼酎とウイスキーを心行くまで・・・と全然反省しておりやせん。すいやせん。 7ポイント。

独り言の激しい男

高校3年の前期期末テストの試験休み、私は関西に1泊旅行に行きました。関西の大学を受験するかもしれないので、その下見を兼ねて行ったのでした。〔中略〕大阪の難波のあたりを歩いていると、すれ違った通行人の独り言が耳に入ってきました。「あー、お○こしてぇ、お○こしてぇ、お○こしてぇ・・・」。先祖代々関東人のわたしにとってそれはイムパクトのあるフレーズでした。以来、30有余年、わたしの魂の中にすっかり「お○こしてぇ」はフレーズとして残ってしまいました。恋人がいた時でもいない時でも、いついかなる時でも、「あー、お○こしてぇ」というフレーズが口をついて出てしまうのです。ご存知の方もいるかと思いますが、わたしは現在タイのバンコクに住んでおります。これは危ない 症状なのですが、まわりに日本人が少ない分、心に余裕ができるのでしょう。「お○こしてぇ」も心の中で言うだけでなく、声に出して言うことも増えてきてしまいました。電車の中で独り言として言うこともありします。「もしかして日本人に聴かれたらどうしよう・・・」という不安もあるのですが、口をついて出てしまうのですからしょうがありません。そんな気○○い予備軍、おバカなわたしでした。(波照間エロマンガ島)

(寸評)おしっこしたいなら、トイレに行っても誰も笑わないよ。 6ポイント。



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