ドキドキドキリコ初体験(42)


初めて殺されかけたこと



あれは6、7年前ぐらいだろうか。インドネシアのジョグジャカルタという町に行ったことがある。
たまのバリ島ファンクラブツアー終わりでひとり飛行機に乗り、隣のジャワ島にあるこの町に来たのだ。この町は世界遺産の中でもとりわけ有名なアンコール・ワットと並ぶ仏教遺跡ボロブドゥールがあることでつとに有名だ。仕事で来た人を除けばほぼこの町に来た人は100%訪れるであろう遺跡も「観光地嫌い」の俺は見向きもせず、安ホテルでひとりぐーたらしていた。

ある日のこと、飯を食おうと町をうろついていると、ひとりの黒人の兄ちゃんが声をかけてきた。
「マリファナ、ハッパ、ハッパ」
俺は正直そーゆー系は一切やらないので、
「ノー、サンキュー」
と言ったが、他に外国人も少なかったせいか、なんとか俺から金を巻き上げようと、
「アナザードラッグ?」
と聞いて来たが、
「ノー、ノー」
と言うもしつこくどこまでもどこまでも付いて来てなんだかんだ喋りかけてくる。
そのうち袖まで引っ張ってきたので、元々「勧誘嫌い」の俺が暑さのせいもあってぶち切れた。
といっても、向こうのガタイはでかかった。
とても体力ではかなわないので、一風変わった喧嘩をしかけることにした。

魔術である。

バリやジャワ島のあたりは黒魔術という呪術で人を呪い殺したりすることも信じられているというので俺は、 「ユー、ダイ!」
と言いながら何か祈るような仕草をしたのだ。
最も言い訳をすれば「アイ・キル・ユー」と言ったわけではない。
「ユー・ダイ」つまり「あなたは死ぬ」は生きとし生けるものなら当然の摂理を言ったまでだ。この世で死なない生き物はいないのだから・・・。

 しかし俺の突然の行動に不意をつかれたのか、彼は一瞬黙ったが、徐々に目が血走りそして突如「ウォーーーッ」という雄叫びをあげながら、道の端に落ちていた子供ほどの大きさのある岩ともいうべき石を俺に投げつけてきたのだ。幸い当たらなかったが、当たっていたら大怪我は必至、当たりどころが悪ければ死んでしまう可能性もある大きさだった。
さらに投げようとする彼を、偶然そこにいた数人のリキシャマン達が取り押さえてくれたので事なきを得たが、危うく殺されるところだった。

みんなも、黒魔術をかける時はちょっとだけ注意しようねっ! 07/7/5(石川浩司)

はじめての転落



 それは飲み会のあといい心持で中央線M駅に降り立ったときのことでした。終電まじかで人も少なく、なんだか色々なことを思い出しながら歩いております。眠気をこらえながら半目でホームを歩いていたところ、フワッ、とからだが崩れたかと思うとそのまま線路の上に転げ落ちました。
 本人は真っ直ぐ歩いているつもりでも、身体はゆっくりと線路側に向かって進んでいたようです。
 それで、左わき腹をしたたかに打ちまして、自力でホームにまで這い上がったのですが、線路上に帽子を忘れてくるは、駅員さんにえらい心配されるわ、大変でした。
 というほんの10時間前の話ですが、現在はドトールで飯喰って、本屋に寄って帰ってきましたので、骨などに以上はないようです。

 しかし、痛くてくしゃみができない。うぅ。 07/7/5(あかゑびす)

(寸評)列車に轢かれて体が四方八方にちぎれなくて良かったな。頭や手足や内臓がちぎれると元に戻すのはなかなか困難らしいぞ。あと、助かっても列車止めると賠償金が凄いらしいしな。ラッキーマンだな。7ポイント。

初めてのテレビと電話



数年前、ローカル番組に「今日のテーマ」を書いたFAXを送ったら、お米5キロ当選!
「ではこの中から一人に電話してみましょう。」
と、生放送の中で電話がかかってきたのは、私の所だったんです。
「ギャ~!!出てぇ~!!」
と、母に頼んだものの、私が出したんだからと断られ、緊張のなか受話器をあげると「もしもし?」と司会の梶原しげるさんの声。
テレビからも電話からも声がして、ずっと画面の中の梶原さんを見ながら話をしました。

その時のテーマは「パスタの美味しい店を教えて!」だったんですが、
「お店の名前は?」
と聞かれたのに「名前は教えられませんよ~!」と言ってしまいました。
「やたらには教えられない、と。大勢来れば味が落ちるという可能性もありますからね。」
とフォローしてくださったんですが、あとから考えたら、当選の権利を剥奪されてもおかしくなかったかも。
場所はFAXには書きましたけどね。 07/7/5(秘密の座席)

(寸評)まぁ生番組で「それでは当選の権利を剥奪します」とは言えないからな。うまいことやったな。でもいきなりってやっぱり緊張するよな。今度秘密の座席の家の前に突然立っていようかな。6ポイント。

初めて告白されたときの話



中学2年生のとき、同じクラスのI君に好意を持たれていたようで、それに気づいたのは友達から私が休み時間にどこかに行こうとすると後ろをついて歩いていたよと聞いてからでした。その話しを聞いてから注意していると、確かについて来ているのです。毎日。
I君のあからさまな態度にだんだんクラスのみんなも気づき、隣の席の男の子に「授業中に数えたけど、Iが3分間に18回も振り向いてたぞ。」と言われたりもしました。
私はそのせいでけっこう精神的に疲れていたのですが、ある日友達の男の子に放課後教室に残って欲しいと言われたのです。ものすごく嫌な予感がしたのですが、もうこれははっきりさせなければならないと思い教室に残りました。
やはり告白だったのですが、I君は姿を現さずその友達に頼んだようでした。
「Iが付き合って欲しいんだって。」と。
もちろんバシッと断りました。

それからI君は学校に来なくなったのですが、もともと学校を休んだりしていたのであまり気にしていませんでした。
ある日の放課後、友達と担任の先生と世間話をしていると先生が思い出したように言いました。
「そういえばIが、お前に振られたから学校に来ないって言ってたぞ。」

ノって私のせいかい!!!

今では笑って話せるけど、あの場では人のせいにするなー!!と爆発しました。  07/7/5(若様)

(寸評)まぁそんな奴と付き合わなくてよかったな。それはともかくも3分間に18回も振り向いた、ということは簡単にいうと10秒に一回ということだな。振り向いてまた首を元に戻すのに通常は3秒ちょいかかるから(今サイゼリヤでこれを書いているのだが実際やってみた)、その時期、彼の人生の三分の一は振り向きに費やされていたことになるな。ちょっとした首振り人形だな。見てみたかったな。7ポイント。

はじめての「叱り」



子ども達がエスカレーターの手すりを使って上から下へ傘を滑らせて遊んでいたのですが、軌道がそれて 男性にぶつかったのです。
男性が怒ると、下に居た子が

「投げたのはあいつです」

と上の子のせいにしたのが個人的に気に食わず、

「投げさせて一緒に楽しんでいたんでしょ?人のせいだけにするんじゃないの」

と軽くしかってしまいました。
私間違っていたかなぁ?
人をしかったのが生まれてはじめてなので自信薄(^^;  07/7/5(りあちゃん)

(寸評)全然問題ない。子供はもっと叱らなくちゃ駄目だよね~。今は一人っ子も多いせいか、どんどん親が甘やかしている気がする。他人の子供だろーが、どんどん叱っていいんだよ。自分が子供の頃のことを思えば、子供なんてやっぱり怒られなくちゃ本当に悪いことを自覚しないまま、いい気になって付け上がるだけだもん。「大人は怖い」をちょっと植え付けないと子供になめられて、結局大人も子供も損するんだよ。子供ったって、10年経てば大人だからね。そして、10年なんてあっという間だもんね。7ポイント。

初めての引越し



私の今までの人生で引越しをしたのは一度だけです。
小学校に上がる前、今住んでいる家を両親が建て越してきました。
前に住んでいた所からは自転車で10分位の距離だったのですが、6歳の私にとっては未知の世界。
最初は、隣の空き地で遊んでいた近所に住む歳の近い男の子に威嚇されて怖い思いをしたり、夜は新しい家に慣れず寝る時間になるとひとり二段ベッドでしくしく泣いていました。

もう今では20年もこの家で暮らしていることになり、すっかり慣れて住み心地もよいので今度はこの家から離れられそうにありません。 07/7/5 (若様)

(寸評)俺は今までで8回引っ越ししてるなー。今の家はもう12年ぐらい住んでいるので結果的に一番長い。ところで若様が小学校にあがる前に家を建てたとゆーことは、お父さんはずいぶん若いうちに家を建てたんだな。甲斐性あるな。ちなみに俺は借家以外住んだことがない・・・。親父にも俺にも甲斐性なし。トホホ。6ポイント。

初めての自殺志願者の講演拝聴



2年前のとある大学の授業のことです。
各受講者が1分間スピーチをやっていたのですが、1人、明らかに奇妙な雰囲気の漂う女性がいました。
そして、その女性が話し始めました。
「私は、数年前にこの大学を卒業した、○○先生にお世話になっていた者です。就職したのですが、人間関係が嫌で退職し、自殺を考えましたノ。」
徐々に変な空気が教室を包み始めました。1分間なのに10分ぐらい話していました。
更に、投身自殺を図ったマンションの番地や、自殺手段として「ブランデーを飲む」こと等をわざわざ板書しているのです(助けてというメッセージだったのかもしれませんが)。
途中「長いねノ」とヒソヒソ話をしていた学生にツカツカと近づき、「何で私語をしているのですか?」と神妙な表情と口調で問いかけ、全学生が凍りつきました。
さすがに先生が「時間が来たので、今日はここまでにします」と打ち切り、変な雰囲気のまま、その日は終わりました。

翌2週は休講。
3週目から、教室の前にガードマンが付いた状態で、再開しました。
先生によれば、度々彼女は所持金もないのに酒の席での相談に誘い、しつこい程悪酔いしているそうです。
それ以後、彼女は現れませんでしたが、これが学生時代の中で最も生々しく、現実的に考えさせられた1コマになりました。(Hi-)

(寸評)その先生が実は女優で「危険人物」の演技実技をしているのだとしたら、素晴らしい先生なんだろうがねぇ。もしくは「社会的な場所における、空気を一瞬で凍り付かせる方法」という哲学的な授業だったのかもしれないぞ。10ポイント。

初めてのニヒル牛2と石川さんと奥さま



その日は飛行機でビューンと大都会東京へ。
都会に慣れていない私は人の多さに「あぁ、恐ろしいわ~」とビクビクしながら、東京に住んでいる友達の助けを借りてなんとか『ニヒル牛2』に辿り着きました。
『わっかをなくした天使のおっさんのひるね屋』で石川さんに会えるということで緊張してなかなか店のドアを開けられませんでした。思い切って中に入ると、すでにいたお客さんの注文で天使石川さんが即興歌を歌っているところでした。初めて石川さんに会えた嬉しさで私の中の冷静な人格はどこかに飛んでいき、すっかり挙動不審人間になってしまいました。
入り口でモジモジしていると石川さんの奥さまが声をかけてくれ招き入れてくれました。もちろん奥さまにお会いしたのも初めてですが、一目見て確信しました。奥さまに間違いないと。すごく気さくにいろいろと話しかけてくれたおかげで私の緊張もだんだん和らいでいきました。なんて素敵な奥さまでしょう☆ありがとうございました。注文を決めて天使を起こした瞬間、また舞い上がってしまったのですがノ
ものすごく近い距離で石川さんを見られたので、なんだか現実ではないような気がして夢のようでした。嘘や田中角栄やおしゃべり3分間、即興お題歌と記念撮影。すごく素敵な時間を過ごせました☆おしゃべりでは話したいことを決めていたのに頭が真っ白になって言えなかった話題もあり少し悔やまれるのですが、やっぱり楽しかったです。即興歌を考え中の石川さんはかわいかったし、その歌を歌う石川さんは特におもしろかったです☆。。
天使がひるねに戻ったあと、お店の雑貨を見て回って小物を買いました。今度はニヒル牛のほうにも行ってみたいです。
一時間ほどお店にいたと思うのですが、はしゃぎ過ぎて店を出る頃には燃え尽きていました。(その日の夜のもう一つ素敵なイベントでも燃え尽きましたが)

ほんとは奥さまとも一緒に写真を撮ってもらいたかったのですが、恥ずかしくて言えませんでした。幸せな時間をありがとうございました(^o^) (若様)

(寸評)いや~「天使の格好をして寝ている後ろ姿をお客に晒し、注文のあった時だけガバと起き上がり歌をうたったり嘘をついたり田中角栄になったり小鳥になったりする」というのを一度やってみたかったんだよね~。しかも押し入れスペースという絶好の場所がニヒル牛2にはあったからねぇ。なかなか面白かったなー。妻についてはみんな「ひとめで分かった」と昔から言われます。何故かは分からぬが・・・。7ポイント。

初めての電話で一列目!



コンサートなどのチケットの電話予約ってドキドキしませんか?
「早くつながらないと販売枚数終了しちゃう!」
「早くつながった方がいい席が取れるのに!」
などと、根拠のない噂話にダイヤルする手が震えたものです。

予約開始時間前から電話の前に座り込み、5分前には心臓が口から出そうです!
時間だ!!!!!
震える手でダイヤルをすると、「あなたがおかけになった電話番号は大変かかりにくくなっております。もう少し経ってからおかけ直し下さい。」と、聞こえてきます。しかし、待ってなんかいられません!
時々番号を押し間違えながら、何度も何度もかけ直すと26分でつながりました!
たまのファンクラブ限定の電話予約で、グローブ座の最前列が取れました!
実はその後、10時にかけてすぐつながった事がありますが、やはり最前列でした。(かなり前の話ですが。) 今日もスポーツのチケット予約ですぐつながり最前列。チケットを手にした時の嬉しさは目玉が飛び出るほどでした。(秘密の座席)

(寸評)俺「チケット取り」ってしたことないんだよね。なんか関係者のライブとかはこっそり裏から入れてもらうことも多いし。でもみんな大変なんだろーなとは思う。21世紀になったんだからもっといい予約方法は考えつかないものかね。6ポイント。

初めてのお付き合い



初めて男の子と付き合ったのは中学一年生の頃でした。
相手は小学校の同級生で中学校は別々になる予定だったので、その前の春休みに告白しました。
小学生の頃は同じクラスで学校でいつも会えていたのに中学生になると会えなくなるのは寂しいなぁと思い付き合い始めたのですが、ふと我に返って付き合うってなんだろうと思い始めました。
もちろん家族には言ってないので家に電話がかかってくると不思議がられました。それに好きだった男の子が彼氏になったことで、どう接していいのかも分からなくなってしまったのです。
周りに秘密にしている罪悪感やら何やらで押しつぶされそうになり『うわー!私はまだ12歳の子どもで付き合うなんて無理だー!』と爆発して別れる事にしました。
一ヵ月半という短い期間で遊んだのも二回だけというお付き合いでした。
私から告白したのに一人で混乱して終わらせてしまって、彼にはちょっと悪いことしたなぁと思っていますノ。 (若様)

(寸評)あーーーー青春だねーーーー。もう二度と帰ってこない。そんなのもいいんじゃない。わけわかんなくたっていいんじゃない。あの頃に戻りたいとは思わないけど、あの頃にしかなかった「キュン」ってあるよね。8ポイント。

初めて救急車に乗ったときのこと



  ある日の朝方、ドアホンと母の名を呼ぶ声で目が覚めました。
母が外に出ると、車で5分くらいのところに住む父方の祖母が明け方道で転んで大怪我をしたというので近所の人がわざわざ知らせに来てくれたのです。
その人の話では、助け起こされた祖母は自力で家に入ったそうですが、よく見ると自分の服に血がついていたので心配になり様子を見に行って欲しいということでした。
(父は入院中で不在でしたので)母と私が大急ぎで車で祖母の家に行き中に入ると、祖母は床に倒れていました。意識はあったのですが体が動かせないようでした。
外で転んだときに顔を酷く擦り剥いたようで、かわいい祖母の顔は腫れ上がりまるでバルタン星人のようでした。
その光景に母と私はかなりショックを受けたのですが、とりあえず救急車を呼びました。
救急車が到着し、祖母が乗せられ母は車があるので私が付き添いとして乗り込みました。
救急車の中で、私は半ば放心状態で外を見ていました。ホラー映画などを観ても目を逸らしたりすることはなかったのですが、祖母の顔はあまりに痛々しくて見られなかったのです。
病院に着くまで救急隊員の方は祖母に話しかけ、私は固まったまま『あ~救急車に乗っている』なんて思いながらずっと外を見ていました。
病院に着いて検査してもらった結果、幸い顔の怪我だけで他に以上はありませんでした。
救急車に乗らなければいけない情況はなかなか疲れます。 (若様)

(寸評)俺は人並み以上に病気も怪我もしているけど、まだ救急車に乗ったことはないなぁ。でもアマチュア時代は病院の急患受付のバイトをしていたので救急車から運ばれて来る患者の受付やら入院手続きやらはしていたので、結構身近な存在ではあったんだよね~。でもバルタン星人・・・確かに怖いわな。手はハサミ状になっていなかったかい? 8ポイント。

初めての友人の結婚披露宴



  初めて友達の結婚披露宴に行ったのは、22歳の時でした。
小中学生の頃の友達で中学生の頃は同じクラスでいつも一緒でした。高校が違ってからは疎遠になったのですが、高校卒業後再開したのです。
披露宴で新郎新婦の入場の瞬間、物心ついてから人前ではほとんど泣いたことがなかったのですが、ものすごく泣けてきて声を出すほど大泣きしてしまいました。
そのあと新郎新婦の生い立ちのフォトアルバムがスクリーンに映され小中学生の頃の写真を見てまた泣きました。
幸せになってくれと思ったのですが、数年経ち二人は離婚してしまいましたノ。

今まで親戚も含め4回結婚式に行きましたが、4組とも離婚しています。偶然ですよね。 (若様)

(寸評)偶然・・・かな?
俺は結婚式とかもうちょっと出てるけど、離婚はひと組だけかな。えーーーと、うんーーーと、君はもしかして縁切り天使様ではっ!? ・・・とりあえず6ポイントもらってちょっ。

初めての奥さん連呼



結婚して5年。
奥さんらしいことはあまりしていない。
強いて言うなら、子供を二人も産んじゃったことか。
ほぼ毎日引き籠もっているし、近所付き合いは特にない。

にも関わらず、先ほど向かいのアパートに住む大家のお婆ちゃんと、ゴミ捨ての途中で立ち話をした。
普段は軽く会釈するとか挨拶するくらいで、立ち話は殆どしない。
でも今日は、自分から話しかけたのだ。
何故かって言うと、向かいのアパートの花畑からうちのアパートに向かってアリンコがのしのし歩いてきていたから・・・

今年の夏、我が家は初めて酷い蟻害にあった。
毎年少しは侵入してきたが、そんなに酷くはなかった。
今回は外に薬を散布しても、室内の隙間を塞いでも、どこからともなくアリンコがのしのしと侵入してきた。
生後1ヶ月の赤子を抱えているせいもあり、昼夜問わず責めてくるヤツに、気も狂わんばかりだった。
3週間近く格闘の末、4個の巣を絶滅させ、やっと室内に平和が訪れた。
それでも既に蟻キチガイと化した私は、家半径10メートル以内では、一匹の蟻を見つけるや否や速攻で殺虫剤を3種類くらい抱えて飛び出し、まき散らすという半狂乱振りだ。
当然、向かいのアパートの花畑からやってくるアリンコ達も目ざとく見つけた。
昨日までは確かにいなかったのに。
うちのアパートの敷地にはさっさと殺虫剤を撒いたのだが、敵陣は隣の花畑。
そこにはアスパラが呑気に背比べをしていたりして、とてもじゃないけれど、薬はまき散らせない。
早急に隣の大家さんに事情を説明しなければならない。
なんせ今季は蟻根絶キャンペーン中なのだ。
そこへ丁度、向かいアパートの大家のお婆ちゃんがいたのだ。
チャンスを逃すな。
普段は寡黙な私だが勇気を持って話しかけた。

・・・だが、結果は惨敗だった。
話題のフリは我が家の蟻害の話だったのだが、話がいつの間にか脱線し、アパート修繕の話になり、孫の話になり、彦孫の可愛さになって、また孫の話になり・・・
優しい笑顔で、ゆっくり、しかし確実に、お婆ちゃんは話を止めない。
家からは我が赤子が泣きわめく声が聞こえる。
だが、この話をどうやって終わらせたら良いのか判らず、私は途方に暮れた。

「そうそう、奥さんの所はどうなの?」
「奥さん、そりゃ大変だわ~」
「そうだよねぇ、奥さん!」

・・・奥さんと連呼される物の、話の主題はすっかりお婆ちゃん。
蟻撲滅キャンペーンの趣旨は理解して貰えた様子はあまり無かったが、泣き叫ぶ子供の声に押されて、やっとの思いで
「じゃぁ、しつれいしますね~」
と、笑顔でかわした。

家のドアを開け、つっかけを脱ぎ散らかし慌てて部屋に戻ると、泣きじゃくりながら寝入った子供がしゃくり上げていた。
そうして、奥さんと連呼される時は話が長くなると心得、勇気を持って話を切り上げるべしと自分に言い聞かせた。 (きぃ)

(寸評)もしも今度大家さんに会ったら「あら、奥さん、わたしね、最近寂しくなってペット飼いはじめたの。かわいいわよ~、奥さん。アリンコ百万匹。奥さんにも少しお裾分けしましょうね。ほらほら、持ってって、奥さん。いいのよ遠慮せずに一万匹ぐらいドバァッと。ふふふ、可愛がってね、お・く・さ・ん!」と言われたら・・・。9ポイント。

初めてのキュウリ味のコ?ラ



先日、「キュウリ味のコ?ラ」というのを飲んでみました。
キュウリ味だと言われれば、キュウリ味ですが...なんだか、ちょっとカブト虫になったような気分になりました。 この先、トマト味のサイダ?とか、ピ?マン味のコ?ヒ?とか色々な味のドリンクが発売されるのでしょうか? そして、はたまたコ?ラ味のキュウリとかサイダ?味のトマトとか...一口かじるとシュワシュワするような野菜が出て来たら...そりゃあ、カ?ルおじさんもびっくりですね!
キュウリ味のコ?ラ、石川さんもお試しあ~れっ!(山里バンビ)

(寸評)缶で出るのを待っている。そういえば先月上海に行った時「キュウリ味のポテトチップス」は食べたな。今年はキュウリが世界的にブームなのかっ!? 6ポイント。


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