テキトー日記03年5月(1)

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5月1日(木)

 月島で舞台CD用レコーディング。
 ムーンライダースとたまが共演することになろうとはお釈迦様でも知りはせぬ!

 全日本そば学会「日本そば」読む。

5月2日(金)

 稽古。
 役者の藤田君に着替室で聞いたら、俺と全く同じ身長・体重だということがわかった。
 で、思わずふたりとも、
「げっ!!」
 と絶句してしまった。
 つまりこれは無意識にふたりとも(あいつよりは俺はデブじゃないだろう)と思っていたことを表す。
 まーお互いデブはデブなんだけど、顔のふくらみ方とか体型とかが全然違うんだよなー。
 一体、端から見たらどっちの方が「よりデブ」に見えるのだろうか。気になる・・・。
 芝居を見た人よ「藤田君(テレビのディレクター役他)の方が太って見える」と言ってくれいぃぃぃぃぃっ!!

 子母澤寛「愛猿記」読む。

5月3日(土)

 カブラギ、マニ、ヒビキラー来て麻雀。今日は全然勝てない。どーやってもあがれない。こんな日もあるさと、R君も入れて二抜けでやったのだが、
「石川さん、ほら、は・い・り・な・よ!」
 とみんなの態度がいつもより格段に優しい。
 むむむ、弱者を狙うハイエナか。ギャンブルで優しく扱われることほど屈辱的なことはないな・・・。

 嵐山光三郎「素人包丁記・海賊の宴会」読む。

5月4日(日)

 稽古。
 井上順さんは葉巻きをたしなむのだが、それがすこぶるぶっとい。
 だいたい太さは勃起時の俺のチンチンくらい。長さは勃起時の俺の2倍くらい。
 いや、例が悪かった。変な想像をさせてしまったか(笑)。
 とにかく普段は、テレビどおりに周囲をほんわかと明るくさせる魅力の順さんだが、葉巻きをくわえている時だけは、完全にマフィアだ・・・。怖い、怖いでぇ~っ。

 池波正太郎「原っぱ」読む。

5月5日(月)

 稽古、台本の遅れで急遽オフになる。
 昔なら休みと聞いた途端、遊びの計画を立ててどっかにヤッホヤッホホホとウサギのダンス踊りながら繰り出したものだが、ぜーんぜんそんな気力起こらない。
 家でグータラする。
 そーいやあ最近、友達との話題でも一番多いのがそれぞれの病気の話。
 ちゅーか同年代で「全身健康だよーん」なんて奴はすっかりいなくなって、それほど深刻なことではないにしろ、あそこが痛いのここが痛いの、医者に通ってるだの、薬はかかせないだのと何らかの持病はみんな持ってるもんなー。
 ま、これが中年ちゅーやつですか。

 で、ひとつだけ浩司君からのアドバイスー。
 みんな、年金は逃げてもよいが、健康保険だけはちゃんと払っておいた方がいいぞ。
 保険証持ってないと、よく、
「保険証って3割負担だから、持ってなかったら3000円のところ、10割の1万円払えばいいんだろ」
 と思っている人もいるとおもうが、それはおーきな間違い。
「保険を持ってない」ということは「自費診療」ということになり、この「自費診療」はその病院なり医院なりが自由に料金を決められるのだ。
 なんでそんなことを知っているかというと俺はデビュー前はさる大学病院で医療事務を5年間やっていたからなのだ。
 そこは典型的な大病院なのでかなり平均的な料金だと思うのだが、自費診療は25割だった。個人病院なら、もっと高いところもあるだろう。
 なので会社に務めてない人も、国民健康保険だけは入っておけよー。なんかあったら、とんでもない金額請求されるぞーい。

 横尾忠則「私と直感と宇宙人」読む。

5月6日(金)

 稽古。
 帰り、西荻でR君と待ち合わせをして評判のステーキ屋に行ってから、西友で稽古用の運動靴買う。
 なにせ、今まで使っていたのは元々裏の皮が剥がれかけていたのを、むりやりゴーインにアロン・アルファでくっつけていたのだが、遂にそれも限界に来て、今日いきなり、両側とも裏の皮が半分ベロッとめくれてしまったのだ。
 歩く度に、
 ペナッペナッ
 ペナッペナッ
 ペナッペナッ
 ペナッペナッ
 と音がする。  ペナッペナッは「個性」と思えばいいけれど、「靴ペナッ」は「足グキッ」につながるおそれがあり「足グキッ」は「あうっ、痛痛痛痛痛痛!」につながるおそれがあるので、ようやく新しいのを買う決心をしたのだ。
 そもそも俺は靴とかは「履けりゃいいやー」というダラケタ気分で接してきた人生を40年間続けているので、
「・・・よしっ、かっ、買うぞっ!!」
 と拳を強くグググッと握りしめなければ買えないのだ。勇気が必要なのだ。コンジョーが必要なのだ。
 しかも俺は「どんなお店でも、店員に話しかけられると逃げ出したくなる」という性格もあるので、普通の靴屋には到底入れない。というかほとんど入ったこともないし、今後の人生でも、まずなにかいかんともしがたい名状出来ない信じられないアンビリーバボーなそこに入らずば家族もろとも全員虐殺される、ということでもなければ靴屋に入場することはないであろう。
 そこで西友の靴売り場である。しかも最近家の近所の西友は夜中の1時までの営業になったので、すこぶる嬉しい。営業時間も嬉しいが、深夜は従業員も必然的に若干少なくなるので、声をかけられる心配もさらにない、ということだ。
 ということで、無事運動靴、いやスニーカー、いやシューズ(「ー」の部分にアクセント)を購入することに成功。乾杯!!

 原田宗典「できそこないの出来事」読む。

5月7日(土)

 稽古。
 帰りに初めて入る本屋に行き「おっ、意外と広いじゃないか」と思って奥まで進んでいくと、通路の向こうから太った不格好なオッサンが歩いてくる。右によけるとあっちも偶然右に、左によけようとしたらあっちも偶然左によけようとしてぶつかりそうになったので「すいません・・・」と謝ったら向こうも謝る、前方30cmの鏡。

 杉浦さやか「ベトナムで見つけた」読む。

5月8日(日)

 月島でレコーディング。後「たま通信」取材。

 大槻ケンヂ「リンダリンダラバーソウル」読む。

5月9日(月)

 ふと膝を見てみると、長年あった俺の「真っ黒膝」が薄くなっていることに気づく。
 実は「たま」のライブの時、毎回2時間くらい片膝をついて演奏しているので風呂に入っても汚れのように落ちない、よーは膝への鬱血の職業病だったのだが、それがここ5ヶ月程、膝立ちしない「しょぼたま」の演奏はあっても「たま」の方の演奏がないので、膝立ちをする機会がなく鬱血が取れてきたのだ。
 20年振りくらいの、白い白い僕の膝。うふふふふ。

 坪内稔典編「永田耕衣句集」読む。

 「晩年を覗いて見よう葱の筒」
 「便意あり引き返す陽炎の銀行」

5月10日(土)

 稽古。

 長田幸康「チベットで食べる・買う」読む。

5月11日(日)

 稽古。

 永六輔「芸人」読む。

5月12日(月)

 稽古。

 群ようこ「ネコの住所録」読む。

5月13日(火)

 稽古。

 池永陽「走るジイサン」読む。

5月14日(水)

 稽古。

 「山乃口貘詩文集」読む。

5月15日(木)

 稽古。・・・といいたいがサボりました~。プッヒェ~ン。
「こんなに毎日通ってたら、精神衛生上良くないよ、君ィ!!」
 と自分に叱られたからです。
 まぁ、今日は新しい台本の読み合わせと歌の練習だということなので、俺がいなくてもちょっとのメーワクで済むので、で、「ちょっとの団体行動の迷惑」と「己の精神的疲労感から来る今後の影響」を天秤にかけたら、「己の精神的疲労感」の方がグググーッと下がったので、まじめな僕は素直にそれに従いました。
 ちゅーことで今さらですが、関係者の皆さん、さぼってごめんね。

 大塚英志+ササキバラ・ゴウ「教養としてのまんが・アニメ」読む。


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