テキトー日記03年4月(2)

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4月16日(水)

 今回の芝居のチケット代は、会場によっても違うが1万円弱する。確かに高いと感じるのがフツーだろう。
 でも考えてみると、普通の例えば「たま」とかのライブの3倍くらいだ。
 しかしかかわっているスタッフの数は10倍近いのだ。
 さらに、普通のライブのリハーサルが俺達の場合3日からせいぜい一週間程度なのに比べて、2ヶ月間。
 他に大道具や小道具や、今回はミュージカルなので歌の先生、踊りの先生などもよんでいる。
 なので、制作サイドに立って見てみると「しょうがねーよなー」と思える値段なのだが、やはり自分でも客側に立つと「1万円」というのは相当決心のいる値段だよねー。だからといって3000円じゃ大赤字で、とーてーやれないしなー。むずかしい問題だなー。

 そういうと、CDの値段なんてーのも、もっとおかしいよなー。
 まぁ宣伝費はともかくとしても、曲作りに何年もかかって、さらに1日何十万もするスタジオを何ヶ月も使って作ったCDと、ライブをそのまま録音したライブ盤なんて、かかっている経費がその段階で丸がいくつも違うのに、販売価格はほぼ同じだ。ベスト盤などに至っては、音源の使い回しだから、ほぼ録音に関してはお金が全くかかってない。だからといって300円ですよー、ってなとこともない。不思議だよなー、物の値段って。  

 中沢けい「野ぶどうを摘む」読む。

4月17日(木)

 稽古。
 帰りに稽古場の近所の「御谷湯」という古い銭湯に行く。
 と、銭湯と言えばお決まりの「大きな風呂」がないデワナイカッ!
 つまり、壁があるわけではないが、「高温風呂」「中温風呂」「低温風呂」「薬湯」「足湯」「打たせ湯」などに区切られていて、よーするにそれぞれにひとりづつしか入れない「個人主義銭湯」だったのだ。
 もしも強引にふたりで入ろうとしたら、
「お客さん! うちはそういう銭湯じゃねえんだ! みんなで入りたかったら、よそへ行っとくれっ!」
 などと主人に怒られそうだ。
 場所柄かお相撲さんとかも入っていたが「個人風呂」は少々狭そうでごんしたなー。ごっつあんです。  

 安藤鶴夫「歳月」読む。

4月18日(金)

 稽古休み。稽古は前日の進行状況によって突然休みになったりする。でもそれは前の日の深夜か、へたすれば当日の朝に連絡があるので、他の人との約束が出来ないのがちょっと難点。
 あたたかくなってきたので図書館行って、公園で読書~。ぽかーんと気分良し。  

 島尾伸三・潮田登久子「極楽マカオ案内」読む。

4月19日(土)

 稽古。後、また月島へ移動してレコーディング。「東京パピー」の芝居用の替え歌録音。自分で自分の替え歌うたうっていうのも珍しいよーな。しょぼたまでベースがいないので、ムーンライダースの鈴木博文さんがブイブイ弾いてくれる。かっこいーなー。 

 池波正太郎「旅でみつけたうまいもの」読む。

4月20日(日)

 稽古。
 ホームページで新しいコンテンツ「インディアンケート」始める。普段答えづらい質問を「はい・いいえ」の二者択一でメールで読者に送ってもらい、どちらが多いか決めてしまおーというコンテンツだ。
 何も稽古で忙しいこの時期にホームページに力を入れなくても、と思うのだけど、忙しい時ほど「そこから逃げ出したいんじゃ~」という潜在意識が出るのか、関係ないことをしたくなったり、変なアイデアが浮かんだりするのだ。昔っからそーなんだよな~。
 ほんとはもちろんグータラが好きなんだけど「グータラ状態」に入ってしまうと、本当に何もやる気がおきなくて、ゲームとかダラダラーとしてどんどん時間経っちゃうからなー。でも忙しすぎても虚弱体質なのでパタリと倒れて畳の目にドロドロドローと溶けていってしまうしなー。やっぱ、何事もほどほどがよろしーようで。  

 坂崎乙郎「幻想芸術の世界」読む。

4月21日(月)

 稽古。
 帰り久しぶりにメンバーだけで錦糸町駅前のその名も「おやじの店」で飲む。
 俺達もやっていることは20代の時と大差なくても、どー逆立ちしても前方回転グルングルンしても芋虫ゴーロゴロしてもさらには組み体操でピラミッド作って満面の笑顔でワッハッハーとポーズを作って手を激しく振ったとしても「おやじ」以外の何者でもない種類の人間だものなー。
 体のどこを切っても金太郎飴のようなおやじ飴。
 吹き荒れるおやじの嵐。
 おやじのかったまり。
 トホホホ。

 原田宗典「青空について」読む。

4月22日(火)

 稽古。
 松永さんが「京都大学」のTシャツを稽古着として着ているので「京都大学出身かー、すげーインテリだなー」と思ってライター見たら別の大学の名前がドドーンと入った物だったのでアレレレと思って聞いてみると、
「私、大学グッズコレクターなんです」とのこと。
 世の中まだまだいろんなコレクターがいるもんじゃねー。まぁ俺は人のことは言えないけどな。

 渋谷義人「アジア自転車の旅」読む。

4月23日(水)

 稽古。
 舞台の宣伝の為テレビの取材が入ったのだが、普段は「よろしくお願いします」とまじめでおとなしいユースケ君が、カメラがまわった途端、他のキャストに今まで言ったこともないテンションで、
「よーし、今日も気合い入れてみんなパァッとやろうぜっ!!」
 とギャグで「いきなりテレビ用ユースケ」になったのがおかしかった。
 その切り返しの早さ、さすが現代のエンターティナーだな。

 玄月「蔭の棲みか」読む。

4月24日(木)

 ♪オフで嬉しいなーララランと思ったら夜、玄関に死んだばかりのホッカホカのまだ湯気のたつような猫の屍骸。
 ・・・えーと、ちょーっと、ブルーですうぅぅぅぅっ。

 赤瀬川原平「困った人体」読む。

4月25日(金)

 白金高輪でレコーディング。
 帰りに高田馬場でウロウロしていたら、俺が高校時代に長野の山奥の村でホームステイしている時に知り合った、写真家の岡本さんに声をかけられ、20数年振りに再会。当時からプロだったが最近はもっぱら中国の写真を撮っているとのことだが、SARSの影響で大変だそうだ。

 綾辻行人「フリークス」読む。

4月26日(土)

 稽古。
 通勤の往復約4時間ギョエー長いにょ~は、ほぼ、このホームページで連載している「あたまグルグルかいてん」よーするに、くーだらないなぞなぞを考えている。車窓から見える看板やら、車内の広告とかを見て何かネタになるものがないかいなーとキョロキョロあっちこっち探しているので、ちょっぴり不審人物。
 だから、もし俺を車内で見かけた人がいて、ムーンと顔に皺をよせていたかと思ったら急にニヤニヤしてノートを取り出し何事かカキカキ書きはじめたとしても、それは単になぞなぞが思いついただけなので、
「あの人ってやっぱり・・・本物だったのね・・・」
 とかは思わないでくれー。くれー。くれー。くれぇーっ。

 ところでそのなぞなぞの解答がなかなか面白い。
「う~む、そういう珍答もありか」というのもあれば「・・・どーいう根拠でそんな答えが出てくるんじゃーいっ!!」ってなのまで。
 あとABCDEと問題があったら「ABC」は正解なのに「DEはさっぱりわかりませ~ん」という人と、逆に「DE」が正解で「ABC」はトンチンカンな答えを出してくる人がいて、思考回路にもパターンがあるんだなー、と思う。

 阿刀田高「リスボアの女」読む。

4月27日(日)

 稽古はオフだが、昼間は自宅で「+Q」という雑誌の缶ジュースの取材。
 自宅の取材は一見楽そうだが、時に部屋が滅茶苦茶で「ドワーッ!!」と直前にそれらを全部押し入れに無理矢理突っ込み、階段とかもうちは元々埃っぽいのでグワシグワシとぞーきんがけとかしなくちゃならないので、汗だくだくでちょいと大変。
 夜は今度は西荻に行きニヒル牛で「pong!」という雑誌の「私の秘密基地」の取材。

 ヘンリー・ビアード「禅猫」読む。

4月28日(月)

 稽古。
 今日は出番の関係で、たまからは俺だけが出た。稽古の合間は、長テーブルがあっていつも3人は並んで座って他の人の演技を見たり打ち合わせをしたりしているのだが、今日はひとりポツネンでちょっと寂しいなー。なんか家族が俺だけ置いていなくなったみたい。

 池田あきこ「ダヤンのクリスマスまでの12日間」読む。

4月29日(火)

 稽古。
「松屋」の牛丼がセールで味噌汁付きで240円。立食いのかけそばより安くて嬉しひにゃーっ。でも俺達が子供の時なんて、牛丼なんて鰻丼ばりの高級品だったのになー。
 今後、今は高級品扱いだけど庶民的な食い物になるものってあるのだろーか。松茸が突然雑草のように生え出してキノコ並の値段になるとか。
 でもそーしたら松茸なんてたいして有難味なくなるだろーな。あれは「高い」ということがステータスになって「旨いもの」ということになってるよーなものだからな。
 逆にカレーライスが原材料の不足かなんかで滅多に食えない高級品になったら、たぶん泣くな。

 鴨志田穣・西原理恵子「ばらっちからカモメール」読む。

4月30日(水)

 稽古。
 明日から私鉄は「健康増進法」とかで、駅から喫煙コーナーも消え、全面禁煙になるという。
 その是非はともかくとして、「健康増進法」というネーミングは解せんーっ!!
「毎日朝は15分間体操しましょう」とかならわかるが。
 なんか自治体がマナーを決める、というのが段々増えてくるとそれがいつのまにか戦争とかにつながっていくよーな気がするのは俺だけの取り越し苦労だろーか?
 ・・・んがーっ!

 柳宗玄「カッパドキヤの夏」読む。


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