テキトー日記02年11月(2)

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11月16日(土)

 知り合いの女性が、子供にトイレを躾るのに、自分のしている姿を見せる、と聞いて、
「えっ!! ま、まじっ!!」
 とびっくり仰天する。
 でもよく考えたら、トイレは洋式なわけで、
「なーんだ。そ、そうだよね。」
 と思う。
 何故か話しを聞いた時に、和式トイレしか頭に浮かばなくて、なんかすごいスカトロな姿を想像してしまった。モリモリモリ~って、お尻からブツが出ていく様子をつぶさに子供に観察させるのかと思った。
 そんなことを、いくら自分の子供にとはいえ、してもいいのか! と思ってしまった。
 ・・・俺っておかしい?

 毎日毎日、俺を極楽に導いてくれたハンディ・マッサージ機が「ガガガガ・・・ガ・・」と唸って壊れる。
 人生の、小さな小さな悲しみ。

 酒井順子「煩悩カフェ」読む。

11月17日(日)

 仕事が特にない日、家にいると寒いし、寒いとヒーターつけなきゃなんないし、灯油をいちいち入れるのがかったるいし、しかもだいたい何故か普通に入れているだけなのに、手が全部灯油まみれになって「ウガーッ」とひとり唸るし、で、なんとか入れても、さらに部屋にいると、ついついインターネットのチャットとかをボーッと閲覧して10時間くらい経ってしまうし、もう7年近くやってる同じパソコンゲームを飽きもせず「フガー フガフガー」と夢中になってし続けて10時間くらい経ってしまうし、ちょっとの昼寝のつもりが10時間くらい眠ってしまうしと、冬は、冬ってえやつは、家にいるとなにかと生産的じゃない。
 まぁ、別にそんなに「生産」はしなくてもいいけど、本当に放っておくと、みんなの想像の約5倍ほど俺はグータラ王なので、さすがに我ながら「ヤバイ感」があり、最近は近所のファミリーレストランでドリンクバーだけたのんで、4、5時間ほどねばって、本を読んだり、ちょっと物を書いたりしてる。

 実は、最初はドリンクバーももったいないや、と思って近所のスーパーの「休憩コーナー」お茶無料、のところに昼間じゅういたりしたんだけど、妻に、
「浮浪者と間違えられるから、もうやめてっ!! せめて喫茶店とかに入って!!」
 と懇願されたので、渋々だけどなー。
 ま、俺は浮浪者に見られよーと、別にどーでもいいんだけどなー。

 柳美里「家族シネマ」読む。

11月18日(月)

 昼から、事務所にて、来年早々発売予定の「温故知新 きゃべつ編」「同 犬の約束編」のビデオ・チェック。今回は小さな仕掛け(本当にちっちゃいから、言うほどでもないけど。・・・ま、ショーミの話、さり気なく購買欲をそそりたい、と、こういうわけですわー、ワッハッハー)などもあり、面白く出来てる。
 ちなみにこのシリーズ(すでに「さんだる編」「ひるね編」は完売間近)は、ライブ会場と、通販と、「ニヒル牛」でしか買えないので、要注意。あと何年後かに必ずや訪れるであろうと、ノストラダムスも予言している「第二次超たまブーム」の時には、数百万円で取り引きされるんだろーなー。(と、また購買欲をさそってみる。えっ!? しつこすぎてかえって買う気なくした!? あっ、あっ、じゃあ、たいしたビデオじゃありません。おっさん達が、ただ歌をうたっているだけの、どーこにでもあるビデオですじゃ。ワッハッハー)

 群ようこ「またたび回覧板」読む。

11月19日(火)

 妻に、ビデオで録った音楽番組のかまやつひろしが面白い、というので見てみる。
 が、これが凄い! 何が凄いって、音楽が変態!
 といっても、もちろん全裸で歌ったり、ローソク垂らされながらまさに「♪熱いぜ、俺のカラッダー」と「熱唱」しているわけではない。
 曲は彼のヒット曲「我が良き友よ」。吉田拓郎が作った、割と淡々とした青春ソングだ。
 しかしギター一本で弾き語りをしているのだが、このギターたった一本のコード・アレンジがものすごいのだ。
 ひとつの言葉ずつに、違う妙な合っているんだかいないんだかわからないコードを鳴らして、歌っているメロディは同じなのに、全く違う曲になっているのだ。
 最近はリミックスとかで、昔の曲を全然違うアレンジで演るのが流行っているが、ギター一本で、しかも自分の持ち歌で、ここまで変態的に曲を変えられる人もいないだろう。

 実は俺はかまやつひろしには大いに影響を受けている。それは「即興の面白さ」の影響だ。
 確か俺が高校生ぐらいの時、ラジオの生番組でかまやつひろしはレギュラーで、その番組のスポンサーだった「明治製菓」のコマーシャル・ソングを、毎週毎週、その場で作って披露してた。
 それが面白かった!
 即興だから、うまくいく時もいかない時ももちろんあったが、なにより「予定調和じゃない緊張感」が俺をドキドキさせたのだ。
 だから、
「完成された物はCDなりで聞けばいい、やっぱりライブは『何が次におきるかわからない』即興、ハプニングだ!」
 と俺は思ってしまったのだ。(ま、もちろん全部の曲を即興でやれ、ということじゃなくて、あくまで「ライブ」の在り方の本質としてね)そしてそれは今でも思ってる。かまやつひろし、還暦を過ぎ、かつら(これは若い時からしていて、なかば公認状態)をとればただのお爺さん顔だが、まだまだ現役でやってくれるぜっ! ブラボー!!

 永六輔「どこかで誰かと」読む。

11月20日(水)

 初台「DOORS」でパスカルズのライブ。
 「近くにうまい立ち食いソバ屋がある」
 という情報が流れるや、リハーサル終わりに、ほぼメンバー全員がドドドドッと砂ぼこりを立てて、そのソバ屋になだれこんだ。
 しかしパスカルズのメンバーは15人、そして立ち食いソバ屋のキャパはせいぜい6、7人。
 ということで、当然、ソバ屋、満員電車。
 ま、パスカルズはステージの上でもいつも満員電車だがな・・・。

 桜井亜美「シンクロニシティ」読む。

11月21日(木)

 どですかでんでん、どですかでん。
 今年は秋がなかったなー。
 ぴゅーぴゅーぴゅぴゅぴゅー、ぴゅーぴゅーごごご。
 やっぱり「春夏秋冬」の中では、秋が一番弱いのかな。なんとなく立場的に。
 どんどかどんどん、ぷーぷーぷー。
 でも「立場」ってよくわからないかぁー。
 ずんずんずずず、ほねれっひゃあ。
 ずんずんずずず、はねれっひゃあ。

 嵐山光三郎「『不良中年』は楽しい」読む。

11月22日(金)

 パスカルズ、新宿ディスクユニオンのジャズ館でインストアライブ。
 そーかー、パスカルズはジャズだったのね、と初めて知る。
 しかしお店の人の想像以上に人が集まってしまい、客の半分は、路上からガラス張りになっている俺達の姿と、洩れ聞こえる演奏を聴いていた。
 でも、外も寒そうなのに、一所懸命聴いていてくれるので、途中から俺達も外に行進して出ていって、アウトストアライブ、よーするに路上演奏に。
 俺も足に鈴サンダル、シャラシャラ履いて、踊りながらタップのようにリズムを鳴らしたり、知久君と何故か相撲の土俵入りをしたり、電話ボックスの中で笛吹いたりした。
 近くの天丼の「てんや」にも鈴サンダルでタップを踏みながら入っていって、
「いっ、いらっしゃいませ・・・」
 とか言われながら、メニューだけくるりと見て出てきたが、惜しむらくは、みんなの演奏している所から少し離れていた為、ほとんどの客には、見られていなかったことだ。
 ・・・パフォーマンスも、誰も見てなけりゃ、ただの○チガイ也。

 あと、この日一番驚いたのは、「灰野敬二」のサインが店内に張られていたことだ。
 「日本で一番サインを拒否しそうなミュージシャン」だと思ってたのに。
 ただ、ぶっきらぼうに、「灰野敬二」と、役所に出す書類のように書いてあったのが、精一杯の反抗の主張だったのだろうか・・・。
 でも、俺の拙い経験から言うと、ある種「怖い」「何考えているかわからない」よーな人ほど、常識人で腰が低かったりするんだよなー。
 「表現」が過激な人ほど、私生活ではシャイだったり、生まじめだったりする。
 これを世間は誤解しやすい。表現は、あくまでその人の「作品」だと思っていた方がいいよー。まぁ、たまにはそのまま、本当に危ない人もいるが・・・(笑)

 松谷みよ子「アカネちゃんとお客さんのパパ」読む。

11月23日(土)

 新潟・六日町へ。「地下生活者の夜 20周年記念温泉一泊ライブ」。
 そもそも俺と山下由で始めたライブシリーズ。「たま」がデビューして忙しくなった為、途中から代表、というか「なんとなくまとめ役」を青木さんにバトンタッチさせてもらったが、それまでは一応、俺がまとめ役をヘラヘラしいた。
 そもそも「たま」もこのライブの第25話の「即席バンド」として、一回こっきりのお遊びとして作ったのが、すべてのきっかけだった、いわば「伝統のある」ライブシリーズだ。
 もっとも、「伝統」なんて一番関係ない奴らばかりが集っている。ただ20年も続いたのは、ひとえに俺と青木さんという、偏執狂にしつこい性格のキ○ガイの仕業だろう。

 それはともかく、この日はいろいろ企画盛り沢山。まず出演者10数組による「20年前の歌をうたう」という企画。だいたい俺と同じぐらいの世代の人が多いので、20才前後の、最も「青い」時代の作品を歌うのだ。
 で、もちろん「青い」のだが、これがなかなか良かった。青くはあるが、逆に、この年では失ってしまったものや、出せないパワーのある物などもあり、新鮮だった。
 なかでも、やってくれたのは青木さん。ステージにあがると、
「ちょっと、20年前の青木孝夫を呼んできます」
 と言って、一瞬楽屋に戻ったと思ったら、なんと、20年前の服、シャツ、マフラーで現れた。
 これにはみんなびっくり。
 企画そのものというより、青木さん、あんた物持ち良すぎるぜ・・・。

 今回は半分お祭りなので、レクリエーションもいろいろやった。「オクラホマミキサー」を踊って「中学生の時の、異性と手が触れられるドキドキ感」を追体験したり、独身者による「フィーリングカップル」既婚者による「フーリン(不倫)グカップル」など。
 そして「フィーリングカップル」ではカップルがひと組生まれ、ほっぺにチュウとかしてもらって、満面笑顔のA君。みんなに、
「まじで付き合っちゃえよ」
 とか囃し立てられ、満更でもない様子。
 傍目には幸せの絶頂に見えた彼。しかし人生、山があれば谷もある。
 この日、最後まで何となく興奮していた彼は、ひとりひとり脱落して「男部屋」「女部屋」と何室かずつに分かれて眠っている部屋に、
「俺もそろそろ寝るかー」
 とニヤニヤを隠せずに、部屋を覗いていった。
「おっと、ここは満室か。じゃ、他の男部屋を・・・」
 と探していったが、なんとどこにも空きがない!
計算では、全員に布団が行き渡るようになってたはずだが、計算違いされたようだった。
 朝になって、みんなが朝食の為に食堂に向かっていったところ、玄関のソファに、ブルブルふるえながら一睡も出来ずにうずくまっているA君の姿があった・・・。

 ちなみに俺は健さんと「夜這い隊」と称して「女部屋」に夜中に侵入、でももちろん小心者なので、
「マッサージで、俺の背中の上を歩いちくりー」
 とかいって歩いてもらっているうちに、酔いもあって、気持ちよくなって、そのまま「女部屋」でデカイ鼾をかいて寝てしもーた。
 なので、もしも10ヶ月後に、俺の顔した赤ちゃんがいっぱい生まれたら、俺は無意識のうちにレイプされた、と思ってくれ。

 花村萬月「萬月療法」読む。

11月24日(日)

 朝は近くの「お松が池」を散歩。由来はちゃんと読まなかったが、まぁお松さんという人が、なんだかんだあって、身投げをしたというよくあるいわくつきの池。
 一見怖いが、池をよく覗いてみると、水深が30cmぐらいしかないではないか。季節のせいかもしれないが、もしこの状態で身投げをしたら、ただ池の底にゴツンと頭ぶつけて、足をシンクロナイズド・スイミングのように開脚したまま、見つかったろうな。
 ちょっと間抜けな姿だな。

 今回のライブに参加してくれた人にそのものずばり「おみやげ」というタイトルのCDがおみやげに渡されて、解散となる。地下生活者の初期メンバーの、20年前の音源を、オムニバスで入れたもので、俺や知久君の恥ずかしー20才前後の歌も収録されているが、今回のライブ参加者の分だけCDーRでプレスされたもので、ジャケットには、自分の名前を書く欄まであり、ダビング不可の、まさにこのライブに来た人だけのプレミアCDだ。(もちろん、この日記は知久君ファンの人も多数読んでることを踏まえて、いぢわる報告してるのだー。ウッシッシ)
 とにかく、プレス枚数が50枚程度と少ないので、今後、yahooオークションとかに出されたら、誰がだしたか、すぐわかるようになっている。
 ただ、このおみやげの欠点は、参加者ひとりに一枚ずつ渡された事だ。つまり、子供も入れて、4人家族で参加した人には、4枚渡されている。一家に同じCD4枚は、いらないよな・・・。
 家族で参加した人、オークションに出してもいいと思うぞ・・・。

 でもその後、結構このCDの評判が良く、このオムニバスCD自体は再プレスされないだろうが、
「昔のものでも、いいものはいい」
 ということがインターネットの掲示板とかでも話題になり、もしかしたら今後、地下生活者レーベルを立ち上げ「過去の名ライブCD」を発表することがあるかもしれない。
「こんなCDを出して欲しい!」等の希望のある人は、地下生活者の掲示板に書くと実現するかもしれないぞ。
 ただ、音質が元々カセット録音だったりしたので、それをCDでも違和感なく聴けるように調整する為、エンジニアの健さんは、結構ノイズとかを取るのに、苦労したらしい。
 なので、本当にレーベルを立ち上げたら、物凄く忙しいけど、でも販売枚数はたいしたことないだろうから、ほぼ収入にはならない、つまりはボランティアということにおそらくなるだろーが、健さんは日本一だもんね。人に頼まれたら、嫌といえない性格だもんね。ねっ!

 山田太一「遠くの声を捜して」読む。

11月25日(月)

 「ベネッセ」の教育ビデオのナレーションの仕事、知久君と。
 俺が風邪の菌の親玉、知久君はその子分。
 風邪に関するクイズショーの司会者の役。
「第一問。咳はどのくらいまで飛ぶでしょー!?」
 とかやったりして、子供のキョーイクにも、こっそり暗躍する俺達。金の為なら、平気でキョーイクぐらいしてやるぜ!
・・・フッ。

 斉藤綾子「愛より速く」読む。

11月26日(火)

 遂に「ガロ」が書店販売をやめ、オン・デマンド方式で注文者の分だけ刷る、という方式を始めたとのニュース。たまも、一時「ガロ」では連載ページを持たせてもらったことがあるので、「そうかー」と思ってしまった。
 確かにそれでロスはなくなるが、その分、本屋でパラパラとめくって買おうかどうしようか迷う、というあの楽しい時間はなくなるわけね・・・。もちろんホームページ等で「試し読み」のページのフォローとかはあるのかもしれないけれども。
 でも、本に限らず、マイナーなCDやビデオ、DVDといったものも、そういう方向に進んでいく可能性は高いねー。生産者側と購買者側の折り合えるバランスとなると。
 確かに手に取って見られなかったり、たぶん郵送とかだから、すぐに見られないというデメリットはあるけれど、「マニアックなので、今まで出版にまで至らなかった物、もしくは販売数が少ない為、単価を高くせねばならなかったもの等が出せる」というメリットはあるからなー。
 ま、どっちもあるのがいいけどね。

 椎名誠「インドでわしも考えた」読む。

11月27日(水)

 お茶の水OCCホールにて、たまと早川義夫さんとのジョイントライブ。セッションもあり。早川さんは数十年前に「サルビアの花」という大ヒット曲を持ちながら、突如音楽活動を辞め、本屋さんになって「伝説のミュージシャン」と言われていた人。しかし10年ほど前から活動を再開、独自の音楽を発表し続けている。

 ところでこの日、可哀想だったのは、Gさん。
 ホールのあるビル全体が禁煙な為、せめてビルの外で、凍えそうになりながら煙草を吸おうとしたら、なんとここは千代田区。
 先日、「路上、公共の場所等での全面禁煙」を条例で決めたところだ。
 俺もGさんほどではないが、煙草をふかすので思うが、やっぱりちょっと行き過ぎじゃなかろーか。もちろん非喫煙者の迷惑はわかるから、ひどいマナーの人への罰金案とかはいいとしても、せめてそういう条例を作るなら、公共の「喫煙所」を作るとかは考えてほしかったな。
 そもそも煙草自体、元々、国が作っていたもの。そいで散々中毒にさせておいてからこの仕打ち。
「煙草を買って税金おさめろ、だけど、吸うな。」
 端的に言えば、そういうことだもんなー。
 それに、喫煙者にとって一服の煙草は、小さなストレス解消。そのメリット効果は全く無視されている。
「喫煙出来ないから、ストレスがたまってイライラし、人を殺してしまった」
 とか事件がおきてから、慌ててアタフタと国が対策考えたりするんだろーな。見えるようだよ。

 夜はR君と飲み屋で飲む。ひさしぶりにベロベロに酔っぱらって気持ちよし。
 しかし、酔っぱらって家に帰り、ヒーターに灯油を入れようと、部屋の中から外の灯油入れに手を伸ばそうと、前屈みになった途端、俺はくるっと一回転して、外に転がっていた。
 ・・・久しぶりにしたよ。まじの前方回転。「うわわわわ!」という間もない、静かな静かな夜の前方回転。

 宮本輝「胸の香り」読む。

11月28日(木)

 BUBKAの取材で千葉県松戸の馬橋へ。
 帰り、秋津というところで乗り換えの時、腹が減ったので町をうろついていたら、「幻想の味 かきラーメン」の「幻想」というのに、ついふらふらと惹かれ、入って注文。「幻想の味」。ありそうでないフレーズだ。
 で、結局、そのまんま生牡蠣が載ったラーメンだったんだけど、俺は牡蠣フライとかはまぁまぁ好きだが、生牡蠣はむしろ苦手な方だったのに気づいたが、あとの祭りだ、ワッショイショイ。
 くそう。「幻想」にやられたぜ。ファンタジーな俺の痛いところをつきやがって。

 林真理子「旅は靴ずれ、夜は寝酒」読む。

11月29日(金)

 妻によると、俺のいないすきに、誰かが俺の部屋にいて、物音たてているらしい。
 その足音から、俺より体重が軽いのは確かだという。
 そーいえば、うちの電球はやたら切れ易く、時計はすぐ狂う。
 おーい、家にいる、見えない人よ。
 歩くのは構わんから、電球は切らんでくれ。
 もしも、どぉぉぉしても切りたいなら、替えの電球、買っといてくれー。
 頼んだぞ。

 五木寛之「異国の街角で」読む。

11月30日(土)

 図書館から借りてた本を一冊、どこかに置き忘れてしまった。
 R君に聞くと、
「あぁ、あたしもそういうことあったけど、『じゃ、代わりに何か本持ってきて下さい』って子供の頃、言われたことあるよー」
 というので、俺は自分の「すごろく旅行日和」を持って図書館へ。
 第一作目の「すごろく旅行のすすめ」や、たま関係の共著は結構置いてあるが、この本だけは入ってなかったのは、もうしょっちゅう通っているから知っていたのだ。
 まぁ、売り上げにはならなくても、少しでも自分の本を人に読んでもらえるのは嬉しいもんだからな。
 ということで、むしろ意気揚々と、
「すいません、本を一冊紛失してしまって・・・(ウヒョヒョヒョ)」
 鞄の中には、すぐ出せるように「すごろく旅行日和」が。
 ところが、受付の人は、事務的に言った。
「それじゃ、弁償ということで、同じ本を、取り寄せでもいいから、購入して下さい。」
「・・・は、はい。」
 くそお。どうやら俺が借りた本が、結構絶版にならない息の長い人気作品だったのが、失敗の素か。
 今度は絶対に絶版になっていて、取り寄せ不可能な本を失くして、いつか「すごろく旅行日和」いれたるー。
 というか、埼玉県T市在住の誰か、いやT市だけでなく、全国のみんな、自分の地域の図書館の「希望書籍」にリクエストしちくりー。買うほどではないが、図書館で借りて読むのには、ちょうどいいぐらいの面白い本だぞっ!
 ・・・って、自分で言っちゃ、駄目か。

 宇野千代「私のしあわせ人生」読む。


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