テキトー日記02年3月

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3月31日(日)

 自宅でインスタントラーメン本のコラム書き。夕方、雷凄し。
 少年時代は雷で有名な群馬に住んでいたので、さほど怖くは感じないが、家の前の木に落ちて、大木がまっぷたつになるのを見たこともあるからな。大木のような感じの人は、とにかく大あわてで、
「ごめんなさい。僕、大木のようなので、かくまって下さい」
 と言って、ドアをノックして、手近な家に隠れなきゃ駄目だぞ。

 イラストレーターの山中さんから、R君経由で
「田舎で見つけたおみやげだよ~ 石川さんにピッタリと思って買ってきたよ~!」
と言われて、もらったのは・・・歯の模型。しかもカタカタ可動式。
「えーと、・・・どうすればいいんだ」
 と、歯の模型を持ったまま、しばらく部屋の中をウロウロした。でも、あんまりウロウロしててもしょうがないので、机の横に飾ってみた。ちょっぴり、不気味だ。

 眉村卓「迷宮物語」読む。

3月30日(土)

 朝、なんとモーニング娘の辻ちゃんとキスをする。

 夢を見る。
 なんでだー!? 俺は確かにモーニング娘がテレビに出ていると、ついつい見てしまうが、まぁ「ついつい」程度で、もちろん特にファンというほどのことではない。そりゃ、曲が流れてくれば、部屋に誰もいなければ、ちょっと腰をクイクイ激しく踊ってしまうぐらいの、ちょっとした興味がある程度だ。
 しかも、その中で好きなメンバーをあげろ、と言われたら、昔なら中澤、今は矢口かな~。なんか、芯が強そうな女が、どーやら俺は好きなようなのだ。
 ってことで、辻ちゃんは嫌いではないが、特に意識するような存在ではない。

 なにせ、俺は前にも書いたかもしれないが、全然ロリコンではなく、むしろオバコンだ。10代、20代、30代、40代といたら、興味のある順で言えば、30代、20代、40代、10代ってな感じで、つまりは10代とかの子供にはなーんもそそられない。それが何故辻ちゃん・・・
 もっとも、意識の上で「あっ、モーニング娘の辻ちゃんだ」と思っただけで、顔も見えなかったし、むしろ赤ん坊にするように「チュッ」としただけだったが。つまり、恋愛対象のキスではなく、ペットとか、子供に「いい子いい子」するかわりにしたようなものなんだが。
 でも、意外に深層心理では、大変な俺も気づかぬ性癖が隠されたりしててな。フロイトを勉強している人、俺の夢の真意を教えてくれーっ。

 林真理子「言わなきゃいいのに・・・」読む。・・・本当は辻ちゃんの夢は言わなかった方が良かったか!?

3月29日(金)

 昼間、R君と整体、古本屋と行ってから、八王子の事務所へ。
 マネージャーの渡瀬さんが
「コピー機の調子が良くない」
 とか言っていじってて、普通なら男の俺が
「どれどれ」
 と見てやるものなんだろうけれど、俺は微動だにしない。不動明王のようにじっと動かない。
 何故なら、地球上のあらゆる機械と俺は相性が悪く、何か手を出した途端、信じられないような事態が起き、たいした故障じゃなかったものまで、完全壊滅、修理絶対不可能になることが、今までの人生で何度もあったからだ。
 メンバーはその現場を何度も見てるので、何かことがある度に、
「あっ、あっ、石川さんはいいから。そこでじっとしていて!」
と言われるのだ。むむむ、機械め。ネジめ。テクノロジーめ・・・

 夜、チャットをすると、なんと13人もで会話になってしまった。閲覧者も別に7人ぐらいいたしな。チャットは打ち込みにタイムラグがあるので、話しがこんがらがったり、誰かの質問に5人くらいがいっせいに答えたりして笑えるが、さすが人数が多いだけあって、会話のテンポが早くて面白い。まるで、女子高生の休み時間に図らずもまじってしまったようで、俺も思わずこう言いたくなった。
「キャピッキャピッ!」

 ならやたかし「ケンペー君の鬼畜天誅紀」読む。帝国軍人のケンペー君は、怖いな。

3月28日(木)

 R君、ヒビキラー、馬場君らとマニが勤めている高田馬場の「ポリエステル100%」に麻雀打ちに行く。しっかし、雀荘でのバイトはいいなー。なんせ、麻雀しているだけで、時給がどんどんもらえるんだもんなー。しかも、ニヒル牛よりも遙かに高い時給を・・・。さらに、負けた時も、店払いなので、自分の懐は痛まない。勝った時は、月精算で負け分を越えた額だけはもらえるそうだ。もっとも負け続けたら店に迷惑がかかるので居づらいだろーが。それにしてもいいなー。メンバーに入ってない時はドリンク運んだりするだけだしなー。俺も雀荘に転職・・・「否。ギャルしか応募できません!」男女差別だ! わーん。

 でも本当に昔、高円寺のアパート暮らし時代は、ほとんど1日中麻雀してたもんなー。あれが全部時給になっていたら・・・ウッキー!!! 今頃、バリ島にでも別荘を建てて、オホホホ笑っていたろーにな。

 そーいえば今日は昼飯がシンガポール料理、晩飯がインド料理だった。よく考えてみると、俺達の子供時代には考えられなかったエスニックぶりだな。アジアは、俺達がボーッとしている隙に、いつのまにか流入して、さらにさり気なく席巻しようとしているな。・・・って、日本も立派なアジアの一部だったな! すんずれーすました!

中山可穂「サグラダ・ファミリア」読む。レズビアンの恋愛小説。

3月27日(水)

 俺の今のデスクトップの壁紙は、ずばり手のひらのツボマップだ。これをみながら、ことあるごとに「ツボ押し棒」で手のひらをギュッギュッとやってヒーヒー言っているのだ。老人っぽいって? しょうがなかんべー。40過ぎたら、健康が何より大事だって気がついたんだから。だって考えてもみろや。例え金がいくらあったって、寝たきりだったら、どこにも行けないし、おいしいものも食べられないし、なんもかんもあかん、ちゅうことやろ。健康なら、例え金がなくったって、ないなりに面白いこと探して楽しめばいいっぺ。ちゅうことで、まずはその第一歩がこのツボ押しだ。
 マップからすると、脾臓と思われる場所がどーも痛いので、なんか悪いのかも。嫌だにゃ~。ところで脾臓って、どこだ?
 それにしても、ツボって不思議だよなー。手にしても足にしても、その一部分が、全然関係なさそうな鼻とか耳とか内臓に繋がっているなんて、一体誰が思いついたんだろう。さらに、そこを刺激すると治療効果があるなんて、なんでわかったのだろう? うーん、やっぱ東洋の神秘だよなー。科学的根拠ってどのくらいあるんだろう。でも、これだけ東洋医学の治療院があるんだから、それなりに根拠はあるんだろーな。でもとにかく、誰が最初に「う~む、腰が痛い時は足の裏のここを押すと良いな」と発見したんだろうなー。きっと変わり者だったろーな。いじめられたろーな。

 ちなみに、手のツボ押しだけではなく、俺は足下にも足用電動マッサージ機を置き、その横には「踏み踏みツボ押し板」も置いてしょっちゅう、フンムフンムと踏んづけている。なんせ、運動が、昔からだ~い嫌いな俺なので、こんなことで健康になれるなら、イタ気持ちいいし、楽なことこの上ないからな~。あー、健康で長生きしたいわい。

・・・あっ、やばい。「健康で長生きしたいわい」なんてこと、こんなとこで書くと、返って早死にする気がしてきたぞ。神様は結構ひねくれもんだし、こういうとこ案外、チェックしてたりするんだよね。
「んっ? 長生きしたいだぁ!? このデブがっ! そうはさせるかっ!!」
 と思われたらやばいでー。
 じゃっ、じゃっ、えーと、「・・・普通でいいです、神様!」

 辻村裕治「おじさんハワイひとり旅」読む。ハワイ、行ったことないが、日本人いっぱい、ブランド店いっぱい。どーも惹かれない。

3月26日(火)

 中学時代の同級生の飯塚と、7,8年ぶりくらいに会って、新宿で飲む。奴が20kgも太っていたので、
「おめぇ、太・・・」
 と俺が言う前に、
「おめぇ、またでかくなってるじゃねーか。ははははっ!」
 と指さされたので、返す言葉がなかった。お互い、あまりにもはっきりと中年太りなので、笑うしかなかったぜーっ。太太太太。
 それから、中学時代のその当時のクラスメートだった飯塚の奥さんとも合流、25年ぶりの再会に乾杯。

 手塚治虫の講演録「ガラスの地球を救え」読む。

3月25日(月)

「晩ご飯何食べたい?」
 とR君よりメールが来たので、
「うぎゅー丼。あぎーライス。ぴょこたん弁当」
 と書いたが、無視された。

 そーいえば、やっぱりメールにて、近所の100円ショップの店員さんから、
「私のお店にとってもよく似たかたが来られまして、ご本人さまではないかと・・・。
今日も来られまして、他人の空似にしては、あまりにも良く似ておられるので・・・。
いつも、聞いてみたいな~と思いながら、人違いだと困るので、お声をかけたことはございません。」
 とメールが来たので、
「双子の兄です(笑)。嘘です。俺です。100円ショップはよく行きます。でも、声をかけられた店には、恥ずかしくてあまりその後いかなくなってしまうので、こっそり見守ってやって下さい。 かしこ」
 と返事した。

 そういえば、ニヒル牛でも、とあるお客さんがスタッフに、
「石川さんには、うちの店をいつも贔屓にしていただきまして・・・」
 と言われたので、てっきり居酒屋とか、喫茶店とかだと思っていたら、
「100円ショップなんですが・・・」
 と言われて恥ずかしかったらしい。

 ああ、そうさ。俺は世界中の100円ショップをまわって旅をする、風来坊なのさ。ふっ・・・
 だってぇぇぇぇ~、
「あれっ!? これ他のところで480円で売ってた奴だぜ。100円? マジかよっ!!」
 と言う「お得感」が、顔には出さずとも、心は満面ニッコニコで、幸せ感じちゃうんだよねー。
 俺は「小さな幸せ」を大事にする男なので、これからも、行くぜっ、100円ショップ!
 そして、声は決して、かけないでくれっ!!(笑)

 浅田次郎「勇気凛々ルリの色 四十肩と恋愛」読む。

3月24日(日)

 BUBKA取材で銚子へ行く。銚子はついこの間テレビのロケに来たのを入れて、4,5回は来ているが、いつも駅前に降り立つと、醤油の匂いがプ~ンと鼻を突く。潮風による金属の腐食が、さびれた港町していてなかなか良かった。
 が、地方都市の商店街というのは、途中に住宅街をはさんだりしながら、ダラダラどこまでも続いている。ここもその例に漏れず、結局4時間くらい歩きまわってヘトヘト。いろいろ面白い物も発見したけど、そいつはここには書けないんじゃ~。来月号のBUBKA本誌で、読んどくれ~! オヒョヒョヒョ!

 玉村豊男「日常の極楽」読む。

3月23日(土)

 最近、部屋でのBGMはもっぱらジャズになっている。ルイ・アームストロング、ソニー・ロリンズ、カウント・ベイシー、モダン・ジャズ・カルテット、オスカー・ピーターソン、セロニアス・モンク、アストラッド・ジルベルト・・・。昔は、ジャズなんてみんな同じに聞こえて、ちっとも興味なかったんだけどなー。なんかこのアンニュイな感じがなんとも、なごむんだよなー。ほわわわ~ん。
 でも、ジャズはまだいい。この間、はっと気づいたら、テレビの演歌番組を食い入るように20分間くらい見ている自分がいた・・・サブちゃんの鼻の穴を見ながら「こぶしも悪くない・・・」とつぶやきながらな。

 あと、美輪明宏の「ヨイトマケの唄」も、このあいだ「たけしの誰でもピカソ」の収録の時、俺の出番の直前だったので控室のモニターで見てたけど、かなりきた。その迫力に収録現場も、水を打ったようになったものな。オン・エアーではコメントが編集上カットされていたが、由紀さおり姉妹が「一曲の中にいろんな歌い方のヴァリエーションがすべて入っていて、素晴らしい」と言っていたが、まさにそのとおりで、プロの「芸」だった。テレビでは、果たしてあの現場での迫力がどこまで伝わったかは、わからないが、たけしさんも、思わず泣いていた。

 やっぱり、年令によって聴く音楽って微妙に変わるな。ハードロック(死語?)なんて中・高校生ぐらいの時は結構ガンガンに聞いてて、メラメラと体にパワーが入って「ウオー!!」なんて叫び出して、町中を裸でゴロゴロと、転がりながらかけずり回りたくなったこともあったけど、今はたまに「懐メロ」として聞くぐらいがちょうどいいもんなー
 でもエアロスミスがその手では一番好きだった。アルバム「ロックス」泣けたなー。

 柳美里「家族シネマ」読む。

3月22日(金)

 その男は、雨がしょぼふる中、道に落ちている丸くて茶色の財布を拾った。
 中には、小銭。500円玉1枚に、100円玉が9枚。計1400円。悪くない額だ。
 カンボジアあたりなら、1週間は暮らせるだろう。
 「ふっ」
 しかし、男は何の躊躇もなく、近くの八王子交番へと、それを届けた。
 「お名前を!」
 警察官は言った。
 「いや、名乗るほどの者じゃ、ございませんよ」
 男はクールに立ち去ろうとした。
 しかし警察官は、
 「あー、規則なんでぇ、それじゃ困るんですよ。はい、ここに名前と住所を書いて~!」
 「ふっ」
 男は仕方ないな、という顔でその用紙に記入した。
 「ご職業は?」
 「音楽家・・・ですかな」
 そういって、気づかれちまったかな、と男はニンマリ警察官の顔を見た。
 が、警察官は黙々と書類に何事か記入していて、全く何の興味も示していなかった。
 「ふっ」
 男はさり気なさを装った。
 「で、どうしますか? 権利の方は?」
 男は来たな、と思った。そして、さり気なくつぶやいた。
 「権利は、放棄さ・・・」
 男は内心(決まった!)と思って、うつむきかげんだった顔をあげ、警察官を見上げた。
 と、なんということか、警察官は、またもや何の興味も示していず、書類の「権利放棄」の欄に、ただ無造作に丸を、付けていた。
 「ふっ」
 男は静かに交番を出ると、駅に向かって傘もささずに、少し肩をすくめて歩いて行った。

 その男が、少々小太りで、坊主頭のナイス・ガイだったこと以外は、歴史の闇の中に、永遠に葬りさられたままだ・・・

 三浦哲郎「木馬の騎手」読む。

3月21日(木)

 午前中は「月刊 自己表現」の原稿書き。午後は健さん、くす美さん、山中さんとドライブへ。まずは、「給水塔マニア」として、全国の給水塔めぐりをしているくす美さんと山中さんのたっての願いで、中野・哲学堂の給水塔を見学。後、横浜方面へ。近くに国道が通っている為、駅名も「国道」という日本一ひねりのないJRの駅の近くに車を止め、川沿いの集落を散策。ここは、健さんがこのホームページの掲示板で「関東一の集落」と太鼓判をおしたところだ。確かに、なかなかいい風情の路地が続く集落である。しかし、健さんの顔がなんとなくさえない。そして、つぶやいた。
「な、ないっ・・・」
 そう、4日ほど前には確かにそこにあったバラック建ての家々が、わずかの日ですでに撤去され、跡形もなくなっていたのだ。健さんは「関東一の集落」と言っていたが、残念ながら、そのせいで「関東第8位」ぐらいの集落になっていた。残念なり。

 それではと俺が、
「じゃっ、ここから割と近いので、関東一のビニールシートハウスをご案内しよう」
 と言った。川崎の小島新田の近くの河原沿いに昔、見つけたのだ。但し、不安はあった。何故なら、4日前のバラック小屋がなくなってしまうこの御時世に、そのビニールシートハウスは、俺が1年前に映画「害虫」の撮影ロケで見つけたものだったからだ。果たして、1年前のその手の家が残っているか!? 結果は
「あった~」
 あらゆる、どこから持ってきたかわからない装飾物に飾られた「関東一のビニールシートハウス」健在! 

 それから大久保に出て、韓国料理で乾杯。近くの韓国スーパーで、またコレクションのジュースなど仕入れて帰宅。

 小林信彦「ムーン・リヴァーの向こう側」読む。

3月20日(水)

 ニヒル牛にて写真撮影。後、R君と、泣きそうな顔の老婆達がやっている、さびれた食堂でモシャモシャ晩飯食ってから、散歩していると、高級アイス屋に行列が出来ていた。と、R君も何のコメントもせずに、当然の如く、その最後尾に着く。結果、最近の高級アイスは「甘さおさえめ」イコール「味がない!!」との結論に。きのうコンビニエンスで買った「トルコアイス」の方がおいしかったな。トルコアイスとは、トルコ名物の、モチやガムのようにフニャーと伸びるアイスなり。ただ、アイスはおいしかったが、その発売元が、今、何かと悪評判の雪印なので、その雪印のマークがとても小さく、ばれないように印刷されていたのが、社会を垣間見せてくれて、淋しかったな。

 原田宗典「家族それはヘンテコなもの」読む。

3月19日(火)

 「ビッグコミックスピリッツ」で「THE3名様」という漫画を描いている石原まこちん先生が、「わたしのオススメCD」で石川浩司+突然段ボールの「ワカラナイ」をとりあげてくれたそうで、これは嬉しい! たまのCDとかならわかるが、このCDはかなり賛否両論の強いCDだったからな。ケラとかは絶賛してくれて、第二作の「管轄外」にも解説を書いてくれたぐらいだが、一般の人には「う~ん」という声も聞かれ、俺も自分の作品なので客観的に見られないところもあるのだが、「結構面白い線いってると思うのだがな」と思っていたので。

 なんせ、冗談抜きで、俺の音楽的影響度は、ひとつだけそれぞれ選べ、と言われたら洋楽のビートルズ、邦楽の突然段ボールだからな。なかなか理解してもらいづらい音楽だということはわかるが、ロック+実験音楽+おとぼけの融合した突然段ボールは比類無き物で、その敬愛するバンドとユニットが組めたなんて、本当に俺にとっては夢のような話だったからな。とにかくまだ聞いたことがない人、ボーナストラック付きの再発盤も出てるので、是非聴いてみてくれいっ!! もちろんニヒル牛でも扱っているぞ。

 姜信子「ごく普通の在日韓国人」読む。

3月18日(月)

 自宅のテラスを、リゾートに見立てて、優雅に過ごす。テラスには人工芝を敷きつめ、白いテーブルと椅子を置き、テーブルクロスの上にはサボテン。椅子の上には南国調の座布団を敷き、コーヒーを飲みつつすっかり気分はアジアンビーチ。煙草をふかしながら、のんびりと読書。プールがないのが、ちょっと残念だが・・・
「ふわぁ、これが大人のアーバンライフのオフの過ごし方ってもんだぜ」
・・・なんていうと、
「石川さんって、テラスのある家に住んでるなんて、結構リッチなのね~」
 と思われるかもしれないが、実は・・・ただのボロボロの借家じゃ~いっ! ただ、何故かテラス、というかちょっと大きめの物干し場があるので、自力でリゾートに改造したのさっ!
 さっ、カセットで波の音でもザザーンと流して、ご近所の噂にでもなるかなっ! ほほほほほ。

 末永直海「薔薇の鬼ごっこ」読む。

3月17日(日)

 たまりにたまっていたこのホームページの日記、2月の1ヶ月分、一気に更新。ガオーッ!!

 荒俣宏「アラマタ版 妖しの秘湯案内」読む。

3月16日(土)

 渋谷のユーロスペースにて、「害虫」舞台挨拶。監督や、宮崎あおいちゃんと。
 そういえば、監督さんから、
「石川さんかなり評判いいですよ」
 と言われる。
「みんな、『あの本物、どっから連れてきたんだ』って」
「・・・・・」
 ちなみに、俺の役は浮浪者だ。・・・これって、誉められてるんだよなぁ・・・。

 あおいちゃんは撮影の時と髪型が変わっていたので、別人のようだ。少女は、どう化けるかわからないから、おじさんには怖いな。

 それからひとりで「ムルギー」でカレー食って「名曲喫茶ライオン」でコーヒー。読書や、書き物をする。「ライオン」は渋谷で時間のある時は必ず行く喫茶店。オレンヂの暗いシャンデリアが頭上に灯り、時代錯誤の巨大なスピーカーからレコード盤のシャーシャー音が入るクラシック音楽が流れ、そしてそのスピーカーに向かって、列車の座席のように一列に並ぶ傾いた木のテーブルと、白いクロスのかかった椅子。決してグループでお喋りの出来る雰囲気の喫茶店ではない。ひとりで、じっくりと腰をすえに行く喫茶店なのだ。
 ちなみに、コーヒーは480円。二階のカウンターでウエイトレスに500円玉を渡すと、お釣りの20円は、手動の小さなエレベーターに乗せられて、下からガタゴトやってきた。

 佐藤麻岐「南の島で暮らしてみたい」読む。

3月15日(金)

 赤坂あたりを缶ジュースの新製品探してうろうろ。ベンチでその缶ジュース飲みながら読書。

 連城三紀彦「離婚しない女」読む。

3月14日(木)

 昨年のケラの舞台「室温」が「鶴屋南北賞」という賞を受賞したので、その記念パーティに東京會舘へ。バイキング方式だったが、女性コンパニオンさんに、
「その割り箸、お割します」
 と言って目の前でぱしっと割ってもらった。割り箸を人に割ってもらうのは、生まれて初めての経験だった。甘酸っぱいものだな。これが一流パーティというやつか。
 ちなみに、日本ミステリー大賞という文学賞との合同パーティだったので、俺たち(たまメンバー、芝居関係者)以外は全員スーツ、バシッ、背筋、ピシッ、食い物ガッツキ、ナシッ! だったな。
 ケラも羽織、袴姿。但し頭だけは金髪におっ立てていて、ロッカー・ケラの意地を感じた。

 大石静「わたしってブスだったの?」読む。

3月13日(水)

 たまりにたまっていたこのホームページの日記、1月の1ヶ月分、一気に更新。フヒェーッ。
 
 沢木耕太郎「彼らの流儀」読む。

3月12日(火)

 事務所へ。トモフスキー来る。通販とかのやり方を聞きにきたのだ。お互い、自分達ですべてやっている小さな事務所はつらいでんなー。通販の管理から、発送梱包作業、宛名書きまで、すべて自分達が主体でやらなければならないからなー。ま、もちろん手伝ってくれるスタッフはいるにしても、まず自分達が動き出さないとね。待ってても人は何もやってはくれないからね。それでも、大きな事務所で、やりたくもない仕事やらされるよりはいいやー。それがマイペースなバンドの宿命さ~。ハハハ~ン。

 きのうあれだけ目をカッと歌舞伎役者のように開いていようと思ったのに、中央線で国分寺で降りるはずが、気が付いたら武蔵境。今日はまだ電車があったから良かったが・・・。
 昔は、絶対に電車で寝てしまって乗り越すことなんかなかったのになー。徐々にその回数が増えている。ふー、老いはこうして、少しずつ忍び込んでくるのね。でも「老人力」で考えれば、「同じ料金で、電車にたくさん乗ってやったんじゃー。ふぉっふぉっふぉっ!!」ということだな。

 鴻上尚史「ドン・キホーテのリボン」読む。

3月11日(月)

 パスカルズ、吉祥寺マンダラ2で今年最初のライブ。パスカルズは、とても精神的に楽だ。何故なら、俺だけ完全即興でいいから、リハーサルにも行かなくてすみ、ただ本番だけに集中すればいいからだ。実は俺はリハーサルが嫌いでなー。やはり客の前でないと「気」が出ないし、「気」が出ないのに演奏だけするのは、精神的にも肉体的にも、ぐーたらな俺にはとても疲れるのだ。でも、「たま」とかは曲の関係上、どうしても「決め」が多いので、リハーサルをしなくてはならない。ま、それが普通なんだけど。だから、リハーサルいらずのパスカルズは、とても気が楽なのだ。

 今日も即興爆発。ある曲では、楽器を完全に手放し、ダンスに専念した。なんせメンバーが14,5人もいるし、俺の演奏はいわゆる「オカズ」的なものが多いからこういうことが出来るのだ。なんせ、リード楽器を取っている人がいきなり楽器を手放して踊り狂ったら、完全に曲が崩壊するからな。・・・ま、それも見てみたいけど。ただ、曲が思っていたより倍くらい長い曲だったので、へとへとに疲れた。こんなに動いているのに、何故痩せないんだーっ!! 何故だーっ!! 馬鹿ーっ!!
 あと、持参したビニール袋をグシャグシャとマイクの前でこすって効果音を出し、そのうち、それを顔にマスクのようにすっぽり被って「うわー」と顔をビニール袋ごと掻きむしって音を出し、ついにはビニールを凄い形相で頭から突き破ったら、向かい側でトランペットを演奏していた風人さんとかは、笑いがこらえきれずに、演奏が出来なくなってしまったようだ。すまん、すまん。俺も自分が何をしでかすかわからずにやってるからなー。なんせ、即興なんで。

 ちょうど川口(義之)君が遊びに来ていたので、これまた即興で舞台にあがってもらい、とある曲の途中で、突如俺がソロをふったりして「えっ? えっ? 俺が吹くの!?」とあわてさせておかしかった。

 帰り、さすがに疲れていたのか、電車をひと駅乗り越す。と、なんと上り電車はもう終了していて、泣きながらタクシーで戻る。畜生、1600円か。
 1600円あれば、100円ショップに行けば、台所なら、鍋、フライパン、ざる、包丁、まな板、箸、スプーン、フォーク、おたま、茶碗、平皿、スープ皿、コップ、ティーカップ、洗剤、スポンジまで揃うのにな。
 風呂道具だっていけるぞ。石鹸、シャンプー、リンス、コンディショナー、あかすり、手桶、洗面器、ひげ剃り、アフターシェーブローション、温泉の素、頭ごしごしする奴、タオル、タオルかけ、足ふきマット、洗剤、スポンジ。な、ちょっと眠気に負けただけで、こんなにも生活用品を失ってしまうのだ。今度は、目をカッと見開いて電車に乗るぞ。

 岸本葉子「なまいき始め」読む。

3月10日(日)

 雑誌「旅」原稿書き。昼過ぎに終わったので、近くの寿司屋で寿司を「たまにはよかんべ~」と食う。夜、R君帰宅。
「喜べ~!! 久しぶりに、寿司買ってきたぞ~!!」
 そんなものさ・・・

 青木玉「なんでもない話」読む。

3月9日(土)

 「BUBKA」原稿書き。

 犬丸りん「おかたづけ天女」読む。

3月8日(金)

 事務所にて、ひとり黙々、アンケート用紙を見ながら、ファンクラブ会員以外で、DMが欲しい人へのパソコンへの打ち込み作業。地味~。でもファンひとりひとりが大事やからねー。こつこつとピラミッド、積み上げていきまっさ~。

 内田春菊「もんもんシティー」読む。

3月7日(木)

 ニヒル牛帰り、パチンコをやってきたらしいR君よりメールあり。ちなみに、R君は携帯電話。俺は部屋のパソコンだ。以下、夫婦でのメールのやりとり全公開。

R君「今日は二万勝ったよ!」
俺「おみやー おみやー」(注・おみやげのことね)
R君「何がいい?」
俺「んとんと、あるくんマッサージ!!」
R君「やだよ」
俺「じゃフルーツケーキでいい・・・」
R君「まじかよ。やってるかな」
俺「パウンドのやつね。」
R君「あればね」
俺「あとティッシュ。単一の乾電池2個。うぐいすのフン。」
R君「うぐいすの糞は分かった。」
俺「いやー!! うぐいすの糞はうそーっ!! ところで今どこ?」
R君「家の前ー」

 馬鹿な夫婦と、笑わば、笑え。

 唐沢俊一「カルトな本棚」読む。

3月6日(水)

 事務所で打ち合わせ、後ニヒル牛に顔を出す。R君とメキシコ料理屋で晩ご飯。

 荒俣宏「アラマタ珍奇館~ヴァンダーカマーの快楽~」読む。

3月5日(火)

 漫画喫茶定期券ラスト日。で、結局・・・わははは、何も出来なかったわー、1ヶ月間。ただ、雑誌見て、マッサージして、プースカいねむりして終わってしまったわー。何が「個人事務所」だ。やっぱり、ぐーたら人間は環境が変わってもぐーたら人間だったわー。でもやべえよ、まじで。新曲ないよ。どーしよー。ま、そのうちなんとかなるか。無理につまらない曲100曲作るより、石の上に3年で名曲を1曲!
 でもそれだとアルバム作るのに30年かかるかー。と、俺も70才。死んどるかもな。わっはっはーっ。

 群ようこ「肉体百科」読む。

3月4日(月)

 1日、漫画喫茶。
 
岸本葉子「旅はお肌の曲がり角」読む。

3月3日(日)

 髪の毛が中途半端に伸びている。いつも「たまの月例会ライブ」の前に切っていたのだが、それがなくなったからなぁ。切るタイミングがなくて、寝癖がついて、風呂に入っても何かやたら痒くて、イヤーな感じ。
 でも、20才頃までは俺も肩まで伸びる、風に優しくそよそよそよ~なびくロングヘアーだったんだよなぁ。でも、ロングヘアーだと何故か無性にフォークとか歌いたくなるしなぁ。絶対坊主の方がいいぞ。松ちゃんは、正しいぞ。

 鴻上尚史「ドン・キホーテのペディキュア」読む。

3月2日(土)

 カブラギと、インターネットで「中年愛」を検索して、次々に現れるディープなデブ専・フケ専の写真を見て大笑いする。性の世界は、奥が深いでんな~。そーいえば、以前、雑民党党首の東郷健さんと雑誌の対談で、たま3人でご一緒した時も、
「3人ともそれぞれ、ホモにはもてるタイプよ。いろんな趣味の人がいるからね~。ふふふふ」
 と、不敵に笑われたっけ。
 ちなみに、今のところ俺はノンケなので、ホモの方、狙わないでね。浩司のお願いよっ!

 五木寛之「ちいさな物みつけた」読む。

3月1日(金)

 友人10人ぐらいうちに遊びに来て、麻雀大会。2卓囲む。俺とR君はワン・ツーフィニッシュでウホホホホーイと勝ったが、マニ(元たま企画室事務員)は、
「お金なーい」
 と言うので、
「じゃあ、体で払ってもらうぜっ!!」
 と言って・・・俺への背中歩きマッサージ。健全すぎるわーい。おろおろおろーっ(泣)

 そーいえば、マニは最近、麻雀界では「たぬ」と並んでつとに有名な雀荘「ポリエステル100%」でメンバーとして就職したらしい。凄い人気店なので面接の倍率も高かったらしいが、実は俺もR君も昔から別々に店長と知り合いだったのだ。まぁ、コネが効いたのかどうかはハッキリしないが、天下無敵の天然ボケ、マニと一度打ってみたいという人は、高田馬場の同店に急げ! 偉大すぎるボケで彼女がクビになる前になっ!

 合間には、このあいだ新宿で見つけたアジアショップの素材で作ったR君お手製の料理を食べながら、旅行のビデオなども見る。

 連城三紀彦「背中合わせ」読む。
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