石ヤンのテキトー日記01年7月

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7月31日(火)

 R君、カブラギと3人で、ニヒル牛が店ごと出店を依頼された、飯田橋のとある企業の展覧会へ。「アジアのポップカルチャー」と題された展覧会で、展示内容自体は悪くなかったが、いかんせん、宣伝が全くされていず、お客もほとんどいない。一体、何の為にやっているのかよくわからなかった。もしかして企業が「うちではこういう文化的事業もやりましたんでっせ」という実績が欲しい為だけにやったのでは、と勘ぐられるほどだった。なんせ、ポスターがそのビルの入り口にすらないのは、ちょっとひどいなー。

 それから、チェコの寺山修司、ヤン・シュヴァンクマイエルの映画の試写会に渋谷に行ったが、満席で入れず、残念。
 地下鉄で淡路町に行き、パン、ケーキ、アイスクリーム、生ジュース、ボルシチ等1200円で喰い飲み放題の「近江屋」という店へ。「腹がぶち切れるまで喰うぞー、飲むぞーっ。オラオラオラーッ!!」と勢い込んだものの、どうも調子がいまいちだフニャ。どうやらこの猛暑に、熱中症になりかけたようだ。ふらふら。それが証拠に、帰りの電車は、R君とふたりでいたにもかかわらず、ふたりとも妙に疲れて爆睡してしまい、気づいたら、降りるはずの駅が遠ざかっていってしもーた。・・・年かのう。

 椎名誠「シベリア追跡」読む。

7月30日(月)

 ロケットマツさんに頼まれ、資生堂の館内BGM(?)用の楽曲レコーディング。つまり名前が出ないスタジオミュージシャン仕事。パーカッションとおもちゃ楽器等鳴らす。サックスは片山さん、ドラムはツノ犬さんと、実はメンツも知る人ぞ知る豪華。

 居作昌果「8時だよ! 全員集合伝説」読む。生放送、っていうのはスリルがあって面白かったよなー。「停電事件」で、真っ暗な会場に懐中電灯を灯しながらの放送は、俺も見ていてコーフンしたものなー。

7月29日(日)

 すごろく旅行原稿書き。ホームページ更新作業等、家でしこしこ。

 ビデオで映画「のらくろ伍長」「エイミー」観る。「のらくろ伍長」は昭和初期の無声映画の復刻版短編集、「エイミー」は歌うことでしか喋れない女の子の話。

 中島朋子「おもしろタイランド」読む。

7月28日(土)

 下北沢CLUBQueにて、しょぼたまライブ。ずっと台詞も動きも決められた芝居の日々だったので、ライブの自由度が嬉しくて、「歌も太鼓も楽しや」を満喫。MCもついつい多めだった。というか、ベラベラ止まらなかった。あぁ、これぞ自由なり~。「いわしのこもりうた」「あるぴの」では内田紳一郎さんもゲストでラッパ、プープカ吹いてくれる。

 ナイロン(100゜C)の人達たくさん来てくれて、一緒に打ち上げ。南口ルミネさんという共通のAV女優の友達がいることがわかり、びっくり。ルミネさんはカルピスの一気のみが大好きで、たしか渡米して、その量で、ギネスブックに載ったとか載らないとかの、強者の友達だ。まぁ、何杯飲んだかわからぬが、飲みすぎて一週間寝込んだらしいが。みんなも、カルピス飲みは、ほどほどにな。

 村上龍「はじめての夜 二度目の夜 最後の夜」読む。

7月27日(金)

 しょぼたまリハーサル。たまスタジオにて。しょぼぼぼぼ・・・。

 長谷邦夫「ギャグにとり憑かれた男」読む。赤塚不二男の半生記ニャロメ。

7月26日(木)

 目黒のスタジオにてマキシシングルのマスタリング作業。マスタリングとは、各曲の音量を合わせたり、曲と曲の間の空白の秒数を決めたり、全体の音質を微調整したり、その他こまごました、レコーディングの最終作業のことね。それから西荻ニヒル牛へ。R君とタイラーメンとカレーを食って帰る。

 開高健「食卓は笑う」読む。

7月25日(水)

 フロムエーのすごろく旅行取材。京浜東北線へ。いろんな町で恥さらしじゃーっ。わっはっはーっ。内容は例のごとく、雑誌を立ち読みしてくれ給へ。買ってもいいけど。

 志賀直哉「和解」読む。

7月24日(火)

 内科の健康診断。去年ぐらいから定期的に受けている。やっぱ、体が資本だからなーっ。俺の「らんちう」の意味なしジャンプは何歳まで出来るのだろーか!?
 あとは、漫画喫茶で、明日の取材旅行のクジ案を考える。晩飯はゴーヤチャンプル。

 伊藤たかみ「リセット・ボタン」読む。

7月23日(月)

 スタジオにてマキシシングルのMIX作業。まぜまぜ。
 事務所のパソコンでファンクラブの会員名簿の作業をしていたら、「全データを削除しますか?」というのが出たので、「おいおい、するはずねーよ。アハハハッ!」と笑って通常「OK」の印であるリターンキーではなく、咄嗟に逆の方を押したら、なんと、そっちの方が全削除だった。ウワアアアア、会員様が消えてゆくぅぅぅぅぅーーーーーーー。サヨーナラーーー(涙)
 ・・・結局、前にセーブしているところまで戻って復元したが、復元しきれなかった人もいるので、これを見ていて「住所変更最近したのに、また前のに戻っているワ。うっふん?」という方いらっしゃいましたら、たま企画室宛にメールで御一報下さい。わしが悪うございましたーっ。
 しっかしパソコンよ、紛らわしいんじゃー。いつも「OK」をリターン(決定)キーに固定してくれよ。時と場合によって勝手に逆になってると、こういう間違いが起きて、俺が悲しむだろ! たのむでぇ。

 ナンシー関「耳部長」読む。

7月22日(日)

 長かった芝居も終わり、クーラーの効いた部屋で体をゴムのように長く伸ばして、ダラダラする。キンチョーがとけてゆくうううっ。ズモモーッ。仕事は、すごろく旅行原稿書きのみ。

 五木寛之「冬のひまわり」読む。

7月21日(土)

 芝居楽日。最後は演出のケラさんも坊さん姿で登場。しかし実は登場までケラさんは少しびびってた。
「いつものナイロン(100゜C)の芝居なら、お客がみんな基本的に俺の事を知ってるからパーッと出てもいいけど、今回はプロデュース公演で、アックン目当てのお客さんも多いだろーからなー。俺が出ていっても『誰、あれ?』ということになりかねないから、まず石川君が『作・演出・ケラリーノ・サンドロヴイッチ』と紹介してよ」
 と言うので、俺がまず紹介する。そーだよなー。ケラさんの事を外国人だと思っている人もいた、っていう話だからなー。今の若い子じゃ『有頂天』のボーカルっていっても、知らないだろーしなー。
 結果、大盛況で最後はスタンディング・オベーションまで出て、二回もアンコールの挨拶に出た。

 打ち上げまで、少し間があったので、100円ショップで剃刀とジェルを買い、漫画喫茶のトイレで1ヶ月伸ばしていたボウボウの髭を剃る。洗面台が髭で埋まって慌てる。喫茶店の店員も、「髭のおっさんが入ってきたなー」と思ったらその男がトイレに入って、そして出てきたらツルツルの美少年に変身していたから、驚いたろうな、ふふ。そのツルツルで打ち上げに。ここでも「下ネタ大王」アックンはテンション高かったなー。面白い話もあったけど、おっと、とてもここじゃ書けねぇ。ジャニー喜多川さんに怒られる。って、知らないけど。とにかく、言えねえ、言えねえ、もう言えねえ。ごめんなすっておくんなまし。

 俺は家が遠いので、ひと足お先に帰宅。と思ったら、タッチの差で新宿で終電なし。ありゃりゃりゃ。再び漫画喫茶で朝まで過ごすことに。でもひと仕事終わったから、気持ちは楽ちんさっ! コーヒー飲みながら、ねこぢるの「じるじる旅日記」青木雄二の「カバチタレ」小林まことの「1・2の三四郎2」(まぎらわしい)など読んで、始発を待つ。

 井上靖「夢見る沼」読む。

7月20日(金)

 芝居本番。昼夜二公演。合間に「演劇ぶっく」の取材。俺だけメイクを落とすのが面倒臭かったので、衣装つけたまま、劇場の外で撮影とかする。白日の元にさらされると、メイク姿はさすがにちょっと奇妙。

 阿部公房「無関係な死・時の崖」読む。
「ちょうどお札が、その表面に印刷された数字に匹敵するだけの金の重みをもっているようにだな・・・つまり、一人の幻影は嘘だが、十人の幻影はいくらか本当に近づき、百万人の幻影は、完全に実在だということじゃないか」

7月19日(木)

 芝居本番。お客さんでひとり、静かなシーンとかでも延々笑っている人がいて、ちょっと戸惑う。円形劇場は客席と舞台が近い、と言うか一部一体化しているので、たったひとりの観客によっても、舞台の雰囲気がいい意味でも悪い意味でも一変してしまう。ま、それがテレビや映画では出せないライブの面白さなんだけどね!

 崎山克彦「青い鳥の住む島」読む。

7月18日(水)

 芝居本番。昼間、皆に少し早く集まってもらって、この芝居のオリジナルミニアルバムの為の録音を4曲ほどやる。コーラスとかをしてもらい、ほとんど一発OKは、さすが役者やのー。発売は通販のみで8月下旬の予定。

 下川裕治「アジア迷走紀行」読む。

7月17日(火)

 芝居本番。楽屋にいると、みんなで和気あいあいと話しとかしてたと思ったら、突如、その中のひとりが自分の次の出番のセリフをぶつぶつ勝手に喋り出したりしているので、端から見ていたら随分奇妙な光景なんだろーな。ま、どこの世界も、部外者から見ればおかしなところはいっぱいあるんだろーけどな。

 有吉佐和子「青い壺」読む。

7月16日(月)

 芝居本番。新人君に「石川さん、だいぶ髭が伸びて、座頭市みたいになってきましたね。勝新みたいっすよ」と言われて、ちょっとほの嬉しい。そ、そうかい。ポッ。

 村上春樹「風の歌を聴け」読む。

7月15日(日)

 芝居本番。会場のまわりにダフ屋が多いが、それはどうやら俺達の公演ではなく、隣でやっている少年隊の舞台のチケットらしかった。しかし、聞くところによると、ファンの子のお目当ては、メインの少年隊ではなく、その後ろで踊っているジャニーズ・ジュニアらしい。メインを張りながら、お客さんの視線はその後ろにいっている、っていうのはツライものがあるだろーな。お気持ち、さっしますぜ。

 帰り、新宿で1000円の懐中時計を買う。前の時計が壊れたので、修理するより手間と金がかからないからだ。いつも俺の時計は1000円だ。実用的にはこれで充分。
 しっかし俺は、時計やアクセサリーには本当に全く興味がない。貴金属で自分を飾る人の気持ちが、昔っから全く理解出来ないのだ。だってそれって「ほら、こんなに俺、金使ってるんだよフフフン」ってな見せびらかし以外に、意味が見出せなくて、逆に「自分には中身がないので外見で取り繕います」ってな感じで格好悪いんじゃあ? と思ってしまうんだよなー。
 ま、実は貴金属の魅力が全くわからないだけなんだけどねーっ。

 田辺聖子「女の居酒屋」読む。

7月14日(土)

 芝居本番。昼夜二公演。本番中、中嶋さんが電話をしようとする人を駆け寄って阻止する場面で、足をすべらし、そこに思いっきりダイブして、楽屋でモニターを見ていた者たちがヒヤッとする。幸い、怪我はなかったようだが、その際、不思議なことが実は起こった。体ごと思いっきり電話台にぶつかったので、中嶋さんはその台の上に置いてあった花瓶の水を、ビッシャーッと頭から被ったのだが、花瓶は倒れない。というか、ピクリとも動かない。そう。この花瓶はスタッフの私物だった為、落ちても割れないように、台にしっかりくくりつけられていたのです。なのでこんな不思議な現象が・・・。

 楽屋で血尿の話しをしていたら、アックン(最初はアツヒロ君と言っていたのが、この頃からみんなアックンと呼ぶようになってきた)が、
「ケツ尿!? ケツから尿が出るんすか!?」
 って、んなはずねーだろー!!
   この頃から、アックンが実は根っからの下ネタ好きだということがわかり、芝居楽日の役者紹介でケラから「下ネタ大王」と呼ばれるようになるまで、アックンは下ネタ街道を突っ走っていった。そのあまりの一直線の攻勢に、むしろ若者らしいさわやかさを感じ、男楽屋の中でも好感度がアップしていった。どんな話でも下ネタに持っていく力。かっこいいぜ! アックン!

 鈴木邦男「言論の不自由?!」読む。

7月13日(金)

 芝居本番。帰宅後、すごろく旅行原稿書き。

 原田宗典「笑われるかもしれないが」読む。この中で筆者が「笑い博」という案を提示しているが、「科学博覧会」とか「花の博覧会」とかの具体物ではなく、観念的な「笑い」をテーマにした博覧会があったら、本当に愉快だと思う。どうも「笑い」とかは不当に軽んじられている気がする。実は、人が生きていく上で最も大切なことのひとつなのに。
 俺が死ぬ時には、とびっきりくだらないことを言って、まわりをゲラゲラ笑わせながら死んでいけたら、最高だなーっ。

7月12日(木)

 芝居本番。後、たま通信取材、打ち合わせ等。

 内田春菊「ファザーファッカー」読む。

7月11日(水)

 芝居本番。・・・ついにやっちまった! セリフすっぽ抜け。自分のセリフの番だ、ということはわかっていたのだが、どんなに脳みその中をあせって覗いてみても、何も入っていない。ただ、カラカラと広大無辺の空洞が広がっているだけ。ゴキブリ一匹いやしねえ。ということで、数秒の空白が、舞台上に開いてしまった。次のセリフの村岡さんになんとか助けてもらったが、老いぼれの老人(役)故に、ただ、うーうー唸るだけなんじゃーっ。すまぬ~。

 楽屋で皆で衣装に着替えていると、Gさんが突然、
「あれっ!? 俺の乳首ってなんか随分、位置が下にないっ!?」
 と言いだしたので、みんなでそれぞれ自分の乳首の位置を確認しあって、
「Gさん・・・確かにGさんの乳首は随分と人より下に付いてるよ」
「女じゃなくて良かったね」
 等の言葉を浴びせる。でも、俺も実は、乳首の位置は左右がずいぶんロンパリのように離れていて、普通のランニングを着ると、もろに乳首が両脇からはみ出てしまい、モーホーの人達に「ウホホーイ!」「ヒャッホー!」と楽しみを与えてしまうんだよねー。なので、俺のランニングはいつも特注なのさ。そこんとこ、よろしくっ!

 帰りはR君と歌舞伎町の「天下一品」でラーメン食って帰る。やっぱりここのラーメンはドロドロのスープで旨いな~。体には悪そうだがな~。どうして体に悪そうなものって、旨いんだろう。もうっ、いけずやわぁっ、だんさん。

 藤臣柊子「ひとりは楽しい!」読む。

7月10日(火)

 芝居本番。きのう内田さんが、
「『夜のおんがく』という合唱曲をやっている時、俺の後ろから幽霊のような、明らかに違う歌声が聞こえてくるんだよ~」
 とビビッテいるので検証してみたら、幽霊ではなく、新人君のひとりがトッピョーシもない音程で歌っていることが判明、本番までの間、延々歌の練習をさせられる。

 本番の1部と2部の休憩の暗転の中、近藤さんが暗闇の中ではけそこね、「もう電気がついてしまうっ!」ということでとりあえず目の前にあったカーテンの中に隠れたが、そこからどこにも抜けられず、休憩中の客席に、照れながら警官姿でカーテンから出て来て恥ずかしかった、という話しが微笑ましかった。
 芝居終了後は、デザイナーとCDジャケットの打ち合わせ等。

 渡辺淳一「神々の夕映え」読む。

7月9日(月)

 芝居休演日。だが俺は休めない。昼は「トゥナイト2」の取材。この番組には今回を含め3回出演しているが、1回目は「変わった場所でのライブツアー」ということで、たまの「どこでもツアー」の九州ロケ。2回目は「変わったコレクションの持ち主」ということで、自宅で缶ジュースコレクションの紹介。そして今回は「変わったお店の紹介」ということで、西荻「ニヒル牛」のプロデューサーとして出演。全く違うことで3度も出る人も、もしかしたら珍しいのではなかろうか。しかもすべて「変わった」が頭につく・・・。まさに俺はエキセントリック少年ボーイだな。

 後、西荻の駅前で、ネパール在住で、一時帰国しているアヤコさんと偶然あう。今、ネパールは例の国王一家皆殺し事件でかなりピリピリしてるので、「気をつけてね」と言う。

 夜はたまのスタジオで、マキシシングルのミックス作業。

 さくらさんから送られてきた、さくらももこ「憧れのまほうつかい」読む。

7月8日(日)

 芝居本番。昼夜ニ回公演。きのう芝居を見た、Gさんの次女の小三のあるちゃんに、
「芝居わかった?」と聞くと
「わかった」の答え。しかし、
「この芝居の脚本書いた人、誰?」と聞くので、Gさんが
「ケラっていう人だよ」と言うと、
「おかしいんじゃない!?」と言われる。
 なんでおかしいかというと、怖いのに、笑えるからだという。そーだよなー。普通、テレビドラマとかだと、怖い話はずーっと怖くて、面白い話はずーっと最初から最後まで面白いものだからな。そう考えりゃ、おかしいわな。おかしいってよ、ケラさん。

 セリフとちる。息子夫婦の名前を「ケイスケとハナエ」と言わなければならないところを、「ケイスケとウタエ」と言ってしまったのだ。ま、話しの本筋とは関係ないし、その後その名前が出て来る事もないので、たいしたトチリではないのだが、「ケイスケとウタエ」・・・もうちょっと間違えれば「ケイスケとウタコ」で、完全に漫才師になってしまうところ。そのシーンの相方の三宅君が、
「石川さん、かんべんしてくださいよ~。笑いをこらえるので、必死でしたよ~」
 と楽屋で笑いながら言っていた。あぁ、でも失敗すると、かえってその部分を意識し過ぎて、本当に「啓介と唄子」と言ってしまいそうだよ~。エッ、鳳啓介でございます~。

 帰宅してから、すごろく旅行原稿書き。

 五木寛之「レッスン」読む。

7月7日(土)

 芝居本番。昼夜ニ回公演。今日は小さなハプニングが続出した。会場からの出の時、何故か床が滑りやすくなっており、俺は必死でフンムッと足を開いてこらえたが、新人君はスーッとそのままスケートのように滑って出て来てしまい、そのあたりの席にいたお客さんに図らずも笑いを取られてしまっうは、村岡さんは椅子の背に触ったらそれがいきなりポキンともげてしまい、どうしていいかわからず、とりあえずテーブルの上に放り投げてみるは、三宅君はチャック全開で平然と舞台に出てしまうは。その他にも、近藤さんのズボンの裾が破けるし、知久君は揉み合うシーンでスリッパが脱げてしまい、去った後、悲しく舞台の上にスリッパだけ残っているし、Gさんのトイピアノは壊れるし。おいっ、劇場にいる「いい霊」よ、頼んだぞ~。

 誰かからの差し入れで冷蔵庫に入っていた「紀ノ国屋」のジュースをこっそり全種類いただく。紀ノ国屋のは贈答品が多いので、街角の自動販売機では絶対買えないのだ。こんな時でもないと手に入りづらい、コレクター泣かせな会社なのよねーん。いっただきでーす。ウヒホ。

 ジミー大西「天然色日記」読む。

7月6日(金)

 芝居本番。先月で我が社を退社した溝端さん、マニも観に来てくれたので、終了後、一杯飲む。
 帰宅後「魔女の宅急便」のビデオを見ているうちに、眠ってしまう。

 吉本ばなな「白河夜船」読む。

7月5日(木)

 芝居初日。受けがよく、嬉しい。稽古の時には誰も笑わなかった些細なセリフも、想像以上に細かく笑ってくれる。ホラーといってもコメディだからな。笑いと恐怖とやすらぎ(たまの歌)が交互に出て来て、全く飽きなかったという意見がアンケートでも多かった。
 実は客のおそらく7割ぐらいがアツヒロ君ファンなので、微妙な部分が「わかってもらえるかなー」とケラさんも実は危惧していたのだが、そんな心配はまったくなかった。よかった。

 終了後、オープニングパーティをスタッフの方々とやる。締めのスピーチは何故か俺にお鉢がまわってきたので、
「役者が本業じゃない僕らが混ざって、迷惑かけるかもしれませんが、よろしくーっ」と先に弁解の挨拶。

 伊集院静「兎が笑ってる」読む。

7月4日(水)

 芝居ゲネプロ。芝居小屋に入ると、暗転が本当に何も見えなかったり、稽古の時と出はけの距離が違ったりで、なかなか大変。

 中嶋朋子さんが、稽古の時はメガネ姿で、こういっちゃあなんだが、モッサリとしたイメージだったのだが、ゲネプロの為、メガネを取り、髪をバサッと降ろした途端、いきなり女優のオーラがまばゆいばかりに出て、「うおぉっ! これぞ女優さんだっ!!」というあまりの変化に驚いた。
 よく少女漫画とかで、メガネをかけたクラスでも冴えないと思われていた女の子が、メガネを取り、髪型を換え、ちょっとメイクをしたら、絶世の美女でクラスメートが「えっ!? これがあの子!?」というパターンの実写版みたいなものだ。いやぁ、たまげたなぁ。

 横川黄鳥「さまよう」読む。

7月3日(火)

 芝居稽古。俺の40歳の誕生日。あああ~、これで名実ともに、言い逃れようのない「中年」だなー。「40なんて、まだまだだよ」と、俺より上の人は言ってくれたとしても、それは単に相対的なもので、70になっても80の人からみれば「まだまだ」というのと同じ意味で、よーは、人生の折り返し地点は確実に曲がっちまったなー、ということさー。まぁ、40は40なりの、20才の時も50才の時も出来ないハッピーライフを楽しむさっ!

 役者さんやスタッフの方から、連名で豆しぼりと扇子の「親父セット」をプレゼントにもらう。サンキュ!
 帰宅して、巻き寿司パーティR君とふたりでやる。プレゼントはもちろん、ここ数年来恒例の、マッサージ。変なプレゼントを家の金使ってもらうよりも、なんといってもこれが一番嬉しいんだよなー。

 阿刀田高「奇妙な昼さがり」読む。

7月2日(月)

 芝居稽古。帰宅すると、R君がカメラ付きの携帯電話を買ったというので、一階と二階で「ご飯まーだ?」とかメールで交信する。うちのパソコンはケーブルなので、メール送信がただ(月の固定料金だけ)なのだ。おかずの写真とかがメールで、二階に届く。馬鹿。

 大槻ケンヂ「のほほん人間革命」読む。

7月1日(日)

 芝居稽古。初めて衣装をつけてやる。俺は作務衣姿の白髪老人。寝たきりだったのだが、死んだ途端に元気になって、太鼓を叩き、歌いまくるという無茶な設定の役だ。稽古終了後、メンバー、内田さん、アツヒロ君、三宅君、村岡さん達と渋谷で一杯ひっかけてから、帰宅。

 中島らも「僕に踏まれた町と僕が踏まれた町」読む。


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