今月の健さんの笑顔--00年4月号

 残念ながら、「今月の健さんの笑顔」の先月号はお休みになってしまった。何故かというと、半月以上ネパールに行っていた為、健さんと会えなかったのだ。いや、正確に言えば一回だけ帰りの成田空港でくす美さんを迎えにきていた健さんに会うには会ったのだが、「伝言板、面白くしといたよ」と突然言って立ち去ってしまったので、「な、なんのことじゃいっ!?」と頭にクエスチョンを浮かべてハッと思ったらもうそこにはいなくて、カメラを回す暇もなかったのだ。

 ということで、今月は4/1早々に会うことにした。会った場所は、今、全世界で話題騒然の「ニヒル牛」店内だ。店内といっても、まだ前の店が出ていったばっかりなので、内装以前の、壁紙はがしやら、作りつけの棚外しやらの段階だ。健さんは当初、「俺は仕事が忙しいんだから、そんな店のことなんか、知らないからね」といきまいていた。しかし彼の人のいいのは百も承知。そういいながら、いつのまにかみんなに指示を出して、巨大な棚をベリベリはがして、男らしさを見せつけ、「さすが、健さん!」「だてに土建業者じゃねーぜ!」の歓声があがった。そして健さんも思わず上の写真のように笑みがこぼれたのだ。
 しかし・・・
ちょっと休憩、と健さんが木で出来た小さな箱に座って5分ほど経った時だ。「ドガッ、ベリッ!!」というデカイ音とともに、健さんの座っていた木の箱が壊れ、見事なまでに格好悪く健さんはその場に崩れ落ちていった。たかが30cmといえども、あまりの突然の落下。しかも健さんといえば持病に椎間板ヘルニアを持つ、いわば腰は弁慶の泣き所。「うっ」健さんの顔に苦渋が広がる。「まじで、痛い。地味な落下だけどまじで痛い」日頃、泣き言を言わない健さんがその後も「痛い痛い」を繰り返していたので、本当に痛かったのだろう。だけど、俺は心の中でこう思うしかなかった。「なんて君は素敵なんだ。今月もしょっぱなから『今月の健さんの笑顔』にオチをつけてくれるなんて・・・」ちなみに落下の瞬間はもちろん収められなかったので、しばらくしてから、「じゃあ、落ちた瞬間の写真をヤラセでお願いしまーす」と言うと、見事に下の写真の顔を作ってくれた。

 健さんよ。腰の痛い健さんよ。毎月毎月「笑顔」と言っている割にはちょっとした不幸の溝に、足をズボッとはめている健さんよ。でもみんな君が好きなんだ。来月もまた、素敵な笑顔を見せてくれよ。できたらオチつきで・・・。


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