話題45 B級映画(3)

20/11/19の砂愛錠さん。
あー、そうでしたか。わたしは完全におもらししたものと記憶していました。たぶん、砂愛錠さんの記憶が正しいです、すみません。
あるいは万万が一、石川さんが言うようにシーンが自粛でカットされて別のシーンにジャンプした可能性もあるかもしれません。デニス・イワノフ氏から以前聞いたのですが、飛行機の中で「ターミネーター」シリーズの映画を観ていると、ストーリーが不自然に展開されていて、あとで確認すると飛行機内で観るのに不適切なシーンがカットされているとのことでした。たとえば飛行機が墜落するシーンなどは飛行機の中では絶対見たくありませんものね。じゃあうんこするシーンはどうなのか、って話にもなりますがww。 20/11/26(波照間エロマンガ島)

飛行機パニックものは絶対に機内では放映しないねー。 20/11/26(石川浩司)

「水戸黄門漫遊記・怪力類人猿」〔1956年 東映〕。
奇怪な美女連続殺人事件に端を発した南蛮渡来の怪獣ゴリラ騒動に巻き込まれた黄門一行が、その陰に潜む奸賊を討つ・・・。
というリード文を読むだけで、B級映画のにおいがぷんぷんと漂う映画ですが、見事なB作品でした。2020年的視点から見てゴリラの扱いが酷すぎる!これは動物愛護団体から非難が出ること間違いありません。ステレオタイプな凶暴な猛獣としてゴリラを描いているのです。今ではよく知られるようになったゴリラはおとなしい性格をしていて群れで生活しており、敵が近づいてきたときにドラミングをして威圧し敵を追い払うというような生態はいっさい描いてないのです。だって冒頭の美女殺人事件とは女性の背中に爪でひっかかれた傷があって致命傷になっているんですもの。ゴリラは人間と同じような手をしていて爪は鋭くないだろうっつうの、と怒りをよびさましました。
これは公開当時観たとしても駄目だったろうな、と思いました。 20/12/26(波照間エロマンガ島)

熊とゴリラがごっちゃになってる? 20/12/26(石川浩司)

1950年代後半に東宝で公開された喜劇映画に「駅前シリーズ」と「社長シリーズ」という2つのシリーズがありました。いずれも1970年前後まで10年以上続いた人気シリーズで、東宝の屋台骨を特撮怪獣映画や黒澤映画などと並んで牽引した作品群です。主役はどちらも森繁久弥が務め、脇役は東宝オールスター演技陣が飾っていました。

ただひとつ異なるところがあって「駅前シリーズ」には伴淳三郎〔以下、バンジュンと呼称〕が森繁のライバルとなる準主役で出演していたのに対し、「社長シリーズ」には出演していないこと。ただそれだけで2つのシリーズの印象は大きく異なっていました。私見ですが、バンジュンが画面に映ると途端になぜだか映画の品格が落ち、猥雑なB級らしさが際立ってしまうのです。バンジュンが出演しなかったもう一方の「社長シリーズ」はどこか品格が漂い、同じ喜劇映画なのに格調高さを感じたものでした。前者が下町風だったら後者は山の手風というか。もちろんどちらのシリーズともバンジュン以外はスタッフやキャストもほぼ同じですから、大きく印象が変わるはずはないのですが、それを感じたのはやはり伴淳三郎という役者のあくの強さ、押し出しがあるのではないかと確信します。今のお笑い芸人、たとえば千鳥のノブの言い方によると「クセが強い」という一語で言えるのではないか、と。

バンジュンの一世一代のギャグはといえば、若い方でも一度は聞いたことはあるのではないか、「アジャパー」というギャグがあります。これは1951年に斎藤寅次郎監督、高田浩吉主演の「吃七捕物帖・一番手柄」にて、バンジュンが言った科白「アジャジャーにしてパーでございます」が大ウケし、それを短くした「アジャパー」が日本中で大流行しました。そして数年後には同監督で「アジャパー天国」という日本映画史上に残る不謹慎なタイトルの映画が大ヒットし、一躍喜劇界の大スターに駆け上がったのです。 またその一方で、水上勉原作、内田吐夢監督の「飢餓海峡」〔1964年〕では地道な捜査で犯人を追い詰める老刑事役を好演し、性格俳優としても花開き同年の映画賞を総なめにし、軽いコミックでもシリアスな演技でもどちらでも演じられるという、喜劇人としての新しいあり方・方向性を、森繁久弥とともに指し示した存在になりました。

印象として「駅前シリーズ」に出る前のバンジュンは、主役であろうと脇役であろうと、とにかく画面に映るとそのシーンを全部自分のものにしてしまおうとオーバーに演技する狡猾さを感じる、ぎらぎらした役者でした。なので映画を観に来た観客にはかえってわかりやすかったのではないかと想像します。一緒に組んだ斎藤寅次郎監督はとにかく早撮りで、しょうもないB級喜劇ばかり撮っていた名人監督なのですが、彼の作品は日本映画の黄金時代には映画会社に興業収入を回収させ巨大な利益をもたらしたので、えらく重宝されました。そういう時代と合致したところもバンジュンが出世したところだと思います。ちなみに蛇足ですが、松竹映画50周年を記念した松竹撮影所に集った人間群像を描いた映画「キネマの天地」〔1986年〕では、斎藤寅次郎を堺正章が演じていました。

晩年は脇役にまわり、たとえば1970年代の久世光彦演出のドラマ、「寺内貫太郎一家」や「ムー」ではその道一筋何十年という職人を演じたりして、そのいぶし銀の存在感はさすがと思わせました。わたしがバンジュンを意識しだしたのはこの時期からになります。その後、日本映画好きが高じて、学生時代はバンジュン映画を過去に掘り起こしていきました。しかし未見の映画も数多くあるので、これからも観続けていきたい役者のひとりですね。そんなバンジュンについての一席をば。 21/2/8(波照間エロマンガ島)

俺もバンジュン好きだったな~。まさに喜劇役者という感じ。 21/2/8(石川浩司)

『スクービー・ドゥー』〔2002年〕

かつて1960年代に「弱虫クルッパー」という現在だとぎりぎりアウトな邦題タイトルを持つハンナ・バーべラ・プロダクション製作の人気アニメーションシリーズがあった。このアニメーション作品の実写化版が本作品。ただし主人公の犬のスクービー・ドゥーのみはどういうわけかアニメーションとなっており、アニメーションと実写の合成となっている。2年後に製作された続編『スクービー・ドゥー2・モンスター・パニック』の2作ともにその年製作された最低映画に表彰されるゴールデン・ラズベリー賞にノミネートされている。だがわたしは久しぶりに熱狂的に支持したい映画に邂逅した、という感動をもってこの作品を体験した。出来は悪いけど不憫で可愛くてしょうがないみたいな。これを観たのは2002年12月、友人たちと旅行したベトナム便の機内にて。以下、日記をばっすい。

2002年12月14日〔土〕成田-ホーチミン 40歳

18時05分離陸。全日空NH931便で成田からホーチミンへ。今回、初めてモバイルPC、SONY PCG-U3をもっていった。以下は往きの機内で打ち込んだメモの断片。

今、飛行機の中。
無事何事もなく離陸できた。

機内で“SCOOBY-DOO”をようやく見た。
日本公開時、見そびれてしまった映画だ。
予想以上に面白かった!
これはドラッグムービーだね!
いきなり前置きなしに核心に入るあたりとか
カートゥーンみたく2本オムニバスになっているところとか
つづきものをにおわす展開とか、
ミステリー社が社会的に有名で信用があり、
事件を解決したあとにマスコミからインタビューを求められるあたりとか、
結末のあっけなさとか、キャラクターのデフォルマシオンとか、
このカートゥーンテイストがなかなかツボなんだよね。
カウチポテト&コーラのもたらすドラッグ効果を思い出した。ハマるとすごいのよ!
機内で観たという体験も印象に残る。
帰りも観ようっと。〔ばっすいここまで〕

飛行機の中で鑑賞したことも、気分の盛り上がりに寄与していたかもしれない。
気がついたことがあった。映画内で以下のやりとりがあった。

ミステリー社のリーダーでイケメンのフレッド・ジョーンズがちょっとムードを出してヴェルマにささやく。「べラマッチャ…」
メガネ赤毛女子のヴェルマ・ディンクレー「なに? 学生時代のあだ名で呼ばないでよ」

確かにそう聞いた。これはどういうことなのか!?『スクービー・ドゥー』のヴェルマと赤塚不二夫の『レッツ・ラ・ゴン』の熊のベラマッチャとの関係。『レッツ・ラ・ゴン』は1973年頃、『おそ松くん』終了後の少年サンデーの新連載次回作で、赤塚がニューヨークに取材旅行に行って帰ってきたあと書き始めた作品なんだよな。マンガにニューヨークっぽさは微塵も見られないが。もしかしたら赤塚不二夫が『スクービー・ドゥー』のヴェルマにインスパイアされて、ベラマッチャを創造したとか??

なぁんてことを妄想したりしていた。そんな好きなB級映画『スクービー・ドゥー』の話でした。 2021/4/29(波照間エロマンガ島)

癖のある映画って、一般的な評価は低くても自分にはジャストフィットというものあるよね。そういうのに巡り合った時は本当にニヤニヤが止まらないよね。 2021/4/29(石川浩司)

「バーバレラ」〔1968年 ロジェ・バディム監督 ジェーン・フォンダ主演〕。原作はフランスの有名SFコミックでこの作品をジェーン・フォンダ主演で当時ジェーンの夫であったロジェ・バディムが映画化した。今までどういうわけかこの作品には縁がなかったのだが、最近初めて観ることができた。けっこう好きな映画。悪役の名前が「デュラン・デュラン」だって!!1980年代一世を風靡した英国のロックグループではないか!  そんなことも知らなかった無知なわたし。オープニングからジェーン・フォンダがフルヌードで乳首が見えたりして、全体的なセクシー&ポップ調なタッチはカルトムービーとして、50年の歳月を経ても世界中の映画ファンに愛されていることはうかがい知れた。 2021/6/18(波照間エロマンガ島)

アマゾンプライムに来ないかなあ。 2021/6/18(石川浩司)

「ローグ・ウォリアー 全面戦争」〔2017年〕。これはまじ悲惨な出来栄えで、人によっては鑑賞したことを激しく後悔することになる映画かもしれない。でもわたしはなんだかんだあちこちに敷設されているクソ設定は楽しめたほうであった。ケーブルテレビで鑑賞してから1年ほど経っているのでディテールはだいぶん忘れてしまっている。

近未来の地球は機械=AIが支配していて人間と戦争していた。まず邦題の「全面戦争」というタイトルであるが、全面戦争のシーンなどかけらも存在しない。ブロンドヘアのセクシーオネエサンで豊胸手術したっぽいバランスの悪い巨乳が見え隠れする女主人公〔トレーシー・バーゾール〕が、相方のチェリーボーイ風若者を連れてほかの星までAIを一撃で倒す装置を探しにいって戻ってくる話なのだが、ストーリー展開から登場人物から特撮からメカデザインから何から何まで陳腐この上なく、観客は口をあんぐりのツッコミどころ満載の展開となっている。この運びの拙さ、酷さ、意味不明さがかえってB級好きのツボを刺激するのかもと思わせるほどであった。この女、Cougarとも言うべき肉食派で、映画の途中に宇宙刑務所から脱走をサポートしたハゲマッチョといきなりのSEXシーンがあるも、次の星へ行くとこのハゲはあっけなく殺されてしまう等々・・・、出鱈目な展開がなんともゆるくて。
そしてあれこれあってそれほどカタルシスもない、印象にも残らないラストシーンまで来て、映画全体をふりかえると、この映画の肝は、撮影当時年齢53歳だというのに主役とプロデューサーを担当したこの巨乳女だろう。この主人公を許容できるか否かでこの映画の評価が決まると確信した。そして、わたしは許容できた。だからおK。めでたしめでたし。そんなB級SF映画の「ローグ・ウォリアー 全面戦争」でした。 2021/7/29(波照間エロマンガ島)

観たくなった~。53歳、いいじゃないー、 2021/7/29(石川浩司)

井口昇監督のB級作品群。「片腕マシンガール」〔2007年〕、「ロボゲイシャ」〔2009年〕、「戦闘少女 血の鉄仮面伝説」〔2010年共同監督〕などは、わたしがタイ・チェンマイで学生生活を送っていた頃、タイローカルのケーブルテレビの映画チャンネルで放映していて、偶然出遭って食い入るように観て魅了されました。これらの作品群は海外に輸出されていたんです〔海外資本製作の「外国映画」作品もある〕。それまで井口監督については何も知識はなかったのですが、その作風、映画魂は凄いと思いプロフィールをたどっていくと、スカトロ系AVビデオも多く製作していて、なんとわたしの知り合いの女優さんの作品も監督していてびっくりしたしだいです。井口昇さんや河崎実さんは「おバカ」系ともいうべき、日本が世界に誇れるB級映画作家だと思います。「ホームレスからお笑い芸人になった」と本人がネタで語るじじ・ぶぅが総理大臣やってる映画なんてなかなか他ではないですよ。 2021/8/22(波照間エロマンガ島)

「片腕マシンガール」はこの前観た。
井口監督は、サイバーニュウニュウのMVに出演した時に監督してくれたなあ。 2021/8/22(石川浩司)

「火曜日ならベルギーよ」〔1969年 アメリカ製作 スザンヌ・プレシェット主演〕。
1970年代、NET〔現在のテレビ朝日〕の日曜洋画劇場もしくは深夜映画枠で鑑賞し大好きになったB映画。あいにくそのときの記憶が強烈でその後レンタルビデオや再びテレビ放送を観たかもしれないがまったく記憶に残ってない。ストーリーは18日間の予定でヨーロッパを団体バス旅行し、旅行中に参加者のヒロイン女性と添乗員男性が恋仲になるというB級そのものの恋愛コメディー映画なのだが、ヨーロッパの有名観光地がふんだんに登場し、お気楽旅行映画としても楽しめる構成になっている。今、この映画が猛烈に観たくて仕方ないのだ。コロナ禍で海外旅行が不可能なご時勢になっているから。せめて映画でも観光気分を味わいたいと思う今日この頃である。 2021/9/12(波照間エロマンガ島)

おおっ、それは俺も観たい~。風景が綺麗な映画が好き。 2021/9/12(石川浩司)

自分は観ていない映画なのですが、とても気になる映画 があります。 今から25年ほど前に、神田駅前の金券ショップで働いていた時が ありました。 その職場から、割とすぐ近くに小さな怪しげでHな映画館(?)み たいなお店がありました。 当時、年齢の割には精神的に幼かった自分は、その お店の前をいつも ちょっとドキドキしながら通っていたのですが、 25年以上 経った今でも忘れられない 一つの立て看板がありました。 映画のタイトルは 「犬とおばさん」 いやらしい目付きの大型犬と四つん這いになったおばさんの ビジュアルが衝撃的でした。 どなたか、この映画をご覧になった事がある方 は、いらっしゃいませんでしょうか? 2021/9/12(7月4日の蟻)

「犬とおばさん」観たい! 「犬とおじさん」 も「パンダとおばさん」も! 2021/9/12(石川浩司)

2021/9/12〈7月4日の蟻〉さんへのレス
「犬とおばさん」〈1995年1月5日公開〉は観たことないんですけど、「色欲おばさん むしゃぶる犬」と改題されリバイバル上映〈2012年9月7日公開〉された際の"あらすじ"が公開されていました。
現在はフェミニストとしてご活動される浜野佐知監督による女性目線の作品だというのも興味深いですね。
https://matusita-cinema.net/movies/00153.html

もっと女性目線のポルノ増えて欲しいなあ。女性だって性欲はあるんだからね。そして女性目線のポルノも見て勉強したい。まあ今さら勉強しても遅すぎるが...。 2021/9/24(石川浩司)

スティーブン・セガールの「沈黙の…」シリーズ。若い頃日本で武術修行していたアクションスターのスティーブン・セガール主演のアクション映画シリーズ。といってもそう思い込んでいるのは日本の映画ファンだけで、これはシリーズ作でもなんでもなく、配給会社がセガール主演作を「沈黙の○○」と邦題を勝手につけてるだけの単体作品群です。

ある種の「おバカB級映画」といってもいいでしょう。とにかく武闘シーンでも銃撃シーンでもやたらめったらセガールは強くて敵を倒しまくり殺しまくる、たった一人で犯罪組織を壊滅させることなど日常茶飯、最後はどんなときでも主人公は生き残り映画は終わるというガチマッチョ映画なのです。
だがしかし、こんなおバカ映画でもわたしはBSやCSの映画チャンネルの番組表に「沈黙の…」を発見すると、視聴せずにはいられず、無意識にクリックして観てしまうんですね。安心して暴力で物事を解決する破壊の図を楽しんでいる自分がいる。困ったもんです。 2021/9/30(波照間エロマンガ島)

暴力や破壊って人々に一番共通している娯楽なのかもしれないね。 2021/9/30(石川浩司)

「色欲おばさん むしゃぶる犬」の情報提供ありがとうございます!
中年女性の人生を描いた、ちょっと切ない物語りだったのですね。
精力抜群のロッキー(犬)と人生をやり直す決意って
なかなかすごいですよね(笑)
限りある人生、私も主演の女性を少し見習って
もう少し本能のままに生きてみたいと思いました。
犬と不倫とか!? 2021/9/30(7月4日の蟻)

ワンワンッ。ボク犬になろうかな~。 2021/9/30(石川浩司)

最近ハマっているのが1969~70年に松竹京都撮影所で製作された「めくらのお市」シリーズ。
昭和から平成にかけてボンカレーのパッケージやホーロー看板の和服写真で、多くの日本人の記憶に残っているであろう松山容子さん主演のアクション時代劇。始めはたいして期待もせずに鑑賞していたのですが、座頭市と同じく仕込み杖を使った殺陣は素晴らしいの一言で、女優の剣戟アクションでは当代一ではないかと確信するほどでした。
盲目の女性が主人公という設定は、目線がいつも遠くの一点を見つめるような澄んだ瞳に見える特性をもち、その演技と撮影は素晴らしいと思いました。
ボンカレーのイメージキャタクターに抜擢されたのは、ボンカレーを生産していた大塚製薬がスポンサーのテレビ映画「琴姫七変化」の主演に松山さんが選ばれたのがきっかけだったようです。それから60年近くのあいだ「名前は知らないがなんとなく顔は見たことのある」という日本人なら誰でも顔を覚えているという稀有の女優になりました。
それにしてもコンプライアンスの進んだ現代日本においては「めくらの…」というタイトルを発声するのは勇気のあることでもありますね。ゴダールの「気狂いピエロ」とカップリングで映画上映会を開こうかな。 2021/10/15(波照間エロマンガ島)

顔は有名、存在は(現代の人には)無名の代表的な女優さんかもね。 2021/10/15(石川浩司)

「クラーケンフィールド HAKAISHIN」〔2007年〕監督も俳優も誰一人として名前知らず。ただしタイトルを観る限り、同時代製作された話題のB級SF大作「クローバーフィールド HAKAISHA」と邦題が酷似しており、これは日本の配給会社が確信犯的に日本の視聴者を「騙し」にかけた、タイトルだけで二番煎じのB級映画臭が漂ってきた。するとわたしの予想したとおりのモロにB級クソ映画だった。やったー。内容はクラーケン=巨大イカが人間を襲う海洋モンスター・パニック映画で、ただただ酷いのなんのって。この酷さをいかに楽しめるか、自分の想像力、妄想力まで総動員して楽しむ、そんな映画。テレビ東京の木曜洋画劇場でOAしそうな映画だなと思ったら、はたしてそのとおりOAしていた。何も考えずにカウチポテト+炭酸水が似合う暇つぶし作品、Goodデス。 2021/10/30(波照間エロマンガ島)

ふふっ、それぞB級映画の醍醐味だね。 2021/10/30(石川浩司)

テレビ東京の「午後のロードショー」っていいですね。平日毎日やってる。 2021/10/30(わいわい)

最近はネットのアマゾンプライムかGYAOで映画観てるので、ひとりでテレビを観るという習慣がまったく無くなってしまった。好きな時間に好きなものを観る気ままさには、勝てまへんな~。 2021/10/30(石川浩司)

ネットには、マニアチックな映画を愛する午後ロー民がいます。
ワタシは今年「パニックマーケット」を午後ローで見ました。
「地上波初放送!大洪水に呑みこまれたスーパーマーケット。水中からは巨大な人喰いザメ、天井からは人喰いガニの大群…。13人の生存者たちはこの地獄から脱出することはできるのか!?」 このB級感がいいですねー笑 2021/11/14(わいわい)

あ、それ観た。「これぞB級映画」だったよね~。 2021/11/14(石川浩司)

テレビ東京「午後のロードショー」で観た映画について。2005年5月24日の日記より。

「午後のロードショー」にてクリント・イーストウッド主演の「ダーティファイター」〔1978年〕を鑑賞。その中で豆知識をゲット。イーストウッドのセリフ「オランウータンの肋骨の数は、人間と同じ12本だ」と。主人公のストリートファイターのクリント・イーストウッドはオランウータンを飼っている設定なのだ。妙に印象的なセリフだった。ちなみに人間は胸から腹にかけては骨が少ないので、クマが人間を襲うとき、骨の少ない腹部から食べていくらしい。〔ばっすいここまで〕

というわけで「午後のロードショー」で学んだ肋骨トリヴィアでした。 2021/12/4(波照間エロマンガ島)

脂の乗ったボクの体はそこそこおいしいかも...。 2021/12/4(石川浩司)

加藤泰監督「剣難女難 女心流転の巻」〔1951年 宝プロ・新東宝〕。黒川弥太郎主演の痛快チャンバラ剣劇。1980年代に川崎の名画座で邂逅しドハマリしたB級作品。記憶の中に沈潜している生涯最高のチャンバラ時代劇。といってもストーリーはあらかた忘れてしまっているのが残念。キャストを見るとわたしの大好きな市川春代が出演しているから、主役の黒川弥太郎と市川春代の恋のさや当てを中心として旅道中での悪の組織との対決をしながら進んでいく物語だったとおぼしい。監督の加藤泰はフィルモグラフィーを追いかけている映画作家のひとりで、1950~70年代にかけ日本のメジャー映画会社を渡り歩き、プログラムピクチャーを多く監督した。藤純子主演の「緋牡丹博徒」シリーズでは、藤純子の狂おしいまでの妖艶さを独自の映像美学により描き出し、やくざ映画の中に花開かせて一時代を開いた。ほかに時代劇ミュージカルコメディーという珍ジャンルの映画も製作、真田十勇士の活躍をミュージカルにした「真田風雲録」は石川さんのHPのどこかに投稿・紹介しているはずです。

加藤泰について、今後調べたいこと
・叔父の映画監督、山中貞雄との関係についての深堀り。加藤には「映画監督、山中貞雄」という著書あり。
・加藤は1950年当時は大映の助監督部に所属し、黒澤明の「羅生門」のチーフ助監督であった。しかし、なんらかの理由で途中降板している。その真の理由を調べてみたい。なお、現存する「羅生門」の予告編は加藤が監督した。

以上、加藤泰監督の出世作「剣難女難 女心流転の巻」について、でした。 2021/12/14(波照間エロマンガ島)

詳しいなあ。どこからか波照間エロマンガ島さんの書く映画史とか出たら、マニアには垂涎の一冊になるかもしれないなあ。 2021/12/14(石川浩司)

mixiに「映画を一言で語り点数をつける会」というコミュニティがあります。わたしは2004年の入会以来、ほそぼそとこの中で観た映画の感想を点数化してきました。むかしのログを発見したので主だったものを以下に紹介いたします。

「ジョニー・イングリッシュ」
飛行機の機内上映で観たが、笑いが止まらなくなって恥ずかしかった。 8点

「SAYURI」
あんなに長風呂してたらのぼせちゃうだろ。 3点

「50回目のファースト・キス」
メインランドでロケーション撮影したことがまるわかりなハワイの不思議映像がよかった。7点

「七人の侍」
上田吉二郎はいい芝居してたよ。 7点

「ロボゲイシャ」
タイのケーブルテレビで繰り返し放映していて初めて観た。はじめは嫌いだったが、いつの間にかその世界観にはまってしまった。そういう映画ファンは世界中に多いのでしょうね。5点

「戦闘少女 血の鉄仮面伝説」
井口昇の作品ってけっこう海外に輸出されているんだな。この映画もタイのケーブルテレビで偶然観て嵌った。1日怠惰に過ごしたい時にはうってつけの映画。こういう、好きか嫌いか、見る人をはっきり選別させる映画って昔から好きだった。6点

「地雷を踏んだらサヨウナラ」
子役の幼女や下宿屋の女の子など、日本人がキャスティングしたことがスケスケな「作り物」感が見えてまったくリアルに迫ってこず、どうしても最後まで馴染めなかった。外国まで行って何撮ってんだと思った。 1点

「ヅラ刑事」
モト冬樹はニコラス・ケイジを超えた! 8点

「ローレライ」
監督が演出放棄しているとしか思えないほど俳優の表情が手前勝手で整合性なし。「どや、俺の哀愁芝居を見てみろや」みたいなクソ自意識が本当に映画を殺し気持ち悪かった。久しぶりに最低の映画を観ました。香椎由宇に免じて1点。

「HACHI 約束の犬」
後半、泣いた。しかしそれは純粋な映画体験ではなく、映画がリメイクであり実話に基づいていることを知っていて、そのことを想起して泣いてしまったのだ。6点

「東京物語」 〔1953〕
小津安二郎作品の中でいちばん嫌いです。作為・あざとさをわたしはまったく受けつけなかった。 1点

「スピードレーサー」
急に気持ち悪くなったのは視覚効果に目まいがして車酔いと同じ症状になったせいか。ウォシャウスキー兄弟め 5点

「めまい」
ヒッチコックは自動車等移動装置内での時空間の演出に特異な能力を発揮する映画作家だと気づいたのがこの「めまい」という作品でした。スクリーンプロセスという合成技法を駆使したサンフランシスコ市内の尾行彷徨シーンはとても幻想的で、B・ハーマンの音楽とともに「めまい」のドラマ効果を担っています。 9点

「耳をすませば」
最近初めて観て、胸をかきむしられるような感動を覚えた。 8点

「ゴースト ニューヨークの幻」
恋人と別れた直後のクリスマスの夜、本牧の映画館に一人で観に行った。心の底まで孤独が身に染みて泣いた。そんな想い出の映画。8点

「グリーンマイル」
煙がーっ!! 6点

「十三人の刺客[1963]」
内田良平が美味しいところ、ぜんぶ持ってってるでしょう。 8点

「ミスト」
ふつうに傑作。 7点

「大人は判ってくれない」
パリのモンマルトル界隈の土地の高低差が映像に定着しているのが印象に残った。 7点

「魁!クロマティ高校 TheMovie」
観て失った時間を返して欲しいとこれほど思った映画もなかった。 0点

「椿三十郎」
椿は色彩をつけなくて正解だったでしょう。 9点

「ハッピーフライト」
平成版 「大空港」だっ!! 8点

「亡国のイージス」
カメラの位置をあと30cmづつ被写体に近づけて撮影すればもうちょっとなんとかなったかも。 4点

「インセプション」
渡辺謙の人を嘲笑する表情・演技はもう飽き飽きという感じ。 6点

「日本以外全部沈没」
ジーコ内山演じる北の独裁者がなんとも気持ち悪くてよかった。6点

「ウォーターワールド」
オープニングタイトルロゴに 6点

「デスレース」
わりと面白かった。あともう一ひねりあればB級映画の傑作になったのに残念。5点

「G.I.ジョー」
胸やけした。5点

「下妻物語」
ハマッた 9点

「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」
大嫌いな映画でした。つまらなさに映画館で席を立つ寸前まで行ったのは久しぶりです。 1点

「新幹線大爆破」
千葉真一 vs 千葉治郎 の兄弟2ショットシーンが鳥肌 7点

「ゲットスマート」
大爆笑はなかったけれど好きな映画である。7点

「シャーロック・ホームズ」
体臭きつそうなホームズでした。6点

「フォーンブース」
群衆・警官隊が近過ぎることが非常に気になった。 3点

「劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル」
この監督の映画は、映画館で観ると寒々しくて居たたまれなくなる。寒かった。1点

「スカイ・クロラ」
わからない。わかりたくもない。1点

「恋するベーカリー」
メリル・ストリープの魅力につきる。7点

「グレムリン」
劇場公開時、渋谷パンテオンで鑑賞。音が割れたフィル・スペクターのクリスマスソングのドルビーサウンドは蓮實重彦先生、えらくご立腹でしたね。 4点

「300〔スリーハンドレッド〕 」
腹筋しか印象に残らない 4点

「ブレイド3」
ウェズリー・スナイプスは鈴木雅之に似ていた。 2点

「おっぱいバレー」
舞台が1979年の設定なのだが時代考証に疑問点が多く、納得できなかった。 3点

「シューテムアップ」
お馬鹿人参アクション映画ワロタ 6点

「コラテラル」
しらがあたまがー!! 5点

「トリプルX ネクスト・レベル」
アイスキューブほど「大根役者」という形容がぴったり合う人はいないと思った。いやそもそも何故主役?そこから疑問が始まった 2点

「NANA」
松田龍平の腹のぜい肉が写ったシーンで映画館に失笑がもれたことは忘れられない。2点

「ソルト 〔Salt〕」
設定が「あずみ」に似ている感じがした。6点

「サンシャイン2057」
よいと思えるところがなかった。ただただ苦痛の時間を過ごした。0点

「ハンニバル」
渋谷パンテオンで観た最後の映画。ジュリアン・ムーアは好演したが、ジョディ・フォスターで観たかった。7点

「フォレスト・ガンプ」
ゲーリー・シニーズの奥さんになる東洋人女性がよかった。7点

「バック・ドラフト」
ジーンときた。8点

「96時間/TAKEN」
チェンマイのゲストハウスでスウェーデン人の女の子と一緒に観ましたが、キャーキャー叫びながらハラハラドキドキを楽しんでました。 7点

「モンスター VS エイリアン」
本編も素晴らしかったが、エンディングロールの選曲がそれに輪をかけて素晴らしかった。7点

「ローマの休日」
何回観たかわからない、名作中の名作中の名作。10点

「スキヤキウエスタン・ジャンゴ」
俳優女優皆虫酸走 0点

「ゴッドファーザー/デジタル・リマスター版」
シナトラは例のあのシーン、どう思ったのだろう、と観るたび気になっている。 5点

「ホワイトアウト」
山田辰夫さんの県警警察官がさもありなんで印象的だった。製作者のチャレンジ精神は買いたい。5点

「アドレナリン:ハイ・ボルテージ」
2009年公開。「アドレナリン」〔2006〕の続編。おバカ、ハイテンションアクションの連続に脱力笑いっぱなしでした。ジェイソン・ステイサム最高。ということで8点

「クライモリ デッド・リターン」
2009年公開。〔原題:WRONG TURN 3: LEFT FOR DEAD〕森の中に住む人食い一家に次々と人が襲われるスプラッターホラーシリーズの第3弾。こういうホラーは好き。主役のアネックス役のジャネット・モンゴメリーが貫地谷しほりやリンジー・ローハン系の顔立ちをしているのであれこれ妄想しながら観ていた。 6点

「海底軍艦」
珍しくタイのケーブルテレビで集中放映していて、2ヶ月くらいのあいだに5回くらい観た。ムゥ帝国の女帝役の故・小林哲子さんに1990年代初頭にお会いしたことがあるのだが、不覚にもこの映画に出演したことを私がまったく失念していて、聞くことができなかった。その後数年して鬼籍に入られたので、いつまでも悔いが残った。7点

「キック・アス」
傑作。7点

「プラネット・テラー in グラインドハウス」
エロ・グロ・バカ三拍子揃っている傑作。8点

「GOEMON」
意外に楽しめたが、江口洋介はこの役をやるには老けすぎてるかな。それだけが不満。5点

「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」
大好きな映画。2日連続で日劇に駆けつけた。9点

「SPACE BATTLESHIP ヤマト」
まぁまぁ。タイの映画館で初めて日本映画を〔オリジナル音声、タイ語字幕版で〕鑑賞した記念すべき作品でもある。 5点

「千と千尋の神隠し」
エンディングが気に入らない。4点

「ミクロの決死圏」
ラクエル・ウェルチの胸の大きさと腰のくびれにピクっとした小学生の自分。7点

「アンストッパブル」
この題材だったらもっと面白く作れたかも、と見終わったあと物足りなさを感じた。エンディングは好みではない。5点

「ランボー」
けっこうジーンと来た。この1作目はいいよね。 8点

「アマデウス」
劇場公開時、観た。つまらなかった。今観てもつまらないだろうと思う。2点

「アパートの鍵貸します」
天井が見える会社のセットはざん新だった。8点

「時計じかけのオレンジ」
右ハンドルのマルコスGTのオープンカーがかっこよかった。7点

「世界中がアイ・ラブ・ユー」
ウディ・アレンの中では好きな映画。自分はウディ・アレンの室内劇映画が嫌いだったんだとこれを観て再認識した。6点

「13デイズ」
ロバート・マクナマラ国防長官役のディラン・ベイカーの演技が光る。6点

「ブレードランナー」
嫌い。2点

「星になった少年」
日本映画特有のしょぼさが出た。2点

「バッファロー’66」
西のクリスティナ・リッチ、東のフカキョン!〔by 町山広美〕というくらいこの映画では、クリスティナ・リッチいい。8点  2022/1/14(波照間エロマンガ島)

すごい数! ありがとー。
かぶって観てる映画は多くはなかったが、そうそう、この点だよな~と思うものもあれば「えっ、こんな点!?」というものも。
人それぞれすな。まぁそうじゃなきゃ映画にバリエーションできないものね~。 2022/1/14(石川浩司)

「Moonfall」〔2022年 ローランド・エメリッヒ監督 ハル・ベリー主演〕。
2022年2月4日全米公開のSF映画大作。〔日本公開今秋予定〕。
タイでは全米と公開日が同じなので初日に鑑賞しました。ところが私はこの映画の監督がエメリッヒということを知らず、シネマコンプレックスの前でポスターを見て大好きな地球滅亡モノなので面白そうだなと思い映画を選択し見て、エンディングタイトルで初めて監督を知った次第。その時の驚きを以下のTwitterでこう呟きました。

SFデザスター映画「Moonfall」を鑑賞。事前情報なしで選択。スケールの大きさといいプロットといい俳優の大仰演技といい展開のとんでも度といい、B級巨匠のあの人の名前が脳裏をよぎったが、はたしてエンドタイトルでその名前が出て大笑いした。その名はローランド・エメリッヒ。最高のオチだったよ

観ている時、なんかモヤモヤしていたんですよ。運び方の下手さ加減とか、監督誰だよーって思いながら観てて。そしてすべての辻褄を強引無理矢理に合わせたようなエンディングシーンを見てからの、エンディングタイトル「脚本&監督 ローランド・エメリッヒ」やったー!!これは声出して笑いましたねー。
あとでネットでプロダクションノートを読むと、この映画はメジャー系の映画会社の製作・配給ではなく、インディペンデント系映画として史上最高の制作費をかけた映画の1本だとのこと。これはやったなー。ある意味、B級映画の鏡です。それと主要キャストの一人に陰謀論大好きオタでマッドサイエンティスト風な男〔ジョン・ブラッドリー〕が出てくるのですが、この人物を観ていると途中から日本のお笑い芸人、とろサーモンの久保田かずのぶにしか見えなくなっていったのが可笑しかったです。

〔註〕ローランド・エメリッヒ〔Roland Emmerich, 1955年11月10日 - 〕は、アメリカ合衆国で活動するドイツ人映画監督、映画プロデューサー、脚本家。SFやアクション等の娯楽色の強い作品を発表し続けていることで広く知られる監督であり、「ハリウッドの破壊王」とも呼ばれている。ゴールデンラズベリー賞ノミネート、受賞歴多数。代表作は「2012」「GODZILLA」「インディペンデンス・デイ」「ザ・デイ・アフター・トゥモロー」「スパイダーパニック!」「スターゲイト」ほか。

そんなB級SFデザスター映画「Moonfall」を鑑賞したという話でした。 2022/2/14(波照間エロマンガ島)

俺も邦楽だとよく最後のクレジットで「音楽あの人だったのか!」とか「えっ、知り合いの〇〇さん、一体どこに出てたの!?」等があり、ついつい凝視してしまう。 2022/2/14(石川浩司)

「ベビーギャングとお姐ちゃん」〔1961年東宝 杉江敏男〕

1960年代東宝が海外進出しようとしていた時代の残骸が画面上から考察できる作品。このころはなぜか英語の副題〔3 Dolls and Baby Gang〕がタイトルのわきにくっついていたのだ。うまくいけば香港のショー・ブラザースのようにそこそこいけたのかもしれないが、映画黄金時代の終焉とかいろいろあって、その夢は果たせなかった。一時は演劇でブロードウェイにも進出しようとしていて、東宝はニューヨーク支店が存在した。
3歳の中村勘九郎が「ベビーギャング」役で出演。いかに勘九郎でも単なる幼児だよ〔笑〕。当時プログラムピクチャーとしてシリーズ化していた団令子、中島そのみ、重山規子の「お姐ちゃん」3人組の威勢のよさは相変わらずだけど、淡路恵子の美しさには注目したい。このころが絶頂なのではないかな?テレビバラエティーを映画化した「夢で逢いましょう」もよかった。〔以上、1985年7月5日の日記よりばっすい〕

文中「3歳の中村勘九郎」とあるのは、2012年に57歳で物故した中村勘三郎〔18代目〕であることは言うまでもない。軽い気分でリラックスして鑑賞できてけっこう好きな映画でした。 2022/4/18(波照間エロマンガ島)

この手の映画はネットにあると観ちゃうやつだな~。コミカル要素のあるやつ。 2022/4/18(石川浩司)

「インディペンデンス・デイ」〔1996年 ローランド・エメリッヒ監督〕。
ケーブルテレビの番組表で見つけるたびに鑑賞する大好きなB級SF映画巨編。何回観たかわからないほど観ています。今回気づいたのは、クライマックスシーンの敵宇宙人の母船に侵入しコンピュータウイルスを敵通信網に散布し宇宙船の防御シールドを一時的に解除させ、その間に地球軍が戦闘機で総攻撃し時限式核ミサイルを発射し友軍を見事大勝利に導く大決戦のくだりで、地球に戻ってきたウィル・スミスとジェフ・ゴールドブラムの二人が地平線の彼方から砂漠を並んで歩いて戻ってくるシーン。妙にウィル・スミスが背が低いなと思いプロフィールを確認すると、ウィル・スミスは身長188センチ。それに対してジェフ・ゴールドブラムは身長194センチ!なんとジェフ・ゴールドブラムのでかいこと!「ジュラシック・パーク」のイアン・マルコム博士役などメガネインテリのイメージが強いジェフさんですが、上背194センチもあったのですね。わたしは「ウィル・スミスチビ説」を一瞬でも唱えそうになりましたよ〔笑い〕。と、そんな発見がありました。
しかし1ヶ月ほど前アカデミー賞会場でウィル・スミスは奥さんを誹謗されたのに激昂して司会者を平手打ちしてしまった事件が話題になりましたが、そんな時期にこの映画を観てこの先この俳優は実人生でどうなっていくのだろうか、と思いをめぐらせてしまうのでありました。映画ではスーパーヒーローとして正義の拳〔こぶし〕で悪を打ち負かしているのにね。やはり暴力はいけませんね。 2022/5/26(波照間エロマンガ島)

とんねるずの木梨さんもなんか小さい印象でいたら、実物デカイデカイ。石橋さんがさらにデカいのでそれと相対的に見ていたんだねー。 2022/5/26(石川浩司)

「トランサーズ/未来警察2300」〔1985年〕。アメリカ合衆国制作のB級SFアクション映画。日本未公開作品で本日ケーブルテレビで初めて鑑賞した。本当に呆れるほど酷い出来なのだが、視聴後の後味がちょっとだけ良いせいか、カルトムービーとしてファンから愛されているらしい。それが証拠にシリーズ7本も制作されているとのこと。
ヒロインの女優のヘレン・ハントがどこかで観た顔だなと思い、あとから検索すると「全身小説家」〔1998年〕でジャック・ニコルソンの相手役として出演し、アカデミー主演女優賞を受賞した女優だった。ほかにも私好みのB級作品にヒロイン的立場でよく出ていて「どこかで見た顔」の座を保ち続けている女優だった。竜巻の大迫力CGを見せるだけの映画「ツイスター」やトム・ハンクスが絶海の孤島に漂着するもそこから生還した「キャスト・アウェイ」など、鑑賞済みの作品にたくさん出ていた。でも、まったく顔を忘れてしまっていた。ほんと「どこかで見た顔」の女優だったよ。わたくし、こういう映画は擁護したくなる、そんな映画だった。 2022/6/10(波照間エロマンガ島)

外国女優の顔、ひとりも判別できない...。マリリン・モンローですら、スカート押さえてなきゃワカラン。 2022/6/10(石川浩司)

Twitterで「シェラ・デ・コブレの幽霊」が配信されてることを知って 時代も変わったなぁと思いました。
版権の都合で闇にほおむられていた作品。
探偵ナイトスクープでも取り上げられた作品でもあります。
いつか時間があるときに見ようと思います。 2022/6/26(ズミ天)

なーんか変な映画だったなあ。 2022/6/26(石川浩司)

「SF 最後の巨人」〔1975年 ロバート・ワイズ監督〕。ケーブルテレビにて鑑賞。
ユル・ブリンナー主演で「SF」という邦題があるものだから、当然1973年公開のマイケル・クライトン原作監督の「ウエスト・ワールド」を自動的に想起したのだが、観てみるとSFでもなんでもない、ただ設定がアポカリプス後の無法地帯のニューヨークというだけのダサダサB級アクションもどき映画だった。ちなみに「巨人」と言っても巨人が出てくるわけではなく、ただの比喩である。ちなみに原題は「The Ultimate Warrior」〔究極の戦士〕。
舞台は2012年のニューヨーク。石油危機と疫病の蔓延で動植物の死滅により荒廃した世界になっていた。人々は集落ごとに武装し砦を築き、敵対して生活していた。そこに縄張り争いを巡っておこる怪事件が・・・。現在も製作されているアポカリプス後の世界を描いた映画なので「SF」と言えなくもないが、それにしてもセットがショボすぎる。近未来を扱うのだったら、少なくとも「ソイレント・グリーン」くらいは設定や展開にインパクトが欲しかった。あと不満点としては小道具で銃火器の類がいっさい登場せず、武器は刀剣やボーガンのみだったこと。これは映画の印象に大きな影響を与えた。銃が出ないことには劇が締まらないのだな。その辺はその後の映画製作者たちはよく研鑽してきたということもわかった。
そんな典型的B級映画「SF 最後の巨人」でした。 2022/6/26(波照間エロマンガ島)

今後の未来で、銃に代わる個人の武器って何か出てくるのだろーかね?指からいきなり細菌とか。 2022/6/26(石川浩司)

アマゾンプライムでかの有名な「プラン9・フロム・アウタースペース」を視聴しました。意外にもこれまで「話題45 B級映画」で挙がっていないのは、B級どころかC級映画だから、でしょうか。
ただ、私はこの映画をそこまで酷いとは感じませんでした。製作者がこの映画で何を訴えたいのかはわかるからです。その訴えたいことを終盤の長台詞で説明させている時点で駄作には違いないですが、何を表現したかったのか・何がしたかったのかもよくわからないまま終わるような映画よりは少なくとも私は好きです。

とはいえ、映画館でお金を払ってこの作品を観ていたら、こんな心の広い感想にはならなかったでしょう。サブスクリプション時代はB級映画に優しい。 2022/6/26(ANA)

そういえばこの間オードリーのラジオで宇宙飛行士の野口さんがゲストだったんだけど「宇宙でオフの時は何してるんですか?」という質問に「アマゾンプライムで映画観てます」と答えててビックリしたなあ。そうか、宇宙空間でも今はネット繋がるんだ! 2022/6/26(石川浩司)

1980年2月15日〔金〕
二子玉川園バスターミナル横にある二子東急にて「エイリアン」を鑑賞。
めちゃくちゃ怖かったー
!!目を伏せながらも懸命にスクリーンを観続けた。

〔当日の日記より〕

当時高校2年だったが、学校帰りにその前年1979年日本公開の「エイリアン」の一作目を鑑賞したのでした。それまで観たことのないB級ホラーテイストの映画でリドリー・スコット監督の演出と特撮効果、エドガー・ギーガーのプロダクト・デザインのうす気味悪さ、そのすべてにやられました。とにかく怖すぎてスクリーンを正視できないんです。でも今から思い返せば、シリーズ化された2作目以降は、あるサプライズショットの次にどういうショットが繋がってくるかはある程度予想がついたので、1作目の衝撃体験以上のものはなかった、つまり私にとって1980年2月15日は「エイリアン記念日」だったと言えるわけです。「エイリアン」シリーズもなんだかんだで現在まで全作品観ています。

二子東急は東急系の2番館映画館で地元だったので、ロードショー公開を見逃した映画をよく観ました。
この界隈は1985年の二子玉川園の閉園後、再開発事業が進み、2022年の現在は高層ビルのオフィス街やショッピングモールができ、当時からは想像もつかないくらい景観が変貌しています。もちろん二子東急も早々に廃業されました。 2022/7/15(波照間エロマンガ島)

二子玉川園のジェットコースターは怖かったな。スピードとか高さじゃなくて「すんげえガタガタいってるけど、これいつ線路とかが崩壊するかわからんぞっ!」という老朽化から来る恐怖。 2022/7/15(石川浩司)

「日本一のゴマすり男」〔1965年 東宝 古澤憲吾監督 植木等主演〕
ゴマすりで出世していくことを決めた新入社員の中等〔なかひとし、植木等〕はある日曜日、世田谷の屋敷町にある目高常務の家へ伺い、サラリーマン学者である目高氏の蔵書の虫干しを手伝うシーンがあり、今も記憶に残っている。
1950~60年代の東宝喜劇映画のかなりの本数をものした脚本の笠原良三は、ここにサラリーマンをしながら学究に努める人物を登場させたことがとても意外だった。この役を演じた高田稔は、浅草オペラから映画界入りした大ベテランで、戦前サイレント時代は白塗りの2枚目の大スターだった。小津安二郎のサイレント期の代表作「大学は出たけれど」に主演していた。のちにテレビドラマ「肝っ玉母さん」で大ブレイクする京塚昌子が目高常務の夫人役で植木等にねぎらいの言葉をかける科白があり、これがまったくギャグを含まない普通のシーンとして描かれていたのだ。うーん、面白いな。現代の日本映画にはない感性である。
また、この世田谷の屋敷というのが、わたしの生まれ育ったエリアに近接していて、だいたいの位置を想像できるのもうれしかった思い出がある。 2022/8/4(波照間エロマンガ島)

それにしてもよく調べてる。アマゾンプライムに来ないかな~。 2022/8/4(石川浩司)

『ブルース・ウィリス ドント・サレンダー 進撃の要塞』〔2021年 ジェームス・カレン・ブレザック監督〕 何も前情報を入れずにWOWOWで漫然とオープニングシーンを観ていた。ブルース・ウィルスが出演するのでそれなりにバジェットのついたアクション大作だと一瞬でも期待した私が馬鹿だった。・・・と映画開始10数分ほどで気が付く。しかし気が付くまでのワクワクドキドキタイムが楽しかった。「あ、こりゃあかんやつや!」とB級映画だと気がついた後も、心を入れ替えるとそれなりに堪能できたのであった。つまりこの映画、ブルース・ウィリス主演のA級アクション巨編と、どうしようもないB級テレフィーチャーとの2本分映画を楽しめたことになる。
しかしこのタイトル「進撃の要塞」ってなんだべさ〔笑い〕。WOWOWの担当者がこのタイトルに決定するまでの会議の議論を聞いてみたいものである、それくらい酷い。でもでも、銃を撃つブルース・ウィリスはやはり映〔ば〕えるんだよなー。それだけで画面が5割増で引き締まることは素人でもわかるのよ。病気で引退されるそうですが、最後にお姿見せてくれてありがとうございました。という感謝の言葉が出てきた映画。 2022/9/13(波照間エロマンガ島)

洋画って時々タイトルが「何故これにした?」っていうものあるよね。 2022/9/13(石川浩司)

「2067」〔2020年 オーストラリア セス・ラーニー監督〕
2067年の地球。極端な環境汚染で植物が死滅し酸素不足に陥り、人類はほとんど死滅しオーストラリアのごく一部以外では生活できない環境になってしまっていた。人類はタイムマシーンを発明し400年後の未来に人間を一人送り出し、滅亡回避を試みるのだが・・・。B級テイストなSFスリラー映画、ケーブルテレビで鑑賞。
タイムマシーン物は嫌いではないので、ほんの少しだけ期待はしたのだが、映画のいちばん外側のルック〔見栄え〕が如何ともし難く陳腐この上なく、感情移入することはできなかった。といってツッコミどころ満載のデタラメな内容でもない。画面を漫然と眺めていると悪くないプロットもあったりして「惜しい」気持ちになった。その意味で非常に中途半端な映画で残念な感想だった。 2022/10/15(波照間エロマンガ島)

時々そういう映画あるよね。ほとんどはいいのに、ある気になる一点だけがどうしても許せなくて自分的に駄目映画になってしまうもの。そこが気にならない人には傑作かもしれないのにね。 2022/10/15(石川浩司)

「鬼斬り若様」〔1955年 大映 安田公義監督〕

村上元三原作の時代劇小説「松永長七郎旅日記」をアダプテーションし、主演に市川雷蔵を起用した娯楽時代劇映画。
長七郎シリーズと言うとテレビで里見浩太朗が演じて有名だが、映画版もあったことに驚いた。でも出来は素晴らしい。
雷蔵の長七郎の優雅なハンサム侍ぶり。東海道三島路のロケシーンが秀逸。スタジオセットから富士山麓の茶畑に場面転換するショットがあり、そこをミュージカル調にオーバーラップ演出していて、相手役のひとり神楽坂はん子の歌声と旅周り演芸一座の踊りで魅せる。最高だ。 わたしは1940~60年代日本の芸能界に存在した「うぐいす芸者歌手」について非常に興味を持っていて、いつか資料を調べて物語を書いてみたいと思っていた。神楽坂はん子、市丸、小唄勝太郎、新橋喜代三、赤坂小梅、美ち奴など。彼らはレコードはもちろん、ラジオテレビ映画などのメディアにも多く出演している。日本映画にもその痕跡がたくさん存在するわけだ。 2022/12/4(波照間エロマンガ島)

昔の映画は好きなんだけど、時代劇が見られない。歴史小説も読めない。刀で斬ったりするんだもん。 2022/12/4(石川浩司)

「若い川の流れ」〔1959年 日活 田坂具隆監督〕
石坂洋次郎原作の青春小説を石原裕次郎・北原三枝主演のゴールデンコンビで映画化。「陽の当たる坂道」「あいつと私」などと並ぶ、裕次郎主演の日活のドル箱青春映画シリーズの一本。会社がまだ週休2日制ではなく土曜日が半休だった時代、土曜日の午後に同僚と遊びに行く感じなど、当時の風俗がよく描かれていた。
ただし、今作は原作の石坂洋次郎特有のピューリタン的な人物設定やストーリー運びの図式性が嘘くさく、鼻についたのが残念だった。あと裕次郎の芝居の素人っぽさが裏目に出たんだな。
舞台の住宅街は、自由が丘や緑ヶ丘の傾斜のある住宅地がロケ地に選ばれていて、この映画公開の20年後は邦画の成人映画上映館になった自由が丘劇場に、封切り洋画〔西部劇〕を観に行くシーンはとても興味深かった。1970年代後半私は自由が丘劇場では加山麗子や八城夏子主演の日活ロマンポルノや、独立系ピンク映画の高橋伴明監督の調教SM映画や代々木忠監督のハメ撮り物など観た記憶がある。高校2~3年の話だ。 2022/12/23(波照間エロマンガ島)

俺も中学三年で初めてポルノ映画を観て、高校時代は月に一度は行ってたなあ。なんせまだビデオが無かったから「動くエロ」は映画館にしかなかったからね。 2022/12/23(石川浩司)

「クレージーズ 42日後」〔2021年 ジョニー・マーティン監督〕
ケーブルテレビにて視聴。ある日とつぜん人間が凶暴化し人間を襲って食っていくウィルスが増殖蔓延し、ゾンビ化した凶暴人間たちが跋扈する世の中に豹変、世界中がパニックに陥る。アパートに隠れる主人公がいかにサーバイブするか、生き残っていた隣人の女性との異常事態下でのロマンスありーの、というゾンビ映画。まぁまぁ面白かったが、主人公のイケメン細マッチョ上半身タトゥーは、常に上半身ヌードで、個人的に気持ち悪くて嫌悪感を押さえられなかった。途中、ドナルド・サザーランドによく似た老人が出てきて、これが結構尺をとった芝居をしていて何かバランスを欠くような印象を持ったのだが、はたして後でネット情報を検索するとドナルド・サザーランド本人であった。名優もこんなB級ゾンビ映画に出るのね、と感心。多分大物俳優が監督の指示を無視して手前勝手に演技して映画のバランスが狂ってしまったのではないかと想像。でもそういう予定調和を欠く展開は好きだ。
それよりも配信ビデオサイトで酷評するレビューが目立ったのでよく読んでみると、なんと同じ時期に公開した韓国映画の「#生きている」という映画に内容が酷似していて「丸パクリ」と言われていたのだ!よくよく調べると同じ脚本を使っていて製作しており、数ヶ月の差で公開されたという。世界がグローバルインターネットネットワークで結ばれた今日、こんなことが起こるなんて俄かに信じられないのだが、こちらの韓国映画も機会があれば観てみたいと思う。「新感染 ファイナル・エキスプレス」〔2017年〕はたまたまバンコクのシネコンプレックスで鑑賞したのだが、めちゃくちゃ面白かったものな。続編も良かった。
そんなB級ゾンビ映画を観てしまったという話でした。 2023/1/7(波照間エロマンガ島)

新感染は観たなあ。韓国映画も割とレベル高いよね。というか駄作はそもそも日本にまで届かないということもあるか。 2023/1/7(石川浩司)

「大江戸千両囃子」〔1955年東映京都  佐々木康監督〕

美空ひばり主演のラブロマンス時代劇映画。東映でひばりの相手役をよく務めた東千代之介と大友柳太朗が共演、豪華キャストの絢爛絵巻を佐々木康が監督した。映画全盛期に盛んに制作された典型的プログラムピクチャーの1本。
女歌舞伎一座の花形スターである美空ひばりが、舞台で使用した黄金の扇子をめぐって、地方藩の家臣団の跡目争いに巻き込まれていく。
84分という当時の平均的上映時間内に過不足なく、歌謡スター美空ひばり、ロマンス、家族の情愛、剣、歌舞音曲を全て描き切っていて、鑑賞後はスッキリした気分になる映画。こういう映画は今となっては貴重であると思う。 2023/1/23(波照間エロマンガ島)

時代歴史ものが苦手で観られないのが難です。 2023/1/23(石川浩司)

赤塚不二夫のギャグポルノ・気分を出してもう一度〔1979年にっかつ 山本晋也監督〕

劇場公開時ににっかつロマンポルノ上映劇場に観に行った記憶がある。高2で18禁だったが構わず観たような。

『抑えつけていたセックス願望が、結婚の枷がはずれた時に一気に噴出して巻き起こる、ギャグ満載のジャパニーズ牛丼ムービー。ギャグ漫画の元祖・赤塚不二夫が率いるギャグ集団「面白グループ」の協力により、自ら出演する抱腹絶倒のギャグポルノ』と当時のプレス資料にあるが、そんな笑い転げるシーンやギャグは皆無で、ひたすらツマラナイジョークを聞かされて辟易した記憶しかない。監督の山本晋也は当時「痴漢電車」シリーズや「未亡人下宿」シリーズなどで笑いとエロの融合に成功した稀有の映画監督だったが、この作品に関しては赤塚不二夫の素人並みの演技力の無さ、アドリブの弱さで大失敗したと思しい。印象に残っているのは映画初出演の柄本明が、童貞のとっちゃん坊や役を丁寧に演じていたことくらいか。しかし1980年以降の柄本の大ブレイクを準備している感はあった。そういえば高田純次が主演、当時所属していた東京乾電池のユニット総出演した「Mr.ジレンマン 色情狂い」も同年公開されやはり観に行ったが、そちらの方が面白かった記憶がある。クレジットを見るとロマンポルノの名匠小沼勝が監督なのか、なるほどな。
今CSでみうらじゅんさんが「グレイト余生映画ショー in 日活ロマンポルノ」という番組を放送しているが、そちらでも高校時代にエロを求めて観まくったポルノ映画の「自分の海馬を探る旅」を続けていきたい。 2023/2/9(波照間エロマンガ島)

赤塚不二夫もちょっといろんなことに手を出しすぎた感はあったね。もっともそういう人だったから漫画は面白かったんだろうけど、漫画以外は凡才だったのかもね。 2023/2/9(石川浩司)

宇宙大怪獣ドゴラ〔1964年東宝 本多猪四郎監督〕

最近ケーブルテレビで初めて鑑賞した1964年製作・公開の東宝怪獣映画。本多猪四郎監督、円谷英二特技監督コンビの特撮SF映画だが、従来よくあるスーツアクターが巨大怪獣を演じミニチュアセットを破壊するというお馴染みのフォーマットではなく、怪獣が不定形の存在であり当時の特撮技術の限界からであろう怪獣の形状を描くことができない、映画として致命的欠点を持っている。そのためクライマックスシーンが映像的にまったく納得できず、個人的には失敗作と判断せざるを得ない出来栄えに終わった感があった。しかし逆にこういう不憫な映画こそ「B級映画」の冠を与えてよいのではないかと思ったことも事実である。怪獣を描くことが困難なため、警察とダイヤ強盗団との攻防ドラマの方に軸足が完全に傾いているのだが、この特撮とドラマのバランスの悪さがたまらなく消化不良な気持ちにさせている。
しかし、もしもこの映画を支持する層がいるとしたら、無条件な東宝特撮映画ファン、怪獣映画だったらなんでもOKという熱狂的ファンなどになるのだろうか、その意味で一種のカルト映画の雰囲気も漂っている。 まあ結論は出ないのだが、この映画を語るのにはもう少し寝かせる時間が必要かもしれないと思いマシタ。 2023/3/24(波照間エロマンガ島)

映画も時代とともに新たな解釈が生まれることもあるからね。見方の発見で新たな価値が生まれるものもある。 2023/3/24(石川浩司)

「ピーマン80」〔1979年 東宝 居作昌果監督〕谷隼人、新井康弘、真行寺君枝、アン・ルイス他出演。
これは映画館に観に行きました。TBSテレビ「8時だョ!全員集合」のプロデューサーで演出家の居作昌果〔いづくり・よしみ〕が監督した喜劇映画。主題歌は近田春夫作詞作曲、沖縄出身のソイレント・グリーンが演奏したハードロックナンバー。挿入歌はずうとるび「ウッカリBoy チャッカリGal」。
ドリフターズが出演しないドリフターズ映画と言って良いだろう。細かいギャグの連鎖、物語のプロット運びなど、1970年代後半の「全員集合」のコントコーナーに近似した内容となっている。
ふとしたきっかけで大泥棒の谷隼人と知り合った大学生の新井康弘が、デパートの売上金を奪取するというプロットでその間、考えられうる限りのギャグが時間を埋め尽くす。 Wikipediaのフィルモグラフィーに出ていないが、脇役出演者としてプランパー〔おデブ〕女優のかわいのどかがプールシーンに水着で出演していて、プランパー好きな私は盛大に勃起したことが懐かしい。 2023/8/14(波照間エロマンガ島)

へー、観てみたいな。アマゾンプライムに上がらないかな。ドリフターズ映画は全部観たからなー。 2023/8/14(石川浩司)

「予言」〔2004年 鶴田法男・監督 三上博史・主演〕。原作はつのだじろう「恐怖新聞」を一部アダプテーションしている。
これは東宝が「Jホラーシアター」というホラー映画専門のブランドを立ち上げ、その第1弾映画として製作・公開された。2本立て映画だったので放映時間も90分前後とやや短めで、余計なプロットがなくホラーに徹していて怖くて面白かった。
家族の事故死に始まり数奇な運命に弄ばれる主人公の三上博史が、未来を予言する新聞の記述に翻弄されながらもその運命から抗っていく人生を描く。ラストシーンにて彼方から飛んでくる新聞が走行中の自動車の窓にペタッと貼り付くショットの恐ろしさったらなかった(ネタバレすみません)。 2023/8/29(波照間エロマンガ島)

「恐怖新聞」怖かったなあ。単行本持ってたけど、その本の背表紙が見えるだけで怖かった...。もう処分したはずだけど、もし真夜中に窓に貼り付いていたらどうしよう。 2023/8/29(石川浩司)

「SPY N」〔2000年 香港〕

チェンマイでタイ語学校に通っていた頃、学校から帰ってくるとアパートでごろごろしながら毎日ケーブルテレビで映画を観ていた。その中で印象に残っている香港製アクション映画。藤原紀香に似てる女優が出ているなと思ったら、藤原紀香本人だった。
超高層ビルの最上階フロアの空中にガラス板を吊ってのアクションシーンがあり、藤原紀香を含め主要キャストがノースタントで演技しているのを見て震え上がった記憶あり。あとカーチェイスシーンも派手にやってくれていた。
時間つぶしに最適な、あとに何にも残らないこれぞB級映画の鑑〔かがみ〕! しかし日本では公開2週間で打ち切りになったとか。  2023/10/17(波照間エロマンガ島)

ストーリーより、とにかくアクションシーンだけが見どころの映画、俺も嫌いじゃない。中途半端なものよりは振り切った作品の方が好きだね。「娯楽大作」い~い言葉です。  2023/10/17(石川浩司)

17/4/30の追記。
ケーブルテレビで「ワイルドスピード」シリーズの第9弾「ワイルドスピード/ジェットブレイク」を鑑賞しました。前作2017年から約4年間のブランクがあったのはこの間にコロナ禍があり、何度かの公開延期を経て2021年についに公開になったからなのです。私は気づきませんでした。前作も前々作もバンコクのシネコンでリアルタイムで鑑賞したので、ここまで観るのが遅れてしまったことが悔やまれてなりません。しかし、作品世界に没入したら最後、最高の映像体験にやられっぱなしでエンディングタイトルまでフルスロットルの大爆走に大団円、最高の視聴体験を得ることができました。こういう何も考えずに映像に浸れる映画が私は一番好き。そしてアクションシーンのそばには、タフな男たちと、そそる女たちと、おバカすぎるコメディーリリーフが存在する、これまじ最高です。そして今年公開になったシリーズ第10弾もまだ観てないので、すぐにでも観たいです。です。 2023/11/18(波照間エロマンガ島)

そのうち役者も全員CGになって、どんなアクションもしちゃうようになってしまうのかな。今ですらほとんど素人目には区別つかないもんね。 2023/11/18(石川浩司)

「感じるんです」〔1976年日活、監督・白鳥信一、主演・泉じゅん〕
私が中学2年時に公開された日活ロマンポルノ作品。泉大八の青春ポルノ小説の映画化で、主人公はこの映画がデビューの泉じゅん。アイドル並みの容姿の可愛さが話題になった。当時はR18指定で鑑賞こそかなわなかったものの、成人映画を紹介する「EIGA NO TOMO」などの雑誌にスチール写真が掲載されていて、動く映像を想像して自家発電に励んだものだった。47年経った最近ついに初めて鑑賞し、プログラムピクチャーとして成立している青春映画の傑作だと感動した。当時の日活ロマンポルノ映画同様、前貼りをしたソフトコアポルノで本番はしてないことはわかるのだが、それでもまだ自分自身の体験しえないセックスへの淡い憧れがその映像から感じ取られ、中2の頃を思い出しむずむずさせられたのであった。準主演の水城ゆうはおっぱいがデカくて好きだったなー。赤字で売りに出されていた日活調布撮影所が1978年に買い戻された記念に行われた「日活スタジオ祭り」で実物を見た記憶がある。日活ロマンポルノは1978年〔高校1年〕頃から観始めたのだが、それ以前の作品はこれからもどんどん観ていこうと思いマシタ。しかし、ハードコアポルノの交合シーンばかり観てそれが当たり前となっている現在からは考えられないほどのソフトコアな映画なのだな。そしてこちらの風情もとても良い。 2023/11/25(波照間エロマンガ島)

当時は「美人がエッチする」というだけで事件だったものね。ピンク映画なんかは時にそういうシーンは一応入ってるけどアングラ実験映画的なものもあって、もう一度観てみたいね。このあたりのフィルムは全部残ってるのかな? 2023/11/25(石川浩司)

「ゴジラ FINAL WARS」〔2004年東宝〕

ゴジラ生誕50周年作品であり「ゴジラシリーズ最終作」と銘打たれ、それまで50年間で培った特撮技術の全てを結集し怪獣や装備、俳優などをプロットに叩き込んだ最高峰クラスの作品、とある。しかしその宣伝文句とは異なり作品の出来は酷いものであり、興行収入も低く残念な結果となってしまったそうだ。私は今まで鑑賞する機会はなかったが、先日初めて作品に接し、かなりガッカリさせられた。そしてゴジラシリーズとはこんな陳腐な映画群であったことを総括せざるを得なかった。1作目の1954年版とそれからの数作品のみが、後年になっても普通に大人の鑑賞に耐えうるレベルにあるのではないか。2016年公開の「シン・ゴジラ」は同じ日本映画でも前述のゴジラシリーズの悪き伝統から全く分離している名画であると思しい。新作「ゴジラ-1.0」も楽しみである。 2023/11/25(波照間エロマンガ島)

一時期ゴジラが「シェー」したりもあったね。 2023/11/25(石川浩司)

「アイガー・サンクション」〔1975年 クリント・イーストウッド主演・監督〕

中学1年の頃、劇場公開で観た映画を最近ケーブルテレビにて再鑑賞した。登攀〔とうはん〕が困難なことで世界的に知られるアイガーの北壁をアタックする以外の細かいあらすじは全く覚えてなかったが、今回最大の感想はこれほど取るに足らないB級映画だったのかということ。少なくとも1975年当時はもうちょっと映画の格は上だった記憶があるのだが、それはテーマがアイガー北壁をスタントなしで登るという危険な山岳映画の体をとっていたためで、しかし実情はそれ以外のスパイサスペンス物の要素が強く、それらの設定が陳腐この上ない物だったからのこのガッカリ具合だったのである。

1ヶ所思い出したシーンがある。前半、アイガーに登るために主人公ヘムロック〔クリント・イーストウッド〕は友人の登山学校で厳しいトレーニングを若い女性教官に受けるのだが、山道のランニングは教官が先を走っていってしまい全く追いつかない。置いてきぼりになったヘムロックがふと崖の上を見上げると、教官がシャツを脱いで上半身トップレスになり、ヘムロックを挑発してくる。私はこのシーンのことを思い出した。「あったー、このシーン!覚えているー」とモニターの前で叫んだ。と同時に映画館で勃起してしまったことも思い出した。
あと、脇役で出てくるマイルズ・メロー役のジャック・キャシディが「キャシディ」姓でピンときたのだが、1970年代に人気のテレビドラマ「パートリッジ・ファミリー」主役のデヴィッド・キャシディーのお父さんだったことが意外な発見だった。
でも、まぁまぁ楽しめる映画でした。 2023/12/23(波照間エロマンガ島)

当時は「おっ、スゴイ!」と思ったけれど今観てみるとアレッ?という作品は時々あるよね。SFものとかだとどんどん撮影技術が進んでいくから、B級として楽しめるものじゃないとキツいものもね。
なのでいつまでも邦画ベストテンにそういうものとは関係ない「東京物語」とかがランクインされ続けるのかもね。 2023/12/23(石川浩司)

2023/11/18の追記。

先日ケーブルテレビでシリーズ10作目の「ワイルド・スピード/ファイヤーブースト」〔2023年〕を鑑賞しました。待望していた新作の登場です。このシリーズの作品は全て観ております。頭を空っぽにして何も考えずにゴーっとただ視聴覚体験に身を委ねるだけのB級大型アクションムービー。今回は11作目の続編を踏まえた「前編」ともいうべき作品でラストシーンは未解決の余韻を残してあります。そのせいか、次から次へと超展開するカーアクションとそれ以外の室内での芝居の繋ぎ目がダルで今ひとつかなーと不満を感じたりもしました。悪役もそんなにタフでなく、つまり弱いのでバランスが悪いと思ったり。まぁそこら辺は次回作で心理的にカタをつけてくれるとは思います。以上、メモとして。 2024/1/27(波照間エロマンガ島)

室内での芝居の繋ぎ目のダルさとか、それも含めて全部が伏線だったら凄いな。 2024/1/27(石川浩司)

2022/5/26の追記。
この「ジュラシック・パーク」シリーズにイアン・マルコム博士役で出演しているジェフ・ゴールドブラムですが、眼力〔めぢから〕が圧倒的で、ロングショットの多い映画ではわかりにくいですが、クローズアップの多いテレビドラマなどでは異様に目立っています。アメリカのNBCテレビで放送していた「Law & Order」という刑事ドラマにジェフさんがレギュラー出演していた時は、あまりにも強い眼光に、あるシーンが丸ごとジェフさんに持っていかれることを多々体験しました。すごい俳優だと思いますた。 2024/1/27(波照間エロマンガ島)

眼力強い人っているよねー。俳優とかはいいんだろうけど、友達だったらちょっと疲れるかも(笑)。気合い入り過ぎてる人ね。 2024/1/27(石川浩司)

19/12/8の追記。CSムーヴィープラスで、久々に超B級ブランドのアサイラム映画を鑑賞しました。題名は「ワールド・ウォー20XX 世界最終戦争」〔2021年製作〕。この日本語タイトルの仰々しさ。しかしながら低予算のパチモン映画ということが分かりきっているので、このギャップをどうやって料理して楽しませてくれるのか、期待しながら観ていきました。舞台はアメリカのどこだか地方の森林地帯。および地方の街道とその周辺。突然えらい科学者が開発したスーパーAIのメデューサが暴走を始め、自動的にプログラムを書き換え、アメリカ合衆国の軍事コンピュータシステムをハッキング、世界のすべての兵器を掌握し、人間を抹殺しようとする。そこで人間を襲う兵器として登場するのがドローン。これは画面を合成するのに安上がりで便利だ。それと殺人ロボットも登場し、人間と戦闘を繰り広げる。当然ながら低予算なのでその見てくれのしょぼいこと。しかし、映画の観客にはこの映画では見る事のできない「世界最終戦争」が頭に描かれるようにシナリオが描かれている。兵器が軍事施設や民間施設を破壊する戦争の映像は全く出て来ず、脳内に想像される戦争のイメージを利用して、世界がAIに支配されるプロセスを主にコンパクトPCの画面のみで描いているのだ。これはなかなか上手いと感心した。
エンドシーンもしょぼすぎる終わり方なのだが、一応考えられたオチが用意されていて悪くはなかった。そんなアサイラム映画の一作でした。相変わらず、飛ばしているなー、という感じ。 2024/2/2(波照間エロマンガ島)

確かに手法を考えれば、どんなにデカい事象もそれを想起させるだけで事足りる!? アイデアは大事だね。 2024/2/2(石川浩司)

「ISOLA 多重人格少女」〔2000年東宝 水谷俊之監督〕。当時東宝は「リング」シリーズの大ヒットによりホラー映画がよく製作されてました。この映画は貴志祐介さんのホラー小説が原作で、劇場公開時は都内の東宝系上映館で鑑賞。同時上映は「リング0バースデー」。2本ともよく記憶に残っております。

舞台は1995年1月の神戸。関西淡路大震災の数日後という設定。映画のオープニングに黒味の画面で「関西淡路大震災の被害に遭われた方に謹んでお見舞い申し上げます」というスポークンタイトルが出て、続く最初のシーンが地震の被害で廃墟と化した神戸の街を主演の木村佳乃がどこかに向かって歩いているショット。このファーストショットはインパクトありましたねぇ。実際に起こった自然現象をフィクションに取り込むというのは、不謹慎とも取られかねないギリギリを攻めていると感じたからです。
そして地震についての文言は一切映画では語られず、ホラーテイストのストーリーが進行していきました。

黒澤優が映画のプロットの中心となる謎の少女を好演していました。黒澤久雄と林寛子の長女であり、黒澤明の孫という芸能一家のサラブレット女優のデビュー作です。しかし芸能活動はわずか数年で引退しました。
ストーリーは原作のタイトル「十三番目の人格 ISOLA」と、キャッチコピーの「私の中に潜む、十三番目の悪魔」「世紀末に誕生するミレニアムホラー」という惹句から想像しやすいと思います。恐怖映画はプロットと観賞後のカタルシスが決め手と考えているので、その点ではこの映画は自分にとって十分及第点に入っていました。そんなB級映画の紹介。 2024/2/2(波照間エロマンガ島)

B級映画の方が、パターンの多様性で遊べるところもあるかもしれないねー。A級は興行収入の期待ありきだから、パターン以外の冒険ができにくいところもあるものね。 2024/2/2(石川浩司)

「6デイズ/7ナイツ」〔1998年 アイヴァン・ライトマン監督 ハリソン・フォード、アン・へッシュ主演〕

世界有数のマネーメイキングスターであるハリソン・フォードが自ら「黒歴史」と後悔しているのではないかと想像する、これはまさにB級映画。私はこの映画のダメさ加減が、不憫で愛おしい。
南太平洋を取材中のニューヨークのファッション雑誌の編集者のアン・へッシュが、現地のパイロット、ハリソン・フォードの操縦の軽飛行機でネイバーアイランドに取材に行くも、無人島へ不時着。6日間のサバイバル生活中にあれこれ事件があって二人の間には愛情が芽生え最終的には結ばれる、というそこらに転がっているようなB設定ムービー。
『スター・ウォーズ・シリーズ』のパロディ映画『ファンボーイズ』では、「SW」ファンのイカれた若者たちが旅するその車中、ハリソン・フォードについての談義が弾む中「ハン・ソロとインディアナ・ジョーンズを演じた役者だぞ!駄作なんか1本もないだろ!」と豪語する後方に、本作の看板が大写しになるギャグが笑わせた。
アン・へッシュはこの「B級映画」トピック19/11/2に投稿した「ボルケーノ」〔1997年〕で地質学者のエイミー・バーンズ博士を演じ、主演のトミー・リー・ジョーンズとともにロスアンゼルス地底を流れる溶岩流から市民を救うというパニック映画に出演、好演していた。バイセクシャルを公言している、見るからに「ネコ」タイプの美人だ。結構オーバーに感情を表すどちらかというとB級の大根系の俳優かな〔笑い〕。
この映画を数日前、久々にケーブルテレビで鑑賞したので紹介します。 2024/2/16(波照間エロマンガ島)

お気楽に観れそうだねー。 2024/2/16(石川浩司)

「ガス人間第一号」〔1960年 本多猪四郎監督〕
これは東宝製作の空想怪奇映画で、B級プログラムピクチャーの傑作と言っても良い作品だと思う。特殊技術監督は永年本多とコンビを組んだ円谷英二が担当している。身体実験を自らを実験台にして続け「ガス人間」となってしまった男の悲劇を描いていて、そのドラマと特殊技術との織りなす撮影と編集がとても素晴らしい。そして本編では技術的限界から実現できなかった「ガス人間」が風船のような形態で膨らんでいく描写を予告編でのみ実現させた伝説のショットも、ケーブルテレビ版やDVD版のおまけにのみついているところも特撮ファンには強くアピールする映像として貴重なものであると言える。
映画冒頭、吉祥寺の銀行に押し入った銀行強盗が五日市街道を多摩方面へ逃走していく映画撮影当時のローカルな沿線風景のローカル映像の様子が風情を醸し出してきてまず劇中に没入できた。そして犯人を見失う界隈にある一軒家にいる謎の夫人〔八千草薫〕の妖艶的美しさに物語は推移していく。このプロット的な流れは私は何度でも繰り返して観ることができる、大好きなシーンである。〔以下、略〕そんな「ガス人間第一号」は、ゴジラシリーズなどの怪獣映画路線とは切り離されたこの時期の東宝の新B級路線の名作として数えていいと思う。 2024/5/12(波照間エロマンガ島)

その手の映画、俺も好き。時間も比較的短いものが多いので気軽に見られるしね。昔の風景見るのは、なんならストーリーよりも好きかも。 2024/5/12(石川浩司)

「ジャンケン娘」〔1955年 東宝 杉江敏男監督〕
ハイティーンの大人気3人娘、美空ひばり、江利チエミ、雪村いづみが初共演した青春ミュージカル映画。
東宝カラー映画初期のイーストマンカラー総天然色の色彩がとても美しい。美術監督の村木忍の作り出す和洋折衷の日本家屋のデザインと配色がなかなかの魅力を映し出していると思った。この約10年後に谷啓主演の「クレージーだよ奇想天外」でも美術監督を担当し、ロック時代のサイケデリックなデザインの調度品を強烈なるイムパクトで作り出していた村木忍のセンス。
ひばりとチエミが高校の同級生で、それぞれの実家が芸妓が出入りするお茶屋と彫刻家という自由業に近い家であり、学校など行っても行かなくてもいいという放任な家庭であったこと、のちに親友になる雪村いづみが京都で舞妓をやっており、彼女の不幸な生い立ちをドライに描いているところに脚本の上手さを感じたりもした。この2対1の3人のコントラストが良い味わいを出していた。これは雑誌「平凡」に連載されていた中野実の小説を映画化したもので、虚構性は強いがアイドル映画としてよく出来ている。このシリーズはのちの「お姐ちゃん」シリーズにも受け継がれ東宝のドル箱シリーズになっていった。 2024/7/6(波照間エロマンガ島)

確かこの映画観た記憶が・・・でも全然細部は思い出せない。波照間エロマンガ島はメモ取りながら観てるのだろーか。そうじゃなければ天才的記憶力。まあ俺は天才的忘却力だけど。 2024/7/6(石川浩司)

「ゴジラ-1.0」〔2023年 山崎貴監督〕

駄作。この映画を評価する立場には立たない。私がこの「王様の耳はロボの耳」の話題45の「B級映画」において取り上げるのは、自分にとっての「愛すべきB作品」であり、世間的な尺度で言うと2番格であるけれども、でもどこかしら愛せるという、愛に満ち溢れた映画を扱っているのであるが、この「ゴジラ-1.0」は残念ながらそこまでも行かない、この映画に評価する側には間違っても汲になれない残念な映画という作品であった。どこから始まってどこまでも駄目な映画で最初から最後まで貶す頃は山ほどあれど褒めるところは一つもない映画でした。ここまで駄目な映画は初めてでした。 2024/7/27(波照間エロマンガ島)

まあ世間的にはそもそもA級映画なんでしょうな。俺は駄作とまでは思わないけど「まあ、今の技術だとこんなもんか」という感想。ただ「大傑作!」と評している人もいて人の意見は様々だね。 2024/7/27(石川浩司)

「男はつらいよ 寅次郎と殿様」〔1977年 松竹 山田洋次監督〕

寅さんは結構観ている方だと思います。ギャグシーンの中で爆笑が止まらなかったのがシリーズ第19作目の「寅次郎と殿様」。映画の冒頭、とらやに帰ってきていた寅さんが、家族が店で買い始めたトラという飼い犬を罵倒してずっこけるシーン。寅さんには犬の音しか聞こえないのですが、前田吟ことひろしが、「トラ、バカヤロウ」とか「トラ、何やってんだ」だという言うシーンは間がおかしくて大爆笑しました。犬を飼い始めてその犬を罵倒するって設定がばかばかしすぎて笑えて仕方ない。 2024/9/3(波照間エロマンガ島)

「トラトラトラ!」で真珠湾に突進していったら怖い。 2024/9/3(石川浩司)


「王様の耳はロボの耳」のトップに戻る
トップに戻る