話題379 私のなんでもベスト3(3)


リレー連想式、フィクション作品内でキャラクターがかぶってるベスト2、プラス1
*細かい記憶間違いはご容赦ください。

1.『極東セレナーデ』〔1987年 小林信彦〕に出てきた秋元康を連想させるメディア王的売れっ子放送作家と、『TO-Y〔トーイ〕』〔1987年 上條敦士〕に出てきた、同じく秋元康を連想させる若手売れっ子放送作家の春日治。『TO-Y』では「ザ・ベストテン」を模した「売れとりマンテン」という番組の構成を春日が担当し、プロダクションから金を詰まれ新人芸能人をごり押ししてスターに売り出すシーンがあった。この番組で主人公のトーイの売り出しを図るも、トーイは春日の浅はかな思慮をぶっ壊す行動に出て面目をつぶす。
この時代、秋元康は放送作家として有名になり、放送作家が最先端の職業とマスコミにもてはやされると、アイドルプロデュースを始めた1985-87年前後の芸能マスコミ&テレビ業界を描くのに最適なアイコンとして、多くの表現者によって使用された。

2.『極東セレナーデ』〔1987年 小林信彦〕に出てきた祖父が明治の文豪で西麻布の大豪邸に住んでいる売れないサブカル漫画家女性〔?〕と、『桃尻娘』シリーズ〔1977年~ 橋本治〕のメイン登場人物の一人で、実家がラブホテルを経営している深窓のお嬢様で天然キャラの醒ヶ井涼子〔さめがい・りょうこ〕。どちらも40年くらい前に読んだきりなので詳しいエピソードなどはすっかり忘れているのだが、なんとなく同じようなキャラのイメージで記憶に残っている。

3.上記の2作品から連想した『48億の妄想』〔1965年 筒井康隆〕に出てきた近未来の社会のテレビディレクター、折口節夫。これは、当然折口信夫〔おりぐち・しのぶ〕から名前は由来しているのだろう。テレビマスコミが世の中を支配する近未来、街中いたるところに設置されている送受信カメラで国民は監視され、それを意識しながら生きているという世界。そして国民はある日とつぜんカメラに発見されたプライバシーを暴き立てられ、スキャンダルの張本人、悪人として断罪される。はじめはテレビディレクターとして、100台くらいの監視カメラを瞬時にスイッチングする日本で唯一の技術を持つ主人公が、ふとした瞬間に自分の仕事に疑問を持ち、その反国家的思想が当局からマークされ徹底的に思想を破壊され、廃人になってしまうというデストピア作品だった記憶がある。高校時代授業中に読んだ。これも40年以上前に読んだきりなので詳細は忘却している。この主人公の折口はのちに観た映画の『未来世紀ブラジル』の主人公や、『第9地区』の主人公とイメージがダブってならない。どちらも近未来の社会構造の中で忠実にお上の指示通り生きていた主人公が、ある日その欺瞞に気づき、反旗を翻すもお上から存在を抹殺されるというシニカルでブラックユーモアに満ちた作品である。

*『48億の妄想』は筒井康隆の長編小説第1作だったらしい。数年後読んだJ.Gバラードの長編作品に作風が似ていると思った。
*『極東セレナーデ』は1986年に朝日新聞の夕刊で連載され、わたしは人生の中で唯一新聞小説を最初から最後まで読了した作品であった。 2021/3/31(波照間エロマンガ島)

典型的な人や物事というのは、いろんな人がパロディ、オマージュもしくは無意識にも使いやすいのかもね。 2021/3/31(石川浩司)

好きな路線バスルート、ベスト3

1.新橋駅ー渋谷駅〔渋88系統〕
2.東京駅ー等々力操車場〔東98系統〕
3.渋谷駅ー洗足駅

タイ在住の波照間エロマンガ島です。日本在住時通勤でよく乗っていた好きな路線バスのルートとその想い出について、以下に記します。

1は、銀座8丁目の会社に休日出勤時、仕事が終わった後、すぐに地下鉄に乗らずに夕刻の都心の風景を見るためによく利用しました。新橋駅北口から外堀通りを虎ノ門交差点まで北上。虎ノ門交差点を左折、国道1号を神谷町、麻布台を通り、飯倉交差点右折、このあたりで東京タワーが見える、外苑東通りを六本木方面、六本木交差点を左折、六本木通りへ。六本木5丁目、霞町〔西麻布交差点〕、南青山7丁目、青山学院、渋谷2丁目を経て、渋谷駅。麻布台交差点では近くのロシア大使館に抗議突入しようとする右翼車両と機動隊の攻防をよく目にしました。

2は、東京駅から世田谷区等々力のわたしの地元エリアまでノンストップで行ってくれる中距離路線バス。一時期は目黒通り沿いに住んでいたので、最寄バス停から東京駅にも等々力駅にも電車に乗らずに行くことができ重宝しました。

3は職場が渋谷だったときによく利用したバス路線。当時目黒に住んでいたのですが、山手線で目黒から渋谷まで2駅で、会社まで歩くにはちと遠いが、電車では4分で着いてしまうのでなんか中途半端だったのですが、この路線バスを発見してよく使うようになりました。ルートは目黒通りを元競馬場バス停から乗り、山手通りの交差点を左折、次に目黒区ゴミ処理場のある交差点を右折して坂を登り、目黒区三田あたりから坂を下り槍ヶ崎の交差点を右折し恵比寿駅脇の駒沢通りを右折、ついで明治通りの恵比寿交差点を左折し渋谷に到着するルート。今この路線を確かめてみると祐天寺経由洗足駅行にルート変更したようで、現在はこの路線は廃止されたのかもしれないですね。うーん、残念。  2021/3/26(波照間エロマンガ島)

昔、高円寺から赤羽までのバスに乗った。長距離なのに均一料金区間だったのでお得感があったなあ。まあ、景色はさして面白くないのだけど、電車だと何回か乗り換えなくちゃならないから、こことここが繋がってるんだなあと不思議な感覚に襲われた。  2021/3/26(石川浩司)

田中邦衛さんベスト3

田中邦衛さんが2021年3月24日、老衰で亡くなりました。享年88歳。田中さんの代表作というと「北の国から」の黒板五郎、「若大将シリーズ」の青大将などが有名ですが、私の今日の時点でのベスト3を下記にあげてみようと思います。

1.大正漢方胃腸薬〔CM〕1990年代のまだバブル景気の残り香が漂っていた頃のテレビCM。ミュージカル仕立てになっていて居酒屋に繰り出すサラリーマンのモッブシーンが鮮やかでした。邦衛さんのスリーピースのスーツのダンディーなこと。「食べる前に飲む!」というコピーが懐かしいです。
2.「金田一耕助の冒険」〔1979年 大林宣彦監督作品〕の等々力警部。これは角川春樹と大林宣彦が本気でふざけて破壊的な映画を撮った日本初のパロディースラップスティック映画なのですが、もはや21世紀の今日観るとパロディーの元ネタがまったくわからないという事態になっていて、けれども1979年当時の日本の世相や空気感は妙にフィルムに定着されるという、いわゆるカルト映画、幻の映画といった趣の作品となっています。ここで田中邦衛は「こんな馬鹿馬鹿しいことやるのかよ」と嫌々演技していることがまるわかりで、かえってそれが面白い効果を挙げています。熊谷美由紀〔現・松田美由紀〕のデビュー作として初々しい魅力を放っています。
3.「仁義なき戦い」シリーズの槙原政吉。日和見、二枚舌の世渡り上手の生き方で裏切りを重ねる永遠の子分肌の小悪党、見事でしたねー。杉作J太郎さんは「仁義なき戦い」の登場人物でもっとも好きなキャラクターだと何かで言っていました。2021/4/15(波照間エロマンガ島)

癖の強い俳優さんってホント大事だよね。美男美女は代えが結構きくからね。2021/4/15(石川浩司)

東京都港区新橋界隈の思い出ベスト3

1.現在のJR新橋駅のSL広場の横にある競輪・オートレースの場外車券売り場、「ラピスタ新橋」のある場所は、1978年当時は平屋建てで吉野家が建っていた。「牛丼ひとすじ80年~」のTVCMが流れていた頃だ。どうしてそんなことを思い出したかというと、1978年頃「所ジョージのオールナイトニッポン」がそこで生中継をした回があって、酔っ払い客が後ろでわめいているのをニッポン放送スタッフや従業員が誰も静止できず、そのわめき声の前で小声で所がマイクに向かってしゃべっていたのをラジオで放送したのが印象に残っていたのだ。30分くらいの中継を終え、CMと曲でつないで有楽町のニッポン放送に戻って放送を再開したが、所ジョージさすがに凹んでいたな。所ジョージは当時はコミックソングを作詞作曲するシンガーソングライターで大好きでした。アルフィーの高見沢俊彦いはく「こいつ、バカなことばかり言ってるけど、実は天才なんじゃないか」という言葉が印象的でした。

2.外堀通り沿いにあったあるタイ古式マッサージ店で知り合った女性タイ人のオーナー。ご縁を得て彼女がタイに帰ってバンコクでマッサージ学校兼マッサージショップをオープンしたときに、一時的ではあったがわたしもスタッフとして働いたことがあった。まだ2008年にタイに移住する前、2005年くらいのこと。当時は旅行者としてタイへひんぱんに旅行していた。スターアライアンスのメンバーポイントで1年で5000マイル以上飛行した人がゲットできるゴールドマイルレイヤーでした。そこで働きつづけていたらどんな人生になっていたか、想像もつかないな。タイで働きはじめたのは2012年だから7~8年遠回りしたような気もするのだが。

3.1983年1月から4月頃まで新橋第一ホテルで早朝7時から11時までルームサービスの配膳のアルバイトをしていた。大学1年から2年にかけての春休みだったのだが、ホテルの仕事は性にあっていたようで、都心の高級ホテルで休みごとにアルバイトしていた。ホテル系サービス業は厳しいけれど、仕事が終わったときの爽快感はなんともしれないものがあったなー。本当はホテル業界の裏側をもっと取材してそのネタで何かルポを書きたかったのだが、それはしなかったです。残念。 2021/5/15(波照間エロマンガ島)

新橋はあんまり行ったことないなあ。「ボン・ヌフ」(フランス語で新橋)という立ち食い蕎麦屋で食ったことはあるけど。 2021/5/15(石川浩司)

銀座並木座で鑑賞して印象に残っている映画ベスト3

並木座は銀座2丁目の並木通り沿いにあった日本映画専門の名画座。1998年閉館。高校から大学にかけてよく通いました。ここで映画を観て帰りに日劇裏の洋食レストランへ行くのが定番のコースとなっていました。

1.野良犬〔1949年 新東宝・黒澤明監督〕*1980年2月7日〔高校2年時〕鑑賞
2.安城家の舞踏会〔1947年 松竹・吉村公三郎〕
3.杏っ子〔1958年 東宝・成瀬巳喜男〕

1は気鋭の青年監督だった、黒澤明の戦後5作目の公開作品。たまたま日記が残っていたので下記に引用します。
〔引用ここから〕
銀座並木座にて『野良犬』〔1949年新東宝、黒澤明〕を見る。戦後のどさくさと混沌をリアルに再現している。音楽の早坂文雄の対位法的使い方がものすごく印象的。ラストの三船敏郎と木村功の格闘シーンにツェルニーやカノンなどのピアノの練習曲をSEとして入れる脚色は強烈な効果を放っている。〔引用ここまで〕

それから41年経った現在ではこの劇伴音楽の対位法的作曲の効果については、多少自分の意見は異なります。この「野良犬」ではあまりにもその技法があからさますぎて鼻白んでしまう印象を持っているのです。なんか策におぼれている印象で。後年「生きる」でも同じ効果をねらったシーンがありました。街中にある個室の喫茶室での小学生の誕生パーティーでSEでかかる明るい音楽と、そのかたわらで志村喬の余命数ヶ月を確信した絶望との対比のシーンも白けたな。

2は原節子主演の没落貴族の最後の晩さんを描いたメロドラマの秀作。印象的なシーンが一箇所あって、家族の住んだお屋敷を乗っ取ろうとする新興成金の悪役にお金を渡すシーン、当時戦後すぐのハイパーインフレの混乱期だったので、かかえきれないほどの山盛りになった旧札のお札の束を投げ捨てるように渡すシーンは滑稽で爆笑しました。

3は巨匠成瀬巳喜男の文芸物作品。原作は室生犀星。この映画に出てくる木村功の駄目男っぷりは、正視できないほどでした。作家志望の男が大作家の娘と結婚するのですが、一向に目が出ない。才能がないことを諦めきれず、酒に溺れ、周りに迷惑をかけまくる。それでもその妻は愛想をつかさない。ここでの木村功は「俺の精神状態そのものじゃないか!」と観たとき衝撃を受けました。才能と虚栄心という芸術家の自意識の問題を扱っている作品で内容は深く考えさせられよく出来ていました。作家の娘役の香川京子の庶民的な美しさは目を惹きました。でも厳密に言うとこの映画は何も問題を解決したわけでもなく、未完のまま映画は終わっていくのです。そこがかえって余韻を生み素晴らしいと思いました。

以上、銀座並木座で観た印象に残る3本でした。 2021/6/7(波照間エロマンガ島)

最近この時代の映画を多く観ているのだが、何故か被らない。もっともテレビがまだ無かった時代、ものすごい数の映画が作られたんだろうね。 2021/6/7(石川浩司)

谷崎潤一郎の小説および随筆で印象に残ったシーン等、三題

1.「細雪」のラストシーン近く。三女の雪子が物語の冒頭にお見合いした相手の男性を、東海道線の列車内で見かけるシーンがある。お互い顔を合わせても挨拶するわけでもなく、怪訝な表情をする描写は、たんたんと描いているが故に、その衝迫力は半端なかった。小説の中に流れている時間が露呈している瞬間だと感動した。そのとき雪子は、あんな田舎くさい人に嫁がなくて良かった、と内情を語る。「東海道線の辺鄙な駅と駅の間を、悠長な普通列車に乗って往ったり来たりしつつ年月を送るのがあの男の生活だとすれば、そんな人に連れ添うて一生を終るのが何の仕合せなことがあろう。」と。大長編小説の中に流れている「時間」を見事に描き出していた。

2.「痴人の愛」でナオミと譲治が三田聖坂の白系ロシア人の未亡人が講師をしている社交ダンス倶楽部にダンスを習いに行き、主催者の杉崎春枝女史に挨拶をするシーン。
エクリチュール〔書かれたもの、書法、書く行為〕のさまざまな階層でざわざわと、行間からたゆたう言葉の色気に引寄せられた。腋臭の白人女性が香水をふりまいて体臭を消そうとしているがそれらが混ざり合ってしまうさまについて、「気持ち悪い」と切り捨てる男と、くらくらして陶酔する主人公の譲治を、短い文の中で対比させて表現した箇所などは、セクシュアリティーに結ばれる五感の微妙な表れを切り取っていて、そして自分はセクシュアリティーに弄ばれるのを全面的に肯定しているということを譲治の独白の地の文で言わせているところなどは、ただただ凄いと感心した。
実際の谷崎は体臭のある女性は嫌いだったようで、晩年の口述筆記を手伝った伊吹和子女史の谷崎の評伝「われよりほかに」を読むと、伊吹さんをはじめ何人もの筆記者を募集したときに、体臭があるというだけですぐに首になった女性のエピソードが載っていたのを覚えている。

3.「蓼喰ふ虫」連載当時の谷崎潤一郎の経済事情について。
谷崎は「蓼喰ふ虫」を大阪毎日新聞に連載した1929年当時、その数年前に改造社など出版各社から出版された「円本」と呼ばれる日本文学全集の印税収入で一時的に家計が潤い、それから4~5年は生活に困窮しない豊かな心持ちの中で、連載を始めたと「私の貧乏物語」で記している。
1929年といえば谷崎は43歳。一大スキャンダルとして世間を騒がせた「細君譲渡事件」は翌1930年の出来事なので、関東大震災後の関西移住と並んで谷崎の人生の中でターニングポイントの時期であることは間違いないとは思う。豊かな経済状態の中で細君を譲渡したという「事実」。
*「細君譲渡事件」とは谷崎が最初の妻・千代を佐藤春夫に譲った出来事をいう。谷崎と千代の離婚成立後、3人連名の挨拶状を知人に送り、「細君譲渡事件」として新聞などでも報道されて反響を呼び起こした。

谷崎潤一郎はわたしが学生時代から始まって現在にいたるまで、時間を作って繰り返し精読する数少ない小説家です。これからも読み続けていくと思います。 2021/6/18(波照間エロマンガ島)

谷崎潤一郎、小学生の時に家にあったので読もうとしたら、母親に「お前にはまだ早い」と言われたまま、読んでないなー。 2021/6/18(石川浩司)

実際に講演を聞いた現代音楽作曲家ベスト3

1.近藤譲〔1947年生まれ〕・・・1982年に通っていた大学に講演に来て受講。講演に備え朝日出版社のエピステーメー業書から刊行された、近藤の作曲技法を解説した「線の音楽」を読んだが、19歳の頭脳には難解すぎてまったく理解できなかった。しかし、難解ながらも近藤の作曲した曲を聴くのは好きであった。1980年代は美学的な見地から見ると現代美術界に流通している批評の言葉の曖昧さよりも、数段高次な批評分析的言語を扱っていると確信していた。

2.一柳 慧〔いちやなぎ・とし。1933年生まれ、作曲家、ピアニスト〕・・・近藤とほぼ同時期に同じく通っていた大学に講演に来て受講した。フルクサスに参加し前衛芸術畑にて音楽活動をしていた経歴により、講演からはすこぶる知的刺激を受けた記憶がある。一時期オノ・ヨーコと結婚していた男が目の前、数メートルのところにいるんだな、と不思議な気持ちで講演を聴いていた。

3.高橋 鮎生〔1960年生まれ〕・・・ピアニストの高橋悠治の息子であるAyuoは、秋山邦晴ゼミのゲスト講師として講義を受講した。当時まだ23歳くらいで、本格的にデビューはしていなかったが、父・悠治が海外で活動していたせいで、西ドイツやアメリカで成育したその話はとても面白かった。そのときはCANやタンジェリン・ドリームなどジャーマンロックのレコードをかけながらの講義だった。ベルリンの壁崩壊以前の西ベルリンでの生活体験などはとても刺激的な話であった。わたしとほぼ同い歳なのに面白い人生だなー、と感心しきりだった。 2021/8/22(波照間エロマンガ島)

今現在、一番活躍している現代音楽家って誰なんだろうね? 2021/8/22(石川浩司)

『サイクル野郎』の輪太郎にお似合いの彼女ベスト4
1・山口正美。群馬県高崎で出会う男の子っぽい女性サイクリスト。関東をほぼ一緒に旅をして、どこかの海の小屋で彼女の素性を聞き、裸の彼女を抱きしめてキスをした。最後はわざと自分と離れるよう伊豆の家に友達を呼んでリア充感を出すも、カバンの中にペンダントを忍ばせる。
2・北条真知子。愛知で知り合った元サイクリストの女の子。徐々に筋肉に力が無くなる難病にかかる。彼女から託されたペンダント 2021/8/22(山口正美のペンダントとは別)を石川県の恋路海岸へ持っていくも、彼女は死亡した。
3・岡島ミユキ。愛媛県で知り合う、ドブスで眼鏡で人と話さないぼっちな子。だけど凄い美人だったことがのちに判明する。福岡で両目がほぼ見えなくなり死にかけた輪太郎を病院へ運んだり、海で遭難しかけた輪太郎の自転車を沖縄できれいに整備してくれた。
4・池上ジュンコ。17歳のアイドル。愛媛で知り合う。一日だけローマの休日のようなデートをするが、芸能界へ戻る。 2021/8/22(わいわい)

かおるちゃんは...。 2021/8/22(石川浩司)

「男はつらいよ」以外の渥美清、ベスト3

1.「拝啓天皇陛下様」 1963年 松竹 野村芳太郎監督
2.「僕はボディーガード」 1964年 東宝 久松静児監督
3.「太平洋の翼」 1963年 東宝  松林宗恵監督

1.昭和のはじめ、文字が読めないほど無学無教養で社会のつまはじき者として疎外されていた主人公、山田正助が新年兵として大日本帝国陸軍に入隊し「天皇陛下の赤子」として生きがいを見つけ、そこで水を得た魚のように生き生きと生育するさまを、戦後職業作家として世に出る戦友の視点から暖かく活写するも、戦争が終わり軍隊を追われた山田正助は社会にまったく適応できず、悲惨な最期を遂げる。「拝啓天皇陛下様・・・」と始まる、天皇陛下にあてて書いた正助の手紙を戦友の作家が朗読するラストシーンは涙腺を刺激した。後に観た「フォレスト・ガンプ」〔1994年 ロバート・ゼメキス監督〕主演のトム・ハンクスのイノセントなキャラクターはこの映画の渥美清とよく似ていると思った。

2.純朴で真面目な性格の警察官、渥美清が首相付きのボディーガードに抜擢され職務を務める。そこで起こるいろいろな事件を描く。40年近く前に一度鑑賞したきりだが、逃走する犯人を追って格闘するクライマックスシーンは、当時建設中だった国道246号線の赤坂見附のオーバーパスの陸橋でロケしていたことが印象に残っている。
映画のラストシーン、事件が解決し、めでたしめでたしで主人公が帰宅すると、ちょうどそのタイミングで電気屋からテレビジョンが初めて主人公の家に配達される。そのテレビを点けた瞬間に流れたニュースが1963年11月22日に起こった、ケネディ米大統領暗殺事件の衛星中継だったというオチ。歴史に残る衝撃的事件を見て主人公の渥美清は、ボディーガードとして命を守っている首相の警備に気を引き締め再び家を出る、というところで映画は終わる。印象的なラストシーンだった。

3.1944年8月のフィリピン・マリアナ海戦に敗れ、制空権をアメリカに奪われた大日本帝国海軍が、制空権の奪還を企図した新型戦闘機「紫電改」を基に精鋭部隊を再編成して各地より集結する。そこでのパイロットたちの青春群像劇が本作である。三船敏郎、加山雄三、夏木陽介、佐藤允ほか東宝オールスターキャストで描かれた。

「千葉県夷隅郡長者町出身、海軍一等飛行兵曹、丹下寅男!」

渥美清が操縦桿を握って叫ぶこのショットだけ何故か覚えていたのだが、作品名は失念していた。10歳頃、日本テレビで日曜の午後放映していたのを観た記憶がある。記憶を頼りに映画を検索し発見。
戦艦大和の特攻出撃に紫電改部隊が見送るのだが、隊を離れて夏木陽介はじめ4機だけ命令違反をし大和と運命をともにし、殉死する覚悟の隊員たちがひとりずつ戦艦大和の側方を飛行し名前を名乗っていくクライマックスシーンを覚えていた。渥美清はこの頃序列がだんだん上がってきていて、準主役クラスになっている頃だ。
しかし、蛇足ながら1963年1月3日公開の正月映画だった本作品は、併映が森繁主演の「社長漫遊記」となっており、東宝が日本国民に向けてどんなメッセージをこの戦争映画から発信しようとしたのかは、2021年の現在から想像するのは難しいのではないかと思う。

以上、極私的好みの「寅さん以外の」渥美清ベスト3でした。 2021/9/3(波照間エロマンガ島)

俺は喜劇列車シリーズが好きだったなあ。詳細は記録してないので覚えてないけど。 2021/9/3(石川浩司)

ネットカフェでよく飲んだドリンク

1.オレンジジュース
2.野菜ジュース
3.アクエリアス・スパークリング

オレンジと野菜は、果汁100%なのがおいしかったです。
炭酸飲料は多量に飲むのは向いていないように感じますが、アクエリアスは結構イケました。  2021/9/3(Sankaku)

俺も野菜ジュースは飲むな。あと梅味のものがあれば必ず。 2021/9/3(石川浩司)

かおるちゃんですか(笑)。うーんよく登場するんですけどねえ。ついてきたというか先回りしたのは山中湖だけじゃなかったですか笑

作中の思い出深い自然災害ベスト5
1・鹿児島・沖縄間で難破
2・室戸岬で台風に遭い何を思ったか漁船に乗って台風をやり過ごす
3・雪の中、自転車で岐阜から富山へ抜ける
4・長野のスキー場で遭難しかける
5・自転車を担いでの知床峠越え
うーむ 2021/9/3(わいわい)

冒険心があり過ぎる...。まあ、そうじゃないと漫画にならないけど(笑)。 2021/9/3(石川浩司)

2021/9/3の石川さん。
「喜劇急行列車」〔1967年東映 瀬川昌治監督〕を始まりとするシリーズ映画ですね。わたくし、子供の頃テレビ放映で観て大好きだった鉄道映画です。渥美清が不器用だが真面目一徹な寝台列車の車掌を演じ、車内で起こるさまざまな事件に対処する笑いあり涙ありの人情喜劇。この第1作目では佐久間良子がマドンナとして出演し、最後にふられるという役どころだったような。そうだ、奥さんが楠トシエで浮気を勘ぐりひそかに特急さくらに乗り込むも、車内で出産騒動が起き、助産婦の奥さんがお産に立会うという、映画ならではの事件が展開されたのでした。また観たい映画のひとつです。渥美清は寅さんよりもこちらの車掌さんのほうが役柄としては好き。職業差別するわけではないけれど、渥美清は制服を着た純朴真面目なキャラのほうがテキ屋よりは似合うと思うから。「幸せの黄色いハンカチ」での地方警察署の警察官の役もよかったしな。制服がいいです。 2021/9/12(波照間エロマンガ島)

うん、たとえ寅さんがなくても、いい役者さんでした。 2021/9/12(石川浩司)

映画中で印象的だった放尿シーン、ベスト3

1.「アイズ・ワイド・シャット」〔1999年 スタンリー・キューブリック監督〕・・・オープニングシーン、夫婦がパーティーへ行く仕度をしている。トム・クルーズがドアの空いた化粧室に入ると妻の二コール・キッドマンが便器に座って放尿していた。一瞬のキッドマンの恥じらいの表情が秀逸だった。
2.「フルモンティ」〔1997年 ピーター・カッタネオ監督〕・・・オープニングシーン、男子トイレに数人の女性が侵入し、男性用便器に向かって立ちションする。これはおそらく吹き替えなしに撮影していて衝撃を受けた。
3.「シャルロット・フォーエバー」〔1986年 セルジュ・ゲンズブール監督〕・・・映画後半、主演のセルジュ・ゲンズブールのトイレでの放尿を真正面から撮影したショットが出てくる。 2021/9/24(波照間エロマンガ島)

映画じゃないけど、ショーケンも立小便終わったら刺されちゃったねー。印象的なシーン。 2021/9/24(石川浩司)

2021/9/24の石川さん。
はい、1970~80年代に人気を博した日本テレビ系列で放送された刑事ドラマ「太陽にほえろ」の早見淳こと通称マカロニ役、萩原健一さんの殉職シーンですね。ショーケンが人気絶頂の中、ドラマの降板を申し出て、あの立ちション直後に後ろから刺されるシーンが生まれたといいます。公務中の死亡ではないので正確には殉職とは言えないとも思いますが。以後、新人刑事が番組を降板するとき死ぬのが番組のお約束になりました。

わたしが思い出したのは宮内淳さん演じるボン刑事の殉職する回。犯人一味との銃撃戦で撃たれ、意識もうろうの中、近くの電話ボックスまで這うように移動し、七曲署に電話したところで力尽きて死んでしまうというシーンでした。このとき、高校2年のわたしは学校行事で白馬の宿泊施設に来ていて、同級生とこの回を観ていたんです。瀕死の重傷の中、やっと電話ボックスにたどりつき捜査一係の藤堂〔石原裕次郎〕に電話するボン刑事の迫真の芝居は、悲壮感ただようBGMも相まって涙腺を刺激したのですが、いちばん盛り上がった瞬間に隣りにいた同級生が「あれ、電話ボックス変じゃね?」と言い出したのです。電話ボックスを俯瞰で映したショットだったのですが、電話ボックスの下に歩道の歩行者用の停止線が写っていて、撮影のために急造で置いたことがまるわかりだったのです!
「だめだ、こりゃ」と別の同級生が言って大爆笑になりました。感動するはずのシーンがぶち壊しになりました。
「太陽にほえろ」の殉職シーンというと、まずこの電話ボックスが嘘丸出しだったことを思い出します。今調べると放送日は1979年7月13日。タイトルは第363話「13日金曜日ボン最期の日」でした。  2021/9/30(波照間エロマンガ島)

ネタバレで感動が台無しって、時々いろんなことであるよね。
最近はネットでさらにすぐにバレるしね。 2021/9/30(石川浩司)

2021/9/3の追記。「拝啓天皇陛下様」〔1963年〕には当時存命していた山下清さんが本人役で出演していたことを思い出しました。わずか数十秒の出演でしたが、「本物」のインパクトはありました。 2021/10/15(波照間エロマンガ島)

あったね~。銀幕俳優でもあったわけだね。 2021/10/15(石川浩司)

  スカーレット・ヨハンソン、ベスト3

1.ご存知当たり役、MCU諸作品におけるブラック・ウィドー役で知られる彼女の最新作「ブラック・ウィドー」
2.はっぴいえんど「風をあつめて」が世界的に注目された「ロスト・イン・トランスレーション」
3.石川さんも好きだとおっしゃっていた「スパイダー・パニック!」

1は新型コロナウィルス騒動で公開が遅れていたのですが、先日ようやく劇場で観ることができ大興奮したので挙げておきます。MCU〔マーヴェル・シネマティック・ユニバース〕の世界観においては、「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」でソコヴィア協定をめぐってアベンジャーズが分裂し、最初は協定に賛成していたものの途中で寝返り、逃亡期間中にあったブラック・ウィドー〔スカーレット・ヨハンソン〕の過去と現在をめぐる物語が描かれています。もちろんスピンオフのような「やわ」な作品ではなく、この映画単体として見ごたえ十分で楽しめます。

2は2003年の公開時に映画館で観た映画。最初はソフィア・コッポラの脚本も監督ぶりもあんまりピンとこなかったのですが、じわじわあとから良さがにじみ出てくるような作品でした。成田から東京までの60キロを高速リムジーンバスで移動するその距離感が映画の中の強いモチーフになっていると感じ、視点のユニークさに驚いたことを覚えています。またカラオケボックスのシーンとエンディングタイトルで使われたはっぴいえんどの「風をあつめて」をソフィア・コッポラに推薦したのはコーネリアスこと小山田圭吾というエピソードも懐かしいです。

3は何年か前観る機会があって鑑賞して面白かったB級映画。 2021/10/30(波照間エロマンガ島)

ううっ、観てるはずなのに顔はまったく思い浮かばない。相貌失認。 2021/10/30(石川浩司)

六大学野球応援ソングランキング(校歌、応援歌を除く)

1・東大の「鉄腕アトム」
2・慶應の「DASH慶應」
3・早稲田の「コンバットマーチ」
4・明治の「神風」
5・立教の「ハイサイおじさん」
6・明治の「狙い撃ち」
7・立教の「ポパイ」
8・早稲田の「ダイナマイトマーチ」

5は最終戦のみ限定の曲。2と3は絶対誰しも一度は聞いたことのあるめちゃくちゃ有名な曲。 2021/10/30(わいわい)

ま、ハイサイおじさんって、奥さんが亡くなっちゃってちょっと精神状態がおかしくなっちゃったおじさんの、ある意味悲しい歌なんだけど、そういう深いところは問わずに、なんとなく愉快な歌、ということで使ってるんだろうね。 2021/10/30(石川浩司)

メアリー・エリザベス・ウィンステッド、珠玉の3本

波照間エロマンガ島@バンコク在住です。この10年くらいタイにて映画を観るときは、ほとんどがシネマコンプレックスの入り口で前情報いっさいなしで、なんとなく面白そうだなという映画をポスターで選択して鑑賞することが多いんです。そこでかなりの高確率で出会ったのが、メアリー・エリザベス・ウィンステッドという女優が出演する作品。SFサスペンスホラー物、アクション映画などわたしの好きなジャンルの映画でよく見かけるので、それらのカテゴリーでは売れっ子女優なのでしょう。以前別のトピックでも投稿したことがありますが、惨劇の予知夢を見た主人公の友人たちがひとりひとり夢が再現され悲惨な死を遂げる「ファイナル・デッド・コースター」〔2006年〕に始まり、かなりの作品に主演で登場しています。わたしは恋愛映画はほとんど観ないので、まぁB級映画界の可憐なヒロインといってもよいでしょう。

1.10クローバーフィールド・レーン〔2016年 J.J.エイブラムス 製作〕
2.遊星からの物体X ファースト・コンタクト〔2011年〕
3.ダイハード 4.0 〔2007年 レン・ワイズマン 監督〕

1は「クローバーフィールド/HAKAISHA」〔2008年〕の「精神的続編」と製作者が言っている通り、直接の続編ではないが世界観が重なっているSFサスペンス映画。地下シェルターで物語の大半が描かれる。登場人物の少ない密室劇を極限の緊張感で盛り上げる演出が流石。
2は「遊星からの物体X」〔1982年 ジョン・カーペンター監督〕の前日談を描いた作品。主人公のメアリー・エリザベス・ウィンステッドは撮影当時まだ26~7歳なのに、古生物学者として南極に派遣されるところがB級好きの嗜好を刺激した。そんなに若くても学界で有名な博士って設定がB級っぽくて良いと思った。ホラー映画は美女と化け物の組み合わせが肝だから。そして南極の研究基地で起こる「The Thing」との凄絶な戦い。大好きな映画です。
3はご存知、ブルース・ウィリス演じるジョン・マクレーン刑事が、単独で悪の組織に乗り込み壊滅させるというカタルシスいっぱいのアクション映画。ここではメアリー・エリザベス・ウィンスレッドは娘のルーシー役として出演、父に似て鼻っ柱の強いお転婆女性を演じていた。

しかしただひとつだけ、どうかな?と疑問に思ったのが、クエンティン・タランティーノ監督作品「デス・プルーフ in グラインド・ハウス」〔2007年〕でのキャピキャピのセクシーギャル役。これは端役もいいところで、メアリー・エリザベス・ウィンスレッドがやるべき役柄ではないと強く失望しました。
そんなメアリー・エリザベス・ウィンスレッドのベスト3でした。 2021/11/14(波照間エロマンガ島)

まあ映画界も付き合いとかいろいろあるんだろーね。
「なんでこの人がこの映画に友情出演!?」ってなのも時々あるもんね。 2021/11/14(石川浩司)

アメリカ出身の映画監督、ジョン・フランケンハイマー、ベスト3

1.Ronin〔1998年〕
2.グラン・プリ〔1966年〕
3.ブラック・サンデー〔1977年〕
次点、大列車作戦 〔1964年、バート・ランカスター主演〕

ジョン・フランケンハイマーの監督作品群は、わたしが映画に興味を持ち出した1970年代前半のテレビの「○○洋画劇場」で多く接しました。骨太のタフな男性主人公が活躍するアクション映画に戦争映画、政治的な社会派サスペンス映画など娯楽系作品を多く監督し、大好きな監督でした。

1は、東西冷戦構造をバックに暗躍するスパイ同士の抗争をカーアクションを交え描いた社会派サスペンス巨編。パリ市内のカーアクションシーンが物凄い迫力で、観ていて震えが起きるほどであった。後で調べるとB班撮影ユニットには元アマチュアレーサーであったジョン・フランケンハイマーが自らスタントドライバーも務めるほど入れ込んで撮影したという。

2は、ジェームス・ガーナーとイヴ・モンタン主演のF1レースに出場するレーサーとレースチームの人間模様を描いた娯楽巨編。大迫力の実際のF1レースシーンを二次使用していた。三船敏郎が本田宗一郎をモデルにしていると思われる自動車メーカーの社長役で出演していた。ところがテレビの日本語吹き替え版では三船自身はアフレコを行わず、森山周一郎がアフレコを担当していてがっかりしたことを覚えている。

3は、無差別テロを行なおうとするテロリストと当局のあいだの攻防をめぐっての社会派サスペンス映画。日本では「上映を中止しないとテロを起こす」との脅迫状が届き、劇場公開が中止になったことを覚えている。事実わたしがこの映画を初めて観たのは、1990年海外旅行中のアメリカのケーブルテレビであった。マシンガンで無差別に発砲する女性テロリストを描いていることに驚愕した。悪役としてではなく政治的信条で人を殺すテロリスト映像はショッキングであった。 2021/12/4(波照間エロマンガ島)

今後、二次使用の映像のみを組み合わせて作る映画とかも出来そう。 2021/12/4(石川浩司)

2021/12/4の追記。
ジョン・フランケンハイマー監督「グラン・プリ」の主題曲といえば、今から40年以上前、NHK-FMで夜7時15分から放送されていた「サウンド・オブ・ポップス」という音楽番組のテーマ曲でした。たしかカラベリ・グランド・オーケストラの演奏だったかな。
でも、この曲今聞くとオープニングのフレーズが大友良英さん作曲の大河ドラマ「いだてん~東京オリンピック噺~」にソックリだナ…。

https://www.youtube.com/watch?v=Nk6wlFrrdQs

1960~70年代は「イージーリスニング」というジャンルが流行っていて、ラジオでよくオンエアされてました。たとえばポール・モーリアの「恋はみずいろ」はヨーロッパでヒットした曲のカバーですが、1968年の全米年間チャートにランクインするほどの大ヒットを記録しました。

そんな映画「グラン・プリ」の主題曲がNHK-FMの音楽番組のテーマ曲だったという話。 2021/12/14(波照間エロマンガ島)

インストは、アレンジ次第で他の曲にそっくりになってしまう、ということは多いのかもしれないね。 2021/12/14(石川浩司)

谷崎潤一郎トリヴィアから想起した「どうでもいいこと」三題

1.作家今東光は、谷崎潤一郎と話していて、うっかり「芝のしろがね町…」と発言したために、「芝はしろかね。白金と書いてしろかねと言うんだ」「牛込のはしろがね。白銀と書いてしろがねと発音するんだ。明治になってから田舎っぺが東京に来るようになって、地名の発音が次第に滅茶苦茶になってきたな」と怒鳴りつけられたとのこと。〔今東光「十二階崩壊」より読書メモ〕

このエピソードを読んで以下のことを想起した。昨今言われる「シロガネーゼ」について、である。
シロガネーゼとは光文社発行の女性向け月刊誌「VERY」の編集者であった相沢正人が1998年に作った造語。「ミラノっ子」を意味するイタリア語「Milanese〔ミラネーゼ〕」をもじって生み出された。バブル景気後にマスコミや不動産業者により、白金・白金台の高級住宅地化が促進されたことにより、この言葉がひんぱんに取り上げられるようになった。ここで注意すべきは何故「シロカネーゼ」ではなく「シロガネーゼ」であるかということである。 谷崎潤一郎の言に添うならば、シラガネーゼの名付け親は相沢正人という「田舎者」ということになる。罵倒されるべき存在であると言えるだろう。
また、石川さんのHPの投稿者にYさんという人がいて、彼が白金出身・在住というのも、石川浩司界隈トリヴィアとして話の種になることうけあいだ。

2.谷崎潤一郎の「細雪」には、1938年7月5日に関西地方を襲った「阪神大水害」についての描写が細かく記されている。谷崎は洪水によって現出した風景が中国の山水画のごとき感興を覚え感銘した、と芸術家らしい、不謹慎も厭わない発言を登場人物にさせている。この水害で1000人以上の人が被災し、600人余りの人が亡くなったというのに、だ。初めて読んだとき、こういうことを書ける谷崎に感動した。

3.1956年、谷崎潤一郎が「週刊新潮」に連載して未完で連載を打ちきった『鴨東綺譚〔おうとうきたん〕』。京都を舞台に、奔放に愛に生きた女性を描いた作だったというが、打ちきりの原因が、モデル問題ということにあった。モデルと噂される女性が訴えを起こしたというのである。それは現在までたびたび問題になる芸術とプライバシーの関係の問題を孕んでいるのだが、一般人をモデルにしていることがわたしはとても引っかかった。伊吹和子さんの『われよりほかに~谷崎潤一郎 最後の十二年』を読み返すと、この件に関しての記述があり、これからほかの資料にもあたって深堀りしたいテーマであると強く思った。 2022/1/29(波照間エロマンガ島)

俺の友達、知り合いで山手線の内側で生まれ育ったのは、件の投稿者Yさん、原宿のカブラギくん、文京区のとっちゃんなど。
洗練された感じがぶっちゃけ無い。逆に...いや、これ以上は言うまい。ともかくこれが真の都会人の姿なのだ。 2022/1/29(石川浩司)

セクシー・おバカアイドル、デニス・リチャーズ、ベスト3

1,スターシップ・トゥルーパーズ〔1997年〕
2.007 ワールド・イズ・ノット・イナフ〔1999年〕
3.プリティ・イン・ニューヨーク〔2002年〕

デニス・リチャーズ〔Denise Richards〕はアメリカ合衆国出身の女優。1971年生まれ。007映画のボンドガール役で有名。一時期、俳優のチャーリー・シーンと結婚していた〔2002-2006〕。
10代でモデルデビュー。1990年代後半から頭角を表し、1997年、ポール・パーホーベン監督「スターシップ・トゥルーパーズ」で主役のひとり、カルメン・イパネス役で一躍スターダムに上がった。この映画はグロテスクな昆虫型巨大生物と地球人の戦いを描いたSF映画で、デニスは宇宙戦艦パイロットを演じた。このときは主人公リコの憧れのマドンナ役で成績優秀で地球軍のエリート宇宙飛行士役で、歩兵隊隊員のリコとの対比が描かれる存在だったのだが、「007 ワールド・イズ・ノット・イナフ」では、女性科学者のクリスマス・ジョーンズ博士役で出演。頭は良いのだが行動が間抜けなおバカ女性を演じ、わたしのハートを釘付けにした。おバカなキャラクターのボンドガールとしては「007 黄金銃を持つ男」〔1974年〕のブリット・エクランド以来ではないか、と思う。そして、2000年代に入り「プリティ・イン・ニューヨーク」ではミラ・ジョヴォヴィッチのライバルとなる準主役で出演、ニューヨークを舞台にしたロマンティック・コメディー映画に花を添えた。
結論としては、おマヌケな3枚目のキャラクターを与えられた女優がそのまま、同じ映画で主人公のスーパーヒーローとねんごろになる設定は、映画のプロットにおいてわたしはいちばん好きなパターンかもしれないということ。そんなことを思ったデニス・リチャーズのベスト3でした。 2022/2/6(波照間エロマンガ島)

ちよっとおマヌケが入ってる人ってカワイイよね。
某モガさんも、知らないでイメージだけだと一見近寄り難い風に見られる可能性があるけど、本人を知ると意外とおマヌケで、そこがとってもチャーミングなんだよね。 2022/2/6(石川浩司)

松本清張原作の松竹映画作品、極私的ベスト3

⒈ 天城越え〔1983年 三村晴彦監督〕
⒉   張込み〔1958年 野村芳太郎監督〕
⒊   霧の旗〔1965年 山田洋次監督〕

1は三村晴彦監督の初監督作品。長年松竹で助監督を務め上げ、監督昇進が遅れた三村が満を持してデビューするにあたり上司の野村芳太郎から松本清張原作の短編作品をあてがわれるも、撮影の機会はなかなか訪れず、ついには5年の歳月が経ってしまい、その間脚本を書き〔共同執筆は加藤泰〕クランクイン、ついに完成にこぎつけた。私は大学生時代、レンタルビデオにて友人のアパートで3人くらいで鑑賞したが非常に感動した。そして数日はこの作品の余韻に浸って彼らと作品を語り合って過ごしたことを覚えている。少年期の大人の女性への思慕の憧憬を書き添え、構成の妙、役者の演技、演出、全て素晴らしい水準に達していた。上映時間は99分なのだがこれは「砂の器」再編集版との併映でそうなったのだが、その短さが展開がまったくだれずかえって良い効果をあげていた。

2は野村芳太郎と松本清張が初めてタッグを組んだ作品で、橋本忍の脚本がきびきびと素晴らしかった印象。こちらも1同様、松本清張の原作にプラス松竹映画伝統の大船調の愛情物語のタッチが野村芳太郎によって加えられていて、単に刑事が犯罪者を追い詰める推理小説の映画化作品では終わっていない。
また事件の容疑者の張込みのために東京から九州まで汽車で移動する、その時間のうんざりするほどの長さを細かい描写の積み重ねで野村は表現しているが、それは3の「霧の旗」で反対に九州から東京まで主人公の倍賞千恵子が映画冒頭で移動する時間の表現と同じで感心した。新幹線が無い時代の列車移動の時間を映画に取り込んだ成功例かな。映画は時間を扱う芸術だとつくづく思う。その緩急のリズムに観客は乗せられていく。

3の「霧の旗」は日本映画で初めて表れた悪女像を倍賞千恵子が好演していたが、どこか「うわべ」なところで終わったような中途半端な印象。
最後に松本清張原作・野村芳太郎監督作品として大ヒットした「砂の器」〔1974年 野村芳太郎監督〕についてであるが、私はあまり好みではない。詳述は避けるが、原作から乖離した映画の限界に挑んだある試みが大失敗に終わった大駄作であると思う。しかし映画はダメだったが、何度かテレビドラマ化されている中で、田村正和が和賀英良を演じた1977年のフジテレビ版はオーソドックスに原作を映像化していて私は好きなドラマであった。 2022/2/28(波照間エロマンガ島)

年間500本も映画観てるのにひとつも観てない...。 2022/2/28(石川浩司)

ファンクバンド御用達のキーボード、ホーナー・クラヴィネット使用曲ベスト3

1 コモドアーズ/マシンガン〔1974〕
2 スティービー・ワンダー/ 迷信〔1974〕
3 サディスティック・ミカ・バンド/ Suki Suki Suki @Live in London〔1975〕

ホーナー社から発売されたエレクトリック・キーボードのクラヴィネットは1970年代前半、折からのブラックミュージックブームに乗り、ファンク・ソウル系のバンドで頻繁に使用された。キーボードの打鍵を電気的ピックアップで拾い音響化するのでパーカッシブな効果が曲にもたらされた。1のコモドアーズの「マシンガン」はその代表的な名曲。まだライオネル・リッチーがスローテンポのボーカルナンバーを聴かせてくれる前の時代で「ソウルトレイン」でのインスト演奏が忘れられない。2のスティービー・ワンダーの「迷信」は1974年のメガヒットで、小6の私はAMラジオのポップス番組で知り愛聴した。スティービーのクラヴィネット弾き語りスタイルはこの曲から確立したのかな。
3のミカバンドは今井裕のキーボードテクニックが白眉なのだが、とりわけ1975年のロンドンライブでロキシー・ミュージックの前座で出演した時の音源が最高にグルーヴしていて素晴らしい。前年、クリス・トーマスをプロデューサーに迎えて製作した「黒船」に収録された「塀までひとっ飛び」をヘッドアレンジした英語版「Suki Suki Suki」のクラヴィネットは特に唸らせられた。 2022/4/2(波照間エロマンガ島)

スティービー・ワンダーの「迷信」は俺もよく聴いてた。好きだったなー。 2022/4/2(石川浩司)

好きな串団子の種類

1・みたらし

2・焼き醤油

3・草団子のアンコ付き

※「からみ」も好きなのだが串団子ではあまり見かけない 2022/4/2(わいわい)

俺も同じかな。甘辛のみたらしがダントツ一位! 2022/4/2(石川浩司)

理想の子どもの性別と人数

1 女、男、女の3人

2 女、女、男の3人

3 女、男の2人

興味のない方はごめんなさい。私は今、男の子3人(幼児1、小学生2)の育児に忙しくしているのですが、まぁテレビやゲームの取り合い、どっちが先に家に入ったかなどどーでもいいことで大げんか。急に走り出す、食事中に部屋を走り回る、ゲームやカードなどへの執着、人の話全然聞いてない、取っ組み合いのけんか…そんな毎日で「あぁ…一人でも女の子だったらこうじゃなかったはずだ」と思ってしまいます。性別による決めつけはよくないかもしれませんが、それでも!
子どもが欲しくても恵まれない方もいる中で私は3人も授かることができましたし、みんな小さいときは「おかーちゃんと結婚する」とか可愛いこと言ってくれるので、幸せなんですけどね。 2022/4/2(まじ子)

うちも俺が長男で弟ふたりの三人兄弟。家族で女性は母だけだったな。
あ、ちなみに我が家は子供いません。最近「老後どうするんだろ。どっちが先に呆けて老老介護になるんだろ」はよく話すなあ。 2022/4/2(石川浩司)

「男はつらいよ」50作全部見終わりましたー。パチパチパチパチ。ということでそれを見ていない人のためのトリビア

1「それを言っちゃおしまいよ」という台詞が有名ですが実は数回しか言っていない

2「俺がいたんじゃお嫁に行けぬ。分かっちゃいるんだ妹よ」という歌が有名ですが、実はこの歌詞は第1作と第49作と第50作しか使われていない。49と50は渥美清さんが亡くなった後の特別編。第1作で妹(さくら)が結婚しちゃったため、第2作以降は、二番、三番が使用されている。もしかすると他に一度くらい使われているかもしれないけど。

3「男はつらいよ」と「北の国から」の役者陣が重なっているのはかなり知られていますが、「北の国から」の最近の倉本構想では正吉と螢の間に出来た長女の名前は「さくら」。 2022/4/18(わいわい)

柴又って、寅さんがいなかったらこんなに有名になってなかったろうね。 2022/4/18(石川浩司)

CS・BSの再放送でいつやっているか分からないけどついつい見ちゃうお気に入りの番組

1・世界の船旅

2・離島酒場

3・迷宮グルメ 異郷の駅前食堂

4・吉田類の北海道港町めぐり 2022/5/7(わいわい)

「異郷の駅前食堂」観たいなあ。テレビ観ないからなあ。ネットで観られるのなら観たい。 2022/5/7(石川浩司)

私の・・・ではないのですが最近ヤフートップに載っていた「もっと値上げしてもよいと思うものベスト3」です(ITmedia ビジネスオンライン全国の男女1000人(30代以下・40代・50代・60代以上の各年代、男女各125人を対象に実施)。

1・タバコ(49.6%)

2・お酒(21.9%)

3・おむつ(8.9%)

でした。一位と二位は納得できるものの、三位が意外でした。ちなみに値上げしてほしくないものの一位は「電気(44.6%)」でした。 2022/5/26(わいわい)

嗜好品はそれを好まない人にとっては、むしろ高くなって離れろ、とも思われるからね。
それにしても3位は謎だね。 2022/5/26(石川浩司)

1980年代の深夜ラジオで印象に残ったパーソナリティのどうでもいいトークベスト3

〔1〕「『宇宙戦艦ヤマト』観てていつも思うのはさ、宇宙に上下ってあんの?ってこと。馬鹿じゃねえの、あるわけないだろっていつも思ってるよ」〔ダディ竹千代のオールナイトニッポンより〕

〔2〕「おまんこと言え、おまんこと」〔ビートたけしのオールナイトニッポンより。ビートたけしが「コオマン」と言ったのに対し、ゲストの立川談志がたしなめるように言った言葉〕

〔3〕「フェラーリに千代ちゃんが乗ったら、フェラーチヨになる、って馬鹿野郎。なわけねえだろ」〔なぎらけんいちのセイヤングより。お便りコーナー〕

などなど高校から大学生時代聴いていた中で、何となく記憶に残っています。 2022/5/26(波照間エロマンガ島)

今はネットで聴き返しが容易だけど、よくぞ覚えてるねー。 2022/5/26(石川浩司)

大森美香氏のテレビドラマ脚本作品ベスト3〔すべてOA時に視聴していた作品縛り〕

1.不機嫌なジーン〔2005年 フジテレビ〕
2.きみはペット〔2003年 TBSテレビ〕
3.カバチタレ!〔2001年 フジテレビ〕

2000年代から現在に至るまで、良質なテレビドラマをコンスタントに量産している、脚本家・大森美香さんのドラマは大好きで、ずっと観てきました。そしてついにはNHKの連続テレビ小説「風のハルカ」「あさが来た」、大河ドラマ「青天を衝け」まで担当し、完全にドラマ史に残る匠の脚本家の地位を掴んだという印象があります。

「不機嫌なジーン」は最近ケーブルテレビで再放送しているのを観て、あらためてOA時の感動がよみがえりました。主演の竹内結子さんが2022年現在、この世にいないことがいまだ信じられないという「不在の強度」を感じるドラマです。この作品はマンガ原作や小説原作の出典がなく、オリジナルの設定と世界観をもっていることが最高にクールです。現実社会で起こった「諫早湾干拓事業」訴訟をとりあげる社会性と、動物の生態を動物行動学の観点から楽しく視聴者に紹介する運びの上手さ、そしてもちろんドラマならではの主人公たちの恋愛模様、すべてが最高のバランスで展開していました。恋愛に不器用な竹内さんの「理系女子」のキャラクターは、映画「ハヤブサ/HAYABUSA」〔2011年 堤幸彦〕での役柄と通底するところがありましたね。

「きみはペット」は2022年現在で小雪さんの最初で最後のテレビドラマ主演作〔?〕になりそうな作品。このドラマはキャスティングからプロットから演出から美術まですべてが高水準を保っていて、映像ソフトで繰り返し繰り返し観てしまうドラマでした。「ドラマのTBS」の称号を復活させたいほどはまり込みました。
個人的な思い出を書くと、2008年3月に私がタイのチェンマイからバンコクに引越ししたとき、夜行寝台列車で移動したのですが、寝台車で寝転びながらハードディスクに録画しておいたこのドラマを全話視聴し、スミレちゃんとモモの恋バナに感動でえんえん泣きながら一晩過ごしたという想い出があります。

「カバチタレ!」は大森美香を知った作品でした。原作の設定やキャストをかなり大胆に変更していましたが、わたしはこちらのほうが好きだった。主人公の性別すら変更してしまうのは、ベン・ヘクトとチャールズ・マッカーサーの戯曲「フロント・ページ」を換骨奪胎したハワード・ホークスの「ヒズ・ガール・フライデー」を想起したものです。それくらい常盤貴子と深津絵里の迷コンビ〔?〕は弾けてました。
個人的には事務員役の伊藤さおり〔北陽〕が、曲者揃いのほかのキャストと一歩もひけをとらずコメディエンヌとして演技していて、その素晴らしさにファンになったりしました。

などなど大好きな大森美香さんのベスト3を書いてみました。 2022/6/10(波照間エロマンガ島)

ううっ、何かコメントしたいのだが、ドラマまったく見ないので何も書けない。
常盤貴子さんはライブに何回か来てくれたなー。 2022/6/10(石川浩司)

私が勝手に気付いた、ヴォーカルの音程の跳躍の幅が広い曲ベスト3~~!!

3位:CHAGE and ASKA「CATCH & RELEASE」1オクターヴ+4音・低いシから高いミに一気に飛ぶ。チャゲの曲。

2位:ミニー・リパートン「Lovin′You」1オクターヴ+5音・高めのシから滅茶苦茶高音の♯ファまでぶっ飛びます。

1位:石川浩司「玄関」2オクターヴ・低いラからファルセットに転じて高いラへ驚異の2オクターヴ跳躍。簡単には真似できません。1番2番の「味方だよ」から「ホォ~~~~~」に移行する際ですね。カラオケ屋で2000曲歌ったオポムが勝手に認定いたします。No.1、おめでとうございま~~す!!! あっあくまで私が知ってる曲の範囲内での話です。世界一とかちゃんとしたのんは知りません〈笑〉。 2022/6/10(オポムチャン)

ははっ、実は地声とファルセットの間に2音くらい出ないところがあるのだ。なのでただの凡人。 2022/6/10(石川浩司)

リレー連想式~ある映画のあるシーンから「心ある踏襲」〔ほぼパクリ〕しているのではないかと個人的に勘繰る映画

1. 黒澤明監督作品「七人の侍」〔1954年〕の通称「上吉殺し〔うえきちころし〕」シーン。

2. 金子修介監督作品「ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒」〔1999年〕冒頭、科学者役の中山忍が南の島の集落に到着するシーン。

3. エドワード・ズウィック監督作品「ディファイアンス」〔2008年〕。第2次世界大戦中のポーランドの反独パルチザン闘争を描いた中、パルチザンキャンプでのリンチシーン。

1の「七人の侍」は世界映画史上に燦然と輝く、黒澤明の最高傑作として名高い作品。戦国時代、土地を治める殿様がいなくなり無法地帯となった農村を襲い、収穫物や村の女性などを略奪し放題だった野伏〔のぶせり〕の集団を、農民が7人の武士を雇って村人と一緒に撃滅させる戦いを描く筋立て。この「上吉殺し」シーンというのは、物語半ば侍が村を守っていることを知らず、村に偵察に来た野伏3人のうち2人が殺され、生捕りにされたひとり〔これが「上吉」こと上田吉二郎〕が侍たちの制止も聞かず、怒り狂った村人になぶり殺しに遭ってしまうという凄惨なリンチシーンのこと。この映画のチーフ助監督だった堀川弘通の黒澤評伝によると、このシーンは「上吉殺し」としてスタッフキャストのあいだで通っていたそうだ。ここで印象的だったのは虫の息になった上吉を、家族全員皆殺しにされた老婆が斧を持ってとどめを刺すところ。ここは戦国時代の悲惨さ痛ましさを感じるシーンのひとつとして記憶に残った。

さて、このような「老婆」的役割のキャラクターが、虫の息となった敵のとどめを刺すのと同じスピリットを持つシーンが2と3というわけだ。 2の「ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒」の冒頭シーン、南の島の集落に到着した中山忍は、鳥獣ギャオスの死体を取り囲んでいる村人を目撃する。すると奥の小屋から家族をギャオスに皆殺しにされた老婆がひょこひょこ歩いてきて、怒りの形相で斧でイリスを差し貫くのだ。一瞬で「七人の侍」のパクリだな、と確信した。
3の「ディファイアンス」でも全く同じ設定のシーンを発見した。ポーランドの森の中に潜伏していたユダヤ人パルチザン集落を突き止められドイツ軍との死闘があったのち、逃げ遅れたドイツ兵をパルチザンはなぶり殺しにするのだが、ここでも最後に一族を全て殺された老婆が登場して憎しみの形相で斧で刺し殺すのであった。

このように昔の名画のシーンをイタダクことは賛否の意見が別れることはわかるが、その映画にオマージュを捧げている場合にのみ、私はそれを「心ある踏襲」と呼んで評価したいと思う。1930年代にサイレント期ハリウッドの同時代映画を翻案として、換骨奪胎して見事に作品化した山中貞雄の筆法を、同時代の映画評論家の岸松雄は「心ある踏襲」〔キネマ旬報〕と評したものであった。 2022/6/26(波照間エロマンガ島)

なるほどねえ。オマージュ、みたいな感じなのかね。でもその場合はどこかで出典を明らかにしてほしいね。 2022/6/26(石川浩司)

漫画や映画で登場した小型自動車3選

1.弓月光「甘い生活」に登場した前扉開閉自動車イノ・イセッタ。
2.映画「ダヴィンチ・コード」で主人公が追跡者から逃れるためルーブル美術館を脱出して移動したメルセデス・スマート。
3.映画「未来世紀ブラジル」で主人公が自家用車として通勤に乗っていたメッサーシュミット。

1はなんの説明もなく、ただある1コマに描かれていただけだが、妙に気になり調べて名前を発見した。まだインターネットなどない時代なのでこのイタリア車のシャーシを雑誌に発見したときには小躍りしたものだ。
2はミニカーのような車。パリ市内を追っかけっこする映像は痺れたナー。パリ16区の高級住宅街に似合うデザインだ。
3は映画「未来世紀ブラジル」で初めて観た時、このスタイリッシュな映画の象徴のような流麗なカーデザインでこれまた失禁しそうになった。 2022/8/4(波照間エロマンガ島)

子供の頃はキャンピングカーに憧れたなあ。車の名前はほぼひとつもわからない...。なので、例えばひき逃げ事故を目撃して警察に「どんな車でした!?」と聞かれても「白い乗用車...」くらいしか答えられない。 2022/8/4(石川浩司)

曽根中生監督作品ベスト3

曽根中生は1962年に日活に入社し、多くの日活ロマンポルノ作品を製作した映画監督。一般映画も撮影しヒット作を量産した。2014年没。
• BLOW THE NIGHT 夜をぶっとばせ〔1983〕
• 嗚呼!!花の応援団〔1976〕
• 女高生100人  2022/8/13(秘)モーテル白書〔1975〕
1は素人女子校生の高田奈美江を主役に抜擢した、当時社会問題化していた中学高校の校内暴力をテーマにした衝撃作。高田奈美江は本物の不良少女で、作品内ではシンナー吸引シーン、煙草の喫煙シーンが吹き替え無しで撮影され話題になった。またストリート・スライダースの演奏シーンを何度も挿入してミュージックビデオ効果を上げていた。カメラを遠景に据え、校内暴力シーンを突き放して描いたカメラワークは衝迫力を増幅していた。
2は日活の一般映画として久々の大ヒットとなった、どおくまん作のヒット漫画の映画化。私はなぎらけんいち演じる応援団OBの薬痴寺先輩役がクレージーで大好きだった。
3は東映から日活に移籍してきた桂たまき〔旧芸名、中井美岐〕の第1作として記憶している。当時日活での巨乳女優のパイオニアだった桂たまきを拝みに、横浜市南区の弘明寺の二番館に観に行った記憶がある。高校1年の時分か。 2022/8/13(波照間エロマンガ島)

「嗚呼!!花の応援団」は俺も観たなあ。漫画原作が大好きで、単行本も全巻持ってた。クエッ、クエッ~! 2022/8/13(石川浩司)

2022/8/4の石川さん。キャンピングカーと言えば、小学校時代の同級生の実家の会社がキャンピングカーを作っていました。あるとき、東京晴海の国際見本市会場で行なわれていた東京モーターショーに行くと、その会社がキャンピングカーを展示していたので見学することに。受付してくれた男性の営業マンに「○○くんの同級生です」と告げると、「お坊ちゃんの同級生でしたか!」と大げさかつ丁寧に対応してくれたことを覚えています。あいつ、お坊ちゃんって呼ばれてるんだ、と何故だか笑いがこみ上げてきました。彼の実家はお屋敷ではなく、町工場のとなりの敷地に家が建ってるだけの普通の住宅だったからです。でもその会社はモーターショーに出展するほどだから立派な会社だったのだろうな、と今となっては思います。 2022/8/13(波照間エロマンガ島)

子供の頃は「移動して景色が変わりながら暮らす」という夢はあったなー。 2022/8/13(石川浩司)

CS・BSの再放送でいつやっているか分からないけどついつい見ちゃう番組(最新版)

1・世界の船旅(-)

2・水曜どうでしょうclassic(↑)

3・ハワイ発!Made in Hawaii TV(↑)

4・迷宮グルメ異郷の駅前食堂(↓)

5・おにぎりあたためますか(↑)

ヒロシのは好きなんだけど仕事の都合で家にいるしか見られないんだよなー。 2022/8/27(わいわい)

前にも書いたと思うけど、水曜どうでしょうの「サイコロの旅」は俺の「すごろく旅行」という本からヒントを得て作られたのじゃ~。みんなもっと言ってくれー。 2022/8/27(石川浩司)

英米映画における印象に残る「Introducing」三選

英米の映画のオープニングタイトルでよく「Introducing XXX XXXX」と俳優名が表示されることがあります。あれは分かりやすくいうと「この映画でこの俳優がデビューしましたよー!」という標〔しるし〕であります。5社協定下の日本映画黄金時代の場合ですと、俳優名の隣に〔新人〕とか〔入社第1回作品〕とか表示されますね。
ここに俳優のデビュー第1作「Introducing」タイトルで印象に残る映画を下記に挙げていきます。

1.「ハリーの災難」〔1955年 アルフレッド・ヒッチコック監督〕のシャーリー・マクレーン
2.「小さな恋のメロディ」〔1971年 ワリス・フセイン監督〕のトレイシー・ハイド
3.「ファミリー・ゲーム/双子の天使」〔1998年 ナンシー・マイヤーズ監督〕のリンジー・ローハン

1はアルフレッド・ヒッチコック監督1955年のブラックコメディー作品。この映画でシャーリー・マクレーンがデビューしています。アメリカ・バーモント州ののどかな山地でロケされ、テクニカラーで撮影された晩秋の紅葉が鮮やかに映し出されていました。そこにあるThe Bodyを発見した少年の母親役でシャーリー・マクレーンが登場、コケティッシュな姿体を見せてくれます。映画の内容はあまり述べませんが、何となくスッとぼけたコメディータッチの話は何とも癒され、ラストは笑わせられるオチが用意されています。

2は1971年のイギリス映画、世界中で日本ほか数国でだけ〔?〕大ヒットしたという作品。私も小学生の頃、淀長さん解説の「日曜洋画劇場」を観て大いにハマった口です。主演の少女、トレイシー・ハイドは本当にかわゆかったなー。

そして3はリンジー・ローハンの子役時代のデビュー作。お互い全く知らなかった双子同士がある時、偶然にもキャンプ場で出逢い、生き別れになった両親との復縁を試みるというファミリー映画です。
リンジー・ローハンは、その後成長するに連れてヤングアダルト青春女優として売れますが、私生活の素行不良が目立つようになり、いつの間にかヴァンプ女優の烙印を押されスキャンダルまみれの中20代、30代を過ごしていきます。私はその中で開き直りの極地で全てを吹き飛ばした体当たり的演技が魅力の「マチェーテ」〔2010年 ロバート・ロドリゲス監督、クエンティン・タランティーノ製作〕が好きでしたねー。

そんな「Introducing」な3本でした。 2022/9/13(波照間エロマンガ島)

俺のIntroducingは「害虫」だな。まあ、その後数本しか出てないけど。今でも名作と言われる映画に出られたのはラッキーでした。 2022/9/13(石川浩司)

ジェームズ・カーン〔1940年-2022年〕出演作ベスト3。
2022年7月、82歳で鬼籍に入ったジェームズ・カーンの個人的に好きな出演作ベスト3。

1.「エルドラド」〔1967年 ハワード・ホークス監督〕のミシシッピ。
2.「ゴッドファーザー」〔1972年 フランシス・フォード・コッポラ監督〕のソニー・コルリオーネ。
3.「ミザリー」〔1990年 スティーヴン・キング原作〕のポール・シェルダン。

1はホークス晩年の傑作西部劇。初めて鑑賞した時、ミシシッピが突然中国人のマネをして酒場の裏口に登場し、見張りを油断させたすきに殴り倒すシーンの意味不明さに唖然とした。あれは今だったら完全に中国人へのレイシズムとして糾弾されていただろう。映画を観た後に調べると、この映画の舞台となった19世紀後半はものすごい勢いで中国人移民がアメリカ大陸に押し寄せた時代で、1882年に中国人排斥法という法律が発布されたと聞いてさらにびっくりした。西部劇には先住民は登場するが、中国人は登場しないからピンと来なかったのだ。
2はいまだによく鑑賞するハリウッド映画のマスターピース。ソニーが使えない子分を車の後部座席から射殺するシーンと、ハイウェイの料金所で蜂の巣で殺されるシーンは好きでよくそこだけ見てしまう。
3はスティーヴン・キング作のサスペンス小説。キャシー・ベイツがアカデミー主演女優賞を受賞したが、作家役のカーンを監禁する気が狂った看護士の役柄を思うと、こんな役でも主演女優賞取れるんだ、と密かに驚いたことを記憶している。
晩年は汚職政治家とかフィクサー役をよく演じていたが、ジョン・ヴォイトとキャラが被っているな、といつも感じていた。
そんなジェームズ・カーンのベスト3でした。 2022/9/13(波照間エロマンガ島)

カーンはキラー・カーンと三上カーンしか知らなひ...。 2022/9/13(石川浩司)

猫の好きな匂いポイント

1.おてての肉球
しばらく手を握って、汗ばんだくらいの時が非常に香ばしくポップコーンのような良い香りです。

2.胸元から首にかけて
湿ったお日様の香りです。

3.お腹
湿ったけど少し乾いたお日様の香りです。

我が家にいらしたときは是非嗅いでみて下さいね。 2022/10/15(ひーちょけり)

俺も昔猫を飼っていた時はよく匂いかいだなー。また嗅ぎたい~。うう〜っ。 2022/10/15(石川浩司)

脚本家・山田太一ドラマの印象的なシーン。
昭和平成の日本のテレビドラマで一時代を築いた脚本家の山田太一さん作品で印象に残るシーン三選。

〔1〕「想い出づくり。」〔1981年 TBS〕の古手川裕子の嘔吐シーン
〔2〕「ふぞろいの林檎たち パート2」〔1985年 TBS〕の佐々木すみ江と中井貴一のシーン
〔3〕「獅子の時代」〔1980年 NHK〕のパリロケ〔1867年パリ万博シーン〕

〔1〕は結婚適齢期の24歳の女性3人を主役に据えたホームドラマで衝撃を受けたシーン。小田急ロマンスカーの客室乗務員の古手川は飲み会で深酒をして路上で嘔吐する。前後の脈絡は全く覚えていないが、しゃがんで「げーげー」するのは驚いた。液体もいっしゅん見えた。

〔2〕は大学を卒業して運送会社に就職した中井貴一が、作業用上っ張りを着て実家の酒屋に寄るも、母親役の佐々木すみ江がその作業着を見て嘲笑する。このシーンは別の意味で衝撃を受けた。山田太一のブルーカラー蔑視を感じたのだ。あのシーンはどういう意図で発想されたのか、直接手紙を放送局に送ろうと思うほど腹が立った。

〔3〕は2022年現在、山田太一さん唯一の大河ドラマ作品。1980年の大河ドラマは野心作で、1970年代以前の大河ドラマの伝統を覆す試みを多くしていた。主人公が架空の人物であったりとか、劇伴音楽がクラシック畑の音楽家が作曲した曲をNHK交響楽団が演奏する体裁ではなく、宇崎竜童を起用してダウンタウン・ファイティング・ブギウギ・バンドが演奏しているとか、新しい試みをしているのがよかった。第1話は幕末のフランスパリ万国博覧会に江戸幕府と薩摩藩が独立した団体として出展し両者の対立を描いていたが、現地ロケの迫力は今でも忘れられない。 2022/11/11(波照間エロマンガ島)

ドラマを見てクラブで遊んで。俺の青春時代は麻雀してライブを企画してなので、同世代でも体験がだいぶ違うな~。 2022/11/11(石川浩司)

投稿して石川さんから言われた言葉で嬉しかったもの。

1・難しいの考えてきたねー[5クエスチョンの二択とか]

2・わいわい、ライブへ来ーい[王様]

3・うーん悩むなあ[5クエスチョン] 2022/11/11(わいわい)

ほ~。こういう客観的な投稿も嬉しいね。 2022/11/11(石川浩司)

陰茎の形状が気に入った男優〔ポルノ・一般映画問わず〕ベスト3

〔1〕 R-15指定ちんこ丸見えの濡れ場シーン有り「トレインスポッティング」〔1996年 ダニー・ボイル監督〕のユアン・マクレガー。海外旅行時にホテルのケーブルテレビで鑑賞していて突然ユアンのちんこが見えて仰天した。

〔2〕 1988年AIDSで死亡した、ポルノ業界史上最も巨根と言われたジョン・ホームズ。司法解剖官が測定したところによると陰茎の長さは死亡時は22.5センチだったとの記録あり。映像記録によると勃起時は38センチから40センチほどあっただろうとのこと。1980年代前半、無修正のポルノ映画を見始めたときによく観ていた男優。生涯で2000本以上とも言われるあまりにもたくさんの作品に出演しているので、女優を観ているのかジョン・ホームズを観ているのかわからなくなるほど、その巨根のピストン運動には魅了された。

〔3〕森林原人〔もりばやし・げんじん〕。1999年デビューの日本のAV男優。女性とも絡むがニューハーフ作品にも多く出演。特に印象的なのは「Top〔攻め〕」のニューハーフ女優に肛門性交されてヒィヒィ言っている作品が多くあること。
初めて森林を固体認識したのは2000年頃、同じくAV男優の島袋浩とコンビで熟女ナンパ物の作品に出演、70歳近いGrannieの女性を犯すシーンが鮮烈で大興奮した。私の熟女好きのきっかけを与えてくれた男優である。森林が自身で分析したところによると、陰茎の大きさは「大の小」とのこと、しかしなかなか立派なものを持っていると個人的には思う。 2022/12/4(波照間エロマンガ島)

スゴい! 陰茎評論まで。俺なんて男優を誰がやってるかなんて、よほど有名な人以外認識すらハナからしてないもんなー。「映像総合評論家」として、どこかで仕事してください。 2022/12/4(石川浩司)

この話題379の名前はテレビ東京の「アド街っく天国」から実は取ったものです。気付いていたかなー。 2022/12/23(わいわい)

そうなんだ。まあ、そのもっと前からありふれたタイトルだとは思うけど...。 2022/12/23(石川浩司)

マスクを外している人が多い街(場所)ベスト5

1成田空港

2羽田空港

3浅草

4秋葉原

5早稲田  2023/1/7(わいわい)

外国人ということかな?タイでも、タイ人と日本人はしてるけど、欧米人はほぼしてないという話を聞いたな。 2023/1/7(石川浩司)

Hair〔陰毛〕が写っている!と話題になった女優ベスト3

〔1〕エマ・ワトソン
映画「ハリー・ポッター」シリーズ主要キャラクターの一人、ハーマイオニー・グレンジャーを演じたエマ・ワトソンが19歳の頃、パーティーに出席するため自動車から降りる瞬間をパパラッチに盗撮されるも、エマはパンティーを穿いていず、ヘヤーがモロ見えだったというイエロージャーナリズム的に話題になった事件があった。

〔2〕木之内みどり
1970年代半ば、歌手・女優として人気のあった木之内みどりが、アイドル雑誌のグラビアで大股開きしているところヘヤーがはみ出た写真が世の中に出回ってしまった!しかし、これは都市伝説として一部の好事家によって語られただけで、真実かどうかはわからない。私はかすかに雑誌の名前も構図も記憶に残っているが、ここには書かないでおく。

〔3〕轟夕起子〔とどろき・ゆきこ〕
映画監督マキノ雅弘の聞き書きの自伝「映画渡世・天の巻」「映画渡世・渡世・地の巻」に出てくるエピソードに、マキノが1940年から1950年まで結婚していた女優の轟夕起子が、戦後1948年に公開された田村泰次郎原作、マキノ雅弘監督作品の主演作「肉体の門」の宣伝ポスター写真にヘヤーが写っていたと大スキャンダルになったことがあった。1941年生まれで当時小学生だったマキノと轟の一人息子の正幸はそのせいで学校でいじめられたという。正幸は長じて沖縄に移住し、「沖縄アクターズ・スクール」を開校。安室奈美恵やMAX、SPEED、山田優などをデビューさせたことで有名である。 2023/1/23(波照間エロマンガ島)

俺たちが子供の頃はヘアーが写ってるだけで大騒ぎしたよね。興奮したよね。
今はネットでいくらでも丸出しが見られちゃうもんね。あの見られるまでの過程がすんごく楽しかったのに、今の子供はそれが無くてかわいそう(笑)。 2023/1/23(石川浩司)

名脇役・性格俳優、アーネスト・ボーグナイン3選

アーネスト・ボーグナインは、1950年代から50年以上に渡り、ハリウッドの王道娯楽映画に脇役・仇役として多数出演、強烈な個性で作品を支え貢献してきた名俳優です。1955年「マーティ」では善良な小市民の主人公を演じ、見事アカデミー主演男優賞を受賞しています。各時代に記憶に残る作品がありますが、その中で3本選んでみたいと思います。容貌失認の石川さんでも認識できそうな個性的な人相をしてますので、お薦めいたします。

〔1〕ポセイドン・アドベンチャー〔1972年 ロナルド・ニーム監督〕大西洋を航海する豪華客船を若い奥さんと新婚旅行で訪れた引退刑事役。この映画は1970年代に流行したパニックアドベンチャー映画の金字塔とも言える作品で、航海中の客船を大津波が襲い、船体が逆さまにひっくり返ってしまった絶望的な状況の中、そこからの脱出を試みる人たちを描いていました。

〔2〕ニューヨーク1997〔1981年 ジョン・カーペンター監督〕1997年のニューヨークマンハッタン島のタクシー運転手役。近未来SF映画。製作された1981年から見た、島ごと巨大監獄島と化した1997年のニューヨークのマンハッタン島に遭難した米大統領救出劇を描いています。

〔3〕北国の帝王〔1973年 ロバート・アルドリッチ監督〕1930年代の大不況時代、アメリカを横断する長距離貨物列車に職を求め無賃乗車をするホーボーたちの中、大衆から圧倒的に英雄視された主人公エースに対峙する鬼車掌役。ここでのボーグナインは鬼気迫る強烈な演技で仇役を演じきり、作品にコントラストを与えていました。 2023/2/3(波照間エロマンガ島)

俺でも顔を覚えた脇役というと「キャノンボール」でキチガイ医師を演じたロンパリの目のオッサン。いい味出してたなー。名前は知らないけど。 2023/2/3(石川浩司)

私がBSやCSやMXやテレ玉やTVKやチバテレビが好きな理由。

1・ロケ時での通行人などのモザイクが少ない。

2・CMまたぎや同じシーン三連発。よけいな文字テロップなどが無い。三時間スペシャルとか皆無。

3・一人だけとかナレだけとか低予算なので逆にすっきり見られる。 2023/2/3(わいわい)

低予算だからこそ工夫して面白くみせる、というのがあるのかもね。もしくは視聴者層をマジョリティに徹しなくてもいいというのもあるかも。 2023/2/3(石川浩司)

2023/2/3の石川さん。
私も「キャノンボール」は観た記憶はあるのですが、その医師は失念していました。「ロンパリ キャノンボール」で画像検索してようやくジャック・イーラムであることを確認、この俳優はジョン・フォードの西部劇で渋い脇役として出ていたことを覚えています。とにかくあのロンパリ目の眼光というのは印象的ですね。ジョン・フォードやハワード・ホークス、ロバート・アルドリッチなどの名匠たちにキャスティングされていたのも頷けます。 2023/2/9(波照間エロマンガ島)

あの人は使いたくなるねー。ロンパリで良かったね。 2023/2/9(石川浩司)

オリジナル+カバー曲「Love is Like a Heat Wave」

〔1〕Martha & The Vandellas-1963
〔2〕Linda Ronstadt-1975
〔3〕The Jam-1979

「ヒート・ウェイブ」は、モータウンの女性3人組のマーサ&ザ・ヴァンデラズの1963年全米4位のスマッシュヒットで、のちにリンダ・ロンシュタットやザ・ジャムがカバーした。どのヴァージョンも非常に出来が良く、アップテンポでノリノリでソフィスティケートされてて最高に好みだった。リンダ・ロンシュタットは全米トップ40でチャートインしているのを聴いて好きになり、収録アルバム「哀しみのプリズナー」は、私のビートルズ以外で初めて買ったLPレコードとなった。ザ・ジャムはパンク・ニューウェイブ時代に最初にハマったバンドのひとつ。とにかくポール・ウェラーのリッケンバッカーのギターがかっこ良かった。この曲が収録された4枚目の「Setting Sons」はレコードが擦り切れるほどよく聴いたよ。 2023/4/15(波照間エロマンガ島)

俺もリンダ・ロンシュタット好きだったなー。 2023/4/15(石川浩司)

坂本龍一、好きな曲ベスト3

2023年3月28日、71歳で鬼籍に入られた坂本龍一さんの好きな3曲を紹介して追悼。好きな曲はたくさんあるが今の気分で。
〔1〕differencia〔「B-2 Unit」収録 1980〕
〔2〕ぼくのかけら〔「左うでの夢」収録 1981〕
〔3〕REPLICA〔「音楽図鑑」「All Star Video with Ryuichi Samamoto by Nam June Paik」収録 1984〕

〔1〕1980年は私の高校3年の年だが、音楽シーンでは80年代的なものはすでに前年の1979年頃から登場し始めていて、そのひとつが東京発信のテクノポップやPASSレコードなどのパンク&アヴァンギャルドミュージックだった。「B-2 Unit」は坂本が後藤美孝を通じてPASSレコードに接近した時期に制作された彼自身2枚目のソロアルバムで、グンジョウガクレヨンの組原正やXTCのアンディ・パートリッジ、DNAのイクエ・モリなど内外のニューウェイブ&ノイズ系ミュージシャンやUKダブ&レゲエ界のエンジニアのデニス・ボーヴェルなどが参集してアルバムを制作した。
社会現象となった「YMO現象」に嫌気がさして、YMOを脱退したいと申し入れた坂本が、脱退しない交換条件としてアルバム制作費をアルファレコードに出させたエピソードは、今この原稿を書いている時に知った。当時はとにかくYMOから最も遠いアブストラクトな音楽が登場したとして、17歳の私は熱狂的に受け入れたものだ。フランスの哲学者のジャック・デリダやジル・ドゥルーズの名前を知ったのもこの頃の坂本のインタビューからであった。
「differencia」はA面1曲目のインストゥルメンタルナンバー。判別化困難な音響の塊り〔マッス〕がレベルいっぱいにやってくるという趣向の曲。大好きだ。一時は毎日自宅のオーディオセットで大音響でこの曲を聴いていた。

〔2〕「B-2 Unit」の翌年発表された「スナオサカモト」と帯〔おび〕がかかったソロ3作目のアルバム。Mことロビン・スコットとの共同プロデュース作品で、あとから欧米発売されたMのボーカル入りヴァージョンのアルバムを聴くと、吐き気を催すほどの出来栄えの酷さに激怒した。当時からYMO関連の作品群で唯一嫌いだったのは、楽曲や音源を他のアーチスト作品に平気で使い回すこと。ざけんじゃねーよ、とプンプン怒った。
今作ではトーキング・ヘッズの「リメイン・イン・ライト」のゲストギタリストとして一躍スターダムにのしあがったエイドリアン・ブリューに、歌舞伎下座音楽の家元の家系に生まれ伝統芸能とジャズロック業界を行き来していた仙波清彦、それとYMOの残り2人のメンバー他が参加している。当時結婚していた矢野顕子や矢野と交流の深かった糸井重里がアルバムコンセプトの多くを担っていると思しい。同時期に発表された坂本龍一プロデュースの矢野顕子「ただいま。」「愛がなくちゃね」などと世界観がダブる気がするのは私だけだろうか。ちなみに今思い出したトリビアとして、雑誌Player誌でこのアルバムリリース時に坂本へのインタビューを敢行したインタビューワーが山崎春美だったこと。山崎と初対面の坂本は「あれ、男性なんだ」と山崎の名前を女性名と勘違いしていたところから記事が始まっていた。
「ぼくのかけら」はA面1曲目のナンバー。スローテンポな和楽器調のリズムに、ロビン・トンプソンの奏でるクラリネットの旋律が雅楽を連想し、ピロピロと電子音が絡まる。平安時代の農村を感じる音像の印象を持った。

〔3〕大学2年の頃「教授のニューアルバム出ないなー」とヤキモキしていると、1年8ヶ月ぶりにようやくリリースされた本アルバムは、トンデモない怪作だった!ほぼ同時にリリースされたアメリカ在住の韓国人ビデオアーチストのナム・ジュン・パイクと共作したビデオパッケージ作品は出色の出来で、1984年の記憶というとヨゼフ・ボイスとナム・ジュン・パイクの来日公演と共に、プロモーションビデオアートとしてこのアルバムがすぐに思い出される。
坂本のポートレートのバックに蟻の影が浮き出る有名なジャケット写真は立花ハジメがアートディレクションしたが、ツバキハウスでよく遊んだ美術系専門学校生の友人の女の子がオブジェ制作に駆り出されたことを思い出す。
私にとってこのアルバムは坂本龍一がついにポストモダンの領域に入ったと、近代音楽の系譜の延長線上から途切れた、まったく新しい音楽を創造したと感心したのだが、その2年後に発表された「未来派野郎」ではその期待を見事に裏切り、自分にとって好きな音楽ではなくなり、以後しばらくは坂本龍一のフォローはやめてしまった。シンセサイザーの音色の限界を感じたのが最大の不満の原因。
「REPLICA」は上記の「All Star Video」でパイクとの共演ビデオクリップが制作されたが、出来が素晴らしい。「ビデオアート」というまだ世の中に生まれたばかりの最先端のテクノロジーを持つ作品の中で、すでに美学を確立し風格さえ漂わせている作風、ブラウン管に明滅する信号だけでこれほど唸らせるものができるとは、と感心させられることしきりであった。

そんな、主に1980年代に発表した3作品の紹介を通して、坂本さんを追悼したいと思います。安らかにお休みください。 2023/5/13(波照間エロマンガ島)

坂本龍一には詳しくないけど、友部(正人)さんが飲み屋で隣に座った若者に「ピアノ弾けるなら、明日僕のライブで弾いてみない?」という言葉から坂本龍一のプロとしての第一歩が始まった、という話が好きだなあ。 2023/5/13(石川浩司)

もじゃもじゃ頭、天然パーマの芸術家ベスト3。

〔1〕アルベルト・ジャコメッティ
〔2〕ボブ・ディラン
〔3〕片桐仁〔ラーメンズ〕

ジャコメッティの肖像写真がタイムラインに下りてくるといつも別のフランス人の天然パーマ作家を思い出すのだけど、名前がどうしても思い出せなくてイライラする。私は一生のうち思い出すことができるのだろうか。ボブ・ディランは先日5月24日の誕生日には、やはり大量の写真がタイムラインに下りてきたが、かはらずも同日アンダーグラウンド映画作家のケネス・アンガーとR&Bシンガーのティナ・ターナーの訃報が同時に入り、タイムラインがものすごいことになっていた。
片桐仁は大学の同窓で10年くらい後輩。 2023/6/27(波照間エロマンガ島)

もじゃらーだと俺は、井上陽水、佐藤蛾次郎、坂本弘道かな。 2023/6/27(石川浩司)


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