心理ゲーム2

 むむむ。「心理ゲーム2」か。あぁ、一体俺のどんな心理が暴露されてしまうのか。どきどきどき。 自分も知らなかった異常性格が、変態嗜好が、そして心のビョーキが、白日の元にさらされてしまう のか? やばいやばいぜ、うー。
 いろいろメニューがあるが、まずはおみくじで運勢を占ってもらうとするか。おや、何もしないう ちに勝手に巫女さんがおみくじを持ってきてしまったぞ。おいおい、何かわしのやることはないん かい。わしのやることは。 で、なになに、末吉。
 今日の一言「無限の可能性を信じるほど若くないはずや」
 その、最後の「や」っていうのがどーもカチンとくるな。そりゃそうかもしれん、わしゃそれなり の年かもしれんがあんたに「や」と言われるすじあいはないぞ。

 ミニゲームが15も入っているという「ゲームで心理ゲーム」にいってみる。妙な白塗りの男達が アブノーマルにくねくね踊る「覚えまショウ」は味わい深くて大変良い。「がちょーん100回」の がちょーんは今の子供に果たしてわかるのか?「そばの鉄人」のそばの細切り勝負もわけわからんB 級の王道でよろしい。

「サカナヘン」というのをやってみる。
まずは他の「恐怖の扉」や「迷いの扉」などと同じ3択の質問があり、その結果の前に、クイズゲー ム。えっ?「さわら」とはどういう漢字か?・・・むむう。でへへへ。わっかりましぇーん。
パスそのいちでぇーすっ。えっ?パスなし?そんなこといったっておら、わからないだよー。まさ か、30を過ぎてから現国の問題だされるなんて思わなかっただよー。かんべんしてくれよー。でも わからんものはわからんのだ。腕組みをして画面をぐっと睨みつけるしかない。むんっ、にっくきさ わらめ。・・・時間切れじゃあ。えーい、かまわん。じゃあ、性格判断してもらおうか。「貴方は学 のない人なので、将来、ランニング姿で太鼓を叩くぐらいしか道はありません。それが嫌なら、こつ こつ努力することから始めましょう」か?それとも「魚ヘンの知識のない貴方は寿司も食べたことの ない、とても貧しい方です。心まで貧しくならないよう、努力しましょう」か? どちらにしろ日本 人は努力大好きの人種だから、そんな結果だろう?えっ?どうなんでい!! ゲームを作った心理学者 よ!! 

 ・・しかしその予想は見事に外れた。
「ゲームに負けたので、貴方の結果は見られません」
 「心理ゲーム」ソフトなのに、わしゃあ心理も、みてもらえんのかい! ・・・泣くぞ。

(アスキー 「週間ファミコン通信」) 


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