********************郷土自慢詩**********
夏も近づく八十八夜、バイト探しもいいけれど、葉書一枚で一萬円を懐に入れてカンラカラカラ高笑いしたくないか?ちなみにこの道場の傾向と対策。「上手な詩」より「ハッとする詩」や「馬鹿詩」の方が当選確率が高いぞい。なすびさん、投稿待ってまっせ!!
関東地方をゴロゴロと、あっしは故郷のない流れもんでござんす。
あっし、実は生まれは東京でござんす。両親ともに東京の、ちゃきちゃきの江戸っ子でござんす。おっぱいよりも好物は、けんかだ祭りだワッショッショのベイビーだった、というのは真っ赤な嘘で、一才の誕生日を迎えた頃にゃあ、藤沢にいました。そう、言わずと知れた湘南ボーイ。ハイハイする前にサーフボードが親友で、こんがり焼けた肉体に「あら、たくましい坊やね」というのは真っ青な嘘で、実際は波が怖くて海辺に近づけなかったボーイでした。と、小学校に入学したのもつかの間、今度は群馬は前橋に引っ越し。かかあ天下とからっ風、ピューピュー肌に突き刺さらあ、楊枝一本くわえつつ、渡る世間の人情よ。は真っ黒な嘘で、事実は長い髪がベトつく単なる高校生でした。さらには、茨城の筑波研究学園都市へ。最新テクノロジーの申し子としてアトミック・パワーで活躍、は真っ黄っ黄な嘘で、一年で今度は高円寺へ。四畳半風呂・トイレ共同のアパートで、悶々の八年間。まさに松本零士作「男おいどん」の世界。これだけは真っ白な本当。で、現在は埼玉へ。ということで、何が言いたいかというと、俺には故郷らしい故郷がないんじゃー。ふらりふらふらの根無し草なんじゃー。あぁ、故郷がある人はうらやましーのー。
ルルルー お尻は何故割れているのー ふたっつにーふたっつにー
今週は鼻唄ダヨーン。 まぁ、だいたい鼻唄で出てくる歌詞なんてものはくっだらない物が多い。なんせ誰に聞かせるわけでもなく、鼻を、いやさ口をついて出てくる唄なんて、全く意味不明の言葉や、脈絡がまるでないことだってあたりまえのワールドなんだから。「ルルルー お尻は何故割れているのー ふたっつにーふたっつにー」とか「泥だらけー泥だらけー俺は今夜も泥だらけー」とか「知らない間に腹出てるーポンポコポン ポンポコポン 中年太りーっ」とか「空がとっても青いからー青汁飲んでウゲゲゲゲーッ」とか、のーみそを通らずに出てきた言葉は確かに稚拙で馬鹿かもしれないけど、何故かキラキラ輝いているんだよなー。生きて、動いて、遊んでるんだよなー。
ということで、今週はあえて本当に唄が聞こえてきそうなポエムを選んだ。詩としての完成度がもっともっと高いのはいくらでもあったけど、鼻唄なのにちゃんと構成がまとまってるのは、ちとヤバイぞ。きっとそういう人はなににおいても「ちゃんとしなくちゃ」という気持ちが働きすぎちゃって、仕事はきちんとこなせるかもしれないけれど、物事と物事の隙間の、一番ハッとする素敵な部分を見逃しちゃう気がするんだよなー。
****リード****
このブースはポエムのブースじゃい!! といっても「蝶よ!花よ!あなたが素敵」といわれてもワシャさっぱりわからん。それは別の雑誌に投稿してくれ!! それを言うなら「腸よ!鼻よ!あなたがステーキ」と意味不明の言葉をほざいてくれ。そこから広がる世界もあるぞい!
**尊敬する人に宛てた詩***
中学生位の時はジョン・レノンを尊敬してた。なんかジョンのやる事なら歌だけでなく、言葉とか行動とか何でもかんでも「うぉぉぉぉ!! これが男の正しい生き方じゃー!!」と肯定してた。でも年を取るといろんなことが分かってきて、ただ手放しに尊敬というのとは違ってきた。そのかわり今まで何とも思わないで無視してきたようなものが実は逆に尊敬すべきものだったことがわかってきた。馬鹿にされてへらへら笑っている人、ただの八百屋の親父、子供、猫、小石、虫・・・。大賞は1から5まで数字をさり気なく入れているが、10ぐらいまで気付かれずに入れられればもっと面白かったぞ。◯◯賞はこのコーナーの12号で募集した10行×10行の「真四角な詩」の条件もクリアしててなんかしらんがかわいくなって賞をあげたくなった。ま、詩は小学生並なんだが・・・。
(フロムA)