スコップ君は、なげいていた。
「石川さんに作ってもらった俺だけど、生まれてからずうっと石川さんの部屋の中。しかもスコップなのに、土いじりも経験なし。はぁぁっ。」
そんなため息ばかりもらすスコップ君。
そこで考えた。
「よしっ、断腸の思いで君を旅にだそう。別の土地で生きていくのも、悪くないだろう。」
しかし、はた、と俺は思った。
「スコップ君がいなくなったら、俺が寂しい。」
そこでスコップ君が提案した。
「ならば、他に誰かに来てもらえばいいんじゃないでしょうか。」
「・・・そうか!」
俺は決心した。
スコップ君を誰かの元に送るかわりに、誰かの「君」に来てもらおう。いや、男でなくてもいい。「さん」でもいい。そうだ、新しい「さん」か「君」を!そうだそうだ、新しい「さん」か「君」だ!ヤッホー!!!!!!
「・・・むっ。はしゃぎすぎですよ。石川さん」
ということで、このスコップ君と物々交換を希望します。「われこそは、スコップ君を家にお呼びしたい。そのかわりに、こちらの「さん」か「君」を!」という方、大募集。交換してもよいという、貴方の「さん」か「君」をメールにてお知らせ下さい。スコップ君と俺とで相談して、一番ピンと来た人と交換します。締め切りは一応今月末ですが、ピンとくる物があり次第、発表するので、なるべくお早めにご応募下さい。「さん」か「君」の形状・大きさなどはなるべく詳しくお知らせ下さい。尚、当選した場合、そちらの物を送る送料はそちら持ちなので、むやみにでかいものを「君」にしつらえると、とんでもない運送料を支払うことになりますよ。それじゃ、メール待つ!